刑事訴訟法 第83条
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- 勾留の理由の開示は、公開の法廷でこれをしなければならない。
- 2.法廷は、裁判官及び裁判所書記が列席してこれを開く。
- 3.被告人及びその弁護人が出頭しないときは、開廷することはできない。但し、被告人の出頭については、被告人が病気その他やむを得ない事由によつて出頭することができず且つ被告人に異議がないとき、弁護人の出頭については、被告人に異議がないときは、この限りでない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第83条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第83条の条文原文は「勾留の理由の開示は、公開の法廷でこれをしなければならない。」で始まります。
- 刑事訴訟法第83条は第八章 被告人の召喚、勾引及び勾留に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第83条の前の条は刑事訴訟法第82条です。
- 刑事訴訟法第83条の次の条は刑事訴訟法第84条です。
- 刑事訴訟法第83条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第83条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第83条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/83
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法83条は、勾留理由開示を公開の法廷で行い、裁判官と裁判所書記が列席し、被告人と弁護人の出頭がなければ開廷できないと定める。
Q · 勾留理由開示って、どこでどうやって開かれるんですか?
公開の法廷で、本人と弁護人の出頭が原則必要です
刑事訴訟法83条により、勾留理由開示は必ず公開の法廷で行われ、裁判官と裁判所書記が列席します。被告人とその弁護人が出頭しなければ開廷できません(3項本文)。ただし被告人が病気その他やむを得ない事由で出頭できず本人に異議がないとき、弁護人については本人に異議がないときは、不出頭でも開廷できます(3項但書)。なお開示を請求してもその場で釈放されることはほぼなく、釈放を求めるなら準抗告(429条)や勾留取消請求(87条)が別途必要です。
解説
家族が突然逮捕され、十日経っても二十日経っても帰ってこない。面会もろくにできず、検察が何を疑っているのかさえ分からない。そんなとき、数少ない反撃の窓口がこの勾留理由開示の制度だ。刑訴法83条は、勾留の理由を示すこの手続を、必ず公開の法廷で、裁判官と裁判所書記が列席して開けと定める。さらに被告人本人とその弁護人がそろって出頭しなければ開廷できない。つまり、密室の取調べとは正反対に、なぜこの人を拘束し続けるのかを、公衆の面前で裁判官に言わせる仕組みである。ただし知っておくべき現実がある。開示を請求しても、その場で釈放されることはほぼない。裁判官が勾留の要件を抽象的に読み上げるだけで終わる例も多く、制度が形骸化しているという批判は実務でも見解が分かれている。それでも腕利きの弁護人があえて請求するのは、別の戦略的価値があるからだ。
法的な位置づけ
刑事訴訟法83条は勾留理由開示の方式を定める規定であり、開示は公開の法廷で行うこと、法廷は裁判官および裁判所書記が列席して開くこと、被告人およびその弁護人が出頭しなければ開廷できないことを規定する。被告人が病気その他やむを得ない事由で出頭できず本人に異議がない場合などは、不出頭でも開廷できる例外とされる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.まず弁護人を選任する 私選・国選または当番弁護士を通じて弁護人を確保する。83条3項本文により弁護人が出頭しなければ開廷できないため、本人だけで請求しても空振りに終わる。家族からの当番弁護士要請が最初の一手になる
- 2.勾留理由開示を請求する 弁護人を通じて、被告人本人または家族の名で勾留理由開示を請求する(刑訴法82条)。請求は勾留中であればいつでも可能だが、勾留満期や起訴の時期を見て最も効果的な時点を選ぶ
- 3.公開法廷で理由を確認し意見を述べる 公開の法廷で裁判官が勾留の理由を告げた後、検察官・被告人・弁護人が意見を陳述する(刑訴法84条)。感情的な無実の訴えより、検察側主張の弱点を引き出す質問・意見を事前に用意する。述べた意見は調書に残る
- 4.得た情報を次の身柄解放手続につなげる 開示で得た検察側主張の骨格を材料に、準抗告(刑訴法429条)・勾留取消請求(87条)、起訴後なら保釈請求を組み立てる。開示自体を目的にせず、一連の身柄解放戦略の一手として使う
よくある質問 AI による整理
Q1勾留理由開示とは何ですか?
