道路交通法 第104条の4(申請による取消し)
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- 免許を受けた者は、その者の住所地を管轄する公安委員会に免許の取消しを申請することができる。この場合において、その者は、第八十九条第一項及び第九十条の二第一項の規定にかかわらず、併せて、当該免許が取り消された場合には他の種類の免許(取消しに係る免許の種類ごとに政令で定める種類のものに限る。)を受けたい旨の申出をすることができる。
- 2.前項の規定による申請を受けた公安委員会は、政令で定めるところにより、当該申請に係る免許を取り消すものとする。
- 3.前項の規定により免許を取り消した公安委員会は、第一項の申出をした者から第百六条の三第一項第一号の規定による当該免許に係る免許証の返納を受け、又は第一項の申出をした者に係る第百六条の四第一項第一号の規定による免許情報記録の抹消を行つたとき(第一項の申出をした者が免許証(仮免許に係るものを除く。次条において同じ。)及び免許情報記録個人番号カードを有する者である場合にあつては、当該免許証の返納を受け、かつ、当該免許情報記録の抹消を行つたとき)は、その者に対し、当該申出に係る免許を与えることができる。
- 4.前項の規定により与えられる免許は、第二項の規定により取り消された免許を受けた日に受けたものとみなす。
- 5.前各項に定めるもののほか、第二項の規定による免許の取消しについて必要な事項は、内閣府令で定める。
この条文の基本情報
申請による取消しとは何ですか?
定義申請による取消しとは、道路交通法第104条の4に定められた規定で、「免許を受けた者は、その者の住所地を管轄する公安委員会に免許の取消しを申請することができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路交通法第104条の4(申請による取消し)は、日本の道路交通法に含まれる条文です。
- 道路交通法第104条の4の条文原文は「免許を受けた者は、その者の住所地を管轄する公安委員会に免許の取消しを申請することができる。」で始まります。
- 道路交通法第104条の4は第六節 免許の取消し、停止等に置かれています。
- 道路交通法の公布日は昭和35年6月25日です。
- 道路交通法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路交通法第104条の4の前の条は道路交通法第104条の3です。
- 道路交通法第104条の4の次の条は道路交通法第105条です。
- 道路交通法第104条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第104条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105 - 本サイト収録
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第104条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000105/104_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路交通法104条の7は、免許保有者が住所地の公安委員会に自ら免許の取消しを申請できる自主返納の規定。上位免許を返して下位免許を受けたい旨も併せて申し出られる。
Q · 免許は全部返さないとダメですか。大型だけ返して普通免許は残せますか。
できます。下位免許を残す申出が認められています。
道路交通法104条の7第1項後段により、免許の取消しを申請するときに「取り消された場合には他の種類の免許を受けたい」と併せて申し出ることができます。受けられる種類は取消しに係る免許の種類ごとに政令で定められており、大型を返して普通免許を残すといった部分返納が可能です。しかも第4項により、与えられた免許は取り消された免許を受けた日に受けたものとみなされるため、運転歴やゴールド免許の履歴は途切れません。全部返すか維持し続けるかの二択ではありません。
解説
