道路運送車両法 第63条の4(報告及び検査)
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- 国土交通大臣は、前二条の規定の施行に必要な限度において、基準不適合自動車を製作し、若しくは輸入した自動車製作者等(当該基準不適合自動車の装置(後付装置を除く。以下この項において同じ。)のうち、保安基準に適合していないおそれがあると認めるものを製作し、又は輸入した装置製作者等を含む。)若しくは基準不適合特定後付装置を製作し、若しくは輸入した装置製作者等又は前条第一項の規定による届出をした自動車製作者等(当該届出に係る自動車の装置のうち、保安基準に適合しなくなるおそれがある状態又は適合していない状態にあると認めるものを製作し、又は輸入した装置製作者等を含む。)若しくは同条第二項の規定による届出をした装置製作者等に対し、その業務に関し報告をさせ、又はその職員に、当該自動車製作者等若しくは装置製作者等の事務所その他の事業場に立ち入り、帳簿書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。
- 2.前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証票を携帯し、かつ、関係者の請求があるときは、これを提示しなければならない。
- 3.第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
この条文の基本情報
報告及び検査とは何ですか?
定義報告及び検査とは、道路運送車両法第63条の4に定められた規定で、「国土交通大臣は、前二条の規定の施行に必要な限度において、基準不適合自動車を製作し、若しくは輸入した自動車製作者等(当該基準不適合自動車の装置(後付装置を除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路運送車両法第63条の4(報告及び検査)は、日本の道路運送車両法に含まれる条文です。
- 道路運送車両法第63条の4の条文原文は「国土交通大臣は、前二条の規定の施行に必要な限度において、基準不適合自動車を製作し、若しくは輸入した自動車製作者等(当該基準不適合自動車の装置(後付装置を除く。」で始まります。
- 道路運送車両法第63条の4は第五章 道路運送車両の検査等に置かれています。
- 道路運送車両法の公布日は昭和26年6月1日です。
- 道路運送車両法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 道路運送車両法第63条の4の前の条は道路運送車両法第63条の3です。
- 道路運送車両法第63条の4の次の条は道路運送車両法第64条です。
- 道路運送車両法第63条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第63条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000185 - 本サイト収録
道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第63条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0000000185/63_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路運送車両法63条の4は、国土交通大臣がリコールに関し自動車製作者等や装置製作者等に報告をさせ、立入検査・質問をさせる権限を定める。犯罪捜査のためには使えない。
Q · リコール問題で国交省はメーカーの会社に立ち入って調べられるの?
調べられる。部品メーカーや輸入業者も対象になる
道路運送車両法63条の4により、国土交通大臣はリコールの勧告・届出制度の施行に必要な限度で、基準不適合車を製作・輸入した自動車製作者等に報告を求め、職員に事務所や工場への立入検査、帳簿書類の検査、関係者への質問をさせることができます。問題の装置を作った部品メーカーや特定後付装置の輸入業者も対象です。職員は身分証を携帯し、請求があれば提示しなければならず、立入検査の権限を犯罪捜査に使うことは認められていません。
解説
