医療法 第70条の12
クイックジャンプ
- 第四十六条の五の三第三項の規定は、地域医療連携推進法人の理事について準用し、第四十六条の五第九項及び第四十六条の五の三第三項の規定は、地域医療連携推進法人の監事について準用する。
- 2.地域医療連携推進法人の監事に関する一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第百条の規定の適用については、同条中「理事(理事会設置一般社団法人にあっては、理事会)」とあるのは、「認定都道府県知事(医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第七十条の八第三項に規定する認定都道府県知事をいう。)、社員総会又は理事会」とする。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医療法第70条の12は、日本の医療法に含まれる条文です。
- 医療法第70条の12の条文原文は「第四十六条の五の三第三項の規定は、地域医療連携推進法人の理事について準用し、第四十六条の五第九項及び第四十六条の五の三第三項の規定は、地域医療連携推進法人の監事…」で始まります。
- 医療法第70条の12は第二節に置かれています。
- 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 医療法第70条の12の前の条は医療法第70条の11です。
- 医療法第70条の12の次の条は医療法第70条の13です。
- 医療法第70条の12には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第70条の12 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205 - 本サイト収録
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第70条の12(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/70_12
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医療法第70条の12は、推進法人の監事が理事の不正等を認めたとき、理事会だけでなく認定都道府県知事と社員総会にも報告すべきと定め、監事の兼職禁止と欠員補充期限も準用する。
Q · 推進法人の監事が理事の不正に気づいたら、県知事にも報告するの?
はい。理事会に加え知事と社員総会も報告先です
医療法70条の12第2項は、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律100条の報告先について、地域医療連携推進法人の場合は「理事会」を「認定都道府県知事、社員総会又は理事会」と読み替えます。監事は、理事の不正行為、法令・定款違反、著しく不当な事実を認めたときは、遅滞なく報告しなければなりません。あわせて同条1項により、監事は推進法人の理事・職員を兼ねられず、役員の定数の五分の一を超える欠員は一か月以内に補充しなければなりません。
解説
地域医療連携推進法人は、病院・診療所・介護事業者が一つの傘の下に集まり、医師の融通や医薬品の共同購入を進める「グループの司令塔」である。ただ、その司令塔を見張る仕組みは新しく作られたものではない。本条は医療法人の規律を二つ持ち込んでいる。一つ目は、理事または監事が定数の五分の一を超えて欠けたら一か月以内に補充しなければならない義務。二つ目は、監事が推進法人の理事や職員を兼ねてはならないという独立性の要求である。いちばん効くのは第2項だ。一般社団法人法では、監事が理事の不正を見つけたときの報告先は理事会(理事会のない法人では理事)にとどまる。本条はここに認定都道府県知事(その推進法人を認定した知事)と社員総会を書き加えた。内輪の会議室で握りつぶされる前に、行政へ直接つながる回線が監事の手元に用意されているということだ。参加法人の立場にいるあなたにとって、監事が誰なのか、そしてその回線を使う覚悟があるのかは、グループの健全性を測るいちばん短い物差しになる。
法的な位置づけ
医療法第70条の12は、地域医療連携推進法人の役員に関する規定である。医療法人の役員規律のうち、欠員補充義務と監事の兼職禁止を推進法人の理事・監事に準用する。また、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第100条が定める監事の報告義務について、報告先を認定都道府県知事、社員総会又は理事会と読み替える。
手順
- 1.監事候補の兼職状況を議案作成前に照合する 監事選任議案を作る前に、候補者が推進法人の理事や職員を兼ねていないかを、定款と人事記録で照合する。医療法46条の5第9項の準用により兼職は禁止されており、就任後に判明すると選任のやり直しが必要になる
- 2.欠員が五分の一を超えたら補充日程を逆算する 辞任届や辞任の意向を受けた時点で、理事・監事の欠員数を定数と照合する。五分の一を超える場合は、欠けた時から一か月以内に補充する必要がある。定款の招集期間から社員総会の開催日を逆算し、後任候補の選定と招集通知を並行して進める
- 3.不正の兆候がある場合は資料を確保し調査権を使う 理事会資料や取引に違和感があれば、稟議書・見積書・議事録の写しを確保する。一般法人法99条の調査権に基づき、理事や職員に報告を求め、業務・財産の状況を調べる
- 4.知事・社員総会・理事会へ書面で報告する 不正行為や法令・定款違反、著しく不当な事実を認めたら、遅滞なく認定都道府県知事、社員総会、理事会へ報告する。宛先ごとに同日付の書面を作成し、提出記録と控えを保管する
よくある質問 AI による整理
Q1地域医療連携推進法人とは?
