道路運送車両法 第75条の2(共通構造部の指定)
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- 国土交通大臣は、自動車の安全性の増進及び自動車による公害の防止その他の環境の保全を図るため、申請により、車枠又は車体及びその他の第四十一条第一項各号に掲げる装置の一部から構成される自動車の構造部分であつて、複数の型式の自動車に共通して使用されるもの(以下この条において「共通構造部」という。)のうち、当該共通構造部により当該共通構造部を有する自動車の第四十条第八号に掲げる事項が特定されることとなるもの(以下「特定共通構造部」という。)をその型式について指定する。
- 2.前項の規定による指定の申請は、本邦に輸出される特定共通構造部について、外国において当該特定共通構造部を製作することを業とする者又はその者から当該特定共通構造部を購入する契約を締結している者であつて当該特定共通構造部を本邦に輸出することを業とするものも行うことができる。
- 3.第一項の規定による指定は、申請に係る特定共通構造部の当該申請に係る構造、装置及び性能が保安基準に適合し、かつ、当該特定共通構造部が均一性を有するものであるかどうかを判定することによつて行う。この場合において、次条第一項の規定によりその型式について指定を受けた装置は、保安基準に適合しているものとみなす。
- 4.国土交通大臣は、第一項の申請をした者が第七十六条の規定に基づく国土交通省令の規定(同項の規定による指定に係る部分に限る。)に違反していると認めるときは、当該者に対し、当該違反を是正するために必要な措置をとるべきことを命じ、又は当該違反を是正するために必要な措置が講じられたものと認めるまでの間、同項の規定による指定の効力を停止することができる。この場合において、国土交通大臣は、指定の効力を停止するときは、当該停止の日までに製作された共通構造部について当該停止の効力の及ぶ範囲を限定することができる。
- 5.国土交通大臣は、次の各号のいずれかに該当する場合には、第一項の規定による指定を取り消すことができる。この場合において、国土交通大臣は、取消しの日までに製作された共通構造部について取消しの効力の及ぶ範囲を限定することができる。
- 一その型式について指定を受けた特定共通構造部の当該指定に係る構造、装置又は性能が保安基準に適合しなくなつたとき。
- 二その型式について指定を受けた特定共通構造部が均一性を有するものでなくなつたとき。
- 三不正の手段によりその型式について指定を受けたとき。
- 6.前項の規定によるほか、国土交通大臣は、指定外国共通構造部製作者等(第二項に規定する者であつてその製作し、又は輸出する特定共通構造部の型式について第一項の規定による指定を受けたものをいう。以下この項において同じ。)が次の各号のいずれかに該当する場合には、当該指定外国共通構造部製作者等に係る第一項の規定による指定を取り消すことができる。
- 一指定外国共通構造部製作者等が第七十六条の規定に基づく国土交通省令の規定(第一項の規定による指定に係る部分に限る。)に違反したとき。
- 二国土交通大臣が第一条の目的を達成するため必要があると認めて指定外国共通構造部製作者等に対しその業務に関し報告を求めた場合において、その報告がされず、又は虚偽の報告がされたとき。
- 三国土交通大臣が第一条の目的を達成するため特に必要があると認めてその職員に指定外国共通構造部製作者等の事務所その他の事業場又はその型式について指定を受けた特定共通構造部の所在すると認める場所において当該特定共通構造部、帳簿書類その他の物件についての検査をさせ、又は関係者に質問をさせようとした場合において、その検査が拒まれ、妨げられ、若しくは忌避され、又は質問に対し陳述がされず、若しくは虚偽の陳述がされたとき。
- 7.特定共通構造部のうち国土交通省令で定めるものは、国土交通省令で定めるところによりその型式について外国が行う第一項の規定による指定に相当する認定その他の証明を受けた場合には、前条第三項後段の規定の適用については、第一項の規定によりその型式について指定を受けた特定共通構造部とみなす。
この条文の基本情報
共通構造部の指定とは何ですか?
