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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

刑事訴訟法 第410条

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  1. 上告裁判所は、第四百五条各号に規定する事由があるときは、判決で原判決を破棄しなければならない。但し、判決に影響を及ぼさないことが明らかな場合は、この限りでない。
  2. 2.第四百五条第二号又は第三号に規定する事由のみがある場合において、上告裁判所がその判例を変更して原判決を維持するのを相当とするときは、前項の規定は、これを適用しない。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第410条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第410条の条文原文は「上告裁判所は、第四百五条各号に規定する事由があるときは、判決で原判決を破棄しなければならない。但し、判決に影響を及ぼさないことが明らかな場合は、この限りでない。」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第410条は第三章に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第410条の前の条は刑事訴訟法第409条です。
  7. 刑事訴訟法第410条の次の条は刑事訴訟法第411条です。
  8. 刑事訴訟法第410条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第410条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第410条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/410
裁判例 53件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法410条は、405条の事由があるとき上告裁判所が原判決を破棄すべきことを定める。ただし判決に影響しないことが明らかな場合は破棄しない。

Q · 上告すれば、最高裁が事件を一から見直して逆転してくれるの?

原則しません。405条の事由がある時だけ破棄されます

刑事訴訟法410条により、上告裁判所が原判決を破棄するのは、405条所定の事由(憲法違反、最高裁判例との抵触等)があるときに限られます。しかも但書があり、その事由が判決に影響を及ぼさないことが明らかなら破棄しません。さらに2項では、判例違反があっても最高裁がその判例自体を変更して原判決を維持するのを相当と考えれば破棄義務が消えます。上告審は法律審であり、事実認定や量刑を一から見直す場ではありません。

解説

二審で有罪判決を受けた人の多くは、最高裁に上告すれば事件を一から見直してもらえると信じている。だが刑事訴訟法410条はそう動かない。上告裁判所が原判決を破棄しなければならないのは、405条が定める限られた事由(憲法違反、または最高裁判例と相反する判断)があるときだけだ。しかも但書がある。その事由があっても、判決に影響を及ぼさないことが明らかな場合は破棄しない。さらに2項は残酷である。あなたが苦労して、最高裁の判例と反すると立証しても、最高裁がその判例の方を変更して原判決を維持するのを相当と考えれば、破棄義務は消える。つまり判例違反は勝ち札ではなく、最高裁の判断次第で不発に終わる。上告審で何を、どう主張すれば原判決が覆るのか、その設計図がこの一条に詰まっている。

法的な位置づけ

刑事訴訟法410条は、上告審における原判決の破棄義務を定める規定である。上告裁判所は、405条所定の上告理由があるときは判決で原判決を破棄しなければならないが、その事由が判決に影響を及ぼさないことが明らかな場合は破棄を要しない。2項は、判例違反のみがある場合に、最高裁が当該判例を変更して原判決を維持するのを相当とするときは破棄義務が適用されない旨を定める。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.原判決に405条の事由が当てはまるか精査 上告できるのは原則405条の事由がある場合に限られる。原判決に憲法違反・憲法解釈の誤り、または最高裁・高裁判例との抵触がないかを判決書と証拠記録に照らして洗い出す
  2. 2.「判決に影響した」ことまで立証して但書を封じる 違反の指摘だけでは410条但書(判決に影響を及ぼさないことが明らか)で門前払いされる。その違反がなければ結論が変わったことを、事実関係に即して上告趣意書に具体的に書き切る
  3. 3.411条の職権破棄を予備的に併せて主張 405条の硬い門が開かない場合に備え、著しい量刑不当・重大な事実誤認・判決に影響する法令違反を411条の職権破棄事由として併記する。実務上の救済の本命はこの二段構えにある
  4. 4.判例変更を狙うなら大法廷回付を意識した論点設計 判例違反(405条2号・3号)を主張しても2項で判例の方が変更されるリスクがある。小法廷では判例を変えられない(裁判所法10条)ため、判例変更の当否を正面から問う構成にして大法廷での実質審理を引き出す
  5. 5.期限を最優先で管理する 上告申立ては判決宣告から14日以内。上告趣意書は最高裁指定の期間内に提出しなければ棄却される。期間は原則延長されないため、起算日と提出期限を真っ先に確定し逆算でスケジュールを組む

よくある質問 AI による整理

Q1上告と控訴の違いは何ですか?