病院・診療所・介護事業者などが参加し、医療連携を推進する一般社団法人です。都道府県知事の認定を受けて設立され、役員には医療法の規律が上乗せされます。
Q2地域医療連携推進法人の監事の役割は?
理事の職務執行を監査することです。理事の不正や法令・定款違反を認めたときは、認定都道府県知事・社員総会・理事会に報告する義務を負います(医療法70条の12第2項)。
Q3推進法人の監事の報告先はどこ?
認定都道府県知事、社員総会、理事会の三つです。一般法人法100条の報告先は理事会ですが、医療法70条の12第2項が知事と社員総会を報告先に加えています。
Q4認定都道府県知事とは?
その地域医療連携推進法人を認定した都道府県知事のことです。医療法70条の8第3項で定義されており、推進法人の監督を担います。
Q5役員の五分の一を超える欠員 どう数える?
定数を基準に数えます。定数10名なら2名までの欠員は五分の一以内なので、3名以上欠けたときに一か月以内の補充義務が生じます(医療法46条の5の3第3項の準用)。
Q6推進法人の監事が理事を兼ねられないのはなぜ?
監査する側と監査される側が同じ人物では、監査の意味がなくなるからです。医療法46条の5第9項の準用により、推進法人の理事・職員との兼職は禁じられています。
Q7監事の報告は口頭でもいい?
一般法人法100条は報告の方式を定めていません。ただ、報告したことを後から証明できるよう、日付と宛先を記載した書面で報告し、控えを残すのが実務上安全です。
Q8推進法人の不正はどこに相談できる?
監事や社員総会のほか、その法人を認定した都道府県の医療政策担当課が窓口になります。監事は、不正を認めた場合、知事への報告義務を負います。
この条文についての質問 AI による整理
Q1推進法人の監事って、参加している病院の職員でもなれるんですか?
本条1項が準用する医療法46条の5第9項が禁じているのは、監事が「当該法人」、つまり地域医療連携推進法人そのものの理事や職員を兼ねることです。条文の文言上、参加法人の職員は直接の対象ではありません。実務のポイント:条文上は問題がなくても、認定や定款変更の審査で独立性を問われることがあります。候補者を固める前に認定都道府県の担当課へ事前相談しておくと、差し戻しによる手戻りを避けられます
Q2監事が知事に報告したら、すぐ認定が取り消されちゃうんですか?
報告がそのまま認定取消につながるわけではありません。知事は報告をきっかけに事情を確認し、必要に応じて是正を求めます。それでも改善されないなど一定の場合に、認定取消の手続に進む仕組みです(医療法70条の21以下、現行効力を要確認)。実務のポイント:行政は、法人内部から早く報告が上がってきた案件と、外部からの通報で発覚した案件とを実務上違う目で見る傾向があります。監事の報告が早いほど、法人にとっても着地点は穏やかになりやすい
Q3理事が急に何人も辞めちゃったら、どうすればいいんですか?
定数の五分の一を超えて欠けた場合は、一か月以内に補充する義務があります(本条1項による医療法46条の5の3第3項の準用)。後任が就任するまでは、辞任や任期満了で退任した役員が引き続き役員としての権利義務を持ちます(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律75条)。実務のポイント:社員総会には招集通知の期間が必要なため、辞任届を受け取ってから動くのでは遅くなりがちです。辞任の意向を聞いた時点で後任候補を洗い出し始めるのが、実務上の定石です
間違えやすい点 AI による整理
- 「推進法人は一般社団法人なのだから、ガバナンスは一般社団法人法を読めば足りる」という問いの立て方そのものがずれている。医療法が準用と読替えで一般法人法の上に規律を重ねているため、一般法人法だけを読んだ監事は、報告先の知事を丸ごと見落とすことになる
- 役員に欠員が出たら補充が必要なことは知っていても、「五分の一を超えたら一か月以内」という期限の短さまでは知られていない。参加法人の入れ替えや組織再編で辞任が重なる時期ほど、この期限を踏み越えやすい
- 理事から見れば、知事への報告は「身内の恥を外に出す裏切り」に映る。しかし法律から見れば、それは監事の義務を果たしただけである。むしろ不正を認めながら報告しなかった監事の方が、任務懈怠(役員として果たすべき務めを怠ること)の責任を問われうる(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律111条)。この認識の差が、黙っていた監事自身を追い詰める
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 監事の報告先 | 医療法70条の12:認定都道府県知事・社員総会・理事会 | 医療法46条の8:医療法人の監事も都道府県知事等への報告を規定 一般法人法100条:理事(理事会設置法人は理事会)のみ |
| 規律の対象法人 | 地域医療連携推進法人(知事認定を受けた一般社団法人) | 医療法人(社団・財団) 一般社団法人全般 |
