刑事訴訟法 第84条
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- 法廷においては、裁判長は、勾留の理由を告げなければならない。
- 2.検察官又は被告人及び弁護人並びにこれらの者以外の請求者は、意見を述べることができる。但し、裁判長は、相当と認めるときは、意見の陳述に代え意見を記載した書面を差し出すべきことを命ずることができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第84条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第84条の条文原文は「法廷においては、裁判長は、勾留の理由を告げなければならない。」で始まります。
- 刑事訴訟法第84条は第八章 被告人の召喚、勾引及び勾留に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第84条の前の条は刑事訴訟法第83条です。
- 刑事訴訟法第84条の次の条は刑事訴訟法第85条です。
- 刑事訴訟法第84条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第84条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第84条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/84
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法84条は、勾留理由開示の法廷で裁判長が勾留の理由を告げ、関係者が意見を述べられると定める。理由を公開させる手続であり、釈放を決めるものではない。
Q · 勾留理由開示を請求したら、家族は釈放されるの?
いいえ。理由を公開させる手続で、釈放は別ルートです
刑事訴訟法84条による勾留理由開示は、公開の法廷で裁判長が勾留の理由を告げ、検察官・被告人・弁護人らが意見を述べられる手続です。ただし、これ自体で身柄が解かれることはほぼありません。釈放を狙うなら、準抗告(429条)・勾留取消(87条)・保釈(89条以下)を別に申し立てる必要があります。開示で語られた拘束理由を記録し、それを次の準抗告で崩していくのが実務の定石です。
解説
家族が突然逮捕され、そのまま勾留された。面会の順番を待つばかりで、なぜ閉じ込められているのかすら役所はまともに教えてくれない。そんなとき、憲法34条はあなたに一本の切り札を握らせている。勾留されている本人やその弁護人は、裁判所に対し「勾留の理由を公開の法廷で説明しろ」と請求できるのだ。刑事訴訟法84条は、その法廷で裁判長が勾留の理由を告げる義務を負うこと、そして検察官・被告人・弁護人が意見を述べられることを定める。傍聴席には家族も支援者も座れる。ただし裁判長は「相当と認めるとき」、意見を口頭ではなく書面で出せと命じられる、という抜け道(但書)も用意されている。ここで決定的に重要なのは、この手続が理由を公開で示させる装置であって、それ自体が釈放を決める手続ではないという一点だ。釈放を勝ち取る武器は、別の場所に置いてある。
法的な位置づけ
刑事訴訟法84条は勾留理由開示の法廷手続を定める規定であり、裁判長が公開の法廷で勾留の理由を告げる義務、および検察官・被告人・弁護人らが意見を述べる権利を規定する。日本国憲法34条が保障する「拘禁理由を公開法廷で示す」要請を具体化した手続規定である。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.まず当番弁護士または私選弁護人を確保する 勾留されたら、本人または家族がまず弁護人を手配する。本人も勾留中であれば弁護人を通じて開示を請求でき、最初の一手として当番弁護士を呼ぶのが現実的
- 2.弁護人を通じて勾留理由開示を請求する 勾留が続いている間に、勾留理由開示請求書を裁判所へ提出する(刑訴82条)。請求があれば公開の法廷が速やかに開かれ、裁判長が勾留の理由を告げる(84条)
- 3.同時に釈放ルートの検討を弁護人へ依頼する 開示は理由を引き出す手続と割り切り、釈放を直接狙う準抗告(429条)・勾留取消(87条)・保釈(89条以下)の要否を並行して相談する。急ぐ局面では開示を飛ばす判断もある
- 4.公開法廷に家族・支援者の傍聴を手配する 開示の法廷は公開なので、身元引受人になれる家族・勤務先の上司・支援者の傍聴を手配し、社会的つながりを可視化する。これは後の保釈・勾留取消の判断で効く
- 5.法廷で示された拘束理由を記録し準抗告の材料にする 裁判長が述べた「罪を犯したと疑う相当な理由」「逃亡・証拠隠滅の恐れ」の中身を逐一メモし、次の準抗告でひとつずつ反論する材料に変える
よくある質問 AI による整理
Q1勾留理由開示とは何ですか?
