刑事訴訟法 第126条
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検察事務官又は司法警察職員は、勾引状又は勾留状を執行する場合において必要があるときは、人の住居又は人の看守する邸宅、建造物若しくは船舶内に入り、被告人の捜索をすることができる。この場合には、捜索状は、これを必要としない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第126条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第126条の条文原文は「検察事務官又は司法警察職員は、勾引状又は勾留状を執行する場合において必要があるときは、人の住居又は人の看守する邸宅、建造物若しくは船舶内に入り、被告人の捜索をす…」で始まります。
- 刑事訴訟法第126条は第九章 押収及び捜索に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第126条の前の条は刑事訴訟法第125条です。
- 刑事訴訟法第126条の次の条は刑事訴訟法第127条です。
- 刑事訴訟法第126条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第126条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第126条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/126
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法126条は、勾引状・勾留状を執行する際、必要があれば捜索状なしで住居に立ち入り被告人を捜索できると定める。対象は人に限られ、証拠物の物色には及ばない。
Q · 警察が捜索状を持たずに家に入ってきたら、それは違法じゃないの?
勾留状などの執行なら捜索状なしの立入りも適法です
刑事訴訟法126条により、勾引状・勾留状を執行する検察事務官や司法警察職員は、必要があるとき捜索状なしで住居に立ち入り被告人を捜索できます。すでに裁判官の審査を経た令状があるため、別途の捜索状は不要です。ただし探せるのは「人」だけで、引き出しの中の書類や証拠物の物色は126条の範囲外です。人を探すふりをして証拠を漁れば違法となり、後の公判で違法収集証拠の排除を争えます。あなた自身が容疑者でなくても、手配中の人物が潜むと疑われればあなたの住居が立入りの対象になります。
解説
警察が玄関に立っている。だが彼らが手にしているのは、あなたの家を捜索するための捜索状ではない。指名手配中の別人宛ての勾留状だ。それでも彼らは合法的にあなたの家に上がり込み、各部屋を開けて回ることができる。刑事訴訟法126条がその根拠だ。この条文は、勾引状または勾留状を執行する検察事務官や司法警察職員が、必要があるときは人の住居や邸宅、建造物、船舶の中に入って被告人を捜索できると定める。そして決定的な一文がこう続く。「この場合には、捜索状は、これを必要としない」。つまり、人を探すための立入りには、物を探すための令状はいらない。ここで握っておくべき境界はこうだ。彼らが探せるのは人だけであって、引き出しの中の書類や証拠物ではない。人を探すふりをして証拠を漁れば、それは違法になる。あなた自身の家であろうと、手配された人物が潜んでいる第三者の家であろうと、この条文は同じように働く。
法的な位置づけ
刑事訴訟法126条は被告人の捜索を定める規定であり、勾引状または勾留状を執行する検察事務官・司法警察職員が、必要があるときに人の住居等へ立ち入り被告人を捜索できる旨を規定する。この場合に捜索状を要しないとする一方、捜索の対象は被告人本人に限られ、証拠物の捜索・押収には及ばない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.立入りの根拠と令状を確認する 警察が示すのが勾引状・勾留状なのか捜索差押許可状なのかを見て、誰宛ての令状かを確認・記録する。126条の立入りは勾引状・勾留状を根拠とするため、令状の種類で立入りの適法性が変わる
- 2.「探しているのは人か物か」を確認し記録する 立入りの目的が被告人の捜索か証拠物の物色かを明確に問い、そのやり取りを録音・録画する。126条が許すのは人の捜索のみであり、この一言の記録が後の違法収集証拠排除の起点になる
- 3.立入り自体は妨げず黙秘権を行使する 適法な令状執行への物理的抵抗は公務執行妨害罪(刑法95条)を上乗せするため避ける。被告人本人の場合は黙秘権を行使し、その場で取調べに応じない
- 4.引き出し・書類の物色が始まったら異議を述べる 被告人が入りえない引き出しや棚、書類への物色が始まったら、それは人の捜索の範囲を超えるシグナル。明確に異議を述べ、何がいつ開けられたかを記録する
- 5.弁護士に相談し違法収集証拠排除を主張する 違法な物色で何かが押収されたら、当番弁護士・弁護人を呼び、後の公判手続で違法収集証拠排除法則に基づく証拠排除を申し立てる
よくある質問 AI による整理
Q1被告人の捜索とは?