リコール制度の実効性を支えているのは、ニュースで報じられる「リコール届出」ではない。その裏で国土交通大臣が持っている調査権限である。本条により、国は基準不適合車(保安基準を満たさない車)を作った、または輸入したメーカーや輸入業者に報告をさせることができる。職員を事務所や工場に立ち入らせ、帳簿や設計資料を検査し、関係者に質問させることもできる。対象は完成車メーカーだけではない。問題の部品を作った部品メーカー、タイヤやチャイルドシートのような特定後付装置(あとから車に付ける装置で、法令で指定されたもの)を作った業者や輸入した業者も含まれる。つまり「うちは完成車を作っていないから関係ない」は通らない。一方で歯止めもある。職員は身分証を携帯し、求められれば提示しなければならない。また、この立入検査を犯罪捜査に使うことは許されない。リコールを隠した企業が崩れるのは、多くの場合、社内の帳簿が国に開かれた瞬間である。
法的な位置づけ
道路運送車両法63条の4は、リコール制度に関する行政調査権限を定める規定であり、国土交通大臣が同法63条の2および63条の3の施行に必要な限度において、自動車製作者等および装置製作者等に対する報告徴収、事業場への立入検査、帳簿書類その他の物件の検査、関係者への質問を行うことを認める。立入検査職員の証票携帯・提示義務と、犯罪捜査目的での解釈の禁止を併せて規定する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.報告要求書面の要件を確認する 国交省から届いた報告要求書面の対象車種・装置、報告事項、期限、提出方法を正確に把握し、社内の担当部署と責任者を決める。期限内の対応が難しければ早めに担当部署と協議する
- 2.不具合情報と是正判断の記録を時系列で整理する 市場からの不具合報告、社内の技術検討、是正判断の会議記録、部品メーカーや海外製造元とのやり取りを時系列にまとめ、報告内容の根拠を固める
- 3.立入検査当日は身分証を確認し記録を残す 職員に身分を示す証票の提示を求め、検査を受けた物件、提出した資料の控え、受けた質問と回答内容を当日中に記録する
- 4.弁護士と方針を決め事実に即して回答する 報告内容や資料提出の範囲について弁護士と方針を協議する。虚偽報告や検査拒否は罰則の対象となるため、事実と異なる説明は行わない
よくある質問 AI による整理
Q1リコールの立入検査とは何ですか?
国土交通省の職員がメーカーや輸入業者の事務所・工場に入り、帳簿書類などを検査し関係者に質問する行政調査です。道路運送車両法63条の4が根拠です。
Q2部品メーカーもリコール調査の対象になりますか?
なります。保安基準に適合していないおそれがある装置を製作・輸入した装置製作者等も、報告徴収や立入検査の対象に含まれます。
Q3並行輸入業者も国交省の報告要求を受けますか?
受けます。本条の「自動車製作者等」には自動車を輸入した者も含まれ、基準不適合車を輸入した業者は報告を求められることがあります。
Q4国交省の立入検査で身分証の提示を求められますか?
求められます。立入検査をする職員は身分を示す証票を携帯し、関係者から請求があれば提示しなければなりません(本条2項)。
Q5リコールの立入検査は警察の捜査と同じですか?
違います。本条3項は、立入検査の権限を犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならないと明記しています。
Q6国交省への報告で嘘をつくとどうなりますか?
虚偽報告や報告をしないこと、検査の拒否・妨害は道路運送車両法の罰則の対象となり、法人にも両罰規定があります。最新の条文を確認してください。
Q7チャイルドシートの輸入販売もリコール規制の対象ですか?
法令で指定された特定後付装置に当たる場合は対象です。基準不適合が疑われれば、輸入業者も報告要求や立入検査を受けえます。
Q8車の不具合はどこに通報すればいいですか?
国土交通省の自動車不具合情報ホットラインに通報できます。車台番号や発生状況を具体的に書くと、分析に活用されやすくなります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1国交省の立入検査って、断ったらどうなるんですか?
本条による立入検査は、物理的に扉をこじ開ける強制捜査ではない。ただし、正当な理由なく拒否・妨害したり、報告をしなかったり虚偽の報告をしたりすれば、同法の罰則の対象になる。法人にも両罰規定がある。実務のポイント:実務上は拒否することより、何を出したかを記録していないことのほうが危ない。提出物の控えと質問への回答を社内でその日のうちに記録にまとめておく会社は、後の説明で一貫性を保てる(最新の改正状況をご確認ください)
Q2一般人の通報で、本当に国は動くんですか?
