医療法 第74条
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- 第五条第二項、第二十三条の二、第二十四条第一項、第二十四条の二並びに第二十五条第一項及び第二項の規定により都道府県知事、保健所を設置する市の市長又は特別区の区長の権限に属するものとされている事務は、国民の健康を守るため緊急の必要があると厚生労働大臣が認める場合にあつては、厚生労働大臣又は都道府県知事、保健所を設置する市の市長若しくは特別区の区長が行うものとする。この場合においては、この法律の規定中都道府県知事、保健所を設置する市の市長又は特別区の区長に関する規定(当該事務に係るものに限る。)は、厚生労働大臣に関する規定として厚生労働大臣に適用があるものとする。
- 2.前項の場合において、厚生労働大臣又は都道府県知事、保健所を設置する市の市長若しくは特別区の区長が当該事務を行うときは、相互に密接な連携の下に行うものとする。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医療法第74条は、日本の医療法に含まれる条文です。
- 医療法第74条の条文原文は「第五条第二項、第二十三条の二、第二十四条第一項、第二十四条の二並びに第二十五条第一項及び第二項の規定により都道府県知事、保健所を設置する市の市長又は特別区の区長…」で始まります。
- 医療法第74条は第八章に置かれています。
- 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 医療法第74条の前の条は医療法第73条です。
- 医療法第74条の次の条は医療法第75条です。
- 医療法第74条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第74条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205 - 本サイト収録
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第74条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/74
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医療法74条は、緊急の必要があると厚生労働大臣が認めた場合、知事等が持つ病院への立入検査や業務改善命令等の権限を大臣も行使できると定める。許可取消しは含まれない。
Q · 緊急時に厚生労働省が病院に直接立入検査や命令をすることはできるの?
できる。ただし開設許可の取消しは対象外
医療法74条1項により、国民の健康を守るため緊急の必要があると厚生労働大臣が認める場合、大臣は知事等と同じく、報告徴収・立入検査(25条)、増員命令・業務停止(23条の2)、構造設備の使用制限(24条1項)、業務改善命令(24条の2)などを行えます。知事等の権限は残り、2項で相互の密接な連携が求められます。開設許可の取消し(29条)は列挙されていないため、74条を根拠に大臣が行うことはできません。
解説
病院への立入検査や業務停止命令を出す権限は、ふだんは国ではなく都道府県知事、保健所を設置する市の市長、特別区の区長が持っている。医療法74条は、その原則に非常時の例外を設ける条文である。国民の健康を守るため緊急の必要があると厚生労働大臣が認めた場合に限り、大臣自身も同じ権限を使えるようになる。対象となるのは次の権限である。往診だけを行う医師などへの報告命令と検査(5条2項)、人員が著しく足りない病院への増員命令と業務停止(23条の2)、構造設備の使用制限や修繕命令(24条1項)、運営が著しく不適正な場合の業務改善命令(24条の2)、立入検査と報告徴収(25条1項・2項)。大臣が動いても自治体の権限はなくならず、両者が並んで同じ権限を持つ状態になる(並行権限)。一方で、開設許可の取消し(29条)はこの列挙に入っていない。国が非常時に直接できるのは、立入りと是正命令までであり、病院を廃業させる権限までは持っていない。この線引きを知っていれば、非常時に何を恐れ、何を恐れなくてよいかを見分けられる。
法的な位置づけ
医療法第74条は、同法第5条第2項、第23条の2、第24条第1項、第24条の2並びに第25条第1項及び第2項により都道府県知事等の権限に属する事務について、国民の健康を守るため緊急の必要があると厚生労働大臣が認める場合に、厚生労働大臣も当該事務を行うことができるとする並行権限の規定である。
よくある質問 AI による整理
Q1医療法74条とは何を定めた条文ですか?
緊急の必要があると厚生労働大臣が認める場合に、知事等が持つ病院への検査・是正命令の権限を大臣も並行して行使できると定める条文です。
Q2病院への立入検査は誰が行うのですか?
原則は都道府県知事、保健所を設置する市の市長、特別区の区長です(医療法25条)。緊急時は74条により厚生労働大臣も行えます。
Q3厚生労働大臣の緊急認定はいつ出されますか?
「国民の健康を守るため緊急の必要がある」と大臣が認める場合です。具体的な発動基準は条文上定められておらず、大臣の判断に委ねられています。
Q4国の業務改善命令に従わないとどうなりますか?
命令は医療法24条の2等に基づく行政処分であり、違反すれば同法の罰則や後続処分の対象となり得ます。不服があれば審査請求や取消訴訟で争えます。
Q5厚生労働大臣の命令に不服申立てはできる?
できます。行政処分として審査請求(知った日の翌日から3か月以内)や取消訴訟(知った日から6か月以内)の対象になります。
Q6緊急時に国は病院の開設許可を取り消せる?
74条では取り消せません。列挙された権限に開設許可の取消し(29条)は含まれず、国が直接できるのは検査と是正命令までです。
Q7医療法の報告徴収とは何ですか?
行政が病院等の開設者や管理者に対し、業務や設備の状況について報告を求める権限です。医療法25条が根拠で、74条により大臣も行えます。
Q8国と県の両方から検査が来ることはありますか?
あり得ます。74条の下で大臣が動いても知事等の権限は消えず並行するため、双方から検査・命令を受ける可能性があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1国から直接、業務改善命令が来たんですけど、県に相談しても意味ないですか?
