医療法 第87条
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- 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした者は、六月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する。
- 一第六条の五第一項、第六条の六第四項、第六条の七第一項又は第七条第一項の規定に違反したとき。
- 二第十四条の規定に違反したとき。
- 三第六条の八第二項、第七条の二第三項、第二十三条の二、第二十四条、第二十八条、第二十九条第一項又は第三十条の十五第六項の規定に基づく命令又は処分に違反したとき。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医療法第87条は、日本の医療法に含まれる条文です。
- 医療法第87条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした者は、六月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 医療法第87条は第九章に置かれています。
- 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 医療法第87条の前の条は医療法第86条です。
- 医療法第87条の次の条は医療法第87条の2です。
- 医療法第87条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第87条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205 - 本サイト収録
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第87条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/87
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医療法87条は、虚偽の医療広告、病院・診療所の無許可開設、助産所の定員超過、知事等の命令違反をした者に、六月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金を科す規定。
Q · クリニックの広告が医療法違反だと、すぐに刑事罰になるの?
嘘の広告なら直罰、誇大広告は命令違反で初めて罰則
医療法87条1号により、第6条の5第1項の虚偽広告は命令を待たずに直接処罰の対象となり、六月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金が科されえます。一方、誇大広告や比較優良広告は、まず第6条の8第2項に基づく中止・是正命令が出され、その命令に違反したときに87条3号で初めて処罰されます。無許可開設(第7条第1項違反)も直罰類型です。
解説
医療機関への行政の対応は、ほとんどが保健所の指導から始まる。だが第87条に並ぶ行為は別枠で、六月以下の拘禁刑または三十万円以下の罰金という刑事罰が控えている。対象は三つに分かれる。一つ目は虚偽の医療広告、麻酔科の標榜で許可医の氏名を併記しないこと、病院や診療所の無許可開設。二つ目は助産所の入所定員を超えること。三つ目は、知事などが出した命令(広告の中止・是正命令、使用制限命令、管理者変更命令、閉鎖命令など)に従わないことである。あなたが押さえるべき点は、広告違反のうち「嘘」だけは命令を待たずに直接処罰されることだ。誇大広告や比較広告、体験談の掲載は、まず中止・是正命令が出て、それを無視したときに初めて刑事罰に届く。行政から届く命令書は、刑事罰の手前の最後の書面と考えるべきである。患者の側からみれば、虚偽広告を保健所へ通報するときの法的な根拠がここにある。
法的な位置づけ
医療法第87条は、医療法上の義務違反のうち、虚偽の医療広告・助産広告、麻酔科標榜時の許可医氏名の不表示、病院等の無許可開設、助産所の入所定員超過、及び中止・是正命令や閉鎖命令等の行政命令への違反について、違反行為者に六月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金を科す刑事罰規定である。
よくある質問 AI による整理
Q1医療法87条の罰則はどのくらい重い?
六月以下の拘禁刑または三十万円以下の罰金です。金額は小さく見えますが、有罪が確定すれば前科となり、医師であれば免許処分の審査につながりえます。
Q2医療広告の「虚偽」とは何を指しますか?
客観的な事実と異なる表示のことです。「絶対に治る」「痛みゼロ」など、実際の治療結果や事実と食い違う表示が典型で、第6条の5第1項違反として直接処罰の対象になります。
Q3無許可でクリニックを開設したらどうなる?
第7条第1項の開設許可が必要な病院・診療所を許可なく開設すると、87条1号の直罰対象です。名義上の院長ではなく、資金と意思決定の実態で開設者が判断されます。
Q4医療広告違反の通報先はどこ?
管轄の保健所や都道府県の医療広告相談窓口です。厚生労働省の医療機関ネットパトロールでもウェブ上の不適切な医療広告を受け付けています。
Q5中止・是正命令に従わないとどうなる?
第6条の8第2項の命令に違反すると、87条3号により刑事罰の対象になります。誇大広告などは、この命令違反の段階で初めて処罰に届きます。
Q6医療法87条違反の公訴時効は何年?