運転免許を手放す方法は、じつは一つではない。免許を持つあなたは、住所地の公安委員会に自分から『免許を取り消してほしい』と申請できる。これが自主返納の法的な正体だ。さらにこの条文の隠れた武器は第1項後段にある。全部を返すのではなく、『上位の免許は返すが、下位の種類の免許は受けたい』と併せて申し出られる。長年トラックに乗っていない大型免許を返して普通免許だけ残す、といった切替えだ。しかも第4項により、切り替えた免許は最初に免許を取った日に取得したものとみなされる。つまりあなたのゴールド免許の履歴も運転歴も途切れない。役所が点数超過で取り消す『行政処分による取消し』と違い、自主返納には欠格期間(一定期間、免許を取り直せない縛り)がつかない。返すか返さないかの二択だと思っていたその選択肢は、実はもっと細かく設計されている。
法的な位置づけ
道路交通法104条の7は、申請による免許の取消しを定める規定である。免許を受けた者は住所地の公安委員会に取消しを申請でき、あわせて政令で定める下位の種類の免許を受けたい旨を申し出ることができる。公安委員会は免許証の返納または免許情報記録の抹消を確認したうえで下位免許を与え、その免許は取り消された免許を受けた日に受けたものとみなされる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.実際に使っている免許を棚卸しする 手元の免許証に載っている種類を書き出し、直近3年で実際に運転した区分だけに丸を付ける。全部返すのか、大型・二種など使っていない上位免許だけ返して下位免許を残すのかを、この時点で決める
- 2.住所地の警察署・運転免許センターに申請する 道路交通法104条の7第1項に基づき、住所地を管轄する公安委員会に免許の取消しを申請する。下位免許を残したい場合は、この申請と同時に「他の種類の免許を受けたい旨」を必ず併せて申し出る。後出しはできない
- 3.免許証の返納・免許情報記録の抹消を済ませる 第3項により、公安委員会が免許証の返納を受け、または免許情報記録の抹消を行ったときに下位免許が与えられる。免許証とマイナ免許証の両方を持つ人は、返納と記録抹消の両方を完了させる
- 4.同じ日に運転経歴証明書を申請する 全部返納する場合は、その場で運転経歴証明書を申請する。写真付きの本人確認書類として使えるため、身分証の空白期間をつくらない。申請期限があるので「後日また来る」は避け、当日中に完結させる
- 5.自治体・事業者の返納特典を申し込む 運転経歴証明書を持って、住所地の自治体窓口や交通事業者の特典(タクシー・バス割引、宅配優遇など)を申し込む。法律上の権利ではなく任意施策なので、対象範囲と期限を必ず確認する
よくある質問 AI による整理
Q1免許の自主返納はどこで手続きしますか?
住所地を管轄する公安委員会、実際の窓口は警察署または運転免許センターです。道路交通法104条の7第1項は「住所地を管轄する公安委員会」への申請と定めており、他県の窓口では原則受け付けられません。
Q2免許返納に費用はかかりますか?
申請による取消し(返納そのもの)に手数料はかかりません。ただし運転経歴証明書の交付や、下位免許の交付に伴う手数料は別途必要です。金額は都道府県ごとに公示されているため事前確認をおすすめします。
Q3免許を返納すると自動車保険はどうなりますか?
車を手放すなら契約解約となりますが、等級は中断証明書で原則一定期間保存できます。104条の7第4項で下位免許の取得日はさかのぼるため、運転歴を前提とする割引の基礎も維持されます。
Q4認知機能検査の通知が届いた後でも自主返納できますか?
申請自体は可能ですが、検査結果や処分手続の進行状況によって取扱いが変わります。取消処分に進む前に動くかどうかで運転経歴証明書の段取りも変わるため、通知が来た時点で免許センターに確認するのが安全です。
Q5免許が失効した後でも自主返納の手続きはできますか?
104条の7の申請は「免許を受けた者」が対象なので、失効後は申請による取消しの対象になりません。失効者は運転経歴証明書の申請要件を別途確認する必要があり、期限を過ぎると交付を受けられません。
Q6免許返納の手続きは家族が代理でできますか?
本人申請が原則です。病気や入院などで本人が出頭できない場合の代理・郵送の可否は都道府県で運用が分かれるため、事前に住所地の運転免許センターへ確認してください。
Q7マイナ免許証の場合、返納手続きはどう違いますか?
104条の7第3項は、免許証の返納だけでなく免許情報記録の抹消も要件としています。免許証とマイナ免許証を両方持つ人は、返納と記録抹消の両方が完了して初めて下位免許が与えられます。
Q8免許返納の特典にはどんなものがありますか?
