受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 6 分6 分6 分

道路運送車両法 第106条の4

クイックジャンプ
  1. 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
  2. 一第六十三条の二第五項の規定による命令に違反した者
  3. 二第六十三条の三第一項又は第二項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
  4. 三第六十三条の四第一項若しくは第七十五条の六第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又はこれらの規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、若しくは質問に対し陳述をせず、若しくは虚偽の陳述をした者

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 道路運送車両法第106条の4は、日本の道路運送車両法に含まれる条文です。
  2. 道路運送車両法第106条の4の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」で始まります。
  3. 道路運送車両法第106条の4は第八章に置かれています。
  4. 道路運送車両法の公布日は昭和26年6月1日です。
  5. 道路運送車両法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 道路運送車両法第106条の4の前の条は道路運送車両法第106条の3です。
  7. 道路運送車両法第106条の4の次の条は道路運送車両法第106条の5です。
  8. 道路運送車両法第106条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第106条の4
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000185
  • 本サイト収録道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第106条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0000000185/106_4

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点道路運送車両法106条の4は、リコール命令違反、届出の不履行・虚偽届出、報告拒否や立入検査の妨害をした者に、1年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金を科す。

Q · リコール隠しで処罰されるのは会社だけ?社員個人も罰せられるの?

個人も処罰対象。指示に従った社員も起訴されうる

道路運送車両法106条の4は「違反した者」を処罰対象としており、リコールの届出をしなかった者、虚偽の届出や報告をした者、立入検査を拒んだり妨げたりした者、質問に答えなかった者などの個人に、1年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金(併科あり)を科します。そのうえで両罰規定により法人も罰金の対象になります。上司の指示に従っただけでも、実行行為者として責任を問われる可能性があります。

解説

リコール制度の罰則は会社を罰するものだ、と思っている人は多い。だが本条が処罰する「者」には、国土交通省への報告書を実際に作った社員個人も入る。対象は三つある。一つ目は、国がリコール(欠陥車の回収・修理)を命じたのに従わないこと(63条の2第5項)。二つ目は、リコールの届出をしない、または内容を偽って届け出ること(63条の3)。三つ目は、国の報告要求や立入検査にうそで答えたり、検査を妨げたり、質問に黙ったりすること(63条の4、75条の6)。法定刑は一年以下の拘禁刑(2025年6月に懲役・禁錮を一本化した刑)または三百万円以下の罰金で、両方を科すこともできる。これとは別に、両罰規定(違反した個人と同時に会社も罰する規定)によって、法人には億単位の罰金が用意されている。自動車メーカーや輸入業者の品質保証部門で「上に言われて数字を丸めた」経験があるなら、その一行の重さを知っておくべきだ。

法的な位置づけ

道路運送車両法第106条の4は、自動車のリコール制度の実効性を担保する罰則規定である。国土交通大臣の改善措置命令への違反、改善措置の届出義務違反および虚偽届出、報告徴収・立入検査に対する不報告、虚偽報告、検査の拒否・妨害・忌避、不陳述・虚偽陳述を行った者を、1年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金またはその併科に処する。

よくある質問 AI による整理

Q1リコール隠しとは?

自動車の欠陥を把握しながら改善措置(リコール)の届出をしない、または内容を偽ることを指す俗称です。道路運送車両法106条の4により刑事罰の対象になります。

Q2リコールの届出をしないのは違法?

違法です。道路運送車両法63条の3の届出義務に違反すると、106条の4第2号により1年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金の対象になります。

Q3国交省の立入検査を拒否したらどうなる?

63条の4第1項などに基づく検査を拒んだり、妨げたり、忌避したりすると、106条の4第3号により刑事罰の対象になります。検査を避けること自体が処罰されます。

Q4国交省への虚偽報告の罰則は?

1年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、またはその併科です(106条の4第3号)。報告をしない場合も、虚偽の報告をした場合と同じ法定刑です。

Q5リコール命令に従わないとどうなる?

国土交通大臣が63条の2第5項に基づいて出した改善措置の命令に違反すると、106条の4第1号により刑事罰の対象になります。勧告の段階と命令の段階は区別されます。

Q6リコール隠しをした会社はどんな処分を受ける?

違反した個人とは別に、両罰規定により法人も罰金の対象になります。これに加え、行政処分や型式指定の取扱いなどに影響が及ぶことがあります。

Q7リコール隠しの時効はいつまで?

法定刑の上限が1年の拘禁刑なので、公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項6号)。届出をしない不作為の場合、起算点が争点になりえます。

Q8拘禁刑とは何ですか?

2025年6月1日施行の刑法改正で、懲役と禁錮を一本化した新しい自由刑です。本条の法定刑もこの改正で懲役から拘禁刑に改められました。

この条文についての質問 AI による整理

Q1上司に言われて報告書を書いただけでも、私が捕まるんですか?

起訴される可能性はあります。本条は「虚偽の報告をした者」を処罰しており、指示に従った実行者も対象になります。そのうえで両罰規定により会社も罰せられます。実務のポイント:実際の捜査では、社内のメールやチャットで「誰が止めようとしたか」が細かく調べられます。異議を唱えた記録が一通あるだけで、共犯とみられるか、指示されて巻き込まれた側とみられるかの評価が変わりえます。

Q2立入検査の質問に答えないのは、黙秘権じゃないんですか?