勾引状・勾留状を執行する際、被告人を発見するため人の住居等に立ち入る強制処分です。刑事訴訟法126条が根拠で、この立入りに捜索状は不要です。
Q2勾留状で家宅捜索できる?
勾留状の執行で立ち入れるのは被告人という「人」の捜索に限られます。証拠物を探す家宅捜索には別途、捜索差押許可状が必要です(126条)。
Q3勾引状と勾留状の違いは?
勾引状は被告人を一定の場所へ引致する令状、勾留状は身柄を継続的に拘束する令状です。どちらの執行でも126条による被告人の捜索が認められます。
Q4警察が引き出しを開けたら違法?
126条が許すのは人の捜索だけです。被告人が入りえない引き出しや書類の物色は範囲を超え、押収物は違法収集証拠として排除を争えます。
Q5手配犯を家に泊めると罪になる?
手配中の人物を自宅に泊めると、126条で立ち入られるだけでなく、犯人蔵匿罪(刑法103条)に問われる可能性があります。
Q6被告人の捜索に時間制限はある?
立入り自体に時効はありませんが、勾引で引致した被告人は引致から24時間以内に釈放が必要です(刑訴法59条、勾留状発付の場合を除く)。
Q7捜索状なしの立入りに抵抗できる?
適法な令状執行への物理的抵抗は公務執行妨害罪(刑法95条)になりえます。妨げず、目的が人か物かを確認・記録するのが安全です。
Q8違法な捜索で得た証拠は使える?
人の捜索を装った違法な物色で得た証拠は、違法収集証拠排除法則により公判で証拠能力を争えます。立入り時の記録が決め手になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1警察が捜索状を見せずに家に入ってきたら、それだけで違法ですよね?
必ずしも違法ではありません。勾引状や勾留状を執行する場面では、刑事訴訟法126条により、その令状自体を根拠に人を探すための立入りができ、別途の捜索状は不要です。問題は何を探したか。人ではなく証拠物を物色していれば違法になります。実務のポイント:弁護士が真っ先に確認するのは、押収品目録に立入りの目的(人の捜索)と無関係な物が載っていないか。人を探すと言いながら物を持ち去った痕跡があれば、そこが違法収集証拠排除を主張する突破口になる
Q2自分は容疑者じゃないのに、なんで他人を探すために家に入られなきゃいけないの?
刑事訴訟法126条の立入りは住居の主が容疑者かどうかを問いません。手配された被告人がそこにいる必要性が認められれば、第三者の住居でも対象になります。ただし『必要があるとき』という要件があり、根拠なき立入りは許されません。実務のポイント:第三者宅への立入りでは、なぜそこに被告人がいると判断したのかの疎明が問われる。立入りの経緯を記録しておけば、必要性を欠いた違法な立入りだったと後で争える。さらに、あなたが手配中と知って泊めていたかは、犯人蔵匿罪の成否という別問題として残る
間違えやすい点 AI による整理
- 「捜索状がなければ警察は家に入れない」と多くの人は信じている。だが勾引状・勾留状を執行する場面では、その令状自体が立入りの根拠になり、別途の捜索状は要らない。あなたが玄関で『令状を見せろ』と言ったとき、相手が示すのが捜索状でなくても、その立入りは適法でありうる
- 「自分は容疑者じゃないから、自分の家には関係ない」という問いの立て方そのものが誤っている。126条が向き合うのは住居の主の身分ではなく、そこに潜む被告人をどう発見するかだ。あなたが完全に無関係でも、手配された人物があなたの家にいると疑われれば、立入りの舞台はあなたの住居になる
- 立入りを許す条文だと知っている人でも、その射程の狭さを見落とす。126条が許すのは『人の捜索』だけであって、証拠物の捜索や押収ではない。警察が人を探すと言って引き出しを開け、出てきた物を持ち去れば、それは126条の範囲を超えた行為で、後に証拠排除を争える
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 捜索の主目的 | 126条:被告人(人)の発見 | 220条:逮捕に伴う証拠物の収集と被疑者確保 218条:証拠物の発見・押収 |
