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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 6 分6 分6 分

刑事訴訟法 第15条

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  1. 検察官は、左の場合には、関係のある第一審裁判所に共通する直近上級の裁判所に管轄指定の請求をしなければならない。
  2. 一裁判所の管轄区域が明らかでないため管轄裁判所が定まらないとき。
  3. 二管轄違を言い渡した裁判が確定した事件について他に管轄裁判所がないとき。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第15条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第15条の条文原文は「検察官は、左の場合には、関係のある第一審裁判所に共通する直近上級の裁判所に管轄指定の請求をしなければならない。」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第15条は第一章 裁判所の管轄に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第15条の前の条は刑事訴訟法第14条です。
  7. 刑事訴訟法第15条の次の条は刑事訴訟法第16条です。
  8. 刑事訴訟法第15条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第15条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第15条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/15

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法15条は、管轄裁判所が定まらないとき、検察官が共通する直近上級の裁判所に管轄指定を請求しなければならないと定める規定。これにより事件が宙に浮くのを防ぐ。

Q · 事件の管轄裁判所が決まらないと、その事件はうやむやになって終わってしまうの?

終わりません。検察官が上級裁判所に管轄指定を請求します

刑事訴訟法15条により、管轄区域が不明確で管轄裁判所が定まらないとき、または管轄違いの裁判が確定して他に管轄裁判所がないとき、検察官は関係する第一審裁判所に共通する直近上級の裁判所へ管轄指定を請求しなければなりません。これは検察官の義務であって裁量ではないため、事件が放置されることはなく、指定された裁判所で審理が進みます。管轄の曖昧さは無罪や免訴の理由にはなりません。

解説

県境を流れる川の橋の上で傷害事件が起きた。橋の東はA市、西はB市、しかし行政区域の線が公文書上どちらの裁判所の管轄区域に入るのか、はっきりしない。こういうとき事件は宙に浮く。どの裁判所も「うちの管轄ではない」と言える状態になるからだ。刑事訴訟法15条は、この穴を塞ぐ。検察官は、管轄区域が明らかでないため管轄裁判所が定まらないとき、あるいは一度ある裁判所が「管轄違い」と確定判決を出して他に裁ける裁判所がなくなったとき、関係する第一審裁判所に共通する直近上級の裁判所(多くは高等裁判所)に「この事件をどこで裁くか指定してください」と請求しなければならない。注目すべきは「しなければならない」という義務形だ。検察官の気分や裁量ではなく、放置は許されない。あなたが被告人なら、自分の事件がどの裁判所にも引き取られず何年も放置される悪夢を、この一条が制度上防いでいる。

法的な位置づけ

刑事訴訟法15条は管轄指定の請求を定める規定であり、管轄区域が不明確で管轄裁判所が定まらない場合、または管轄違いの確定裁判後に他の管轄裁判所が存在しない場合に、検察官が共通する直近上級の裁判所へ管轄を指定するよう請求する義務を規律する。土地管轄の原則(同法2条)を補充し、事件の不処理を防ぐ機能を持つ。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.自分の事件が管轄の不明確さで止まっていないか確認する 事件が進まないと感じたら、担当検察官に管轄裁判所の確定状況を確認する。移動中の犯罪や境界をまたぐ事件では、管轄が定まらず手続が滞っている可能性がある
  2. 2.発生場所を裏づける資料を早期に提供する GPS 記録、防犯カメラ映像、運行記録などで犯罪発生地を裏づける資料を提出し、管轄判断の材料を残す。発生地が特定できれば管轄指定の要否判断が早まる
  3. 3.管轄指定請求の要否を検察官に文書で確認する 15条は検察官の義務であって裁量ではない。漫然と放置されているなら、管轄指定請求の要否を書面で照会し、進行を促す
  4. 4.被告人側は管轄違いの申立てを弁護人と検討する 起訴された裁判所の管轄に疑義があれば、弁護人を通じて管轄違いの申立てを検討する。ただし確定しても15条で別の裁判所が指定されれば裁判は続く点を理解する

よくある質問 AI による整理

Q1管轄指定の請求とは何ですか?

