刑事訴訟法 第24条
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- 訴訟を遅延させる目的のみでされたことの明らかな忌避の申立は、決定でこれを却下しなければならない。この場合には、前条第三項の規定を適用しない。第二十二条の規定に違反し、又は裁判所の規則で定める手続に違反してされた忌避の申立を却下する場合も、同様である。
- 2.前項の場合には、忌避された受命裁判官、地方裁判所の一人の裁判官又は家庭裁判所若しくは簡易裁判所の裁判官は、忌避の申立てを却下する裁判をすることができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第24条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第24条の条文原文は「訴訟を遅延させる目的のみでされたことの明らかな忌避の申立は、決定でこれを却下しなければならない。」で始まります。
- 刑事訴訟法第24条は第二章 裁判所職員の除斥及び忌避に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第24条の前の条は刑事訴訟法第23条です。
- 刑事訴訟法第24条の次の条は刑事訴訟法第25条です。
- 刑事訴訟法第24条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第24条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第24条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/24
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法24条は、遅延目的のみが明らかな忌避や、時期・規則に違反した忌避の申立てを、忌避された裁判官自身が決定で却下できると定める。この場合、審理は停止しない。
Q · 裁判官を忌避したら、その裁判官が自分で「却下」って決められるんですか?
原則は別の裁判官が判断するが、遅延目的のみの忌避は本人が即却下できる
原則として忌避の当否は、忌避された本人ではなく別の裁判官が判断します(刑訴23条)。しかし刑事訴訟法24条は例外を定め、訴訟を遅延させる目的のみであることが明らかな忌避や、申立時期(22条)・裁判所規則に違反した忌避については、忌避された裁判官自身が決定で却下できます(簡易却下)。しかもこの場合は審理を停止する規定(23条3項)が適用されず、手続は止まりません。引き延ばし目的の忌避は通用せず、かえって不利に働きます。
解説
刑事裁判で「この裁判官は不公平だ、外したい」と思ったとき、忌避(きひ)という制度がある(21条)。申し立てれば、原則として別の裁判官たちがその当否を判断し、忌避された本人は関与できない(23条)。ここまでは公平の砦だ。だが24条は、その砦に一つだけ抜け道を開ける。忌避の申立てが「訴訟を遅らせる目的だけ」で明らかにされた場合、または時期の制限(22条)や規則で定める手続に違反してされた場合、忌避された裁判官自身が、その申立てをその場で却下できる。つまりあなたが引き延ばし目的で忌避を連発しても、狙った当の裁判官が「却下」と打ち返せる。簡易却下と呼ばれるこの仕組みは、忌避制度の濫用を止めるためのヒューズだ。正当な理由のある忌避なら通常ルートで慎重に審査されるが、見え透いた時間稼ぎは即座に弾かれ、しかも審理は一秒も止まらない。
法的な位置づけ
刑事訴訟法24条は忌避の簡易却下を定める規定であり、訴訟遅延のみを目的とすることが明らかな忌避の申立て、または申立時期や裁判所規則に違反した申立てについて、忌避された裁判官自身が決定で却下できる旨を規定する。忌避の通常手続(23条)に対する例外として、審理の停止を伴わない迅速な処理を可能にする。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.忌避事由を具体的事実で記録する 裁判官の言動に不公平の兆候を感じたら、発言内容・日時・文脈をその都度記録する。心証の偏りを示す客観的事実が忌避事由の裏付けになり、簡易却下を避ける土台になる
- 2.陳述する前のタイミングで申し立てる 忌避は事件について請求その他の陳述をする前に出すのが原則(刑訴22条)。証拠調べで争点に意見を述べた後は、その時に初めて知った事由でない限り申立てできず、24条で即却下される
- 3.申立書に不公平のおそれの根拠を尽くす 申立書に「不公平な裁判をするおそれ」(刑訴21条)の具体的根拠を最初から尽くす。理由を尽くした申立ては当の裁判官が独断で弾くハードルが上がり、別の裁判官による通常審査(23条)に乗りやすくなる
- 4.簡易却下された場合は不服申立てを検討する 簡易却下の決定に不服があれば、即時抗告等の不服申立ての可否を弁護人と確認する。審理は停止しないため、対応は速やかに行う必要がある
よくある質問 AI による整理
Q1忌避とは何ですか?