勾留されている本人や弁護人の請求により、公開の法廷で裁判長が勾留の理由を告げる手続です。刑事訴訟法84条が根拠で、理由を公にさせることを目的とします。
Q2勾留理由開示はいつまで請求できますか?
勾留が続いている間であれば、いつでも請求できます(刑訴82条)。保釈や勾留取消で身柄が解かれれば対象が消滅します。特定の消滅時効はありません。
Q3勾留理由開示は弁護人がいないと請求できませんか?
本人も請求できます(刑訴82条)。ただし法廷での意見陳述や準抗告への接続には弁護人が決定的なので、まず当番弁護士を呼ぶのが現実的です。
Q4勾留理由開示と準抗告は何が違いますか?
開示は理由を公開させる手続、準抗告(429条)は勾留の取消・釈放を直接狙う手続です。開示で得た理由を準抗告で崩す二段構えが定石です。
Q5勾留理由開示の法廷は家族も傍聴できますか?
公開法廷なので家族や支援者も傍聴できます。ただし意見を述べられるのは検察官・被告人・弁護人や請求者に限られ、傍聴する家族に発言権はありません。
Q6勾留理由開示で意見を書面提出するよう命じられることはありますか?
あります。裁判長が相当と認めるとき、意見の口頭陳述に代えて意見書面の提出を命じることができます(84条但書)。
Q7勾留期間は最大で何日間ですか?
勾留は原則10日間で、やむを得ない事由があれば最大10日まで延長でき、合計20日が上限です。この間に開示請求を検討します。
Q8勾留理由開示は形骸化していると言われるのはなぜですか?
実務では裁判長が定型句を読み上げて終わり、釈放にも直結しないため、儀式化しているとの批判があるからです。情報収集の手続として割り切る運用が現実的です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1勾留理由開示を請求したら、釈放してもらえるんですか?
残念ながら、開示そのもので釈放されることはほとんどありません。84条は裁判長が勾留の理由を公開の法廷で告げる手続であって、拘束を解くかどうかを決める手続ではないからです。釈放を狙うなら準抗告(429条)や保釈(89条以下)を別に申し立てます。実務のポイント:ベテラン弁護士は開示を「釈放のため」ではなく「裁判所の手の内を見るため」「準抗告の材料を引き出すため」に使います。開示で語られた理由を逐語で記録し、それを次の準抗告で一つずつ反論する、という二段構えが定石です
Q2家族が逮捕されました。私も法廷に行って意見を言えますか?
開示の法廷は公開なので傍聴はできますが、84条2項で意見を述べられるのは検察官・被告人・弁護人、そして開示を請求した者などに限られます。請求者でない家族は、法廷で発言する立場にはありません。実務のポイント:家族にできる最も効く動きは、発言ではなく「環境を示すこと」です。身元引受人になれること、帰る家と職場があること、これらは保釈や勾留取消の判断で効きます。法廷では静かに傍聴し、弁護人を通じて身元引受の書面を整えるほうが、本人の釈放には直結します
間違えやすい点 AI による整理
- 勾留理由開示を請求すれば釈放される、と期待する人は多い。だが実務では、開示の法廷で裁判長が定型的な理由を読み上げて終わり、それで身柄が解かれることはほぼない。知っておくべきは、この手続が「理由を示させる」ものであって「拘束を解く」ものではないという、その深刻なギャップである
- 「どうすれば勾留理由開示で出られますか」という問いそのものが、立つ位置を間違えている。釈放を決めるのは開示手続ではなく、準抗告(刑事訴訟法429条)・勾留取消(同87条)・保釈(同89条以下)だ。本当に問うべきは「開示で得た情報を、どの釈放手続にどう接続するか」である
- 「弁護人がいなければ請求できない」と思われがちだが、勾留されている本人も請求できる(刑事訴訟法82条)。ただし法廷での意見陳述や、その先の準抗告への接続には弁護人の存在が決定的で、まず当番弁護士を呼ぶのが現実的な一手になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続の目的 | 84条:勾留の理由を公開法廷で告げさせる | 429条(準抗告):勾留の取消・釈放を直接狙う 87条(勾留取消):勾留理由が消滅した場合に身柄を解く |
