刑事訴訟法 第85条
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勾留の理由の開示は、合議体の構成員にこれをさせることができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第85条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第85条の条文原文は「勾留の理由の開示は、合議体の構成員にこれをさせることができる。」で始まります。
- 刑事訴訟法第85条は第八章 被告人の召喚、勾引及び勾留に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第85条の前の条は刑事訴訟法第84条です。
- 刑事訴訟法第85条の次の条は刑事訴訟法第86条です。
- 刑事訴訟法第85条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第85条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第85条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/85
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法85条は、合議体の事件でも勾留の理由の開示を構成員一人にさせることができると定める。受命裁判官が単独で理由を告げれば足り、全員の出席は不要である。
Q · 勾留理由開示って、3人の裁判官が揃って判断してくれるんですか?
いいえ、構成員1人にさせることができます
刑事訴訟法85条により、合議体の事件であっても、勾留の理由の開示は構成員のうち一人(受命裁判官)にさせることができます。三人全員が法廷に揃う必要はなく、指名された一人が勾留の理由を告げれば手続として成立します。これは開示が勾留の当否を本格的に審理し直す場ではなく、理由を確認し記録に残すための比較的軽い手続であることを示しています。本当の身柄解放は、準抗告(429条)や勾留取消請求(87条)で争います。
解説
家族が逮捕され、勾留された。面会に行っても、なぜ捕まったままなのか、はっきりした理由は誰も教えてくれない。そんなとき使えるのが勾留理由開示の請求(刑事訴訟法82条)である。憲法34条は、要求があれば拘禁の理由を本人と弁護人の出席する公開の法廷で示せ、と裁判所に命じている。その理由を告げる場が勾留理由開示の期日だ。ここで85条が効いてくる。事件が三人の裁判官による合議体にかかっている場合でも、開示は合議体の構成員一人にさせることができる、と本条は定める。つまり開示の場に三人全員が揃う必要はなく、指名された裁判官(受命裁判官、合議体から特定の行為を任された一人の裁判官)が理由を述べれば足りる。この一文は、開示手続の正体を教えてくれる。これは勾留の当否を本格的に争い直す場ではなく、理由を確認し記録に残すための比較的軽い手続なのだ。過度な期待は禁物であり、本当の勝負は別の場所にある。
法的な位置づけ
勾留理由開示の受命とは、合議体で審理される事件において、勾留の理由を告げる手続を構成員のうち一人の裁判官(受命裁判官)に行わせる制度をいう。刑事訴訟法85条が定め、開示の期日に三人全員が出席することを要しない点で、手続の迅速かつ効率的な運営を可能にする組織的規律である。
よくある質問 AI による整理
Q1勾留理由開示とは何ですか?
勾留されている本人や弁護人の請求により、公開の法廷で裁判官が勾留の理由を告げる手続です。刑事訴訟法82条以下が根拠で、憲法34条の拘禁理由開示の保障を具体化したものです。
Q2勾留理由開示はいつまでに請求できますか?
勾留中であれば期間の制限なく請求できます。ただし開示だけでは身柄は解かれないため、勾留延長や満期の見通しを踏まえ、準抗告と組み合わせるタイミング設計が重要です。
Q3勾留理由開示の費用はかかりますか?
開示請求自体に手数料は基本的にかかりません。弁護人に依頼する場合は弁護士費用が発生しますが、国選弁護人が選任されていれば本人の追加負担は通常生じません。
Q4勾留理由開示の期日には誰が出席しますか?
本人、弁護人、検察官のほか、合議体の事件では85条により構成員一人(受命裁判官)が出席して理由を告げれば足ります。公開法廷のため家族や身元引受人も傍聴できます。
Q5勾留理由開示は誰が請求できますか?
勾留されている被疑者・被告人本人のほか、弁護人、法定代理人、保佐人、配偶者、直系の親族、兄弟姉妹などが請求できます。家族でも独立して請求できるのが特徴です。
Q6勾留理由開示を請求するとデメリットはありますか?
請求自体に直接の不利益はほとんどありません。ただし開示で釈放されると誤解して臨むと失望しがちです。理由を記録に残し次の不服申立てにつなぐ手段と割り切るのが実務です。
Q7勾留理由開示の期日はどのくらい時間がかかりますか?
受命裁判官が理由を読み上げるだけなら数分で終わることも珍しくありません。これは当否を審理し直す場ではなく、理由を確認・記録する比較的軽い手続だからです。
Q8勾留理由開示は何回でも請求できますか?
原則として同一の勾留について理由開示の請求は一回に限られます。そのため一度の期日で裁判官が述べた理由を逐一記録し、後の準抗告の材料とすることが重要になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1勾留理由開示を求めたら、釈放してもらえるんですか?