控訴は第二審への不服申立てで事実審です。上告は最高裁等への不服申立てで原則として法律審であり、405条の憲法違反や判例違反といった限られた事由でしか争えません。

Q2上告趣意書はいつまでに提出しますか?

上告申立ては判決宣告から14日以内です。上告趣意書は最高裁が指定する期間内に提出する必要があり、これを過ぎると414条・386条準用で棄却されます。期限は厳格です。

Q3刑事訴訟法405条の上告理由とは何ですか?

405条は上告理由として、憲法違反・憲法解釈の誤り(1号)、最高裁判例との相反(2号)、最高裁判例がない場合の高裁判例との相反(3号)を定めます。410条はこの事由を前提に破棄義務を規定します。

Q4上告審で原判決が破棄されたらどうなりますか?

413条により、原則として事件は原裁判所へ差し戻され、または同等の裁判所に移送されます。例外的に、訴訟記録から直ちに判決できる場合は最高裁が自ら判決する破棄自判もあります(413条但書)。

Q5411条の職権破棄とは何ですか?

405条の上告理由がなくても、判決に影響を及ぼすべき法令違反、著しい量刑不当、重大な事実誤認等があり、原判決を破棄しなければ著しく正義に反すると認めるとき、最高裁が職権で破棄できる制度です。

Q6判例変更を求める上告は大法廷に回されますか?

小法廷は従来の最高裁判例を変更できないため(裁判所法10条)、判例変更が必要な事件は大法廷に回付されます。判例変更を正面から狙う論点設計は大法廷回付を意識して行います。

Q7上告棄却と上告却下の違いは?

上告棄却は上告に理由がないとして退ける裁判で、408条では弁論を経ずに書面のみで棄却できます。上告却下は申立期間の徒過や方式違反など不適法な上告を門前で退けるものです。

Q8破棄差戻しと破棄自判の違いは何ですか?

破棄差戻しは原判決を破棄して事件を原裁判所に戻し改めて審理させる方式、破棄自判は上告裁判所が原判決を破棄したうえで自ら結論を言い渡す方式です。413条が両者の振り分けを定めます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1上告すれば最高裁が事件を一から見直してくれるんですか?

見直しません。上告審は法律審で、405条が定める憲法違反や最高裁判例との抵触がある時だけ判断します。事実認定や量刑は原則対象外です(411条の職権破棄で例外的救済の余地はある)。実務のポイント:上告の大半は408条で弁論すら開かれず書面だけで棄却される。上告趣意書という一通の書面が、事実上唯一の勝負所だ

Q2判例と違う判断だと証明できれば、必ず逆転しますか?

必ずではありません。410条2項が落とし穴です。最高裁がその判例自体を変更して原判決を維持するのを相当と考えれば、判例違反があっても破棄しなくてよい。実務のポイント:判例変更を正面から求める主張は諸刃の剣で、大法廷回付(裁判所法10条)を引き出せれば歴史を動かすが、退けられればあなたの事件は判例が新しくなった最初の犠牲者になる

Q3そもそも上告審で勝つ確率ってどれくらいなんですか?

数パーセントです。最高裁の破棄率は極めて低く、405条の事由に正面から当てはめて破棄を勝ち取るのは至難です。実務のポイント:実務で救済の本命はむしろ411条の職権破棄(著しい量刑不当、重大な事実誤認など)。405条の硬い門が開かなくても、裁判所が職権で原判決を破棄する余地は残る。上告趣意書はこの二段構えで書くのが定石だ