3年です(刑事訴訟法250条2項7号)。起算点は犯罪行為が終わった時ですが、掲載が続くウェブ広告の終了時点は解釈が分かれえます。
Q7クリニックのホームページも医療広告規制の対象?
対象です。平成29年改正で規制対象が「誘引するための手段としての表示」に広がり、ウェブサイトも含まれるようになりました。
Q8管理者変更命令に従わないと犯罪になる?
なります。第28条に基づく管理者変更命令に従わず院長を続けさせると、87条3号の命令違反として刑事罰の対象になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1口コミ風の記事にクリニックの嘘が書いてあったら、誰が罰せられるんですか?
第6条の5第1項は「何人も」虚偽広告をしてはならないと定めている。だからクリニックだけでなく、集客目的で記事を書いた業者や個人も本条の対象になりうる。一方、患者が自分から書いた純粋な感想は誘引性がなく、広告にあたらないと整理されるのが通例である。実務のポイント:行政が重く見るのは「誰が書いたか」より「クリニックからの依頼や報酬があったか」。お金の流れが立証の分かれ目になる
Q2保健所から指導を受けました。もう前科がついちゃうんですか?
行政指導の段階では前科はつかない。本条で刑事罰になるのは、虚偽広告や無許可開設などの直罰類型か、第6条の8第2項、第24条、第29条第1項などに基づく命令に違反した場合である。実務のポイント:指導から命令、告発へと段階を踏むのが通例で、指導に誠実に対応した記録は、後で命令や告発が必要かを判断する材料になる。やり取りは日付入りで残しておくこと
Q3罰金30万円なら、払ってしまえば終わりですよね?
終わりではない。罰金も刑罰で、確定すれば前科になる。医師なら医師法第4条第3号に当たり、同法第7条による戒告、医業停止、免許取消の対象になりうる。開設者としても、医療法第29条第1項の許可取消・閉鎖命令を判断する材料になりうる。実務のポイント:略式命令で罰金を受け入れた時点で、行政処分の土台ができてしまう。略式に応じる前に、免許への波及を弁護士と検討する価値がある
間違えやすい点 AI による整理
- 「医療広告のルール違反はどれも罰金になる」と思われがちだが、本条で直接処罰されるのは第6条の5第1項の虚偽広告だけである。誇大広告、比較優良広告、ビフォーアフター写真の不適切な掲載は、第6条の8第2項の中止・是正命令を経て、その命令に違反したときに初めて処罰される段階型になっている
- 「うちは広告を出していないから関係ない」という前提そのものが誤っている。平成29年(2017年)の改正で、規制の対象は「広告その他の医療を受ける者を誘引するための手段としての表示」に広がり、クリニックのウェブサイトも入った。院長ブログや公式 SNS も、誘引性と特定性があれば対象になりうる
- 「罰金三十万円なら安い」と思う人は多いが、危険は金額ではない。有罪になれば前科がつく。医師であれば医師法第4条第3号の「罰金以上の刑に処せられた者」に当たり、同法第7条による医業停止や免許取消の審査に進みうる。本当の代償は免許に来る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 医療法87条:違反行為者に刑事罰(拘禁刑・罰金) | 医療法6条の8:広告違反への報告徴収・立入検査・中止是正命令(行政処分) 医療法29条:開設許可の取消・閉鎖命令(行政処分) |
| 広告違反への適用 | 虚偽広告は直罰、その他は命令違反時に処罰 | 誇大・比較優良広告等に対しまず命令を出す 広告違反単独では通常発動されない |
| 受け手への影響 | 前科、医師法上の処分審査への波及 | 是正すれば刑事手続に進まないことが通例 医療機関としての営業継続そのものに影響 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は医療広告違反を主に行政罰(罰鍰)で処理し、日本のような刑事罰による直罰構造とは異なる
韓国は医療広告の禁止類型を法律で列挙し、違反に刑事罰を置く点で日本より直接的な規制構造をとる
ドイツは誤認を招く医療広告を HWG で禁止し、故意の違反を刑事罰の対象とする点で日本の虚偽広告直罰に近い
