刑事訴訟法 第187条
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裁判によらないで訴訟手続が終了する場合において、訴訟費用を負担させるときは、最終に事件の係属した裁判所が、職権でその決定をしなければならない。この決定に対しては、即時抗告をすることができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第187条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第187条の条文原文は「裁判によらないで訴訟手続が終了する場合において、訴訟費用を負担させるときは、最終に事件の係属した裁判所が、職権でその決定をしなければならない。」で始まります。
- 刑事訴訟法第187条は第十五章 訴訟費用に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第187条の前の条は刑事訴訟法第186条です。
- 刑事訴訟法第187条の次の条は刑事訴訟法第187条の2です。
- 刑事訴訟法第187条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第187条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第187条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/187
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法187条は、裁判によらず手続が終了した場合、最終に事件の係属した裁判所が職権で訴訟費用の負担を決定すると定める。この決定には即時抗告ができる。
Q · 事件が判決まで行かずに終わったのに、後から「費用を払え」と言われたら、もう争えないの?
最後に事件を持っていた裁判所が職権で決め、3日以内なら即時抗告できます
刑事訴訟法187条により、裁判によらずに手続が終了し訴訟費用を負担させる場合は、最終に事件の係属した裁判所が職権で費用負担の決定を出します。証人の旅費・日当や国選弁護人の報酬などが対象です(刑事訴訟費用等に関する法律2条)。この決定に不服があれば即時抗告ができますが、期間は告知の翌日から3日と極めて短く(422条、55条)、過ぎると確定します。額を払えない事情があれば、確定後でも執行免除を申し立てる道があります(500条)。
解説
事件が判決まで行かずに途中で消えても、その後始末の請求書が誰かに回ってくることがある。刑事訴訟法187条は、その請求書を誰がどう発行するかを定める一条だ。証人や鑑定人の旅費日当、国選弁護人の報酬、こうした「訴訟費用」は、有罪判決のときは判決の中で負担が決まる(181条)。だが裁判という形を取らずに手続が終わった場合、費用の負担は宙に浮く。そこで本条は、最後にその事件を抱えていた裁判所が、職権で、つまり誰かの請求を待たずに自分から、費用負担の決定を出さなければならないとする。重要なのはその次の一文だ。この決定に不服があれば即時抗告ができる。ただし即時抗告の期間はわずか3日(422条)。決定書が届いてから慌てて動くと、争う窓はあっという間に閉じる。手続の幕引きと、費用の幕引きは別物なのだ。
法的な位置づけ
刑事訴訟法187条は、裁判によらないで訴訟手続が終了する場合における訴訟費用の負担に関する裁判を定める規定である。費用を負担させるときは、最終に事件の係属した裁判所が職権で決定を行い、その決定に対しては即時抗告による不服申立てが認められる。有罪判決に伴う費用負担(181条)とは異なる場面を規律する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.決定書の受領日を必ず記録する 費用負担の決定書が届いたら、まず受け取った日付を記録する。即時抗告の3日(422条)は告知の翌日から起算するため(初日不算入、55条)、受領日の確定が「間に合った」を主張する土台になる
- 2.決定を出した裁判所と費用範囲を確認する 額より先に、決定を出したのが「最終に事件の係属した裁判所」か、費用項目が刑事訴訟費用等に関する法律2条の範囲に収まっているかを確認する。権限のない裁判所が出した決定なら、それ自体が即時抗告の理由になりうる
- 3.3日以内に即時抗告を申し立てる 不服があれば、告知の翌日から3日以内に即時抗告を申し立てる。書面を準備し、原決定をした裁判所または抗告裁判所に提出する。迷う場合は当番弁護士・法テラスへ即連絡し、翌日に持ち越さない
- 4.払えない場合は確定後に執行免除を検討する 額に争いはなくても貧困で完納できない場合は、決定確定後に執行免除の申立て(500条)を検討する。即時抗告とは別ルートの救済であり、3日を過ぎても残るカードである
よくある質問 AI による整理
Q1訴訟費用とは何ですか?
証人や鑑定人の旅費・日当、国選弁護人の報酬など、手続に要した費用です。範囲は刑事訴訟費用等に関する法律2条が定めています。
Q2裁判によらないで手続が終了するとはどんな場合ですか?
判決という形を取らずに手続が終わる場合を指します。公訴の取消しや一定の終了事由がこれにあたり、本条はそのときの費用清算を規律します。
Q3費用負担の決定はどの裁判所が出しますか?
「最終に事件の係属した裁判所」、つまり最後にその事件を抱えていた裁判所が職権で出します。地裁から高裁へ移った後なら高裁が出すこともあります。
Q4国選弁護人の費用は被告人が払うのですか?
国選でも最終的に負担を命じられることがあります。187条の決定で費用負担が定められれば、報酬相当額が含まれる場合があります。
Q5即時抗告の3日はいつから数えますか?
告知を受けた初日は算入せず(55条)、翌日から起算します。ただし休日を挟んでも期間は進むため、実働の猶予はさらに短くなります。
Q6訴訟費用が払えないときはどうすればいいですか?
貧困で完納できない場合、確定後に執行免除を申し立てる道があります(500条)。決定が来た時点で詰みではありません。
Q7費用負担の決定に従わないとどうなりますか?
