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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

国税徴収法 第69条(差押不動産の使用収益)

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  1. 滞納者は、差し押えられた不動産につき、通常の用法に従い、使用又は収益をすることができる。ただし、税務署長は、不動産の価値が著しく減耗する行為がされると認められるときに限り、その使用又は収益を制限することができる。
  2. 2.前項の規定は、差し押えられた不動産につき使用又は収益をする権利を有する第三者について準用する。

この条文の基本情報

差押不動産の使用収益とは何ですか?

定義差押不動産の使用収益とは、国税徴収法第69条に定められた規定で、「滞納者は、差し押えられた不動産につき、通常の用法に従い、使用又は収益をすることができる。ただし、税務署長は、不動産の価値が著しく減耗する行為がされると認められる…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 国税徴収法第69条(差押不動産の使用収益)は、日本の国税徴収法に含まれる条文です。
  2. 国税徴収法第69条の条文原文は「滞納者は、差し押えられた不動産につき、通常の用法に従い、使用又は収益をすることができる。ただし、税務署長は、不動産の価値が著しく減耗する行為がされると認められる…」で始まります。
  3. 国税徴収法第69条は第四款に置かれています。
  4. 国税徴収法の公布日は昭和34年4月20日です。
  5. 国税徴収法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 国税徴収法第69条の前の条は国税徴収法第68条です。
  7. 国税徴収法第69条の次の条は国税徴収法第70条です。
  8. 国税徴収法第69条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第69条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000147
  • 本サイト収録国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第69条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000147/69
裁判例 1件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点国税徴収法69条は、滞納者が差し押さえられた不動産を通常の用法に従い使用・収益できると定める。税務署長が制限できるのは、価値が著しく減耗する行為が認められるときに限られる。

Q · 税務署に家や土地を差し押さえられたら、もう住めなくなるんですか?

住み続けられます。貸して家賃を受け取ることもできます。

国税徴収法69条1項により、滞納者は差し押さえられた不動産を通常の用法に従って使用・収益できます。居住も賃貸も続けられ、差押えの登記が入っただけで明渡しを求められることはありません。税務署長が使用収益を制限できるのは、不動産の価値が著しく減耗する行為がされると認められるときに限られます。同条2項により、その不動産を借りている賃借人など、使用収益の権利を有する第三者にも同じ保護が及びます。

解説

差押えという言葉から連想されるのは、鍵を替えられ、荷物を運び出され、家から追い出される光景だろう。不動産に関しては、それは起きない。国税徴収法69条1項は、滞納者が差し押さえられた不動産を「通常の用法に従い、使用又は収益をすることができる」と正面から認めている。住み続けてよい。賃貸に出して家賃を受け取ってもよい。差押えの登記が入っても、あなたの生活はその日から変わらない。変わるのは処分の自由(売却や抵当権設定)であって、使用収益の自由ではない。ただし但書がある。税務署長は「不動産の価値が著しく減耗する行為がされると認められるとき」に限り、使用収益を制限できる。逆に言えば、それ以外の理由では制限できない。滞納しているから使わせない、は理由にならない。2項により、その不動産を借りている賃借人など第三者にも同じ保護が及ぶ。

法的な位置づけ

国税徴収法69条は、差押不動産の使用収益権を定める規定である。滞納者は差押え後も通常の用法に従い当該不動産を使用又は収益することができ、税務署長による制限は不動産の価値が著しく減耗する行為がされると認められる場合に限定される。2項は、当該不動産につき使用又は収益をする権利を有する第三者に前項を準用する。

手順

  1. 1.差押えの範囲を書面で確定させる 差押調書・差押通知書・登記事項証明書を並べ、押さえられたのが不動産だけか、賃料債権など別の財産も対象かを一つずつ確認する。賃料債権の差押通知が来ていなければ、賃料は自分が受け取る
  2. 2.居住と賃貸を止めない 69条1項により使用収益は原則自由。自主的に退去したり賃貸を止めたりすると、納付原資を自分で断つことになる。賃借人には差押えの事実と2項による保護を説明し、契約関係を維持する
  3. 3.価値に触れる工事は着手前に相談する 解体、設備の撤去、用途変更など価値減耗を疑われうる行為は、着手前に工事内容と評価への影響を書面で示し、原状回復や代替案を提案する。制限処分が出てからの撤回交渉より圧倒的に軽い
  4. 4.制限の連絡が来たら処分性と理由を確認する 口頭の行政指導か、69条1項但書に基づく正式な制限処分かを分ける。処分なら理由の記載を読み、「価値の著しい減耗」以外の理由になっていないかを検証し、国税通則法77条の3か月以内に不服申立てを判断する

よくある質問 AI による整理

Q1国税徴収法69条とは?

差し押さえられた不動産を、滞納者が通常の用法に従って使用・収益できると定める規定です。制限できるのは価値が著しく減耗する行為が認められるときに限られ、2項で第三者にも準用されます。

Q2差押不動産の使用収益はいつ制限される?