勾留している理由を公開の法廷で示させる手続です。刑事訴訟法82条以下が根拠で、被告人・弁護人・法定代理人などが請求でき、83条が開示を公開法廷で行うことを定めています。
Q2勾留理由開示は誰が請求できますか?
被告人本人のほか、弁護人、法定代理人、保佐人、配偶者、直系の親族、兄弟姉妹などが請求できます(刑訴法82条2項)。本人だけでなく家族からも請求できる点が特徴です。
Q3勾留理由開示はいつまでに請求すべきですか?
勾留中であればいつでも請求できます(刑訴法82条)。ただし同一の勾留で一度理由が開示されると同じ理由では再請求できないため、勾留満期や起訴の時期を見て最も効果的な時点で打つのが実務的です。
Q4勾留理由開示の費用はいくらですか?
開示請求自体に裁判所への高額な費用はかかりません。実質的な負担は弁護人の選任費用で、私選なら着手金が、資力がなければ国選弁護人や当番弁護士の利用が選択肢になります。
Q5勾留理由開示と勾留取消の違いは何ですか?
勾留理由開示は拘束の理由を公開法廷で示させる手続で、釈放は決まりません。勾留取消(刑訴法87条)は勾留の要件が消えたとして身柄解放を求める手続で、釈放を直接の目的とします。
Q6勾留理由開示は何回も請求できますか?
同一の勾留について一度理由が開示されると、原則として同じ理由では再請求できません。事情変更などがあれば別ですが、無制限に繰り返せるわけではなく、請求のタイミングが重要になります。
Q7勾留理由開示の法廷は誰でも傍聴できますか?
83条1項により公開の法廷で行われるため、原則として誰でも傍聴できます。その反面、身柄拘束の事実が傍聴者や報道を通じて外部に知られるリスクも生じます。
Q8勾留理由開示に弁護人は必要ですか?
実質的に必要です。83条3項本文により、弁護人が出頭しなければ開廷できません。本人だけで請求しても弁護人不在では法廷が開けないため、まず弁護人選任が前提になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1勾留理由開示って、請求すれば本当に釈放されるんですか?
ほぼされません。勾留理由開示(刑訴法82条以下)は、なぜ拘束を続けるのかを公開法廷で示させる手続で、釈放を決める手続ではないからです。裁判官が勾留の要件を読み上げて終わることも多い。実務のポイント: それでも弁護人が請求するのは、検察側主張の骨格を早期につかみ、本人の意見を公式記録に残し、続く準抗告や勾留取消の布石にするため。釈放ではなく情報戦の一手として使うのが実務の常道だ
Q2本人が病気で法廷に出られないときは、開示の手続はできないんですか?
原則は本人と弁護人の双方が出頭しないと開廷できません(第3項本文)。ただし但書で、本人が病気その他やむを得ない事由で出頭できず、かつ本人に異議がなければ、本人不出頭でも開けます。弁護人も本人に異議がなければ不出頭で可。実務のポイント: 本人を出さない選択は、体調や精神状態を理由に弁護人主導で進めたい場合に使われる。出頭が本人に不利益と判断したときの戦術的判断だ
Q3開示の法廷で、本人や弁護人は意見を言えるんですか?