間違えやすい点 AI による整理

  • 最高裁に行けば事実を見直してもらえる、という問いの立て方そのものが誤っている。上告審は法律審であり、原則として事実認定や量刑は審理の対象外。一から証拠を吟味し直す場ではない
  • 判例違反が上告理由になることは知っていても、その違反が判決に影響を及ぼさないことが明らかなら破棄されない(但書)という深刻さを見落としている。違反の指摘だけでは門前払いされる
  • 最高裁の判例と反する判断だから必ず勝てると思い込んでいるが、2項で最高裁はその判例の方を変更して原判決を維持できる。あなたが頼った判例は、あなたの事件で書き換えられるかもしれない
比較の観点この条文ほかの条文
破棄の性質410条:405条の事由があれば破棄が義務(但書・2項で例外)411条:要件充足時に最高裁が職権で破棄できる裁量的救済
408条:上告に理由がないとき弁論を経ず書面のみで棄却
発動の前提405条の上告理由(憲法違反・判例抵触)が存在すること405条の理由がなくても、破棄しなければ著しく正義に反する場合
上告理由が明らかに理由なしと認められる場合
当事者の主張要否当事者が上告趣意書で事由と影響を主張・立証する必要当事者の主張がなくても裁判所が職権で発動できる
主張は不要、裁判所の判断で棄却
結果原判決破棄 → 413条で差戻し・移送・自判原判決破棄 → 413条で差戻し・移送・自判
原判決確定(被告人に不利)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国刑事訴訟法第377条・第397条

台湾も第三審は法律審で、上訴は判決の法令違背を理由とする点で日本と共通する。原判決に違法があれば撤棄して差戻し・自判する構造も類似する

韓国
대한민국 형사소송법 제383조・제391조

韓国も上告理由を法令違反・判例抵触等に限定し、原審判決を破棄して差戻す構造をとる。日本の影響を受けた制度設計で共通点が多い

ドイツ
StPO § 337・§ 353

ドイツの Revision は法令違反(Gesetzesverletzung)を理由とする法律審で、原判決の破棄事由を定める点が410条のモデル的源流にあたる

アメリカ
28 U.S.C. § 1254(Certiorari)

米国連邦最高裁は裁量上訴(certiorari)制で、受理自体が裁量的。日本の上告のような破棄義務の明文規定は持たず、選別段階の構造が大きく異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 二審で実刑を言い渡され上告した。上告趣意書の提出期限まであと7日。最高裁の判例と違うと書くだけでは410条但書で切られる。その食い違いが結論を左右したことまで示せるか、その一点に全てがかかっている
  • もし、自分の事件と正反対の結論を出した最高裁判例を見つけたら、勝ったと思うだろうか。実際は410条2項で、最高裁はその判例の方を変更し、あなたの有罪をそのまま維持できる
  • 弁護人は判例違反があると勢いづく。検察官は判決に影響しないことは明らかだと但書で返す。一つの但書で勝敗が入れ替わる
  • 家族が重大事件で上告中。あなたは最高裁まで行けばまだ望みがあると信じているが、原判決が破棄される確率は数パーセント。望みの中身は405条の事由に当てはまるかどうかに尽きる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 被害者として原判決(有罪)を守りたい立場では、上告は原則として検察官か被告人が行うため、検察官と連携して意見を伝える2. 被告側が判例違反を主張してきたら、判決に影響を及ぼさないことが明らか(但書)に該当しないかを検討してもらう3. 判例違反が形式的でも、2項で最高裁が判例を維持するか変更するかは読めないため、被害者参加(刑事訴訟法316条の33以下)で心情を伝える機会を逃さない

訴えられた側:1. まず原判決に405条の事由(憲法違反、最高裁判例との抵触)が当てはまるかを精査する2. 当てはまるなら、その誤りが判決に影響を及ぼしたことまで上告趣意書で具体的に立証し、但書での門前払いを防ぐ3. 405条で攻めきれない場合は411条の職権破棄(著しい量刑不当、重大な事実誤認)を併せて主張する4. 判例変更を狙うなら大法廷回付を意識した論点設計を弁護人と詰める。期限管理を最優先に

時効(請求できる期限):上告の申立ては判決宣告の日から14日以内(刑事訴訟法414条による373条準用)。上告趣意書は最高裁が指定する期間内に提出しなければならず、これを徒過すると棄却される。期間は厳格で、原則として延長されない

学説

通説:上告審は法律審であり、410条1項は405条の事由がある場合に法令解釈の統一と憲法秩序の維持の観点から原判決の破棄を義務づける。ただし但書と2項により、判決への影響がない場合や判例変更が相当な場合には破棄義務が後退し、個別救済と判例の発展的統一との均衡が図られると解されている。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)の制定に伴い、上告審の破棄義務を定める規定として設けられた。405条の上告理由を前提に、但書および判例変更(2項)の例外を組み込んだ構造を採用した。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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