| 別途の令状要否 | 捜索状不要(勾引状・勾留状が根拠) | 逮捕の現場では令状不要 捜索差押許可状が必要 |
| 対象範囲 | 人のみ、引き出し等の物色は不可 | 逮捕の現場に限定 令状記載の場所・物に限定 |
| 手続段階 | 公判段階(被告人) | 捜査段階(逮捕に伴う) 捜査段階(令状捜索) |
他国ではどう定めているか 4 か国
逮捕・拘提・羈押の目的で被告人・被疑者が在ると認めるに足りる事実があれば、住宅等を令状なしに逕行搜索できる点で、人の発見を目的とする立入りという構造が共通する。
구속영장を執行する際、必要があれば타인の주거에 들어가 피고인을 수색할 수 있다고 정해, 日本の126条とほぼ同一の構造を持つ。
被疑者の身柄確保(Ergreifung)を目的とする場合、第三者の住居の捜索を認める。物の捜索を目的とする一般の住居捜索とは別個の根拠規定として整理される。
逮捕状は被疑者自宅への立入りを黙示的に授権するが、第三者の住居で被疑者を捜索するには別途の捜索令状を要するとし、自宅か第三者宅かで扱いを分ける。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたの元交際相手が勾留状の出ている逃亡者だったとして、夜中にあなたの部屋を訪ねてきたらどうなる? 翌朝、警察が勾留状を持って玄関に現れれば、捜索状なしであなたのワンルームに上がり込み、クローゼットの中まで確認できる。あなたが容疑者でなくても、126条はそれを許す
- 「かくまったつもりはない、一晩泊めただけだ」とあなたが思っていても、手配中の友人を自宅に置いていれば、警察は126条で立ち入って友人を捜索できる。そしてあなた自身が犯人蔵匿罪(刑法103条)に問われる別の扉も同時に開く
- 深夜、勾引状を持った警察が逃亡中の被告人を追って集合住宅に来る。引致まで残された時間は限られ、彼らは猶予なく住居に踏み込む。捜索状は出ていないが、その立入りは適法だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 立入りの根拠を確認:警察が示すのが勾引状・勾留状なのか捜索差押許可状なのかを見て、誰宛ての令状かを記録する2. 『探しているのは人か物か』を明確に問い、その場のやり取りを録音・録画する3. 立入り自体はその場で物理的に妨げない(公務執行妨害になりうる)が、引き出し・棚・書類への物色が始まったら明確に異議を述べ、開けられた箇所を記録4. 違法な物色で何かが押収されたら弁護士に相談し、後の手続で違法収集証拠排除を主張する
訴えられた側:1. 勾引状・勾留状の執行に物理的に抵抗しない、抵抗は公務執行妨害罪(刑法95条)を上乗せする2. 黙秘権を行使し、その場で取調べに応じない3. 直ちに当番弁護士・弁護人を呼ぶ、勾留には期間制限と勾留理由開示請求(刑訴法82条)という対抗手段がある4. 第三者宅で発見された場合、その住居主をかくまった共犯として巻き込まないよう、供述は弁護人と相談してから行う
時効(請求できる期限):126条の立入り自体に特定の時効はないが、勾引状を執行して引致した被告人は引致した時から原則24時間以内に釈放しなければならない(その間に勾留状が発せられた場合を除く、刑訴法59条)。違法な立入り・捜索を争う場合、証拠排除の申立ては公判の証拠調べ手続の中で行う
学説
通説:126条の立入りは勾引状・勾留状という既存の令状を根拠とするため別途の捜索状を要しないが、その射程は被告人という「人」の捜索に厳格に限定される。証拠物の捜索・押収に及べば126条の範囲を超え、違法となる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)の制定により規定。勾引状・勾留状の執行に伴う被告人の捜索について、捜索状を要しない旨を明文化した。
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