1件の通報ですぐに立入検査になるわけではない。ただ、国交省は不具合情報を集めて分析し、必要に応じてメーカーに調査や報告を求める。その先に63条の2の勧告や本条の報告徴収がある。実務のポイント:通報は「怖い思いをした」という感想だけでは弱い。車台番号、走行距離、発生条件、ディーラーの対応を具体的に書くと、同種の事例として分析に乗りやすい
間違えやすい点 AI による整理
- リコールはメーカーの善意で行われるものだと思われがちだが、それは制度の半分しか見ていない。国が勧告を出し(63条の2)、届出をさせ(63条の3)、それを本条の報告徴収と立入検査で裏付けるという三段構えがある。自主性の背後には、常に調査権限という圧力がある
- 部品メーカーの営業担当から見れば「リコールは完成車メーカーが対応する話」である。しかし法律から見れば、不適合のおそれがある装置を製作・輸入した装置製作者等も直接の調査対象になる。取引先に任せきりにした社内記録の空白が、自社に対する報告要求の場面でそのまま弱点になる
- 立入検査を「警察の家宅捜索のようなもの」と身構える人は多いが、問いの立て方が違う。3項は、犯罪捜査のための権限と解釈してはならないと明記している。ただし、行政調査で得られた資料が後の刑事手続でどう扱われるかについては、実務上、解釈が分かれている。協力するか拒むかの二択ではなく、どの資料をどう出すかという記録の管理が本当の論点である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 63条の4:国の報告徴収・立入検査権限 | 63条の2:改善措置の勧告・命令 63条の3:改善措置の届出 |
| 動く主体 | 国土交通大臣(職員による検査・質問) | 国土交通大臣(勧告・命令を出す) 自動車製作者等・装置製作者等(届出をする) |
| 事業者側の立場 | 報告・検査・質問に応じる義務 | 勧告に応じた改善措置、命令への服従 改善措置の内容を事前に届け出る |
| 手続上の歯止め | 施行に必要な限度、身分証提示、犯罪捜査目的の否定 | 基準不適合の状態が前提 届出の内容・方式は法令で定められる |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では自動車専用の調査規定に加え、消費者保護法により主管機関が危険な商品について調査・立入を行い、事業者に回収を求める枠組みがある
韓国も自動車管理法で製作欠陥の是正(リコール)を規律し、国土交通部が欠陥調査を行う仕組みを持つ
米国では NHTSA が製造業者等に対する検査・調査・記録提出要求の権限を持ち、リコール制度の実効性を支えている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 同じ車種でブレーキ系統の不具合が相次いでいるのに、メーカーは「使い方の問題」と言い続けている。そんな事態を国が本気で確かめに来たら、会社の中では何が起きるのか? 開発部門のメール、市場からの不具合報告書、社内の是正会議の議事録まで、報告や検査の対象になりうる
- あなたは並行輸入車を扱う小さな輸入業者である。輸入した車種の不具合について、国交省から報告を求める書面が届いた。回答期限まで残り10日しかない。「うちはディーラーではない」は言い訳にならない。本条の「自動車製作者等」には輸入した者も含まれるからだ
- 工場の受付に、国交省の職員を名乗る人物が来た。まず身分証の提示を求めてよい。本条2項が、その権利を関係者に与えている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 不具合の症状、発生した日時、走行状況、ディーラーでの説明を記録し、動画や写真を残す2. 国交省のリコール情報検索で、同じ車種の届出や改善対策がないか確認する3. 国交省の自動車不具合情報ホットラインに通報する4. けがや物損が出た場合は、製造物責任法3条や民法709条による賠償請求を検討し、整備記録と部品を保全しておく
訴えられた側:1. 報告要求の書面に書かれた対象、期限、提出方法を正確に把握し、期限の延長が必要なら早めに担当部署と協議する2. 社内の不具合情報、是正判断の経緯、関係する部品メーカーとのやり取りを時系列で整理する3. 立入検査では職員の身分証を確認し、提出した物件と受けた質問を記録に残す4. 虚偽の報告や検査の拒否は罰則の対象になるため、方針は弁護士と決め、事実と異なる説明は絶対にしない(最新の改正状況をご確認ください)
時効(請求できる期限):本条そのものに特定の時効はない。報告の期限は、国交省が求める個別の書面で定められる。被害者の民事請求は、製造物責任法では損害と賠償義務者を知った時から3年(人の生命または身体の侵害は5年)、引き渡しから10年。民法の不法行為(724条、724条の2)も併せて確認する(最新の改正状況をご確認ください)
- 道路運送車両法 第63条の2改善措置の勧告・命令、本条調査の前提
- 道路運送車両法 第63条の3改善措置の届出、本条調査の対象
- 道路運送車両法 第41条保安基準に適合すべき装置の範囲
- 製造物責任法 第3条欠陥車被害の無過失賠償責任
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