定義共通構造部の指定とは、道路運送車両法第75条の2に定められた規定で、「国土交通大臣は、自動車の安全性の増進及び自動車による公害の防止その他の環境の保全を図るため、申請により、車枠又は車体及びその他の第四十一条第一項各号に掲げる装置…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路運送車両法第75条の2(共通構造部の指定)は、日本の道路運送車両法に含まれる条文です。
- 道路運送車両法第75条の2の条文原文は「国土交通大臣は、自動車の安全性の増進及び自動車による公害の防止その他の環境の保全を図るため、申請により、車枠又は車体及びその他の第四十一条第一項各号に掲げる装置…」で始まります。
- 道路運送車両法第75条の2は第五章 道路運送車両の検査等に置かれています。
- 道路運送車両法の公布日は昭和26年6月1日です。
- 道路運送車両法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 道路運送車両法第75条の2の前の条は道路運送車両法第75条です。
- 道路運送車両法第75条の2の次の条は道路運送車両法第75条の3です。
- 道路運送車両法第75条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第75条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000185 - 本サイト収録
道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第75条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0000000185/75_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路運送車両法75条の2は、複数型式の自動車に共通する骨格部分(特定共通構造部)を、保安基準適合と均一性を条件に国土交通大臣が型式ごとに指定できると定める。
Q · 車の骨格部分だけを先に国に型式指定してもらうことはできるの?
できる。特定共通構造部として型式指定を受けられる
道路運送車両法75条の2により、複数の型式の自動車に共通して使われる骨格部分(特定共通構造部)は、完成車とは別に型式ごとの指定を受けられます。審査基準は保安基準への適合と均一性の二つです。指定済みの骨格は完成車の型式指定の審査で保安基準に適合しているものとみなされます。海外の製作者や輸出業者も申請でき、違反があれば是正命令・効力停止・取消しの対象になります。
解説
一台の車を一社が最初から最後まで作る時代は、とうに終わっている。トラックのシャシーを作る会社と荷台を架装する会社、海外工場の車台と国内の仕上げ工程。本条は、複数の型式の車に共通して使われる骨格部分(共通構造部)を、完成車とは切り離して、国土交通大臣が型式ごとに指定できる仕組みを定める。審査基準は二つある。保安基準(国が定める車の安全・環境の技術基準)に適合していること、そして量産しても品質がぶれない「均一性」があることだ。指定を受けた骨格は、完成車の型式指定の審査で保安基準に適合しているものとみなされる(75条3項後段)。架装する側から見れば、骨格部分の適合性を一から証明し直さなくてよくなる。逆に、骨格側のメーカーが省令に違反すれば、指定は停止や取消しになりうる。ただし大臣は、停止日や取消日までに製作済みの分について、効力の及ぶ範囲を限定できる。すでに市場に出た分の扱いは自動的には決まらず、行政がその都度線を引く。
法的な位置づけ
特定共通構造部の型式指定とは、道路運送車両法75条の2に基づき、車枠又は車体及び同法41条1項各号の装置の一部から構成され、複数の型式の自動車に共通して使用される構造部分のうち、自動車の構造基準事項を特定するものについて、国土交通大臣が保安基準への適合性と均一性を判定して型式ごとに行う指定をいう。
よくある質問 AI による整理
Q1特定共通構造部とは何ですか?
車枠や車体などから構成され、複数の型式の自動車に共通して使われる構造部分のうち、車の構造基準事項を特定するものです。道路運送車両法75条の2第1項が定義しています。
Q2共通構造部型式指定の審査基準は何ですか?
申請に係る構造・装置・性能が保安基準に適合していること、そして量産品として均一性を有することの二つです(75条の2第3項)。
Q3共通構造部の型式指定は誰が申請できますか?
国内の製作者に加え、外国で特定共通構造部を製作する者や、それを購入して日本へ輸出することを業とする者も申請できます(同条2項)。
Q4共通構造部の指定が停止されるのはどんな場合ですか?