忌避とは、裁判の公平を妨げる事情のある裁判官を、当事者の申立てによって職務から外す制度です(刑訴21条)。不公平な裁判をするおそれを示す具体的事実が必要です。
Q2簡易却下とは何ですか?
簡易却下とは、遅延目的のみが明らかな忌避や、時期・規則に違反した忌避の申立てを、本来判断できないはずの忌避された裁判官自身が決定で却下する手続です(刑訴24条)。
Q3忌避と除斥はどう違いますか?
除斥は法定の事由があれば当然に裁判官が職務から外れる制度(刑訴20条)で申立ては不要です。忌避はそれ以外の不公平のおそれを理由に、当事者が申立てて外す制度です(刑訴21条)。
Q4忌避の申立てはいつまでにできますか?
原則として事件について請求その他の陳述をした後はできません(刑訴22条)。ただし忌避の原因を知らなかったとき、または後に生じたときは陳述後でも申立て可能です。
Q5簡易却下された場合、不服を申し立てられますか?
簡易却下の決定に対しては不服申立ての余地があり得ます。具体的な可否や手段は事案により異なるため、弁護人と確認するのが安全です。
Q6どんな忌避が遅延目的と判断されますか?
結審直前に理由なく繰り返される忌避や、具体的な不公平の事実を欠く忌避は、訴訟を遅延させる目的のみが明らかとして簡易却下の対象になりやすいです。
Q7忌避の申立ては書面でする必要がありますか?
忌避の申立ては裁判所の規則で定める手続に従う必要があり、これに違反すると刑訴24条で簡易却下されます。方式の詳細は刑事訴訟規則を確認してください。
Q8民事訴訟でも忌避の簡易却下はありますか?
あります。民事訴訟でも引き延ばし目的の忌避には簡易な却下の仕組みが用意されており、時間稼ぎの忌避は刑事と同様に通用しません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1裁判官を忌避したら、その裁判官が自分で「却下」って決められるんですか? それじゃ意味なくないですか?
原則は逆で、忌避された裁判官は自分への忌避を裁けません(23条)。別の裁判官が判断します。例外が24条で、申立てが明らかに遅延目的だけのとき、または時期や手続に違反したときだけ、当の裁判官自身が却下できます。実務のポイント:だからこそ忌避申立書には「遅延目的ではない正当事由」を最初から尽くして書く。理由を尽くした申立ては、当の裁判官が独断で弾くハードルが上がり、別の裁判官による通常審査に乗りやすくなります
Q2忌避を出せば裁判は止まるって聞いたんですが、本当ですか?
原則は止まります(23条3項、急速を要する場合を除く)。しかし24条の簡易却下事由に当たる忌避は、この停止規定が適用されず(24条1項後段)、手続は止まりません。実務のポイント:引き延ばし目的の忌避は「止められなかった上に記録に残る」二重の不利になります。裁判官の心証にも響くため、忌避は時間稼ぎではなく、本当に不公平があるときの最後の手段として温存するのが実務の鉄則です
間違えやすい点 AI による整理
- 「忌避された裁判官は絶対に自分の件を裁けない」と思われているが、24条はその例外だ。遅延目的が明らかな忌避、時期や手続に違反した忌避は、当の裁判官本人がその場で却下できる
- 忌避を出せば裁判が止まると思いがちだが、24条の簡易却下事由に当たると、停止規定(23条3項)が適用されず審理は止まらない。あなたから見れば「時間を稼げた」つもりでも、裁判所から見れば手続は一秒も止まっていない。この落差が、後の心証や量刑で静かに不利に働く
- 「とりあえず忌避を出して様子を見よう」という発想そのものが危うい。濫用とみなされた忌避は記録に残り、誠実に手続へ向き合っていない印象を裁判官に植え付ける。問うべきは「出せるか」ではなく「正当な事由を示せるか」だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 判断する主体 | 刑訴24条:忌避された裁判官本人が単独で却下できる | 刑訴23条:忌避された本人以外の裁判官(合議)が判断 刑訴20条:法定事由で当然に除斥(裁判不要) |
| 対象 | 刑訴24条:遅延目的のみ・時期/規則違反の忌避申立て | 刑訴23条:通常の忌避申立て一般 刑訴20条:法定の除斥事由 |