行政調査で報告や陳述を義務づけることは、原則として憲法38条1項に違反しないとされてきました(川崎民商事件、最大判昭和47.11.22)。そのため、本条の質問に対する不陳述は処罰の対象になります。ただし、刑事責任を追及する目的の調査とどこまで区別されるかは、実務上も解釈が分かれています。実務のポイント:刑事捜査に切り替わった後の取調べでは黙秘権が完全に保障されます。いま受けているのが行政検査なのか捜査なのかを最初に確認することが、防御の出発点になります。

Q3ネットで輸入タイヤを売っているだけの個人事業主でも関係ありますか?

扱う製品が「特定後付装置」にあたれば関係があります。基準に適合しないことが分かった場合、改善措置(リコール)の届出義務が生じ、届け出なければ本条の処罰対象になります(63条の3第2項)。実務のポイント:対象になる装置の範囲は省令や告示で決まるので、仕入れる前に国交省の資料で確認しておくと安心です。「知らなかった」は、届出をしなかった言い訳として通りにくいのが現実です。

間違えやすい点 AI による整理

  • 「リコール隠しで罰金を払うのは会社」と思われがちだが、本条はまず違反行為をした個人を罰し、そのうえで両罰規定が会社も罰する構造だ。「上司の指示だった」は量刑の事情にはなるが、それだけで違法でなくなるわけではない
  • 虚偽報告の怖さは知っていても、「黙っていればうそにはならない」と考える人がいる。だが本条は、報告しないこと、検査を避けること、質問に答えないことも、うそをつくことと同じ刑で処罰すると定めている。沈黙は安全地帯ではない
  • 「リコールを出すと会社の評判に傷がつく」という社内の視点で考えると、届出を遅らせるほうが得に見える。法律はまったく逆に見ている。届出をしないことそのものが犯罪であり、後で発覚すれば、罰金、行政処分、型式指定への影響がまとめて降ってくる。自主リコールは失点ではなく、防御なのである
比較の観点この条文ほかの条文
規定の性質106条の4:罰則(違反した者への刑事罰)63条の3:改善措置(リコール)の届出義務
63条の4:改善措置に関する報告徴収・立入検査の権限
名宛人各号の違反行為をした者(個人を含む)自動車製作者等・特定後付装置の製作者等
国土交通大臣が報告を求め、検査を行う相手方
違反した場合の効果1年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、または併科届出をしない・虚偽の届出は106条の4第2号で処罰
不報告・虚偽報告・検査妨害・不陳述は106条の4第3号で処罰

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
消費者保護法第33条・第36条

台湾では主管機関による商品調査・回収命令と、その違反への行政上の過料が中心。日本のように調査妨害や虚偽報告を自動車分野で刑事罰とする構造とは異なる。

韓国
자동차관리법(自動車管理法)

韓国も自動車製作者に欠陥是正(リコール)義務を課し、義務違反に罰則を設けている。

中国
缺陷汽车产品召回管理条例

中国は国務院の行政法規でリコールを制度化し、違反には主に行政上の罰款を定める。

アメリカ
49 U.S.C. § 30170(TREAD Act)

米国は2000年のTREAD Actで、欠陥に関するNHTSAへの虚偽報告などに刑事罰を導入した。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 品質保証部の課長から「この不具合は市場で三件しか出ていないことにしておけ」と指示された。国交省の報告要求への回答書を作るのはあなた。書いた瞬間、虚偽報告の実行者はあなた自身になる
  • チャイルドシートを海外から仕入れてネット販売している。国の基準に合わないロットが見つかったのに、面倒だからと届け出ずに在庫を売り切ろうとしている。リコールの届出義務は大手自動車メーカーだけのものではない
  • 国交省の立入検査が明朝来ると連絡があった。今夜のうちに試験データのフォルダを整理しておこうか、という話が社内チャットで出ている。検査の妨害や忌避は、それだけで本条の処罰対象だ
  • もし立入検査で担当官から質問され、「確認します」と答えたまま何も回答しなかったらどうなる? 質問に陳述しないことも、本条の条文にはっきり書かれている

取るべき行動

被害を受けた側:1. 自分の車に同じ症状が出ていないか、国交省のリコール情報検索で車台番号から確認する2. 不具合を感じたら、写真、動画、整備記録を保存したうえで、国交省の「自動車不具合情報ホットライン」に通報する。通報が積み重なると、国が報告要求や立入検査に動くきっかけになる3. 事故や損害が出た場合は、刑事手続とは別に、製造物責任法3条などで民事上の賠償を検討する

訴えられた側:1. 指示を受けた段階で、データの改変や削除には手を出さない。証拠隠滅と受け取られれば状況が一気に悪くなる2. 指示の経緯を日時つきで記録し、社内の公益通報窓口または外部窓口に相談する3. 捜査や検査の対象になったら、会社の顧問弁護士とは利害が対立しうるので、個人として別の弁護人をつけることを検討する4. 自主的に申告した事実は、処分や量刑で有利な事情として働きうる

時効(請求できる期限):法定刑が一年以下の拘禁刑または罰金なので、公訴時効は犯罪行為が終わった時から3年(刑事訴訟法250条2項6号)。届出をしない場合のような不作為の違反は、いつから時効を数えるかが争点になりうる(最新の改正状況をご確認ください)

学説

判例・通説:行政上の報告義務や質問への陳述義務を罰則で担保することは、刑事責任追及を目的とする手続でない限り、原則として自己負罪拒否特権に反しないと解されている。もっとも、調査が実質的に刑事手続と一体化する場合の扱いには議論がある。

改正沿革 AI による整理

  • 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法改正に伴い、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた

改正の年表

  1. 1.令和4年(2022年)公布・令和7年(2025年)施行 改正:刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理により、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた(2025年6月1日施行)。

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

道路運送車両法の全文を見る所属する編章節を開く:第八章

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›