法律上の特典ではなく、自治体・事業者の独自施策です。タクシーやバスの運賃割引、商店街の割引、宅配料金の優遇などが代表例で、運転経歴証明書の提示が条件になることが多いです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1免許を返したら、身分証が無くなって困りませんか?
困りません。自主返納した人は運転経歴証明書の交付を受けられ、道路交通法上、本人確認書類として免許証と同様に扱われます。銀行・携帯電話・行政窓口で使え、有効期限もありません。実務のポイント:この証明書は返納後おおむね5年以内に申請しないと取れなくなる(最新の要件をご確認ください)。多くの人が『いつでも取れる』と先延ばしにし、期限を過ぎて写真付き身分証を失う。返納を決めたら証明書申請まで一気にやるのが鉄則です
Q2大型免許だけ返して、普通免許は残せますか?
残せます。104条の7第1項後段は、取消しを申請する際に『取り消された場合には下位の種類の免許を受けたい』と併せて申し出ることを認め、どの種類に切り替えられるかは政令で定められています。大型を返して普通を残す部分返納が可能です。実務のポイント:第4項により、切り替えた免許は最初に免許を取った日に取得したものとみなされます。ゴールド免許の履歴も運転歴も途切れない。全部返す必要はないと知らず、使わない上位免許を更新のたびに維持し続ける人が多い
Q3自主返納と、点数で取り消されるのは同じことですか?
まったく別物です。自主返納(104条の7の申請による取消し)は自分の意思で返すもので、欠格期間が付きません。一方、点数超過や重大違反による行政処分の取消し(103条)は、前歴と最長10年の欠格期間が記録に残ります。実務のポイント:将来また免許を取る可能性が少しでもあるなら、この差は決定的。クリーンな記録で終えられるうちに自主返納するか、処分を待つかで、再取得までの道のりが何年も変わります
間違えやすい点 AI による整理
- 自主返納は知っていても、その先の『運転経歴証明書』の力を知らない人が多い。単なる記念品ではなく、免許証と同様に扱われる公的な写真付き身分証で、銀行・携帯・行政窓口の本人確認に使える。しかも返納後おおむね5年以内など申請期限があり、そこを逃すと二度と取れない。知っている度合いが浅いまま先延ばしにすると、代わりの身分証を失う
- 『免許を返す=すべて失う』という前提でためらう人がいるが、問いの立て方が違う。104条の7が選ばせるのは『どこまで返すか』だ。大型や二種だけ返して普通は残す部分返納ができる。全か無かの問題として悩んでいること自体が、選択肢を狭めている
- 『自主返納も点数による取消しも、免許が無くなるのは同じ』と思われがちだが、法的な扱いは正反対。自主返納は欠格期間なしのクリーンな記録、行政処分の取消し(103条)は前歴と最長10年の欠格期間が残る。将来もう一度免許を取れるかどうかがここで分かれる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| きっかけ | 104条の7:本人の申請(自主返納) | 103条:公安委員会による行政処分 89条:本人の申請(新規に免許を受ける) |
| 欠格期間 | 付かない。記録はクリーンなまま終わる | 前歴が残り、一定の欠格期間が付く 該当なし(取得側の手続) |
| 下位免許の扱い | 併せ申出で下位免許を受けられ、取得日は元の免許の日にさかのぼる(第4項) | 処分により免許そのものを失う 原則どおり試験・適性検査を経て新たに取得 |
| 手続の性質 | 申請に基づく取消しで、聴聞等の不利益処分手続は要しないと解される | 不利益処分として聴聞・意見の聴取の対象 授益的処分の申請手続 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は高齢運転者の免許更新時の認知機能検査を規則で定め、自主的な駕照繳回は監理機関の運用と自治体の交通補助で支える構造。日本のように条文で下位免許への切替えを明文化する枠組みは持たない
本人の申請による駕駛証の注銷が規定されており、高齢者は一定年齢以上で身体条件証明の提出が求められる。制度の重心が返納後の受け皿より適性審査側にある点が日本と異なる