| 監事の兼職禁止 | 医療法46条の5第9項を準用し、推進法人の理事・職員との兼職を禁止 | 医療法46条の5第9項:医療法人の理事・職員との兼職を禁止 一般法人法65条2項:理事・使用人との兼職を禁止 |
| 欠員補充の期限 | 定数の五分の一超の欠員は一か月以内(46条の5の3第3項準用) | 医療法46条の5の3第3項:同じく一か月以内 一般法人法:一か月の補充期限の規定なし(75条で退任者の権利義務継続) |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾にも醫療社團法人の制度があり、民法上の社団法人の監察人規定が基礎になる。一方、複数の医療機関を束ねる連携法人に行政への直接報告ルートを法定した制度は、日本ほど明確ではない
韓国の医療法人は設立許可制で行政監督を受ける。一方、複数法人の連携を担う法人類型や監事の行政報告ルートを条文で定める仕組みは確認できない
フランスの保健医療協力グループ(GCS)は医療機関間の協力枠組みとして地域保健庁(ARS)の監督を受ける。監事による行政報告の読替え規定とは構造が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 医療材料の共同購入の入札で、理事長の親族が経営する業者ばかりが落札している。監事がこれに気付いたらどうなるのか。普通の一般社団法人なら理事会への報告で止まりうるが、推進法人では認定都道府県知事も報告先に入る。理事会で黙殺されても、知事へのルートは残る
- あなたは推進法人の事務局長で、コストを抑えるために事務局の職員に監事を兼ねてもらおうと考えた。しかし医療法46条の5第9項が準用されるため、この人事は認められない。定款変更案や選任議案を出す前に止めなければ、選任そのものをやり直すことになる
- 理事10名のうち3名が一斉に辞任した。定数の五分の一を超える欠員である。補充期限は一か月。社員総会の招集手続を逆算すると、定款で定めた招集期間によっては、実際に動ける時間は二週間程度しかない
- 参加法人である町の診療所の院長から、「推進法人の監事って、結局は理事長の友人がやるんでしょう」と相談された。監事の兼職禁止と知事への報告義務を知っていれば、監事選任議案のどこを確認し、どういう理由で反対するかを具体的に示せる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 不正や法令・定款違反を疑わせる資料(稟議書、見積書、議事録)の写しを確保する2. 遅滞なく、理事会・社員総会・認定都道府県知事へ書面で報告する(本条2項による一般社団法人及び一般財団法人に関する法律100条の読替え) 3. 報告日、宛先、内容の控えを保管する4. 監事の調査権(同法99条)を使って追加資料を請求する。参加法人の立場にいる場合は、社員総会で監事報告を議題にするよう求める
訴えられた側:1. 監事から指摘を受けたら、反論より先に事実関係を整理し、是正策を理事会で決議する2. 知事による監督権限の行使を前提に、利益相反取引の承認記録や稟議の経緯を整えておく3. 役員の欠員が定数の五分の一を超えたら、一か月以内の補充を最優先し、社員総会の招集日程を逆算する4. 監事候補が推進法人の理事・職員を兼ねていないか、定款と人事記録で照合する
時効(請求できる期限):理事・監事の定数の五分の一を超える欠員が生じた場合は、欠けた時から一か月以内に補充する(医療法46条の5の3第3項の準用)。監事の報告は、不正等を認めたときに「遅滞なく」行う(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律100条)。任務懈怠による損害賠償請求権に特定の時効規定はなく、一般消滅時効(民法166条、知った時から5年または行使できる時から10年)が適用されると解される(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成27年(2015年) 新設:医療法の一部を改正する法律(平成27年法律第74号)により地域医療連携推進法人制度が創設され、推進法人の役員に関する規律が整備された(条番号の変遷は現行法令で要確認)
- 医療法 第70条地域医療連携推進法人の定義と認定
- 医療法 第70条の8認定都道府県知事の定義規定(現行効力を要確認)
- 医療法 第46条の5役員構成と監事の兼職禁止の準用元
- 医療法 第46条の5の3役員欠員の一か月以内補充の準用元
- 医療法 第46条の8医療法人監事の知事報告義務との対比
- 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 第100条監事の報告義務、本条で報告先を読替え
- 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 第99条監事の監査・調査権限の一般規定
- 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 第75条欠員時の退任役員の権利義務継続
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める