要点国税徴収法 57 条は、差し押えた有価証券について徴収職員が金銭債権を取り立てられると定める。取り立てた限度で国税を徴収したものとみなされ、公売等の換価手続は不要となる。
Q · 税務署に手形を差し押えられたら、そのあと何が起きるんですか?
支払期日に国が取引先へ取り立てに行き、その分だけ滞納が消えます
国税徴収法 57 条 1 項により、徴収職員は差し押えた有価証券に係る金銭債権を自ら取り立てられます。支払期日に取引先へ手形を呈示するのは、滞納者ではなく国です。2 項により、取り立てた金額の限度で滞納者から国税を徴収したものとみなされ、公売も納付書も要りません。逆に不渡りで金銭が入らなければみなし徴収は生じず、滞納は残ります。券面合計が滞納額を著しく超えるときは、超過差押えの禁止(同法 48 条 1 項)を根拠に一部解除を求める余地があります。
金庫にある受取手形の束は、税務署の職員が持ち帰れる財産である(国税徴収法56条、有価証券の差押えは占有によって行う)。だが本当に効くのはその次だ。57条1項は、差し押さえた有価証券について、徴収職員がそこに表章された金銭債権を自分で取り立てられると定める。支払期日にあなたの取引先の窓口へ手形を呈示するのは、あなたではなく国になる。そして2項が効果を確定させる。取り立てた金額の限度で、あなたから国税を徴収したものとみなす。公売も、あなたの同意も、納付書も要らない。手形が現金に化けた瞬間、その分の滞納は消える。逆に言えば、不渡りで金銭が入らなければ、みなし徴収は起きず滞納は残ったままだ。あなたが今すぐ握るべき数字は二つ、差し押さえられた券面の合計額と、支払期日である。
国税徴収法 57 条は、差し押えられた有価証券に係る金銭債権の取立権を徴収職員に認める規定である。1 項が取立権限を、2 項が取り立てた金額の限度で滞納者から国税を徴収したものとみなす効果を定める。有価証券の差押え(同法 56 条)を前提とし、換価(公売)を経ずに現金化する特則として機能する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
差し押えた有価証券に係る金銭債権を徴収職員が取り立てられる規定です。1 項が取立権限、2 項が取立額の限度で国税を徴収したものとみなす効果を定めます。
国税徴収法 56 条により、徴収職員が現物を占有することで差押えの効力が生じます。金庫や引き出しから証券そのものを持ち去り、差押調書が交付されます。
受取手形、小切手、配当金領収証、非上場会社の株券などが対象です。ただし 57 条で直接取り立てられるのは、券面に金銭債権が表章されているものに限られます。
対象外です。2009 年の株券電子化以降、上場株式は振替口座簿上の権利となり、差押えは国税徴収法 73 条の 2 の振替社債等の手続によります。
小切手は振出日から 10 日です(小切手法 29 条)。差押え前に手元で寝かせた日数もそのまま期間を消費するため、遅れれば裏書人への遡求権を失います。
券面合計が滞納額を著しく超えるなら、超過差押えの禁止(国税徴収法 48 条 1 項)を根拠に一部解除(同法 79 条)を求める余地があります。取立て後に戻るのは金銭だけです。
納期限から 6 か月以内なら申請による換価の猶予(国税徴収法 151 条の 2)を出せます。猶予が付けば、取引先の窓口に徴収職員が立つ事態自体を避けられます。
差押えが有効なら支払先は国です。従来どおり取引先の口座へ振り込んでも支払義務は消えず、二重払いの危険が生じます。身分証と差押えの事実を確認して記録を残してください。
バレる可能性は高い。57条1項により支払期日に手形を呈示するのは徴収職員であり、相手の経理担当は支払先が変わった事実を伝票上で知る。業界裏話ヒント:勝負は差押えの前にある。納期限から6か月以内なら申請による換価の猶予(国税徴収法151条の2)を出せる。差押え後の交渉より、期限内の申請書一枚のほうが取引信用を守る力は大きい
返る。57条2項のみなし徴収は「その限度において」であり、超過分は配当手続(同法129条)を経て滞納者に交付される。ただし他に滞納があればそちらへ充当される。業界裏話ヒント:そもそも必要額を超える差押えは禁止されている(同法48条1項)。券面合計が滞納額を大きく上回るなら、取立て前に一部解除(同法79条)を求める余地がある
みなし徴収は「金銭を取り立てたとき」に生じる(57条2項)ので、現金が入らなければ滞納は消えない。差押えの効力は残り、裏書人への遡求など次の手が検討されるが、遡求権の行使まで取立権に含まれるかは実務上の取扱いに幅がある。業界裏話ヒント:不渡りの連絡が来たら、こちらから代替の納付計画を出す。放置すると次の差押え対象が預金や売掛金に移る
取り立てられた金額に対応する部分は、取立ての時点で徴収があったものとみなされる(57条2項)ため、そこから先は増えない。残額には延滞税が付き続ける(国税通則法60条、最新の改正状況をご確認ください)。業界裏話ヒント:取立日は差押調書ではなく、その後の充当や配当の書面で確認できる。数字が合わないと感じたら、所轄の徴収担当に取立日と充当内訳の説明を求める
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象財産 | 57 条:占有により差し押えた有価証券(手形・小切手・配当金領収証など) | — |
| 差押えの方法 | 徴収職員が証券現物を占有する(56 条) | — |
| 現金化の経路 | 支払期日に徴収職員が呈示して取り立てる。換価(公売)不要 | — |
| 滞納が消えるタイミング | 現実に金銭を取り立てた時、その限度でみなし徴収(57 条 2 項)。不渡りなら滞納は残る | — |
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