刑事訴訟法 第127条
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第百十一条、第百十二条、第百十四条及び第百十八条の規定は、前条の規定により検察事務官又は司法警察職員がする捜索についてこれを準用する。但し、急速を要する場合は、第百十四条第二項の規定によることを要しない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第127条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第127条の条文原文は「第百十一条、第百十二条、第百十四条及び第百十八条の規定は、前条の規定により検察事務官又は司法警察職員がする捜索についてこれを準用する。但し、急速を要する場合は、…」で始まります。
- 刑事訴訟法第127条は第九章 押収及び捜索に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第127条の前の条は刑事訴訟法第126条です。
- 刑事訴訟法第127条の次の条は刑事訴訟法第128条です。
- 刑事訴訟法第127条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第127条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第127条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/127
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法127条は、被疑者を捜索するための住居立入り(126条)に捜索の手続を準用する規定。急速を要する場合は立会人を省略できる。
Q · 逃げてる人を捜すために、警察が他人の家へ入るときも普通の捜索ルールは守られるの?
原則は捜索の手続が準用されるが、急ぐ時は立会いを省ける
刑事訴訟法127条により、被疑者を発見するための住居立入り(126条)には、必要な処分(111条)、執行中の出入禁止(112条)、立会い(114条)、執行の中止(118条)といった通常の捜索手続が準用されます。つまり捜索差押許可状がなくても、被疑者の逮捕状を根拠に他人の住居が捜索対象になり得ます。ただし但書により「急速を要する場合」は、家主や隣人等の立会い(114条2項)を省略できます。最も手厚いはずの住居の保護が、他人を捕まえる目的の前で一段薄くなる場面が定められています。
解説
逃亡中の知人をかくまった覚えはない。それでも、ある朝あなたの玄関に警察が立ち、「中を捜させてもらう」と告げることがある。刑事訴訟法127条は、警察官や検察事務官が逮捕状で被疑者を捕まえる際、その人を捜すために他人の住居へ立ち入る場面(前条126条)に、捜索の基本ルールを移植する条文である。ここで握っておくべき急所は二つ。第一に、この立入りと捜索には、あなたの家を狙った捜索差押許可状は要らない。逃げている本人の逮捕状一枚で足りる。第二に、本来こうした住居の捜索では、家主や隣人など立会人を立てる保護(114条2項、その場に居る人か、いなければ隣人や地方公共団体の職員を呼ぶ仕組み)が働くのに、127条但書は「急速を要する場合」にはその立会いすら省けると定める。つまり、最も手厚く守られているはずのあなたの住居の平穏が、他人を捕まえるという目的の前で、一段だけ薄くなる瞬間がある。
法的な位置づけ
刑事訴訟法127条は、被疑者を発見するための住居立入りと捜索(126条)に、通常の捜索手続規定を準用する条文である。必要な処分(111条)、執行中の出入禁止(112条)、立会い(114条)、執行の中止(118条)が準用され、但書により急速を要する場合は立会い(114条2項)を省略できる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.示された書面の種類と名義人を確認する 玄関で示されるのが逮捕状か捜索差押許可状か、名義人欄が誰かを最初に確認する。読み上げを求めてよい。名義人が逃げている被疑者なら、126・127条のルートで自宅が対象になっていると分かる
- 2.立会いを求める意思を明確に表明する 看守者・住居主として立会いを求める意思をその場ではっきり口にする。これで「急速性がないのに立会いを省いた」という後日の主張に足場ができる。黙って通すとその足場ごと消える
- 3.急速性の根拠と時刻を記録する 立会いが省略されたなら「急速を要する根拠は何か」を尋ね、回答と時刻をメモまたは録音で残す。但書の急速性は事後に争える論点で、この場の記録が後の国家賠償や証拠能力の争いで効く
- 4.押収品目録の交付を求める 押収された物があれば押収品目録の交付を請求する(120条)。何がいつ持ち出されたかを残す唯一の客観資料となる
- 5.速やかに弁護士へ相談する 違法と感じたら速やかに弁護士へ。押収があれば準抗告(430条)、押収がなくても国家賠償(国家賠償法1条)の可否を検討する。起算点を待たず即日動くのが実務上の鉄則
よくある質問 AI による整理
Q1逮捕状と捜索差押許可状はどう違うの?