米国は欺瞞的広告を主に FTC の行政的執行で規律し、医療機関の開設・免許は州法に委ねられる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 美容クリニックのサイトに「痛みゼロ、ダウンタイムなし」とあったのに、実際は一週間腫れが引かなかったらどうなるか。表示が客観的な事実と違うなら、虚偽広告として本条の対象になりうる。ページのスクショと URL を添えて、保健所や厚生労働省の医療機関ネットパトロールへ通報できる
- 看護師出身のあなたは医師を「雇われ院長」に据え、自由診療クリニックの資金も方針もすべて自分で握っている。実質的な開設者が医師でないと認定されれば、第7条第1項の無許可開設として本条の射程に入りうる。書類上の名義ではなく、お金の流れと意思決定の実態が見られる
- 保健所から広告の中止・是正命令が届いた。期限まであと十日しかない。放置すれば命令違反として本条3号の刑事罰に直結する。ウェブ制作会社に丸投げしたページであっても、言い訳にはならない
- 院長が医事に関する不正で問題になり、知事から管理者変更命令が出た。従わずにそのまま院長を続けさせれば、それ自体が新しい犯罪になる。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 虚偽だと思われる広告は、修正で消される前にページ全体をスクショし、URL と日時を記録する2. 管轄の保健所または都道府県の医療広告相談窓口に通報する。厚生労働省の医療機関ネットパトロールも使える3. 施術で被害を受けたなら、民事の損害賠償(民法709条、415条)は別ルートで検討する4. 無許可開設が疑われるときは、保健所で開設許可・届出の有無を照会する
訴えられた側:1. 指導の段階で、自院の広告を医療広告ガイドラインの禁止事項(虚偽、比較優良、誇大、体験談など)と照らして全面点検し、すぐ修正する2. 命令書が届いたら期限内に是正し、是正報告を書面で残す3. 虚偽だと指摘されたら、表示の根拠資料を整理して反論する4. 捜査が視野に入ったら、医療法務に詳しい弁護士へ。有罪は医師法上の処分に波及しうる
時効(請求できる期限):本条の罪の公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項7号:長期5年未満の拘禁刑または罰金にあたる罪)。起算点は犯罪行為が終わった時(同法253条)。ウェブ広告を掲載し続けている場合にいつ行為が終わったとみるかは、実務上、解釈が分かれうる(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成29年(2017年)改正、平成30年(2018年)6月施行 医療広告の定義を「医療を受ける者を誘引するための手段としての表示」に広げ、ウェブサイトも規制の対象とした。虚偽広告の禁止と中止・是正命令の枠組みが整理され、本条が引用する条項の構成も変わった(号の変遷は要確認)
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年)6月1日施行 刑法等の改正で懲役・禁錮が拘禁刑に統合され、本条の法定刑も「六月以下の拘禁刑」に改められた
改正の年表
- 1.平成29年(2017年) 改正:医療広告の定義を「医療を受ける者を誘引するための手段としての表示」に拡大し、ウェブサイトも規制対象に。虚偽広告の禁止と中止・是正命令の枠組みが整理された(平成30年6月施行)
- 2.令和4年(2022年) 改正:刑法等の改正に伴う関係法律の整理により、懲役・禁錮が拘禁刑に一本化され、本条の法定刑も「六月以下の拘禁刑」に改められた(令和7年6月1日施行)
- 医療法 第6条の5虚偽広告の禁止、1号の直罰対象
- 医療法 第6条の8広告違反への中止・是正命令
- 医療法 第7条病院・診療所等の開設許可
- 医療法 第24条施設の使用制限・禁止命令
- 医療法 第29条開設許可取消・閉鎖命令
- 医師法 第7条罰金以上の刑による医業停止等
- 不当景品類及び不当表示防止法 第5条不当表示規制との重複適用
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