即時抗告で争わなければ決定は確定し、確定後は執行の対象になります。争うなら3日以内の即時抗告が唯一の窓です。
Q8「職権で」とはどういう意味ですか?
当事者の請求を待たず、裁判所が自らの判断で決定を出すことです。誰も申し立てなくても費用負担の決定だけは届きます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1手続がもう終わったのに、後から費用の請求が来ることなんてあるんですか?
あります。刑事訴訟法187条は、裁判によらずに手続が終わった場合でも、最後にその事件を持っていた裁判所が職権で費用負担の決定を出せると定めています。証人の旅費や国選弁護人の報酬などが対象です。実務のポイント:この決定は誰かが請求しなくても裁判所が自発的に出すので、『請求が来ていないから大丈夫』という油断が一番危ない。手続が終わっても、費用の決定が来るまでは気を抜かないこと
Q2即時抗告って3日しかないって本当ですか?間に合わなかったらどうなりますか?
本当です。即時抗告の期間は3日(刑事訴訟法422条)。受け取った当日は数えませんが(55条)、その後は休日を挟んでも進み、過ぎると決定は確定して原則争えません。ただし額を払えない事情があれば、確定後でも貧困を理由に執行免除を申し立てる道があります(500条)。実務のポイント:3日は体感より遥かに短い。封筒の受領日を必ず記録し、迷ったらその日のうちに法テラスか弁護士へ。翌日では遅いことがある
間違えやすい点 AI による整理
- 「手続が終わったのだから費用の話も終わった」と考える人がいるが、その問いの立て方そのものがずれている。費用負担の決定は手続の終了とは別のタイミングで、後から職権で出てくる。終了と清算は同じ時点では起きない
- 即時抗告ができること自体は知っていても、その期間が3日しかない深刻さを実感している人は少ない。受け取った当日こそ数えないが(55条)、その後は休日を挟んでも期間は進むため、気付いたときには窓が閉じかけていることがある
- 費用の決定は当事者が請求して初めて出ると思われがちだが、実際は逆で、裁判所が職権で、つまり誰の請求も待たずに自ら出す。あなたが何も申し立てなくても、決定だけは届く
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 適用場面 | 187条:裁判によらないで手続が終了する場合 | 181条:有罪判決のとき 185条:裁判で手続が終了する場合(無罪・免訴等) |
| 決定の出し方 | 最終に事件の係属した裁判所が職権で別途決定 | 有罪判決の中で費用負担を言い渡す 手続を終了させる裁判の中で費用を定める |
| 不服申立て | 即時抗告(3日、422条) | 本案の上訴とともに争う 即時抗告(3日、422条) |
他国ではどう定めているか 2 か国
ドイツ刑事訴訟法も、判決または手続を終了させる決定の中で費用負担を定めることを裁判所に義務づける。費用裁判に対する不服申立ても整備されており、職権による費用確定という構造は日本と類似する。
米国の刑事訴訟費用は州ごとに扱いが大きく異なり、被告人に課す州もあれば原則国庫負担とする運用もある。職権で一律に費用決定を出す日本のような統一的規律ではない。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 費用負担を命じる決定書が今日届いた。中を読むと、数万円の証人旅費をあなたが払えと書いてある。即時抗告できるのは3日だけ。土日を挟めば実働の猶予はさらに細る。「よく分からないから後で」と机に置いた瞬間、不服を言う権利は消える
- もしあなたが被告人だった事件が、判決を待たずに終わったとしたら、それで費用の話まで終わったと思っていないか? 後から、最後にその事件を持っていた裁判所が、職権で費用負担の決定を出してくることがある。手続が終わった=もう何も来ない、ではない
- 事件が地裁から高裁へと動いた後で手続が終わった。費用の決定を出すのはどの裁判所か。本条は『最終に事件の係属した裁判所』と定める。最後にその事件を抱えていた裁判所が出す決定だけが有効だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 決定書の受領日を記録、即時抗告の3日(422条)は翌日から起算する2. 決定を出した裁判所が『最終に事件の係属した裁判所』か、費用の範囲が刑事訴訟費用等に関する法律2条に沿っているかを確認3. 不服があれば3日以内に即時抗告を申し立てる、間に合わなければこの決定は確定する4. 額に争いがなくても貧困で払えない場合は、確定後に執行免除の申立て(500条)を検討する
訴えられた側:1. 手続が判決を待たずに終わっても、費用負担の決定が後から職権で出る可能性を念頭に置く2. 決定が来たら、自分が負担すべき法的根拠が本当にあるのかをまず疑う3. 国選弁護人の報酬や証人費用など、含まれている項目の内訳を取り寄せて精査する4. 3日以内の即時抗告を逃さない、迷うなら当番弁護士・法テラスに即連絡する
時効(請求できる期限):即時抗告の提起期間は3日(刑事訴訟法422条)。告知を受けた初日は算入しないが(55条)、その後は休日を挟んでも進む。極めて短いので、決定書を受け取ったらその日のうちに動くのが安全。期間を過ぎると決定は確定し、争えなくなる
学説
通説:187条は、裁判という形を取らずに手続が終了した場合でも訴訟費用の負担を宙に浮かせないため、最終に事件の係属した裁判所に職権での決定を義務づける規定と解される。即時抗告を結び付けることで、迅速な費用確定と負担者の不服申立権との均衡を図っているとされる。
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