申請者が指定に関する国土交通省令の規定に違反していると大臣が認めるときです。是正措置が講じられたと認められるまで効力が停止されます(同条4項)。
Q5共通構造部の型式指定が取り消される理由は?
保安基準に適合しなくなったとき、均一性を失ったとき、不正の手段で指定を受けたときです(同条5項)。海外製作者には報告拒否等の追加事由があります。
Q6指定取消し前に作られた車台はどうなりますか?
大臣は取消日までに製作された共通構造部について、取消しの効力が及ぶ範囲を限定できます(同条5項後段)。自動的には決まらず、処分ごとに判断されます。
Q7海外の認証で日本の共通構造部指定の代わりになりますか?
国土交通省令で定める特定共通構造部に限り、外国が行う相当の認定等を受ければ、完成車の型式指定では日本の指定を受けたものとみなされます(同条7項)。
Q8海外製作者が報告を拒否するとどうなりますか?
報告をしない、虚偽の報告、立入検査の拒否などのいずれかだけで、指定取消しの理由になります(同条6項)。製品に欠陥がなくても対象です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1共通構造部の指定って、普通の型式指定と何が違うんですか?
完成車の型式指定(75条)は車一台分の型式が対象である。共通構造部の指定(本条)は、複数の型式で共用される骨格部分が対象になる。指定済みの骨格は、完成車の審査で保安基準に適合しているものとみなされる(75条3項後段)。実務のポイント:骨格側と架装側の責任の切り分けが契約で曖昧なままだと、不具合が見つかったときに「どちらの指定の問題か」で揉めて長引く。指定の範囲は図面の単位で合意しておくのが実務の定石である
Q2海外で取った認証、日本でもそのまま通用しますか?
国土交通省令で定める特定共通構造部に限り、省令の手続に従って外国で相当する認定などを受けていれば、完成車の型式指定の審査では日本の指定を受けたものとみなされる(7項)。すべての部分が対象ではない。実務のポイント:対象範囲は国連の相互承認の枠組みの進み具合に合わせて省令・告示で動く。数年前の社内資料をもとに判断すると外れることがあるので、必ず最新の省令を確認する
Q3ニュースで指定取消しって出てたけど、もう買った車は乗れなくなるの?
すぐに乗れなくなるとは限らない。大臣は取消日までに製作された分について、効力の範囲を限定できる(5項後段)。公道を走れるかどうかも、基本的には保安基準への適合で判断される(40条)。不具合がある場合はリコール(63条の3)の問題として扱われる。実務のポイント:報道で見出しが先行しても、自分の車の法的な位置づけとは別の話である。車検証の型式と製作時期を控え、国土交通省のリコール情報検索で照会するのが一番早い
間違えやすい点 AI による整理
- 「型式指定は完成車メーカーだけの話」と思われがちだが、本条では骨格部分だけを単独で指定できる。しかも2項により、海外で製作する者や、その製品を日本へ輸出する業者も自分で申請できる。国内に工場がなくても、日本の認証制度の当事者になれる
- ユーザーから見ると「指定取消し=自分の車も違法になる」という恐怖になる。しかし法律の見方は違う。大臣は取消日までに製作された分について効力の範囲を限定できる(5項後段)。そもそも公道を走れるかどうかは、保安基準への適合で判断するのが基本の構造である(40条)。この落差を知らないと、報道を見ただけで手放す必要のない車を売ってしまいかねない
- 報告や立入検査を「形式的な手続」と軽く見る海外製作者は多い。だが6項では、報告をしないこと、虚偽の報告、検査の拒否のいずれか一つだけで指定取消しの理由になる。製品に欠陥がなくても、書類対応の遅れだけで日本市場への入口を失いうる。この重さは見落とされがちだ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 指定の対象 | 75条の2:複数型式に共通する骨格部分(特定共通構造部) | 75条:自動車(完成車)の型式 75条の3:特定の装置の型式 |
| 審査基準 | 保安基準への適合+均一性 | 保安基準への適合+均一性 保安基準への適合+均一性 |
