医療法 第1条の5
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- この法律において、「病院」とは、医師又は歯科医師が、公衆又は特定多数人のため医業又は歯科医業を行う場所であつて、二十人以上の患者を入院させるための施設を有するものをいう。病院は、傷病者が、科学的でかつ適正な診療を受けることができる便宜を与えることを主たる目的として組織され、かつ、運営されるものでなければならない。
- 2.この法律において、「診療所」とは、医師又は歯科医師が、公衆又は特定多数人のため医業又は歯科医業を行う場所であつて、患者を入院させるための施設を有しないもの(オンライン診療受診施設であるものを除く。)又は十九人以下の患者を入院させるための施設を有するものをいう。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医療法第1条の5は、日本の医療法に含まれる条文です。
- 医療法第1条の5の条文原文は「この法律において、「病院」とは、医師又は歯科医師が、公衆又は特定多数人のため医業又は歯科医業を行う場所であつて、二十人以上の患者を入院させるための施設を有するも…」で始まります。
- 医療法第1条の5は第一章 総則に置かれています。
- 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 医療法第1条の5の前の条は医療法第1条の4です。
- 医療法第1条の5の次の条は医療法第1条の6です。
- 医療法第1条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第1条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205 - 本サイト収録
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第1条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/1_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医療法1条の5は、20人以上の患者を入院させる施設を持つ医業の場所を「病院」、入院施設がないか19人以下のものを「診療所」と定義する。
Q · 病院と診療所って、法律上は何で分かれているの?
入院ベッド20床以上が病院、19床以下は診療所
医療法1条の5により、医師・歯科医師が医業を行う場所のうち、20人以上の患者を入院させる施設を持つものが「病院」、入院施設がないもの又は19人以下のものが「診療所」です。建物の規模や医師の人数は基準になりません。病院の開設には都道府県知事の事前許可が必要で(7条)、医師が自ら診療所を開設する場合は開設後10日以内の届出で足ります(8条)。「医院」「クリニック」は法律上すべて診療所です。
解説
病院か、診療所か。この二つを分けるのは建物の大きさでも、医師の数でも、看板の立派さでもない。入院用のベッドが20床あるかどうか、その一点だけである。19床なら何階建てでも診療所で、20床なら病院になる。この一床の差で、開設の手続が変わる。医師が自分でクリニックを開くなら、開設後10日以内に届け出れば足りる(医療法8条)。ところが病院を開くには、事前に都道府県知事の許可が要る(7条)。人員配置の基準や構造設備の基準も、病院にはずっと重くかかる。患者であるあなたに関係するのは、看板の名前の意味である。「病院」を名乗れるのは20床以上の施設だけで、診療所は病院と紛らわしい名称を使えない(3条)。「○○医院」「○○クリニック」と書いてあれば、その施設の法的な中身はほぼ分かる。紹介状を持たずに大きな病院へ行ったとき、なぜ数千円を余分に取られるのか。その答えも、この定義から始まる制度のなかにある。
法的な位置づけ
医療法1条の5は、病院と診療所の法的定義を置く規定である。病院とは、医師又は歯科医師が公衆又は特定多数人のため医業又は歯科医業を行う場所であって、20人以上の患者を入院させるための施設を有するものをいう。診療所とは、入院施設を有しないもの(オンライン診療受診施設を除く)又は19人以下の入院施設を有するものをいう。
よくある質問 AI による整理
Q1病院と診療所の違いとは?
医療法1条の5により、入院施設が20人以上なら病院、入院施設がないか19人以下なら診療所です。建物の大きさや医師の数は関係ありません。
Q2有床診療所とは何ですか?
19人以下の患者を入院させる施設を持つ診療所です。産婦人科クリニックなどに多く、急変時の診療体制や他院との連携確保が求められます(医療法13条)。
Q3病院は何床から名乗れる?
入院施設が20床以上から病院です。19床以下の施設は病院と名乗れず、病院と紛らわしい名称も使えません(医療法3条)。
Q4クリニックでも入院できる?
有床診療所であれば19床以下の範囲で入院できます。無床のクリニックでは入院できないため、入院の可能性がある場合は事前に確認が必要です。
Q5診療所の開設に許可は必要?
医師・歯科医師が自ら開設する場合は、開設後10日以内の届出で足ります(医療法8条)。医師でない者の開設や病床の設置には許可が必要です(7条)。
Q6病院の開設手続の方法は?
開設地の都道府県知事(保健所設置市・特別区では市長・区長の場合あり)に事前の開設許可を申請します。人員配置や構造設備の基準を満たす必要があります。
Q7オンライン診療受診施設は診療所に当たる?
医療法1条の5第2項は、入院施設のない診療所の定義からオンライン診療受診施設を明文で除外しています。詳細な運用は最新の法令・通知を確認してください。
Q8社内の医務室は診療所になる?
医師が特定多数人(社員等)のため医業を行う場所であれば、診療所に当たりえます。開設届や広告規制の対象になるかは保健所への確認が確実です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1「医院」と「クリニック」と「診療所」って、何か違うんですか?
法律上はどれも同じ「診療所」である(医療法1条の5第2項)。医院やクリニックは通称にすぎない。違いが出るのは「病院」との間だけで、診療所は病院と紛らわしい名称を付けられない(3条2項)。実務のポイント:「○○クリニック」でも入院ベッドを持つ有床診療所はある。出産や手術を予定しているなら、夜間に医師がどう対応するかを必ず事前に聞いておくこと
Q2紹介状なしで大学病院に行ったら7,000円余分に取られました。払わないといけないんですか?