ドイツでは免許の自主放棄は運転免許庁への届出により処理され、医学的・心理学的適性審査(MPU)と組み合わさる。身分証は国民 ID カードが担うため、日本のような返納後の身分証問題が生じにくい
州ごとに運用が分かれるが、免許を返した者に non-driver photo ID を発行する仕組みが一般的で、機能としては運転経歴証明書に近い。上位免許のみ返す切替えは商用免許(CDL)のダウングレードとして扱われる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 最近、高齢の父が車庫入れで壁を擦るようになった。家族は事故を起こす前に運転をやめてほしいが、本人は『身分証が無くなる』『まだ大丈夫』と譲らない。運転経歴証明書が生涯有効な身分証になると示せれば、この膠着は動く
- あなたは大型免許を持っているが、もう10年トラックには乗っていない。更新のたびに視力や深視力の適性検査が重く、費用もかさむ。104条の7で大型を返し普通免許に切り替える申出をすれば、更新は軽い区分になる
- もし認知機能検査の通知が届いたら、あなたはどう動くべきか。検査に不安があるなら、不合格からの取消しを待つより、今のうちに自主返納して運転経歴証明書を確保する道がある。順番を間違えると受け皿が変わる
- 更新期限まであと5日。運転をやめる決心はついたが、期限が切れてから返納すると運転経歴証明書がもらえないのではと、母は焦っている。失効前に自主返納すれば証明書の申請要件を満たせる
- タクシーを引退し二種免許を一種に切り替えたい元ドライバー。第4項により、切り替えた免許は最初の免許取得日に取得したものとみなされる。40年の無事故歴は途切れない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自分が実際に使っていない免許を棚卸しし、全返納か下位への切替えかを決める2. 住所地の警察署・運転免許センターで『申請による取消し』を申請、残したい下位免許があれば同時にその申出を行う3. 免許証(マイナ免許証なら免許情報記録個人番号カードも)を持参し、返納・記録抹消の手続を済ませる4. あわせて運転経歴証明書を申請する。これが以後の写真付き身分証になる(申請期限があるため最新の要件をご確認ください)
訴えられた側:1. 頭ごなしに『危ない』ではなく、運転経歴証明書と自治体の返納特典(タクシー・バス割引、宅配等)を具体的に示して本人の損得を裏返す2. 全返納が重ければ、下位免許への切替えという中間案を提示する3. 手続は本人申請が原則、代理の可否は事前に免許センターへ確認4. 認知機能に不安があるなら、取消しを待つより自主返納の方が証明書取得の段取りが整うことを伝える
時効(請求できる期限):自主返納そのものに期限はないが、運転経歴証明書は原則として免許の失効・取消しから5年以内の申請が必要(最新の申請要件をご確認ください)。認知機能検査・高齢者講習の通知が来ている場合は、その手続との前後で取り扱いが変わるため早めに動く
学説
実務・通説:104条の7による取消しは、本人の申請に基づいて行われるものであり、行政手続法上の不利益処分にあたらないと解される。したがって聴聞や弁明の機会の付与を経ずに処理され、103条の行政処分による取消しとは手続構造そのものが異なる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和35年(1960年) 新設:道路交通法制定。運転免許制度の基本枠組みが整備されるが、この時点では本人の申請による取消しは制度化されていない
- 2.平成10年(1998年) 新設:申請による運転免許の取消し(自主返納)制度が創設され、高齢者を中心に本人の意思で免許を手放す法的な出口が用意された
- 3.平成14年(2002年) 新設:運転経歴証明書の制度が設けられ、返納後の身分証明の受け皿が整備された(その後、本人確認書類としての位置づけが強化される改正が行われている)
- 4.令和4年(2022年)改正・令和7年(2025年)施行 改正:マイナンバーカードへの免許情報記録(いわゆるマイナ免許証)の導入に伴い、第3項に免許情報記録の抹消が下位免許交付の前提として組み込まれた
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