残念ながら、開示そのものに釈放を命じる効力はありません。勾留理由開示の期日(82条以下)は、裁判官が勾留の理由を告げる場であって、その場で勾留の当否を覆す手続ではないのです。釈放を狙うなら、勾留決定への準抗告(429条)や勾留の取消請求(87条)が本筋です。実務のポイント:ベテラン弁護人は開示の期日で裁判官に質問を重ね、理由の薄さを記録に残します。その記録が、直後の準抗告で「証拠隠滅のおそれは具体性を欠く」と主張する弾になる。開示は釈放の手続ではなく、釈放を勝ち取るための情報収集の場だと割り切って使う
Q2開示の期日って、合議体の裁判官3人が揃って判断してくれるんですよね?
いいえ、そうとは限りません。本条(85条)は、合議体の事件でも開示を構成員一人にさせてよいと定めています。実際、指名された受命裁判官が一人で理由を読み上げて終わることが多い。実務のポイント:一人で短時間に終わるのは、開示が勾留の当否を審理し直す場ではなく、理由を確認・記録する手続だからです。ここで失望して引き下がるのは早い。重要なのは、その一人の裁判官が述べた理由の中身を逐一記録すること。後の不服申立てで使う材料は、まさにこの数分間に出てくる
間違えやすい点 AI による整理
- 「理由開示を求めれば釈放される」と思われがちだが、実は逆に近い。開示の期日(82条以下)は裁判官が勾留の理由を告げる場であって、その場で釈放を命じる効力はない。釈放を勝ち取る本筋は準抗告(429条)や勾留取消請求(87条)であり、開示はそのための情報収集にすぎない
- 勾留理由開示という制度があることは知っていても、それが「一人の裁判官が数分で読み上げて終わる、極めて軽い手続」である深刻さを知らない人が多い。三人の裁判官が事件の当否を再審理してくれると期待して臨むと、あっけなさに失望し、引き下がってしまう。本条85条は、その軽さを制度の前提として正面から認めている
- 「開示の期日で勾留の当否がもう一度審理される」と考えて請求する人がいるが、その問いの立て方自体が誤っている。開示は理由を『告げる』場であって、当否を『争う』場ではない。争う場は別にある。この二つを混同したまま開示だけで満足すると、本来打てたはずの不服申立ての好機を逃す
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 85条:開示を構成員一人(受命裁判官)にさせられる | 82条:勾留理由開示を請求する権利の入口 83条:開示は公開の法廷で行う原則 |
| 手続上の位置づけ | 誰が開示するかという担当者の組織的規律 | 開示を求める請求権の発生要件 開示の場所・公開性の保障 |
| 身柄解放との関係 | 直接の効力なし(理由を告げるだけ) | 直接の効力なし(情報収集の起点) 直接の効力なし(可視化の場) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は提審法で人身保護の手続を、刑訴101条で羈押理由の告知を定める。理由告知の枠組みを持つ点で同種だが、受命裁判官への委任という組織的規律の明文は日本に固有性がある
韓国は構束と理由の告知を定め、구속적부심(구속適否審)で身柄審査を行う。理由告知と身柄審査を分ける構造は日本の開示・準抗告の関係に類似する
ドイツは勾留状の交付・告知を定め、Haftprüfung(勾留審査)で当否を争う。理由の告知と当否審査を別手続とする点で日本と発想が近い
米国は人身保護令状により拘禁の適法性を裁判所が審査する。拘禁理由の確認と当否審査を一体的に扱う点で、開示と準抗告を分ける日本とは構造が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 夫が痴漢を疑われて逮捕され、10日間の勾留が決まった。あと数日で勾留延長の判断が来る。理由開示を請求すれば、この勾留を止められるのか。答えは、開示だけでは止まらない。だが開示の期日で裁判官が述べた理由に証拠隠滅のおそれの具体性がなければ、それを材料に勾留決定への準抗告(429条)を即座に打てる。残された時間で動くなら、開示請求と準抗告をセットで設計する
- 留置場で、自分がなぜ出られないのか説明されないまま日が過ぎる。弁護人に頼んで勾留理由開示を請求すると、公開の法廷に連れ出され、一人の裁判官が勾留の理由を告げる。あなたはそこで初めて、検察が何を恐れて自分を留め置いているのかを知る
- 在宅で捜査されているはずだった友人が、交通事故の件で急に勾留された。あなたはどうすればいいか相談される。勾留理由開示は公開の法廷で開かれる(83条)から、家族や身元引受人が傍聴に駆けつけ、受け皿があることを可視化できる。その光景が、後の勾留取消や保釈の判断に間接的に効く
学説
通説:勾留理由開示は勾留の当否を再審理する手続ではなく、勾留の理由を告げ記録に残すための手続と解されている。本条が構成員一人による開示を認めるのも、この手続の比較的軽い性格を前提とするものとされる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)の制定により、憲法34条の拘禁理由開示の保障を受けた勾留理由開示制度の一環として、合議体の構成員一人による開示を認める本条が設けられた。
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