道路運送車両法 第106条の3
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- 自動車登録ファイルに不実の記録をさせることとなる登録の申請の用に供する目的で、登録識別情報を取得した者は、二年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。情を知つて、その情報を提供した者も、同様とする。
- 2.不正に取得された登録識別情報を、前項の目的で保管した者も、同項と同様とする。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路運送車両法第106条の3は、日本の道路運送車両法に含まれる条文です。
- 道路運送車両法第106条の3の条文原文は「自動車登録ファイルに不実の記録をさせることとなる登録の申請の用に供する目的で、登録識別情報を取得した者は、二年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 道路運送車両法第106条の3は第八章に置かれています。
- 道路運送車両法の公布日は昭和26年6月1日です。
- 道路運送車両法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 道路運送車両法第106条の3の前の条は道路運送車両法第106条の2です。
- 道路運送車両法第106条の3の次の条は道路運送車両法第106条の4です。
- 道路運送車両法第106条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第106条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000185 - 本サイト収録
道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第106条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0000000185/106_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路運送車両法106条の3は、不実の登録申請に使う目的で登録識別情報を取得・提供・保管する行為を、申請前でも二年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金で処罰する。
Q · 車の名義変更に使う情報を手に入れただけで、まだ申請していなくても犯罪になるの?
不実登録の目的があれば、取得した時点で処罰対象になる
道路運送車両法106条の3第1項は、自動車登録ファイルに不実の記録をさせる登録申請に使う目的で登録識別情報を取得する行為を、二年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処すると定めています。申請や登録の完了は要件ではありません。事情を知って情報を提供した者も同じ刑になり、同条2項は不正に取得された情報を同じ目的で保管する行為も処罰します。
解説
クルマの名義は、車検証の紙だけで守られているわけではない。国の自動車登録ファイルに載った記録こそが「誰の車か」を決め、第三者への対抗力(他人に「これは自分の車だ」と主張できる力)の根拠になる(道路運送車両法5条)。登録識別情報は、登録名義人が本当に本人として申請しているかを確かめる、いわば名義の合鍵だ。本条の急所は処罰のタイミングにある。偽の名義変更が完了する前、申請すらしていない段階で、不実の登録に使う目的をもってその合鍵を手に入れた時点で犯罪になる。事情を知りながら渡した者も、不正に取られた情報を同じ目的で保管している者も、同じく二年以下の拘禁刑または五十万円以下の罰金だ。つまり「まだ何もしていない」という言い訳は通らない。逆に言えば、あなたの車が狙われたとき、実害が出る前の段階から刑事で動ける足場がある。
法的な位置づけ
道路運送車両法106条の3は、自動車登録ファイルに不実の記録をさせることとなる登録申請の用に供する目的で登録識別情報を取得する行為、情を知ってその情報を提供する行為、及び不正に取得された同情報を同目的で保管する行為を処罰する規定である。申請や登録の完了を要しない目的犯として構成されている。
よくある質問 AI による整理
Q1登録識別情報とは何ですか?
自動車の登録申請で、申請人が登録名義人本人であることを確認するために使われる情報です。名義を動かすための「合鍵」にあたり、不正取得は道路運送車両法106条の3で処罰されます。
Q2登録識別情報の不正取得の罰則は?
二年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金です(道路運送車両法106条の3第1項)。情を知って提供した者、不正取得された情報を同じ目的で保管した者も同じ刑です。
Q3車の名義を勝手に変更されたらどうすればいい?
登録事項等証明書で名義の変化を確認し、運輸支局と警察に相談します。書き換え前の情報取得の段階でも本条違反として相談できる点がポイントです。
Q4登録識別情報を人に教えたら違法ですか?
教えること自体が直ちに違法になるわけではありません。処罰されるのは、不実の登録に使われる事情を知りながら提供した場合です(本条1項後段)。
Q5登録識別情報を保管しているだけで罪になる?
不正に取得された登録識別情報を、不実の登録申請に使う目的で保管すると処罰対象です(本条2項)。正当な委任に基づく保管は対象外です。
Q6登録識別情報不正取得罪の時効は何年?
法定刑の長期が5年未満の拘禁刑に当たる罪として、公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項6号)。行為が終わった時点から起算します。
Q7不動産の登記識別情報と車の登録識別情報は同じ扱い?
構造はよく似ています。不動産登記法にも登記識別情報の不正取得を処罰する規定があり、法定刑も同じ水準です。対象が登記簿か自動車登録ファイルかが違います。
Q8家族の車の名義を無断で変えても罪になる?
なりえます。窃盗罪の親族間特例(刑法244条)のような規定は本条には置かれていないため、身内であることを理由に処罰を免れるとは限りません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1情報を手に入れただけで、実際には名義変更してないんだけど、それでもアウト?
