道路交通法 第108条の34(使用者に対する通知)
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車両等の運転者がこの法律若しくはこの法律に基づく命令の規定又はこの法律の規定に基づく処分に違反した場合において、当該違反が当該違反に係る車両等の使用者の業務に関してなされたものであると認めるときは、公安委員会は、内閣府令で定めるところにより、当該車両等の使用者が道路運送法の規定による自動車運送事業者、貨物利用運送事業法の規定による第二種貨物利用運送事業を経営する者又は軌道法の規定による軌道の事業者であるときは当該事業者及び当該事業を監督する行政庁に対し、当該車両等の使用者がこれらの事業者以外の者であるときは当該車両等の使用者に対し、当該違反の内容を通知するものとする。
この条文の基本情報
使用者に対する通知とは何ですか?
定義使用者に対する通知とは、道路交通法第108条の34に定められた規定で、「車両等の運転者がこの法律若しくはこの法律に基づく命令の規定又はこの法律の規定に基づく処分に違反した場合において、当該違反が当該違反に係る車両等の使用者の業務に関…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路交通法第108条の34(使用者に対する通知)は、日本の道路交通法に含まれる条文です。
- 道路交通法第108条の34の条文原文は「車両等の運転者がこの法律若しくはこの法律に基づく命令の規定又はこの法律の規定に基づく処分に違反した場合において、当該違反が当該違反に係る車両等の使用者の業務に関…」で始まります。
- 道路交通法第108条の34は第七章 雑則に置かれています。
- 道路交通法の公布日は昭和35年6月25日です。
- 道路交通法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路交通法第108条の34の前の条は道路交通法第108条の33です。
- 道路交通法第108条の34の次の条は道路交通法第109条です。
- 道路交通法第108条の34には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第108条の34 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105 - 本サイト収録
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第108条の34(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000105/108_34
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路交通法108条の42は、運転者の違反が使用者の業務に関するものと公安委員会が認めたとき、使用者へ違反内容を通知すると定める。運送事業者なら監督官庁にも及ぶ。
Q · 社員が仕事中に交通違反したら、会社に連絡が行くんですか?
業務中の違反なら会社にも通知が届きます
道路交通法108条の42により、運転者の違反が使用者の業務に関してなされたと公安委員会が認めたときは、違反の内容が使用者に通知されます。使用者が道路運送法上の自動車運送事業者、第二種貨物利用運送事業者、軌道法上の軌道事業者である場合は、通知先が事業者本人だけでなく、その事業を監督する行政庁にも及びます。監督行政庁に届いた通知は監査・指導の端緒となり、悪質または反復的な事案では事業改善命令や事業停止処分に発展しうるため、社員個人の反則金で完結する話ではありません。
解説
配送ドライバーが営業ルートで速度超過の切符を切られた。本人が反則金を払って一件落着、と考えるのは早い。道路交通法108条の42は、運転者の違反が「使用者の業務に関して」なされたと公安委員会が認めたとき、その違反内容を使用者に通知すると定める。会社の車を社員に使わせている雇い主なら、社員の違反があなたの会社へ届く仕組みがすでに動いている。しかも相手が運送事業者(道路運送法の自動車運送事業者、第二種貨物利用運送事業を営む者、軌道法の軌道事業者)なら、通知先は事業者本人だけでなく監督官庁にも及ぶ。監督官庁に届けば、それは事業改善命令や事業停止処分の入口になりうる。従業員の一枚の切符が、会社の管理責任を問う導火線に変わる。これを知る経営者は、社員の違反を「個人の問題」で片付けない。
法的な位置づけ
道路交通法108条の42は、公安委員会による使用者への違反通知を定める規定である。車両等の運転者の違反が当該車両等の使用者の業務に関してなされたと認められるとき、公安委員会は違反内容を使用者に通知する。使用者が自動車運送事業者、第二種貨物利用運送事業者または軌道事業者である場合は、当該事業者およびその監督行政庁が通知先となる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.通知の記載を読み、業務関連性を事実確認する 届いた通知に記載された違反日時・場所・車両・運転者を、社内の運行記録・配車表・勤怠記録と突き合わせる。業務時間外や純然たる私用中であれば、業務関連性を争う余地があるため、その裏付け資料を先に確定させる
- 2.使用者として管理を尽くした証拠を保全する 運行指示書、点呼簿、運転日報、労働時間記録、安全教育の実施記録を通知到達時点の状態のまま保全する。事後にまとめて作成した記録は日付や筆跡の不自然さから逆に不利に働くため、既存記録の確保を最優先する
- 3.安全運転管理者の選任・届出状況を点検する 道路交通法74条の3に基づく安全運転管理者・副安全運転管理者の選任要件を満たしているか、公安委員会への届出が最新かを確認する。未選任・未届出が判明した場合は、通知への対応と並行して速やかに是正手続に入る
- 4.運送事業者は監督行政庁への同時到達を前提に自主点検する 自動車運送事業者・第二種貨物利用運送事業者・軌道事業者は、通知が監督行政庁にも届いている前提で、監査を待たずに輸送の安全確保体制を自主点検する。点呼・労働時間・整備記録の不備を先に洗い出し是正する
- 5.下命・容認と評価されうる指示系統を洗い出す 無理な配送スケジュールや過積載を前提とした指示が記録に残っていないかを確認する。下命・容認と評価されると本条の通知にとどまらず、75条の使用制限命令という別次元の不利益処分に進む可能性がある
- 6.許認可対応に強い専門家と方針を固める 運送業の許認可・行政処分に精通した弁護士または行政書士に、通知内容と保全済み資料を提示して対応方針を決める。監査対応の想定問答と是正報告書のドラフトを事前に用意しておく
よくある質問 AI による整理
Q1道路交通法108条の42とは何ですか?
