刑事訴訟法 第407条
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上告趣意書には、裁判所の規則の定めるところにより、上告の申立の理由を明示しなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第407条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第407条の条文原文は「上告趣意書には、裁判所の規則の定めるところにより、上告の申立の理由を明示しなければならない。」で始まります。
- 刑事訴訟法第407条は第三章に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第407条の前の条は刑事訴訟法第406条です。
- 刑事訴訟法第407条の次の条は刑事訴訟法第408条です。
- 刑事訴訟法第407条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第407条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第407条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/407
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法407条は、上告趣意書に裁判所規則の定めに従い上告理由を明示するよう義務づける。理由は憲法違反・判例違反に限られ、不適法なら弁論を経ず決定で棄却される(408条)。
Q · 最高裁に上告するとき、上告趣意書には何を書けばいいの?
405条の上告理由に当てはめ規則に従って具体的に明示します
刑事訴訟法407条により、上告趣意書には裁判所の規則の定めるところに従い、上告申立ての理由を明示しなければなりません。明示すべき理由は同法405条が限定する憲法違反・憲法解釈の誤り・最高裁判例との相反に対応させる必要があります。「量刑が重い」「事実認定が誤っている」といった抽象的・感情的な主張だけでは適法な上告理由とは認められず、最高裁は口頭弁論を開かないまま決定で棄却します(408条)。一通の書面の出来が判決確定を左右します。
解説
高裁で負けた。最後の望みで最高裁に持っていこうと思う。だが、ここであなたが知らない事実が立ちはだかる。最高裁は「もう一度ゼロから審理してくれる場所」ではない。事実の取調べは原則しない、純然たる法律審だ。そして上告できる理由は、憲法違反か判例違反のほぼ二種類に絞られている(刑訴法405条)。407条は、その上告の理由を「裁判所の規則の定めるところにより明示しなければならない」と命じる。つまり上告趣意書(上告の理由を書いた書面)に、405条の枠に正確に当てはめて具体的に書かなければならない。「判決が不当だ」「量刑が重すぎる」と感情で訴えても、それは適法な上告理由ではない。書き方を外せば、最高裁は口頭弁論すら開かず、決定一本で棄却する(408条)。一通の書面の出来が、判決の確定とその後の人生を分ける。
法的な位置づけ
刑事訴訟法407条は上告趣意書の記載義務を定める規定であり、上告人は裁判所の規則の定めるところに従い、上告申立ての理由を明示しなければならない。明示すべき理由は同法405条が限定する憲法違反・憲法解釈の誤り・判例違反の枠に対応する必要があり、これを欠く書面は不適法とされる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.高裁判決から14日以内に上告を申し立てる 高裁判決の言渡しの日から14日以内に上告を申し立てる(414条が準用する373条)。この期間を過ぎると、理由が正しくても上告そのものができなくなる
- 2.最高裁の差出最終日を最優先で管理する 最高裁から上告趣意書の差出最終日が通知される。法定日数ではなく裁判所指定の期限なので、通知到達日から逆算してスケジュールを組む。一日でも過ぎれば中身は読まれない
- 3.405条の枠に当てはめて理由を具体的に明示する 上告趣意書に、憲法違反・憲法解釈の誤り・最高裁判例との相反のいずれかに当てはめて理由を明示する。判例違反を主張するなら相反する具体的判例を特定して引用する。抽象的な不服や事実誤認の主張だけでは不適法とされる
- 4.411条の職権破棄事由も併せて検討する 405条に乗らない事案でも、著しい量刑不当や判決に影響する重大な事実誤認など411条の職権破棄事由を主張する余地を弁護人と検討する。職権発動は最高裁の裁量だが、趣意書の説得力が分水嶺になる
よくある質問 AI による整理
Q1上告趣意書とは何ですか?
最高裁への上告理由を記載して提出する書面です。刑事訴訟法405条が定める憲法違反・判例違反などの上告理由を、裁判所規則に従い具体的に明示する必要があります(407条)。
Q2上告趣意書の提出期限はいつまでですか?
法定の日数ではなく、最高裁判所が指定する差出最終日までです。通知された最終日を一日でも過ぎると、理由の中身を審理されないまま棄却されうるため、期限管理が最優先です。
Q3上告理由にはどんなものがありますか?
原則として憲法違反、憲法解釈の誤り、最高裁判例との相反の三つに限られます(405条)。事実誤認や量刑不当は、それ自体では上告理由になりません。
Q4上告趣意書を期限内に出さないとどうなりますか?
口頭弁論を開かれないまま決定で棄却され(408条)、その時点で判決が確定します。理由が正しくても期限経過なら中身は読まれません。
Q5事実誤認は上告理由になりますか?
原則なりません。最高裁は法律審で事実の取調べはしません。ただし重大な事実誤認は411条の職権破棄事由として主張する余地が残ります。
Q6量刑不当を理由に上告できますか?
405条の上告理由には当たりません。ただし著しい量刑不当は411条の職権破棄事由となりうるため、弁護人と構成を検討します。
Q7上告趣意書の書き方を間違えるとどうなりますか?
405条の枠に当てはまらない抽象的な不服とみなされ、口頭弁論を経ずに決定で棄却されます(408条)。形式と理由の組立てが結果を分けます。
Q8上告と上告受理申立ての違いは何ですか?
上告は405条の理由がある場合の権利上訴、上告受理申立て(406条)は法令解釈の重要事項について最高裁の裁量で受理を求めるものです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1上告すれば、もう一度ゼロから裁判をやり直してもらえるんですか?