69条1項但書により、不動産の価値が著しく減耗する行為がされると認められるときだけです。滞納が続いているという事情だけでは制限の理由になりません。

Q3差し押さえられた不動産は売却できる?

処分の自由は制約されます。差押えは処分権を押さえるもので、使用収益の自由とは別です。売却や抵当権設定を進めたい場合は、差押解除や換価に関する協議が前提になります。

Q4差し押さえられた建物を取り壊すと違法?

取り壊しは通常の用法を超え、換価価値を直撃します。使用収益の制限を招くだけでなく、滞納処分の執行を免れる目的と評価されれば国税徴収法187条の滞納処分免脱罪の領域に入ります。

Q5差押えを解除してもらう方法は?

完納のほか、担保の提供や差押財産の価額が滞納額を著しく超える場合など、法定の解除事由に当たるかを徴収職員と確認します。まず滞納額と差押財産の対応関係を数字で整理してください。

Q6使用収益の制限処分に不服申立てできる?

行政処分であれば可能です。国税通則法77条により、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内に不服申立てを行います。書面に理由と教示欄があるかが処分性の手がかりです。

Q7差押えの登記は誰でも見られる?

登記事項証明書は誰でも取得でき、甲区に「差押」の記載が現れます。取引相手や賃借人が把握できる情報であることを前提に、説明の順序を用意しておくのが安全です。

Q8差押不動産を借りている人はどう守られる?

69条2項が、使用又は収益をする権利を有する第三者に1項を準用します。オーナーの滞納による差押えを理由に、賃借人が退去を求められる筋合いはありません。

この条文についての質問 AI による整理

Q1差し押さえられた家に、結局いつまで住めるんですか?

差押えの登記が入っただけでは住む権利は失われません(国税徴収法69条1項)。実際に明け渡すのは、公売手続(同法89条以下)が進み、買受人が代金を納付して所有権が移った後です。実務のポイント:差押えから公売まで年単位で動かない案件は珍しくありません。徴収職員の関心は換価より完納にあるため、納付計画が動いている限り公売は後回しになりがちです。

Q2家賃は税務署に払わないといけないんですか?

不動産の差押えの効力は法定果実に及ばないため(国税徴収法52条2項)、賃料は当然には国に移りません。国が賃料を取るには、賃料債権を別に差し押さえ(同法62条)、賃借人に差押通知を送る必要があります。実務のポイント:入居者に届く通知の有無がすべての分かれ目です。通知が来ていないのに家主が振込先を変えさせると、二重払いの争いを自分で作ることになります。

Q3税務署にリフォームをやめろと言われました。従わないとどうなりますか?

まず、それが口頭の行政指導なのか、69条1項但書に基づく正式な使用収益の制限処分なのかを分けて考えます。処分であれば不服申立ての対象になり、指導であれば処分性がなく争えません。実務のポイント:徴収の現場では、処分を出さずに指導で止める運用が多い。理由の記載された書面を求めるだけで、根拠が「価値の著しい減耗」に足りているかが一気に見えます。

Q4差押えの後に新しく人に貸しても大丈夫ですか?

貸すこと自体は通常の用法の範囲内です(69条1項)。ただし差押えの登記より後に対抗要件を備えた賃借権は、公売の買受人に対抗できないのが原則です。実務のポイント:この点を告げずに長期契約を結ぶと、買受人が現れた時点で入居者との紛争が家主に返ってきます。差押えの事実を告知したうえで条件を調整しておくのが、結果的に最も安いやり方です。

間違えやすい点 AI による整理

  • 差押え=即立ち退き、という理解は不動産に関しては誤りである。1項は使用収益を原則として認めており、実際に立ち退きが問題になるのは公売で買受人が代金を納付し、所有権が移った後の段階である。差押えの登記と明渡しの間には、通常かなりの時間と手続が挟まっている
  • 「使用収益できる」ことは知っていても、その裏側の重さを知らない人が多い。通常の用法を超えて価値を減らす行為は、使用収益の制限を招くだけで終わらない。滞納処分の執行を免れる目的で財産を損壊したと評価されれば、国税徴収法187条の滞納処分免脱罪という刑事責任の領域に入る。行政の話が刑事の話に変わる境界線が、この但書の先にある
  • 「差し押さえられた家の家賃は税務署に払うのですか」という問いの立て方自体がずれている。国税徴収法52条2項は、差押えの効力は法定果実に及ばないと定める。つまり賃料は自動的には国のものにならない。正しい問いは「賃料債権が別途差し押さえられているか」であり、その通知が来ていないなら賃料はあなたが受け取る
比較の観点この条文ほかの条文
対象財産と使用収益の扱い国税徴収法69条:差押不動産。滞納者は通常の用法で使用・収益できるのが原則国税徴収法61条:差押動産。原則は徴収職員が占有し、使用収益は許可があってはじめて可能
国税徴収法52条:差押えの効力は法定果実に及ばない
国が制限・取得するための要件不動産の価値が著しく減耗する行為が認められるときに限り制限できる占有・保管の枠組みの中で使用収益の可否が決まる
賃料を取るには62条により賃料債権を別途差し押さえる必要がある
第三者への波及2項により、使用収益の権利を有する第三者(賃借人等)に準用第三者が占有する動産は差押手続そのものの要件が異なる
賃借人には賃料債権の差押通知が届いてはじめて支払先が変わる
違反した場合の重さ制限処分に加え、価値減耗行為が187条の滞納処分免脱罪に触れる可能性無断処分は差押えの実効性を害する行為として同様に評価されうる
賃料の二重払い・入居者との民事紛争を招く