| 審理の停止 | 刑訴24条:停止しない(23条3項を適用しない) | 刑訴23条:原則として手続が停止(3項、急速を要する場合を除く) 刑訴20条:該当裁判官は当然に職務から排除 |
| 申立ての要否 | 刑訴24条:忌避の申立てが前提 | 刑訴23条:忌避の申立てが前提 刑訴20条:申立て不要 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も法官の回避(迴避)について申立て制度を置く。被聲請迴避之法官は原則として裁判に関与できないが、明らかに理由のない申立てへの対処の仕組みを備える点で共通する。
韓国も忌避(기피)申立てが訴訟遅延のみを目的とすることが明らかな場合等に、簡易却下(간이기각결정)を認めており、本条と機能的にほぼ同一の構造を持つ。
ドイツは不適法な忌避申立て(遅延目的を含む)を、忌避された裁判官の関与する形でも却下できると定める。本条の簡易却下の母法的位置にある。
米国連邦では裁判官の自己回避(disqualification)が中心で、当事者申立て型の忌避は州により扱いが異なる。濫用的申立てへの対処は裁量的運用に委ねられる点で構造が異なる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし審理の途中で、裁判官が露骨に検察官の主張ばかり採用していると感じたら? 忌避を申し立てる道はある。ただし「態度が気に入らない」だけでは21条の事由に当たらず、24条で即却下される。必要なのは、不公平な裁判をするおそれを示す具体的な事実だ
- 結審が目前。あと一回の期日で判決が見えている。ここで引き延ばしのために忌避を出しても、遅延目的が明らかとして当の裁判官にその場で却下される。手続は止まらない
- 弁護人が忌避を申し立てたが、すでに証拠調べで本案について意見を述べた後だった。22条の時期制限に違反するとして簡易却下。後で「あの時に出していれば」と悔やんでも、踏んだタイミングは戻らない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 裁判官の言動に不公平の兆候を感じたら、発言内容、日時、文脈をその都度記録する。心証の偏りを示す客観的事実が忌避事由になる2. 本案について陳述する前に動く(22条)。証拠調べで争点に意見を述べると、その後は新たに知った事由しか使えなくなる3. 申立書には「不公平な裁判をするおそれ」(21条)の具体的根拠を尽くす。理由が薄いと24条で即却下され、通常審査に乗らない4. 簡易却下されたら、その判断への不服申立て(準抗告など)の余地を弁護人と確認する
訴えられた側:1. 相手方や共犯者が明らかに引き延ばし目的で忌避を重ねてきたら、それが遅延目的のみであること、または時期や手続に違反することを指摘し、24条による簡易却下を促す意見を出す2. 自分の忌避が遅延目的と疑われている場合は、正当な忌避事由が実在することを具体的事実で示し、簡易却下ではなく通常審査を求める3. 簡易却下の判断に不服があれば、準抗告等の不服申立ての可否を弁護人と確認する
時効(請求できる期限):忌避の申立て自体は、原則として事件について請求その他の陳述をした後はできない(22条本文)。ただし忌避の原因があることを知らなかったとき、または忌避の原因がその後に生じたときは、陳述後でも申立て可能(同条但書)。簡易却下に特有の期間制限はないが、申立てのタイミングを逃すと忌避権そのものを失う
学説
通説:本条の簡易却下は、忌避制度が訴訟遅延の手段に濫用されることを防ぐための例外規定であると解される。忌避された裁判官自身が判断できる点は手続保障の例外だが、対象が遅延目的のみが明らかな場合や時期・規則違反に限定されているため、公平な裁判の保障と迅速な裁判の要請を両立させるものと位置づけられる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)の制定により、忌避の通常手続(23条)に対する例外として、遅延目的のみが明らかな忌避等を当の裁判官が却下できる簡易却下を規定。
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