一般病床200床以上の地域医療支援病院や特定機能病院などには、紹介状のない初診患者から特別料金を徴収する義務がある(健康保険法63条の選定療養の仕組み。金額は初診7,000円以上)。救急の場合などは対象外になりうる(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:かかりつけの診療所で紹介状を書いてもらう費用は、この特別料金よりずっと安いのが普通である。先に近くのクリニックへ行くほうが結果的に安く済む
間違えやすい点 AI による整理
- 「クリニックは小さくて入院できない」と思われがちだが、19床以下なら入院用のベッドを持つ診療所(有床診療所)も法律上ある。分娩を扱う産婦人科クリニックに多い。ただし入院患者の容体が急変したときの医師の診療体制や、他の医療機関との連携を確保する義務がある(医療法13条)。夜間の体制は施設ごとに事前に確認しておきたい
- 病院か診療所かを「建物の大きさ」や「医師の数」で判断しようとすること自体がずれている。法律が見ているのは入院用ベッドの数だけである。大きなビルに入っていて医師が10人いる外来専門のクリニックも診療所であり、医師が数人しかいない20床の施設も病院である
- 開業医から見れば、20床目は「ベッドがもう一つ増えるだけ」に見える。法律から見れば、届出で済む診療所から、許可が必要な病院へ移る境目である。医師の配置標準(医療法施行規則19条)や構造設備の基準も一気に重くなる。この見え方の落差に気付かず計画を進めると、開設直前に設計のやり直しが起きる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 医療法1条の5:病院・診療所の定義(20床ライン) | 医療法7条:病院開設・病床設置の許可制 医療法8条:医師による診療所開設の事後届出 |
| 対象となる施設 | 医業・歯科医業を行う全ての場所を病院か診療所に振り分け | 病院全般、医師以外の者が開設する診療所、有床診療所の病床設置 医師・歯科医師が自ら開設する診療所 |
| 手続の重さ | 定義規定のため手続そのものは定めない | 都道府県知事等の事前許可が必要 開設後10日以内に届出 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は病房(入院病床)を設けて患者を収容するかどうかで醫院と診所を分ける。日本のような20床の数値ラインはこの条文には置かれておらず、構造設備は醫療機構設置標準で規律される
韓国は病院級医療機関の要件を30床以上の入院施設とし、それ未満の医院級とは線を引く。日本の20床より高いライン設定である
ドイツは病床数ではなく、常時の医師管理・診断治療の設備・看護体制などの機能要件で Krankenhaus を定義する。開業医の診療所(Arztpraxis)とは制度が別系統である
米国には連邦レベルの一般的な病院定義法がなく、Medicare の支払対象としての定義と各州の施設ライセンス法が並立する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 深夜に子どもが高熱を出した。近所の「○○医院」と市街地の「○○総合病院」のどちらへ向かえばよいか。入院が必要になりそうなら、ベッドの有無が分かれ目になる。看板の二文字がそれを先に教えてくれる
- 勤務医のあなたは独立して、15床の有床診療所を開くつもりでいる。事業計画を立てる段階で、つい「20床にしておけば将来楽だ」と考えてしまった。それは届出で済む世界から、知事の許可と病院の人員基準が要る世界へ移ることを意味する。融資の面談まであと2週間しかない。床数を決めるのは設計図より先である
- 紹介状を持たずに近所の大学病院を受診したら、会計で診察料とは別に7,000円以上を請求された。これはぼったくりなのか? 一般病床200床以上の地域医療支援病院などには、紹介状のない初診患者からこの特別料金を徴収することが義務づけられている。その土台は、本条が病院と診療所を分けていることにある
取るべき行動
被害を受けた側:患者の立場で動くなら、まず施設の名称と入院機能を確かめる。入院の可能性があるときは、病院か有床診療所かを電話で確認する。大病院を受診するときは、かかりつけの診療所で紹介状をもらってから行くと特別料金を避けられる。「病院」と名乗っているのに入院機能の実態がない施設や、名称が紛らわしい施設に不審を感じたら、保健所または都道府県の医務担当課に相談できる(医療法3条の名称制限)
訴えられた側:開設者・管理者の立場で動くなら、病床数の計画を最初に確定させる。19床以下の有床診療所で進めるなら、病床設置の許可(7条3項)と急変時の診療体制・他院との連携(13条)を整える。20床以上にするなら、開設許可の申請、人員標準(施行規則19条)と構造設備の基準への適合を設計段階から組み込む。看板やサイトの名称が3条の名称制限や医療広告規制に触れていないかも、開業前に保健所と事前協議しておく
時効(請求できる期限):医師・歯科医師が自ら診療所を開設したときは、開設後10日以内に所在地の都道府県知事(保健所を設置する市・特別区では市長・区長)へ届け出る必要がある(医療法8条)。病院の開設は事前の許可制で、許可を受ける前に開設することはできない(同7条)。私法上の請求については特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:医療法制定。20人以上の患者を入院させる施設を持つかどうかで病院と診療所を分ける区分が置かれた
- 医療法 第3条病院・診療所の名称使用制限
- 医療法 第7条病院開設・病床設置の許可制
- 医療法 第8条医師による診療所開設の事後届出
- 医療法 第13条有床診療所の急変時体制と連携義務
- 医療法 第4条の2特定機能病院の承認要件
- 健康保険法 第63条選定療養による大病院の特別料金徴収
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