逮捕状は「人」を捕まえる令状、捜索差押許可状は「物」を捜し押さえる令状です。126・127条のルートでは逮捕状の名義人は逃げている被疑者で、住居の所有者宛ての捜索令状は不要です。
Q2127条で準用される条文は具体的に何ですか?
111条(錠を外す等の必要な処分)、112条(執行中の出入禁止)、114条(立会い)、118条(執行の中止と看守)の4か条です。これらが被疑者捜索の場面にそのまま当てはめられます。
Q3シェアハウスや賃貸の管理者は立会いを求められますか?
原則は看守者として立会いを求められますが(114条2項)、急速を要する場合は省略され得ます。立会いを求める意思を口にしておくと、後の違法性の争いで足場になります。
Q4押収された物のリストはもらえますか?
押収があれば押収品目録の交付を請求できます(120条)。何がいつ持ち出されたかを残す唯一の客観資料になるため、その場で必ず交付を求めてください。
Q5違法な捜索だと思ったらどう争えますか?
押収があれば準抗告(430条)を速やかに申し立て、押収がなくても国家賠償法1条による損害賠償を検討します。急速性の有無は事後に裁判で争える論点です。
Q6立会人になれるのは誰ですか?
住居なら住居主や看守者、その代理人で、いないときは隣人または地方公共団体の職員を立ち会わせます(114条2項)。捜索の公正さを担保するための仕組みです。
Q7126条と127条はどう役割が違いますか?
126条が「逮捕状で被疑者を捜すため住居へ立ち入れる」という権限の根拠で、127条はその立入り捜索を「どんな作法で行うか」という手続ルールを定めます。
Q8逃げている知人を家に泊めたら罪になりますか?
住居が捜索されるだけでなく、匿った行為自体が犯人蔵匿・隠避罪(刑法103条)に当たる可能性があります。虚偽の説明はさらに別罪を招きかねません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1自分は犯人じゃないのに、なんで家を捜索されるんですか?
126条の捜索が捜すのは「物」ではなく「逃げている被疑者という人」だからである。被疑者がそこに潜んでいると疑う相当な理由があれば、住居の名義人が誰かは問われない。実務のポイント。捜索差押許可状と逮捕状は別物で、玄関で示される令状の名義人欄を見れば、対象が自分なのか被疑者なのかが一目で分かる。ここを確認せず通すと、後で「同意して入れた」と扱われ、争う足場を自分で崩すことになる
Q2「急速を要する」って警察が言えば、立会いなしで何でもできるんですか?
いいえ。127条但書の急速性は、事後に裁判で違法性を争える論点である。立会いを省いた合理性は後から問われ、根拠が薄ければ違法と評価され、得られた証拠の証拠能力にも影響しうる。実務のポイント。その場で「急速を要する根拠は何か」と尋ね、時刻と回答をメモや録音で残しておくと、後の国家賠償や証拠排除の主張で決定的に効く。黙って見ていた場合と、記録を残した場合とで、後日の戦える幅がまるで違う(最新の運用状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「自分の家を捜索されるには、自分宛ての捜索差押許可状が必要だ」と多くの人が信じている。だが126条・127条のルートでは、令状の名義人は逃げている被疑者であって、あなたではない。逮捕状一枚で、第三者の住居が捜索の対象になりうる
- 立会人を立てる保護(114条2項)があることは知っていても、その保護に但書の例外があることまでは知られていない。127条但書は「急速を要する場合」に立会いの省略を許す。あなたが頼りにしていた一番の盾が、状況次第で外せる設計になっている。これは深刻度の見落としだ
- 「自分は事件と無関係だから、この条文は関係ない」と問いを立てた時点で、すでにずれている。126条の捜索が捜すのは「物」ではなく「逃げている人」だ。あなたが完全に無関係でも、被疑者がそこに潜んでいると疑われれば、あなたの住居は対象になる。無関係であることは、住居が捜索されない理由にはならない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 立入り・捜索の根拠 | 127条:126条の被疑者捜索に捜索手続を準用 | 126条:逮捕状による被疑者捜索のための住居立入り 220条:逮捕に伴う無令状の捜索・差押え |
