第五十条第一項に定める障害厚生年金の額については、当該障害厚生年金の支給事由となつた障害に係る障害認定日(第四十七条の三第一項の規定による障害厚生年金については同項に規定する基準傷病に係る障害認定日とし、第四十八条第一項の規定による障害厚生年金については併合されたそれぞれの障害に係る障害認定日(第四十七条の三第一項に規定する障害については、同項に規定する基準障害に係る障害認定日)のうちいずれか遅い日とする。)の属する月後における被保険者であつた期間は、その計算の基礎としない。
要点厚生年金保険法 51 条は、障害厚生年金の額について障害認定日の属する月後の被保険者期間を計算の基礎としないと定める。就労を続けて保険料を納めても額は増えない。
Q · 障害厚生年金をもらいながら働いて厚生年金保険料を払い続けたら、障害年金は増えますか?
増えません。障害認定日の属する月で計算期間が締め切られます。
厚生年金保険法 51 条により、障害厚生年金の額は、障害認定日の属する月後の被保険者であった期間を計算の基礎としません。復職して保険料を納め続けても障害厚生年金は増えず、その保険料は将来の老齢厚生年金に反映されます。逆に退職しても額は減りません。額を動かせるのは障害の程度の変化(第 52 条の額改定請求)と、障害認定日をいつと認定させるか(第 47 条)の二つだけです。なお計算基礎期間が 300 月未満なら、第 50 条第 1 項ただし書により 300 月とみなされます。
障害厚生年金の金額は、障害認定日が属する月で凍結される。これが本条の正体だ。あなたが障害を負い、治療を続けながら職場に復帰し、毎月の給与から厚生年金保険料を天引きされ続けたとする。その保険料が積み上げた期間は、あなたの障害厚生年金の額には一切反映されない。増えるのは将来の老齢厚生年金だけである。もう一つ知っておくべき点がある。障害認定日の時点で被保険者期間が短くても、第50条第1項ただし書の300月みなしが働くため、若くして障害を負った人が極端に低い額に落ちる事態は防がれている。つまり本条は、あなたの年金額を決める時計を止める条文であり、300月みなしとセットで初めて意味を持つ。額を上げたいなら、被保険者期間ではなく障害の程度(第52条の額改定請求)を動かすしかない。
厚生年金保険法 51 条は、障害厚生年金の額の算定基礎期間の終期を定める規定である。支給事由となった障害に係る障害認定日の属する月後の被保険者であった期間は、額の計算の基礎としない。第 47 条の 3 による障害厚生年金では基準傷病に係る障害認定日、第 48 条第 1 項の併合認定による障害厚生年金では併合された各障害の障害認定日のうち最も遅い日が基準となる。
初診日から 1 年 6 月を経過した日、またはその期間内に症状が固定した日をいいます(厚生年金保険法 47 条 1 項)。この日の属する月が、51 条により額の計算期間の締切線になります。
障害認定日までの被保険者期間が 300 月に満たないときは 300 月とみなす取扱いです(50 条 1 項ただし書)。51 条で期間が締め切られる若年障害者の額が極端に低くならないための下駄です。
障害認定日の属する月までの平均標準報酬額と被保険者期間月数から報酬比例部分を算出し、1 級は 1.25 倍、2 級・3 級は等倍とします。3 級には最低保障額があります。
48 条 1 項の併合認定では、併合された各障害に係る障害認定日のうち最も遅い日の属する月までが計算の基礎になります(51 条括弧書)。後の障害の認定日が遅いほど期間は伸びます。
47 条の 3 による障害厚生年金では、基準傷病に係る障害認定日が基準になります。先行する軽い障害の古い認定日ではないため、見込み額の計算で取り違えると数十万円単位でずれます。
加入期間を伸ばして増やす方法はありません。動かせるのは障害の程度の変化による額改定請求(52 条)と、障害認定日をいつと認定させるか(47 条)の二つだけです。
無駄にはなりません。障害認定日後の保険料は障害厚生年金には反映されませんが、将来の老齢厚生年金の額を確実に押し上げます。65 歳時の年金の組み合わせ選択で効いてきます。
障害基礎年金は定額であり、そもそも加入期間で額が変わりません(国民年金法 33 条)。期間が額を左右するのは 2 階部分の障害厚生年金だけです。
本当である。第51条により、障害認定日の属する月より後の被保険者期間は障害厚生年金の計算基礎に入らない。ただし払った保険料が消えるわけではなく、将来の老齢厚生年金には反映される。業界裏話ヒント:65歳以降は、障害基礎年金と老齢厚生年金という組み合わせが選べる場合がある。長く働いた人ほどこれが有利になることがあるので、65歳の裁定時には必ず複数パターンを試算させること
額の計算基礎は最初の障害認定日の属する月までで固定されるため、請求が何年遅れても額そのものは変わらない。変わるのは支給開始時期で、事後重症は請求した月の翌月分からしか出ない(第47条の2)。業界裏話ヒント:障害認定日当時の診断書が取れるなら、遡及請求を先に試す価値がある。遡及が通れば最大5年分(第92条)が一括で入るが、事後重症だけで確定させると過去分はゼロになる。両方を同時に出す二段構えが実務の定石
減らない。第51条は障害認定日の属する月後の期間を計算基礎から外すので、その後の加入も脱退も額に影響しない。額が動く要因は障害の程度の変化(第52条)と、障害等級に該当しなくなった場合の支給停止(第54条第2項)である。業界裏話ヒント:3級で支給停止になっても受給権自体は残る。停止のまま3年が経過し、かつ65歳に達して初めて失権する(第53条)。停止通知が来た時点で「もう終わった」と処理してはいけない
ならない。第50条第1項ただし書により、計算の基礎となる被保険者期間の月数が300に満たないときは300月とみなされる。第51条で期間が障害認定日に締め切られる代わりに、この下駄が用意されている。業界裏話ヒント:300月みなしが効く人は、額を左右する変数が等級と障害認定日時点までの平均標準報酬額の二つに絞られる。就労実績を積む努力より、診断書の記載を正確にしてもらうことに時間を使うほうが、金額への効き目は桁違いに大きい
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 第 51 条:計算基礎期間の終期を切る(障害認定日の属する月まで) | — |
| 額への効き方 | 期間を増やす方向には一切効かない(上限を画す) | — |
| 基準となる日 | 障害認定日(基準傷病は 47 条の 3、併合は最も遅い認定日) | — |
| 本人が動かせる余地 | 認定日の認定そのものを争う以外にない | — |
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