意味はある。74条のもとでも知事の権限はなくならず、2項は国と県が密接に連携することを求めている。県を通じて是正の状況を伝えると、それが国の判断材料になることもある。実務のポイント:国と県で指摘事項がずれた場合、双方に同じ是正計画書を出して書面を統一しておくと、後から「説明が矛盾している」と言われるリスクを防げる
Q2緊急事態なら、国は病院の開設許可も取り消せるんですか?
74条に基づいては取り消せない。74条が国の権限として挙げているのは、5条2項、23条の2、24条1項、24条の2、25条1項・2項だけで、許可の取消し(29条)は含まれていない。実務のポイント:国が直接できるのは是正までである。その間に改善の実績を積み上げておけば、その記録が、後に知事が取消しを判断する際の最も強い防御材料になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「非常時には国が病院を自由に閉鎖できる」と思われがちだが、74条が国に与えているのは列挙された権限だけである。開設許可の取消し(29条)は列挙に入っていない。業務停止命令(23条の2)はありうるが、それは人員が著しく不足しているなど、元の条文の要件を満たした場合に限られる。緊急だからといって、要件そのものが緩くなるわけではない
- 国が乗り出してきたら県との調整は不要になる、という見方は危険である。大臣が動いても、知事や市長の権限は消えない。74条2項は両者に「相互に密接な連携」を求めており、国と県の双方から別々に命令や検査が来る可能性がある。病院側に必要なのは、窓口を二つに増やすことではない。同じ事実を同じ言葉で、両方に説明できる体制を作ることである
- 病院経営者から見れば「国の命令」はそれだけで絶対的なものに映る。しかし法律上、大臣の命令も行政処分(役所が相手に直接下す、法的効力を持つ具体的な決定)の一つにすぎない。審査請求や取消訴訟の対象になる。この認識の差があると、争う権利に気づかないまま期限を過ぎてしまう
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 権限の主体 | 医療法74条:緊急認定時、厚生労働大臣と知事等が並行して保有 | 医療法25条:原則として知事・保健所設置市長・特別区長 医療法29条:開設許可をした知事等 |
| 発動の前提 | 国民の健康を守るため緊急の必要があると大臣が認めること | 必要があると認めるとき(平時の監督) 取消事由(正当な理由なき不開設・休止、命令違反等)の存在 |
| 国が使えるか | 報告徴収・立入検査・増員命令・使用制限・業務改善命令を大臣も使える | 74条の緊急認定があれば大臣も行使可 74条の列挙外のため、74条を根拠に大臣は行使できない |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾は中央主管機関(衛生福利部)と地方主管機関が医療法上の監督を分担し、医療機関に報告と検査の受忍を義務付ける。日本のような「緊急認定を条件とする国の並行権限」という形の規定ではない点に違いがある
韓国は保健福祉部長官と市・道知事、市長・郡守・区庁長が報告命令・業務検査の権限を平時から並列的に持つ構造で、緊急時に限定する日本より国の関与が常態化している
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 新しい感染症が広がり、地元の保健所がパンク状態になった。立入検査に来たのが県の職員ではなく厚生労働省の職員だったら、法的には何が起きているのか? 74条の緊急認定が出ていれば、大臣は知事と同じ立場で検査し、命令を出せる。「県の担当者とは話がついている」という言い分は、国の職員には通用しない
- あなたは複数の県に分院を持つ医療法人の事務長である。ある分院で重大な医療事故が相次ぎ、報道が過熱している。県が動く前に、厚生労働省から報告徴収の文書が直接届いた。回答期限は1週間後。報告の窓口を国と県に分けて別々に対応すると、説明の食い違いがそのまま処分の根拠にされる
- 知人の医師から相談を受けた。国から直接の業務改善命令が来たら、もう病院は終わりなのかと。74条が国に渡しているのは是正の権限までで、開設許可の取消しは含まれていない。落ち着いて是正計画を作れば、立て直す時間はある
取るべき行動
被害を受けた側:(大臣の命令や検査を受けた病院・診療所の開設者向け)1. 命令書に記載された根拠条文(23条の2、24条、24条の2など)と、74条に基づく緊急認定を前提にしているかを確認する。2. 国と県の窓口を一本化し、両方に同じ内容の報告書を出す。3. 不利益処分(相手に義務を課したり権利を制限したりする処分)の前に弁明の機会が与えられたら、必ず書面で是正計画を出す(行政手続法13条)。4. 要件を満たしていないと考えるなら、審査請求または取消訴訟を検討する。
訴えられた側:(自治体の担当者として国と並行して対応する場合)1. 国から事前または事後の通知が来ているかを確認し、情報共有の窓口を決める(地方自治法250条の6)。2. 国と自治体で矛盾する指示を出さないよう、検査の日程と指摘事項をすり合わせる(74条2項)。3. 開設許可の取消しは自治体の判断に残っているため、国の是正命令の結果を踏まえて慎重に判断する。
時効(請求できる期限):74条自体に時効の定めはない。命令に不服がある場合、審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)に行う必要がある。回答期限は命令書ごとに指定されるため、受け取った日に確認すること(最新の改正状況をご確認ください)
- 医療法 第23条の2人員不足時の増員命令・業務停止
- 医療法 第24条構造設備の使用制限・修繕命令
- 医療法 第24条の2運営不適正時の業務改善命令
- 医療法 第25条立入検査・報告徴収の本来権限
- 医療法 第29条開設許可取消し、74条の対象外
- 地方自治法 第250条の6国が並行権限を行使する際の通知義務
- 行政手続法 第13条不利益処分前の意見陳述手続
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