| 必要な令状 | 被疑者の逮捕状(住居の捜索差押許可状は不要) | 被疑者の逮捕状 令状不要(逮捕の現場に限る) |
| 立会いの扱い | 114条を準用、但し急速時は2項の立会いを省略可 | 127条を介して114条の立会いが及ぶ 緊急性が前提のため立会い保護は限定的 |
| 場面 | 逃げている被疑者を「捜す」局面の作法 | 被疑者を捜すための「立入り権限」そのもの 現に逮捕する「その場」での証拠確保 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は緊急時の逕行搜索を認めつつ、搜索住宅では住居人等の在場権を保障する。立会い保護と緊急性の調整という構図は日本127条と共通する
韓国は体捕・拘束の目的での被疑者捜索を令状の例外として認め、原則として参与(立会い)を要求する点で日本と近い
ドイツは第三者方の捜索を § 103で別途規律し、§ 105で原則として立会いを要求。被疑者以外の住居への介入をより形式的に統制する
米国連邦最高裁は、被疑者の逮捕状だけでは第三者の住居へ立ち入って捜索することはできず、別途その住居に対する捜索令状を要するとした。逮捕状一枚で第三者宅を捜索し得る日本の構造と対照的
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 別れた恋人が事件を起こして逃げ、あなたの部屋に隠れていると警察が踏んだら、どうなる。あなた宛ての令状が一枚もなくても、相手の逮捕状を根拠に部屋を捜索されうる。あなたが匿った事実がなくても、玄関は開けられる
- あなたがシェアハウスを運営している。入居者の一人が指名手配された。早朝、警察が逮捕状を持って共用部と各室の捜索に来る。あなたは管理者として立会いを求めたいが、急速を要するとされれば立会いなしで進められる。建物を看守する者として、あなたは蚊帳の外に置かれうる
- 早朝5時、ドアを叩く音。「逮捕状が出ている、中を捜す」。考える時間は、ない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 玄関で示される書面が逮捕状か捜索差押許可状か、名義人が誰かをまず確認する。読み上げを求めてよい2. 立会いを求める意思を明確に表明する。急速を要するとして省略されるなら、その理由と時刻をその場で記録3. 立入り中のやり取りをメモまたは録音し、押収物があれば押収目録の交付を求める(120条) 4. 違法と感じたら速やかに弁護士へ。押収があれば準抗告(430条)、押収がなくても国家賠償(国家賠償法1条)の可否を検討する
訴えられた側:1. 黙秘権を行使し、その場で被疑者の所在について言い訳や供述をしない2. 匿った事実があれば犯人蔵匿・隠避罪(刑法103条)のリスクがあり、虚偽の説明は別罪を招く3. 捜索の適法性は後で争える。その場で物理的に妨害すると公務執行妨害(刑法95条)のリスクがあるので、抗議は記録に残す形で4. 身柄や取調べに及ぶ前に、速やかに弁護人を呼ぶ
時効(請求できる期限):この捜索手続自体に特定の時効はない。違法な捜索への救済は、押収があれば準抗告(刑事訴訟法430条)を速やかに申し立て、損害賠償は国家賠償法1条により、損害および加害者を知った時から3年、行為時から20年(国家賠償法4条、民法724条)。立会い省略の当否は、その場の記録の有無で結論が分かれるため、起算点を待たず即日動くのが実務上の鉄則
学説
通説:127条は126条の被疑者捜索に捜索一般の手続を準用するものであり、令状主義(憲法35条)の枠内で被疑者の逮捕状を介した例外として理解される。但書の急速性は限定的に解され、立会い省略の合理性は事後に厳格に審査されるべきとされる。
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