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
強制執行法第78條/行政執行法

台湾では公法上の金銭給付義務の執行が行政執行法により強制執行法を準用し、査封後も債務者が従来の管理・使用を続けられる点で日本69条1項と同じ発想に立つ

韓国
국세징수법(圧留不動産の使用・収益に関する規定)

韓国国税徴収法も滞納者の使用収益を原則として認め、価値を減少させるおそれがある場合に制限する構造をとる。具体的な条番号は人的検証が必要

ドイツ
ZVG § 24/AO § 322

ドイツは租税の不動産執行を AO § 322により強制競売法(ZVG)に接続し、差押(Beschlagnahme)後も債務者が管理・使用を保持する。価値を損なう行為には保全処分で対応する

アメリカ
IRC § 6331、§ 6335

米国では連邦税リーエンの登録や levy 自体は占有を奪わず、公売で買受人に権利が移るまで納税者が不動産を使用し続けるのが通例。日本の69条と実務上の帰結が近い

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 登記簿謄本を取ったら、甲区の末尾に「差押 国」の記載があった。オーナーの滞納だ。あなたは賃借人で、来月の更新を控えている。退去を迫られる筋合いはない、69条2項があなたを名指しで守っている
  • もし差し押さえられた自宅の一部を解体して駐車場に変えたら、どうなる? 建物の取り壊しは「通常の用法」を明らかに超え、換価価値を直撃する。税務署長は1項但書で使用収益を制限でき、さらに国税徴収法187条の滞納処分免脱罪の射程に触れる可能性がある
  • 工場を差し押さえられた経営者が、資金繰りのために設備を外して売ろうとする場面。建物と一体の設備を外せば不動産の評価は落ちる。ここで動く前に徴収職員に相談したかどうかで、その後の交渉のトーンが変わる
  • 税務署から「使用収益を制限する」との書面が届いた。処分の通知を受けた日の翌日から3か月で不服申立ての道が閉じる。根拠が「価値の著しい減耗」以外の理由になっていないか、その一点を今週中に確認する必要がある
  • アパート一棟を差し押さえられた家主が、家賃を回収してよいのか分からず入居者に振込先の変更を告げてしまった。実は不動産の差押えの効力は賃料に当然には及ばない。混乱した説明が、後で入居者との紛争を生む

取るべき行動

被害を受けた側:1. 差押えの範囲を確認する。押さえられたのは不動産か、賃料債権も別に押さえられているか、通知書を並べて見る2. 使用収益は原則自由(69条1項)なので、居住も賃貸も止めない。止めると納付原資を失う3. 賃借人の立場なら、69条2項を根拠に差押えのみを理由とする退去要求を拒める4. 制限の書面が来たら、それが行政指導か正式な処分かを確認し、処分なら理由の記載と不服申立ての教示欄を読む

訴えられた側:1. 指摘された行為が「通常の用法」の範囲内かを具体的に整理する。日常の修繕・原状回復・従来どおりの営業は原則として範囲内2. 価値減耗を疑われる工事なら、着手前に内容と評価への影響を書面で示し、代替案を提示する3. 制限処分が出たら理由の具体性を検証し、根拠が「滞納しているから」に近いものであれば不服申立てで争う4. 撤去や解体は絶対に先行させない。滞納処分免脱罪(国税徴収法187条)に踏み込む

時効(請求できる期限):使用収益の制限は行政処分であり、不服申立ては処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(国税通則法77条)。その後の取消訴訟は裁決があったことを知った日から6か月(行政事件訴訟法14条)。差押えの効力自体には期限がなく、公売手続の進行が事実上の時間制限になる(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:69条1項但書の制限権限は換価価値の保全のみを目的とし、納付を促すための圧力手段や制裁として用いることはできない。制限の可否は、行為が通常の用法を超えて価値を著しく減耗させるかという一点で判断される

改正沿革 AI による整理

  • 昭和34年(1959年)国税徴収法全部改正 現行の国税徴収法は昭和34年の全部改正により成立し、差押不動産の使用収益に関する規律も同法の体系の中に置かれた。ただし本条の制定経緯およびその後の改正の有無は人的検証が必要である

改正の年表

  1. 1.昭和34年(1959年) 改正:国税徴収法の全部改正により現行法が成立し、差押不動産の使用収益に関する規律も同法の体系の中に置かれた。本条固有の制定経緯およびその後の改正の有無は人的検証が必要

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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