管轄裁判所が定まらないとき、検察官が共通の直近上級裁判所に「どこで裁くか」を決めてもらう請求です。刑事訴訟法15条が根拠で、検察官の義務とされています。

Q2刑事事件の管轄裁判所が決まらないとどうなりますか?

うやむやにはなりません。検察官が15条で上級裁判所に管轄指定を請求し、指定された裁判所が事件を引き受けて審理を進めます。

Q3刑事事件はどこの裁判所で裁判されますか?

原則は犯罪地・被告人の住所等を基準とする土地管轄(刑訴2条)で決まります。これが定まらない例外的場面で15条の管轄指定が働きます。

Q4刑事事件の管轄違いとは何ですか?

訴えられた裁判所に管轄権がない状態です。裁判所は管轄違いの言渡しをし(刑訴329条)、他に管轄裁判所がなければ15条で指定されます。

Q5直近上級の裁判所とはどの裁判所ですか?

関係する第一審裁判所に共通する一つ上の裁判所で、多くは高等裁判所を指します。複数地裁にまたがる場合、その共通の上級審が管轄を指定します。

Q6新幹線など移動中の犯罪の管轄はどう決まりますか?

犯罪地が一意に定まらないことがあり、複数の地裁の管轄区域をまたぐ場合は、検察官が15条で上級裁判所に管轄指定を請求して裁く裁判所を確定します。

Q7管轄指定の請求は誰がしますか?

検察官です。しかも15条は「しなければならない」と義務形で定めており、裁判所が職権で勝手に決めるのではなく検察官の請求が引き金になります。

Q8刑訴15条と16条はどう違いますか?

15条は関係する第一審裁判所に共通する直近上級裁判所への請求、16条は検事総長が最高裁判所に管轄指定を請求する場面で、上級審のレベルが異なります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1管轄が決まらないなら、結局その事件はうやむやになって終わるんですか?

終わりません。刑事訴訟法15条は、管轄裁判所が定まらないときや、管轄違い確定後に他に裁く裁判所がないとき、検察官が上級裁判所に管轄指定を請求することを義務づけています。指定されればそこで裁判が進みます。実務のポイント:実務上、管轄指定が必要になる事件は極めて稀で、多くの検察官や裁判官も一生に一度経験するかどうかです。だからこそ手続が滞りやすく、過去の指定例を知る弁護士を探すのが最短ルートになります

Q2管轄違いって言われたら、被告人にとっては有利なんですか?

一時的には進行が止まりますが、有利とは限りません。15条2号で他に管轄裁判所がないと判断されれば上級裁判所が裁く場所を指定し、裁判は続きます。別の裁判所が明白に存在すれば、単に移されるだけです。実務のポイント:管轄違いを争うのは時間稼ぎになることもありますが、裁判官の心証を悪くするリスクもあります。本案で勝てる見込みがある事件で管轄ばかり争うのは得策でないことが多く、弁護人は『管轄で粘る価値があるか』を冷静に見極めています

間違えやすい点 AI による整理

  • 「管轄が決まらないなら裁判できない、つまり結局は無罪になるのでは」と考える人がいる。問いの立て方そのものが誤っている。管轄が定まらないことは無罪を意味しない。15条が上級裁判所に管轄を指定させ、必ずどこかの裁判所が裁く。管轄の曖昧さは逃げ道にはならない
  • 管轄の指定は裁判所が自発的にやってくれると思われがちだが、15条の請求権者は検察官であり、しかも義務だ。裁判所が職権で勝手に決めるのではなく、検察官の請求が引き金になる。誰がボールを持っているかを取り違えると、待っていても事態は動かない
  • 「管轄違い」という言葉を軽く聞き流す人が多いが、その深刻さを知らない。管轄違いの判決が確定し、かつ他に管轄裁判所がないという事態は、事件が制度の隙間に落ちる一歩手前だ。15条2号は、その崖っぷちで作動する非常装置である
比較の観点この条文ほかの条文
請求権者・宛先15条:検察官が共通の直近上級裁判所に管轄指定を請求16条:検事総長が最高裁判所に管轄指定を請求
17条:検察官または被告人が管轄移転を請求
作動する場面管轄区域が不明確、または管轄違い確定後に他に管轄裁判所がないとき管轄裁判所が法律上または事実上裁判権を行えないとき等
公平な裁判が期待できない等の事由があるとき
性質義務(しなければならない)請求権の行使
請求権の行使