言えます。裁判官が勾留の理由を告げた後、検察官、被告人、弁護人が意見を述べられます(刑訴法84条)。意見時間は規則で各10分以内などに制限されることがある。実務のポイント: ここで本人や弁護人が述べた意見は調書に残る。法廷で釈放されなくても、この記録がのちの準抗告や国家賠償請求で証拠として効いてくることがある。だから何を言うかは事前に練り込む
間違えやすい点 AI による整理
- 「理由を開示させれば釈放される」と思われがちだが、開示はあくまで拘束の理由を示す手続であって、釈放を決める手続ではない。釈放を求めるなら準抗告(刑訴法429条)や勾留取消請求(刑訴法87条)という別のルートが必要だ
- 勾留理由開示という制度名は知っていても、それが実務でどれほど形骸化しているかまでは知られていない。裁判官が勾留の要件を抽象的に読み上げるだけで終わる例が多く、実質的な理由開示になっていないという批判は、実務でも解釈が分かれている
- あなたから見れば「自分の潔白を訴える場」だが、法廷から見れば「勾留の要件が形式的に満たされているかを確認する場」にすぎない。この目的のずれを理解せずに臨むと、本人の言い分が空回りする
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続の目的 | 83条:勾留の理由を公開法廷で示させる(開示の方式) | 82条:勾留理由開示を請求する権利・請求権者 87条:勾留取消、身柄の解放を求める |
| 釈放との関係 | 釈放は決まらない(理由を示す手続にとどまる) | 請求しても釈放は決まらない 勾留の要件消滅を理由に釈放を直接求める |
| 開廷・進行の要件 | 公開法廷+裁判官・書記の列席+本人と弁護人の出頭(但書例外あり) | 書面による請求で足りる 請求に対し裁判所が決定で判断 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は提審法で身柄拘束された者の裁判所への提示請求を保障し、羈押審査では羈押の理由を被告に告知する。公開の理由開示手続そのものより、提審・羈押審査の場で理由を確認する構造に近い
韓国は拘束の適否を裁判所が審査する구속적부심사を持ち、拘束の当否そのものを争える点で日本の勾留取消・準抗告に近い。理由開示に特化した独立手続というより適否審査型
ドイツは勾留審査(Haftprüfung)で勾留の理由と当否を裁判所が審査する。請求により口頭弁論を開く点は共通するが、審査の中心は勾留継続の当否であり、理由開示はその一環に位置づけられる
米国は逮捕後の相当理由審査(probable cause hearing)と人身保護令状(habeas corpus)により拘束の根拠を司法審査にかける。公開の理由開示というより、相当理由の有無を司法官が判断する仕組み
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたの配偶者が痴漢の疑いで逮捕され、十日たっても勾留が続いたら? 検察が何を証拠に拘束を続けているのか、勾留理由開示を請求すれば公開法廷で裁判官に説明させられる。ただし期待しすぎは禁物、釈放に直結することは少ない
- あなた自身が業務上横領の疑いで勾留され、否認している。取調べで自白を迫られ続けるなか、勾留理由開示を請求して、検察側の疑いの骨格を法廷で確認する。そこで得た情報が、その後の準抗告や保釈請求の組み立てに効いてくる
- あなたは弁護人として選任された。本人は開示を強く望んでいる。だが第3項により、あなたが出頭しなければ法廷は開けない
- 勾留満期まであと数日。このまま起訴されれば身柄拘束はさらに延びる。勾留理由開示で得た材料を使い、満期前に勾留取消や準抗告を打てるか、残り時間との勝負になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. まず弁護人を選任(私選または当番弁護士・国選)、本人の名で勾留理由開示を請求する(刑訴法82条) 2. 開示の法廷は公開なので、家族として傍聴し、検察側がどんな理由で拘束を続けているか自分の耳で確認3. 開示で得た情報をもとに、弁護人と準抗告(刑訴法429条)や勾留取消請求(同87条)、起訴後なら保釈を検討4. 報道リスクも考慮、公開法廷ゆえ事件が外に知られる可能性を弁護人と事前にすり合わせる
訴えられた側:1. 取調べでは黙秘権を行使しつつ、弁護人を通じて勾留理由開示を請求2. 開示の法廷では感情的な無実の訴えより、検察側主張の弱点を引き出す質問・意見を弁護人と用意3. 第3項但書を使い、出頭が不利と判断すれば弁護人主導で進める選択もある4. 開示で得た材料を準抗告・勾留取消・保釈請求に直結させる、開示自体を目的にしない
時効(請求できる期限):勾留中であればいつでも請求できる(刑訴法82条)。ただし同一の勾留について一度理由が開示されると、原則として同じ理由では再請求できない。勾留満期や起訴のタイミングを見て、最も効果的な時点で請求するのが実務的判断(最新の運用状況をご確認ください)
学説
形骸化批判説(有力な批判):勾留理由開示は、裁判官が勾留の要件を抽象的に告げるだけで終わり、釈放にも直結しない運用が続いているとして、制度が実質的に形骸化していると批判する立場。もっとも、検察に説明を強い本人の意見を記録に残す装置としての意義は残るとされ、評価は分かれる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:戦後の刑事訴訟法全面改正(昭和23年法律第131号)により、憲法34条の拘禁理由開示の保障を受けて勾留理由開示の手続が整備され、その方式を定める規定として置かれた。
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