徴収職員は、滞納処分に関する調査について必要があるときは、事業者(特別の法律により設立された法人を含む。)又は官公署に、当該調査に関し参考となるべき帳簿書類その他の物件の閲覧又は提供その他の協力を求めることができる。
要点国税徴収法 146 条の 2 は、徴収職員が滞納処分の調査のため事業者や官公署に帳簿書類等の閲覧・提供その他の協力を求められると定める。罰則はなく任意の要請である。
Q · 税務署から取引先の資料を出してほしいと言われたら、断れるの?
146 条の 2 の協力要請には罰則がなく、断ること自体は可能
国税徴収法 146 条の 2 は、徴収職員が滞納処分の調査のため、事業者や官公署に帳簿書類等の閲覧・提供その他の協力を求めることができると定めます。文言は「協力を求めることができる」であり、拒否に対する罰則規定はありません。罰則付きの質問検査権(同法 141 条、違反は 188 条)とはここが決定的に違います。ただし応じない場合、徴収職員は 141 条の質問検査や 62 条の債権差押えという次の手段に進みます。まず根拠条文と対象範囲を書面で確認するのが実務上の第一歩です。
税務署の徴収職員が、滞納者本人ではなく、あなたの会社に電話をかけてくる。「御社の取引先である〇〇社について、取引明細を見せていただけませんか」。この一本の電話の法的根拠が、国税徴収法 146 条の 2 である。ここで押さえるべき核心は一点。この条文の文言は「協力を求めることができる」であって、「提出させることができる」ではない。同じ法律の 141 条(質問検査権)には正当な理由なく拒めば罰則(188 条)が待っているが、146 条の 2 にはその罰則の裏打ちがない。つまり、あなたの会社が受けているのは強制力ある調査ではなく、任意の協力要請だ。だが実務ではこの区別が伝わらないまま、社員が反射的に顧客名簿ごとコピーを渡してしまう。渡した瞬間、あなたの会社は取引先に対する守秘義務違反のリスクを、自分の判断で背負い込むことになる。断る権利があることを知っている担当者と、知らない担当者では、その場で出す書類の量が変わる。
国税徴収法 146 条の 2 は、滞納処分に関する調査における協力要請を定める規定である。徴収職員が調査上必要と認めるとき、事業者または官公署に対し、参考となるべき帳簿書類その他の物件の閲覧・提供その他の協力を求めることを認める。罰則の裏打ちを持たない任意の要請であり、強制力を有する質問検査権とは性質を異にする。
AI 輔助整理,以條文原文為準
滞納処分の調査に関し、徴収職員が事業者や官公署に帳簿書類等の閲覧・提供その他の協力を求められる規定です。罰則がない任意の協力要請である点が特徴です。
146 条の 2 には拒否に対する罰則がなく、断ること自体は法的に可能です。ただし徴収職員は 141 条の質問検査権や債権差押えという次の手段に進む可能性があります。
141 条は罰則付き(188 条)の質問検査権で拒否に制裁が伴います。146 条の 2 は罰則のない協力要請です。書面に書かれた根拠条文で見分けます。
問題ありません。どの条文に基づく要請かを確認することは正当な対応で、実務上も要請範囲が具体化し必要最小限に絞られることが多くあります。
個人情報保護法 27 条 1 項 1 号の「法令に基づく場合」に該当すると解されています。ただし任意要請である以上、提供範囲は必要最小限にとどめるのが安全です。
なります。条文は「事業者(特別の法律により設立された法人を含む。)又は官公署」と明記しており、市区町村など行政機関も名宛人です。
本人調査だけでは財産を把握しきれない段階を意味し、次に債権差押え(62 条)が控えている可能性は高いといえます。売掛金の回収条件を見直す契機になります。
本条に法定の応答期限はありません。書面記載の期日は行政側の希望であり、法定期限ではない点を踏まえて社内の判断時間を確保できます。
146 条の 2 の協力要請を断ったこと自体を理由に、自社への税務調査が始まる法的な仕組みはない。この条文には拒否に対する罰則がなく、141 条の質問検査権とは性格が異なる。業界裏話ヒント:実務では、根拠条文を明示せずに口頭で協力を求めてくる例がある。「どの条文に基づく要請ですか」と一言確認するだけで、要請の範囲が具体化し、多くの場合は必要最小限に絞られる。この一言を言えるかどうかが、渡す書類の厚みを決めている。
個人情報保護法 27 条 1 項 1 号は「法令に基づく場合」を本人同意なしの第三者提供の例外としており、146 条の 2 に基づく要請はこれに該当すると解されている。ただし任意の協力要請である以上、提供範囲は必要最小限にとどめるのが安全である。業界裏話ヒント:求められた帳簿に他の顧客の情報が混在している場合、その部分をマスキングして提供するのが実務の作法だ。丸ごとコピーを渡す会社ほど、後で無関係の第三者から苦情を受けている。
徴収職員が第三者に協力を求める段階は、滞納者本人の財産調査だけでは把握しきれない状況を意味する。次の手として債権差押(国税徴収法 62 条)が控えている可能性は高い。業界裏話ヒント:国税の差押えは民間の債権者に優先する(国税優先の原則、同法 8 条)。あなたの売掛金が差し押さえられれば回収は極めて困難になる。この照会が来た時点で、担保設定や支払条件の見直しを動かす会社が、実際に回収できている。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 強制力の有無 | 146 条の 2:任意の協力要請、拒否に罰則なし | — |
| 名宛人 | 事業者(特別の法律により設立された法人を含む)・官公署 | — |
| 求められる内容 | 参考となるべき帳簿書類その他の物件の閲覧・提供その他の協力 | — |
| 拒否した場合に想定される次の手段 | 141 条の質問検査、62 条の債権差押え等へ移行 | — |
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