アウトになりうる。本条1項は、不実の登録申請に使う目的をもって登録識別情報を取得した時点で成立する目的犯で、申請や登録の完了は要件ではない。実際に申請まで進めば刑法157条(公正証書原本不実記載等)も重なりうる。実務のポイント:捜査では「目的」をメッセージ履歴や押収物から推認する。目的を言葉にしていなくても、周辺の行動から認定されうる
Q2業者に頼まれて顧客の情報を渡しただけ。自分も罪になるの?
事情を知って提供した者は、取得者と同じ法定刑(二年以下の拘禁刑または五十万円以下の罰金)になる(本条1項後段)。逆に、不正目的を本当に知らなかったのであれば、この提供罪は成立しない。実務のポイント:争点は「何をどこまで知っていたか」になる。依頼を受けた時点の説明内容を記録しておくことが、後で自分を守る最大の証拠になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「実際に名義を変えていないのだから罪にはならない」と考えがちだが、それは前提から誤っている。本条が罰するのは、不実の登録に使う目的で情報を取得・提供・保管する行為そのものであり、申請や登録の完了は要件ではない
- 不正な名義変更が刑法の公正証書原本不実記載罪(157条)に当たりうることは知られている。だが、その手前の情報取得・提供・保管の段階まで独立して処罰されることは、中古車業界の現場でも意外なほど知られていない。「最後に申請した人の問題」では片付かない
- あなたにとっては「知り合いに頼まれて情報を転送しただけ」かもしれない。法律から見れば、事情を知って渡した時点で取得者と同じ法定刑の当事者だ。頼まれ仕事という自己認識と、共犯と同格の法的評価との落差が一番危うい
他国ではどう定めているか 3 か国
公務員に不実の事項を登載させる行為を処罰するが、登録用の識別情報を取得する段階を独立に処罰する規定は見当たらない
公正証書原本等への不実記載を処罰する。日本の刑法157条に対応し、本条のような手前段階の独立処罰とは構造が異なる
公的な登録・文書への間接的な虚偽記載を処罰する。識別情報取得段階の独立処罰規定ではない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 別れた配偶者が「車の手続きに要るから」と、あなた名義の登録関係の書類や情報を持ち出していた。名義を勝手に移すつもりだったと分かれば、移転登録が実行される前でも本条の射程に入りうる。離婚協議中の財産の持ち出しは、民事の話だけでは終わらない
- あなたは中古車販売店の従業員。上司から「顧客の登録識別情報、こっちで預かっておいて」と言われ、使い道に薄々気付きながら渡した。情を知って提供した者として、上司と同じ法定刑を背負う
- もし、ローン返済中の車を転売ブローカーが「名義はこっちで何とかする」と言ってきたら、どうなる? そのブローカーが不実の登録目的で情報を集めていれば犯罪であり、話に乗って情報を渡したあなたも提供者として問われうる
- 盗難車の名義ロンダリングを追う警察が、業者の事務所から他人名義の登録識別情報を大量に押収した。申請に使った形跡がなくても、同じ目的での保管として立件の対象になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自分の車の登録事項等証明書を取り寄せ、名義や所有者欄に変化がないかを確認する2. 情報や書類が持ち出された経緯(誰が、いつ、何を)を時系列でメモし、メッセージや録音を保全する3. 管轄の運輸支局に不審な申請の可能性を相談する4. 警察に本条違反の疑いとして相談し、実害が出る前でも立件できる罪であることを伝える5. 財産上の損害が出れば民法709条で賠償を検討する
訴えられた側:1. 取得・提供・保管の時点で「不実の登録に使う目的」や「事情を知っていたこと」が本当にあったかが争点になる。まず事実関係を整理する2. 正当な委任(名義人本人の依頼)を示す委任状、メッセージ、契約書を確保する3. 取調べの前に弁護人に相談し、供述の範囲を決める4. 被害者との示談は、起訴猶予を含む処分判断に影響しうる
時効(請求できる期限):公訴時効は3年(法定刑の長期が5年未満の拘禁刑に当たる罪、刑事訴訟法250条2項6号)。取得・提供・保管の行為が終わった時点から起算する。民事の損害賠償は損害と加害者を知った時から3年、行為時から20年(民法724条)
学説
条文構造からの理解:本条は不実登録申請に供する目的を要件とする目的犯であり、公正証書原本不実記録罪(刑法157条)の予備的段階を独立に処罰する構造をとる。目的と情の認識という主観要件が処罰範囲を画する。
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法等の一部改正に伴い、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に置き換えられた。本条の新設時期と改正経過は要確認
改正の年表
- 1.令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年)施行 改正:刑法等の一部改正に伴う関係法律の整理により、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた。
- 道路運送車両法 第5条登録による所有権得喪の対抗要件
- 道路運送車両法 第13条移転登録、偽の名義変更が狙う手続
- 刑法 第157条電磁的公正証書原本への不実記録
- 刑法 第158条不実記録された電磁的記録の供用
- 不動産登記法 第161条登記識別情報の不正取得罪(並行規定、条番号要確認)
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