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国刑事訴訟法第9条

管轄が不明確等のとき、直接上級の裁判所が裁定で管轄裁判所を指定する点で日本15条と同趣旨。請求権者や手続の細部に差がある

韓国
대한민국 형사소송법 제14조

管轄が定まらない場合に検察官が上級裁判所に管轄指定を請求する構造で、日本15条とほぼ平行する

ドイツ
StPO § 13a・§ 19

管轄裁判所が確定できないとき、共通の上級裁判所が管轄裁判所を決定する。職権で処理される点が日本と異なる

アメリカ
Venue rules (Fed. R. Crim. P. 18等)

米国は犯罪が行われた地区を基準とする venue 制度で、管轄指定という形ではなく venue の移送・決定で処理する。直接の等価規定はない

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 走行中の新幹線の車内で乗客が暴行を受けた。事件が起きたまさにその瞬間、列車はどの市の上空を走っていたのか。複数の地裁の管轄区域をまたいで移動する乗り物の中の犯罪では、犯罪地が一意に定まらないことがある。このとき検察官は15条で上級裁判所に管轄指定を請求し、裁く裁判所を確定させる
  • もし、あなたが起訴された事件で、最初の地裁が「ここは当裁判所の管轄外だ」と管轄違いの判決を出し、それが確定したのに、調べてみると他に管轄を持つ裁判所が存在しなかったら? この瞬間、あなたの事件は行き場を失う。15条2号がなければ、あなたは裁かれることも放免されることもなく宙吊りのまま放置されかねない
  • 離島で起きた事件。所属する裁判所の管轄区域の境界が古い海図のまま曖昧だった。検察官は起訴前にこの曖昧さを片付けないと、起訴後に管轄の足元が崩れる。残された準備時間は限られている

取るべき行動

被害を受けた側:1. 事件が管轄の不明確さで進んでいないと感じたら、担当検察官に管轄裁判所の確定状況を確認する2. 移動中の犯罪や境界をまたぐ事件では、発生場所を裏づける資料(GPS記録、防犯カメラ、運行記録)を早期に提供し、管轄判断の材料を残す3. 管轄指定請求は検察官の義務(15条)なので、放置されているなら検察審査会への申立てや上級庁への照会で動かす余地がある

訴えられた側:1. 起訴された裁判所の管轄に疑問があれば、弁護人を通じて管轄違いの申立てを検討する2. ただし管轄違いが確定しても、15条で別の裁判所が指定されれば裁判は続く。放免にはならない点を理解しておく3. 管轄をめぐる手続で身柄拘束が不当に長引いていないか、勾留期間と事件の進行を弁護人と常時確認する

時効(請求できる期限):15条の管轄指定請求それ自体に法定の期限はないが、検察官は管轄が定まらない事態が判明した時点で速やかに請求する義務を負う。被告人側の管轄違いの申立ては、土地管轄については被告事件につき証拠調べを開始した後はできない(刑事訴訟法331条1項。最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:15条の管轄指定請求は検察官の義務であり、管轄の空白を補充する制度と理解されている。1号は管轄区域の不明確、2号は管轄違い確定後に管轄裁判所が存在しない場面という例外的状況に限られ、通常の管轄争いは2条以下の土地管轄や19条の移送で処理される。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法の制定に伴い、管轄裁判所が定まらない場合の補充制度として管轄指定の請求を規定した。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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