| 指定の効果 | 完成車の型式指定審査で保安基準適合とみなされる(75条3項後段) | 完成車の型式として指定され、量産車の検査手続が合理化される 装置が保安基準に適合しているものとみなされる |
| 海外との関係 | 外国製作者・輸出業者も申請可、省令対象は外国認定でみなし指定(7項) | 完成車単位の指定、骨格単位の外国認定みなしは本条側で規律 装置単位で国際的な相互承認と連動 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は交通部による車両型式安全審験制度で完成車を中心に審査する。骨格単位の独立指定に相当する制度の有無は要確認
韓国は製作者が自ら基準適合を認証する自己認証制度を採り、国が型式を指定する日本とは構造が異なる
EU は多段階型式認証(mehrstufige Typgenehmigung)で、ベース車両と架装段階を分けて認証する枠組みを持つ
米国は製作者の自己認証(FMVSS)を前提に、複数段階で製作される車両について各段階の製作者の認証責任を定める
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 取引先のシャシーメーカーの指定が突然停止されたら、あなたの工場で架装中の30台はどうなるのか? 停止の効力が停止日までに製作された車台に及ぶかどうかは、大臣が範囲を限定するかにかかっている(4項後段)。まず通知や公表文で限定の有無を確認し、在庫を製作日ごとに仕分けることになる
- あなたは海外工場の品質管理担当である。国土交通省から業務に関する報告を求められたが、本社の決裁待ちで回答期限を過ぎてしまった。国内の会社なら罰則の問題になるが、海外の製作者には日本の刑罰が届きにくい。そのため6項2号は、報告しないこと自体を指定取消しの理由にしている
- 型式指定の申請に使う試験データを、社内の都合で書き換えた。発覚すれば5項3号の「不正の手段」に当たりうる。
- 指定取消しの前に聴聞(処分前に言い分を述べる手続)の通知が届いた。期日まであと二週間。反論書面、是正の証拠、製作時期ごとの出荷記録。これをそろえられるかどうかで、取消しの効力が過去の出荷分にまで及ぶかが変わりうる
取るべき行動
被害を受けた側:供給元の骨格の指定が停止・取消しされた架装事業者や購入者の場合:1. 通知や国土交通省の公表文で、製作時期による効力範囲の限定があるか確認する2. 在庫車と架装中の車台の製作日を洗い出し、範囲内か範囲外かを仕分ける3. 供給契約の保証・補償条項を確認し、損害を書面で通知する(民法415条) 4. すでに売った車のユーザーには、保安基準に適合しているか点検が必要かをメーカーと協議したうえで案内する
訴えられた側:指定を受けている側の場合:1. 是正命令や効力停止を受けたら、違反箇所を特定して是正計画を早く出す。停止は是正措置が認められるまでの措置なので、是正が早いほど復帰も早い2. 取消しの予告には聴聞で反論し、製作時期ごとの効力限定を求める3. 報告徴収や検査には期限内に誠実に応じる。海外製作者は拒否すること自体が取消理由になる4. 処分が出たら審査請求や取消訴訟を検討する
時効(請求できる期限):指定の停止・取消しに不服がある場合、審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。どちらも処分の日から1年を過ぎると原則としてできない。報告徴収には国土交通省が回答期限を示すため、それを守れるかが6項2号の分かれ目になる(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成27年(2015年)ごろ 国際的な車両認証の相互承認の流れを受けて、共通構造部の型式指定制度が新設されたとみられる。その後の改正の有無と内容は人による検証が必要
改正の年表
- 1.平成27年(2015年) 新設:国連の車両型式認証の相互承認への対応の一環として、共通構造部の型式指定制度が設けられたとされる。改正法の番号・施行日は e-Gov の改正履歴で要確認
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