| 釈放に直結するか | しない(理由開示のみ) | する(取消なら釈放) する(取消なら釈放) |
| 請求権者 | 本人・弁護人ら(82条) | 被告人・弁護人ら 検察官・被告人・弁護人ら |
| 実務での使い方 | 理由を引き出し準抗告の材料にする | 開示で得た理由を一つずつ崩す 事情変更・理由消滅を主張する |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も裁判官が羈押の理由を告知する仕組みを持ち、提審法により拘束の適法性を法廷で問える点で機能が近い
韓国の拘束適否審査は、拘束の理由・必要性を裁判所が審査し釈放を命じうる点で、日本より釈放機能が一体化している
ドイツの勾留審査は口頭弁論(mündliche Verhandlung)で拘束理由を争い、その場で勾留の取消・継続を判断する点が日本の開示手続と異なる
米国は相当理由の有無を判断する prompt hearing と人身保護令状で拘束の適法性を争う。理由開示と釈放判断が一体である点が特徴
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたの家族が痴漢や横領の疑いで逮捕され、10日間の勾留がついたら? 勾留理由開示を請求すれば、裁判長が公開の法廷で理由を述べ、あなたも傍聴席からその一部始終を見られる。だが開示そのものでは身柄は解かれない。釈放を狙うなら準抗告(刑事訴訟法429条)を同時に走らせておく必要がある
- あなたが被疑者として勾留され、取調べでは何も説明されないまま日数だけが過ぎていく。弁護人を通じて勾留理由開示を請求すると、裁判所は「どの犯罪事実で、なぜ逃亡や証拠隠滅の恐れがあると判断したのか」を公開の場で語らざるを得なくなる。そこで語られた中身が、次の準抗告や保釈請求の攻め筋になる
- 逮捕の一報で頭が真っ白になる。弁護人にまず頼むべき選択肢の一つが、この開示請求だ。理由が公の記録に残れば、家族も勤務先も支援者も動きやすくなる。
取るべき行動
被害を受けた側:1. まず当番弁護士または私選弁護人を確保する。本人も、勾留中であれば弁護人を通じて勾留理由開示を請求できる(刑事訴訟法82条) 2. 開示請求と同時に、釈放を直接狙う準抗告(429条)・勾留取消(87条)・保釈(89条以下)の検討を弁護人に依頼する。開示は理由を引き出す手続、釈放は別ルートと割り切る3. 開示の法廷は公開なので、家族・勤務先・支援者の傍聴を手配し、社会的つながりを可視化する4. 法廷で示された拘束理由を逐一メモし、次の準抗告の反論材料に変える
訴えられた側:1. 取調べでは黙秘権を行使しつつ、弁護人と勾留理由開示の要否を相談する。理由が定型的すぎて争点が見えないときに、開示で輪郭をあぶり出す2. 開示で裁判長が述べた「罪を犯したと疑う相当な理由」「逃亡・証拠隠滅の恐れ」の中身を、準抗告でひとつずつ崩す3. ただし開示には時間と労力がかかる。急ぐ局面では開示を飛ばし、準抗告・保釈を先に出す判断もある。スピードと情報収集を天秤にかける4. 意見陳述を書面で命じられたら(84条但書)、書面で要点を明確に残す
時効(請求できる期限):勾留が続いている間であれば、いつでも勾留理由開示を請求できる(刑事訴訟法82条)。請求があれば開示の法廷は速やかに開かれる(具体的な期間は刑事訴訟規則による。最新の規則をご確認ください)。保釈・勾留取消などで身柄が解かれれば、開示の対象自体が消滅する。特定の消滅時効はない
学説
通説・実務:勾留理由開示は憲法34条後段の保障を具体化した手続であり、裁判所に拘束理由の公開説明を義務づけるが、それ自体は勾留の当否を判断・是正する手続ではない。釈放は準抗告・勾留取消・保釈という別個の手続によるとするのが通説・実務の理解である。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法(法律第131号)の制定に伴い新設。日本国憲法34条の拘禁理由開示の保障を受け、公開法廷で裁判長が勾留の理由を告げる手続を定めた。
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