やり直せません。最高裁は法律審で、事実の取調べは原則しません。上告できるのは憲法違反か判例違反がある場合に限られ(405条)、趣意書もその枠で書く必要があります。実務のポイント:実務では405条に乗らなくても、411条の職権破棄(著しい量刑不当、重大な事実誤認など)に望みをかけて構成することがある。ただし職権発動は最高裁の裁量で、権利として要求はできない。だからこそ趣意書の説得力がすべてになる
Q2弁護士なしで自分で上告趣意書を書いてもいいんですか?
書けますが、現実には極めて不利です。趣意書は405条の理由に正確に当てはめる必要があり、判例違反を主張するなら相反する具体的な判例を特定して引用しなければ不適法とされます。実務のポイント:本人が自分で出した趣意書の多くは「単なる法令違反や事実誤認の主張」と判断され、弁論も開かれず決定で棄却される(408条)。上告審でも国選弁護人が付されうるので、まず最高裁の手続で弁護人選任が可能か確認するのが先決
間違えやすい点 AI による整理
- 判決の事実認定が間違っている、量刑が重すぎる、と訴えれば最高裁が見直してくれると思われがちだが、上告できる理由は原則として憲法違反、憲法解釈の誤り、最高裁判例との相反の三つに絞られている(405条)。事実誤認や量刑不当は、それ自体では上告理由にならない
- 上告すれば刑の執行が止まると知っている人は多いが、上告趣意書を期限内に出さなかったり理由が不適法だったりすると、口頭弁論も開かれないまま決定で棄却され(408条)、そこで一気に判決が確定する。その確定までの速さと、執行が現実化する早さを知らない
- あなたから見れば「とりあえず上告しておく」だけの手続でも、最高裁から見れば「適法な上告理由が明示されているか」だけが審理の対象。理由なき上告は時間稼ぎにすらならず即座に棄却される。この視点の落差が、最後のチャンスを無駄にする
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 407条:上告趣意書に上告理由を明示する義務 | 405条:上告できる理由(憲法違反・判例違反)を限定 408条:理由不備のとき弁論を経ない棄却 |
| 問われる中身 | 規則に従った理由の明示・記載方式 | そもそも上告できる事案かの実体要件 明示された理由が適法かの審査結果 |
| 外したときの帰結 | 不適法な趣意書として棄却対象になる | 405条非該当なら上告理由なしとされる 口頭弁論なしで決定棄却・判決確定 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も第三審上訴を違背法令を理由とするものに限り、上訴書状に具体的理由を記載させる点で、理由明示の構造が日本と類似する
韓国も상고이유서の提出を求め、上告理由を限定する点で日本と近い。提出期限の運用も書面審査を前提とする
ドイツの Revision は上告理由(Revisionsanträge)とその根拠の記載を要求し、法律審として原判決の法令違反を審査する。日本の上告審の母法的位置にある
米国連邦最高裁は certiorari の petition に questions presented の明示を要求し、受理自体が裁量。理由明示を求める点は共通だが、受理の裁量性がより強い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし高裁判決の言渡しを聞いた瞬間に「絶対に納得できない」と思ったら、あなたに残された時間は14日だけだ。この期間内に上告を申し立てなければ、理由が正しくても最高裁の入口にすら立てない
- あなたが控訴審で逆転敗訴した被告人だとする。上告趣意書に「証人の供述は信用できない」「事実認定が誤っている」とだけ書いて出した。最高裁はそれを上告理由とは認めず、弁論を開かないまま棄却の決定を下す。事実誤認は、それ自体では原則として上告理由にならない
- 最高裁から「上告趣意書の差出最終日は○月○日」という通知が届いた。その一日後に渾身の書面を提出した。中身は読まれない。期限経過で棄却される
- 友人が刑事事件で高裁まで戦い、最高裁に上告したいと相談してきた。あなたは「最高裁は事実をもう一度見てくれる場所ではなく、憲法違反か判例違反だけが通る関門だ」と三分で説明できる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 高裁判決の言渡しの日から14日以内に上告を申し立てる(刑訴法414条が準用する373条)。この期間を過ぎると上告そのものができない2. 最高裁から上告趣意書の差出最終日が通知されるので、その日を最優先で管理する3. 趣意書は405条の理由(憲法違反、憲法解釈の誤り、最高裁判例との相反)に当てはめて具体的に明示する。抽象的な不服や事実誤認の主張だけでは足りない4. 405条に乗らない事案でも、411条の職権破棄事由(著しい量刑不当、重大な事実誤認等)を主張する余地を弁護人と検討する
訴えられた側:1. 相手方が上告した場合、最高裁から趣意書の謄本が送られ、答弁書を提出できる2. 相手の趣意書が405条の適法な上告理由を備えているかをまず精査する。理由が不適法なら弁論を経ない棄却(408条)を主張する余地がある3. 判例違反の主張に対しては、引用された判例と本件は事案を異にすると反論するのが定石4. 提出期限と形式要件を確認し、手続的な不備があれば早期に指摘する
時効(請求できる期限):上告の申立ては判決言渡しの日から14日以内(刑訴法414条が準用する373条)。上告趣意書の提出期限は法定の日数ではなく、最高裁判所が指定する差出最終日まで(刑訴法414条が準用する376条、最新の運用状況をご確認ください)。期限経過後の提出は理由を審理されずに棄却されうる
学説
通説:407条の理由明示義務は、405条が限定する上告理由に対応する具体的な主張を要求するものと解される。単なる事実誤認や量刑不当の指摘、抽象的な不服の表明では足りず、判例違反を主張するには相反する具体的判例の特定が必要とされる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:戦後の現行刑事訴訟法の制定に伴い、上告審を憲法問題と判例統一を担う法律審として整備し、上告趣意書における上告理由の明示義務を規定した。
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