運転者の交通違反が使用者の業務に関してなされたと公安委員会が認めたとき、その違反内容を使用者へ通知すると定める規定です。運送事業者の場合は監督行政庁にも通知されます。
Q2会社に交通違反の通知が届いたら何をすべき?
まず業務関連性の有無を事実確認し、運行記録・指示内容・過去の指導履歴を保全します。あわせて安全運転管理者(74条の3)の選任・届出状況を点検し、未選任なら速やかに是正します。
Q3業務に関してなされた違反かどうかは誰が判断する?
公安委員会が認定します。営業車・社名入り車両・業務時間中といった外形があると業務関連と推認されやすく、私用を主張する側が運行記録で反証できるかが分かれ目になります。
Q4通知の対象になる違反にはどんなものがある?
条文上は道路交通法およびこれに基づく命令・処分に対する違反が広く対象です。実務上は酒気帯び運転(65条)、過労運転、過積載、速度超過など業務運行と結び付く類型が重視されます。
Q5安全運転管理者を選任していないとどうなる?
道路交通法74条の3の選任義務違反として、交通違反とは別筋で行政指導や処分の対象になります。使用者への通知を契機に未選任が露見する導線があるため、事前の届出が防御線になります。
Q6リース車や社用車の違反も通知されますか?
本条の通知先は所有者ではなく「使用者」です。リース車でも実際に業務で使用させている事業者が使用者と評価されれば、業務関連性が認められる限り通知の対象になります。
Q7業務委託の軽貨物ドライバーの違反も通知対象?
形式が業務委託でも、実態として委託元の業務に関してなされた違反と評価されれば通知が及びうる構造です。「個人事業主だから会社は無関係」という整理は通知一本で崩れる余地があります。
Q8通知に不服がある場合、争うことはできますか?
通知自体を処分性のない事実行為と整理するか否かは実務上、解釈が分かれています。通知を端緒とする事業停止等の処分を受けた場合は、取消訴訟や審査請求で争うのが基本線です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1社員が休日にプライベートで違反したら、会社に通知は来ますか?
来ません。本条の通知は、違反が使用者の業務に関してなされたと公安委員会が認めた場合に限られます(108条の42)。通勤中や純然たる私用中の違反は原則として対象外です。実務のポイント:業務に関しての線引きは公安委員会の認定次第で、営業車・社名入り車両・業務時間中という外形があると業務関連と推認されやすい。逆に私用だと主張するなら、運行記録で業務外だったと示せるかが分かれ目になる。
Q2運送業をやっています。ドライバーの違反通知が運輸局に行くと、必ず処分されますか?
必ずではありません。通知は監督官庁が事業者の安全管理体制を確認する端緒にすぎず、そこから監査・指導を経て、悪質・反復なら事業改善命令や事業停止へ進みます(道路運送法の監督規定)。実務のポイント:運輸局は通知そのものより、その後の監査で出てくる点呼簿・労働時間記録の不備を重く見る。違反一件で処分されるより、記録の穴を突かれて体制不備と評価される方が処分は重くなりやすい。日頃の記録整備が実質的な防御線になる。
間違えやすい点 AI による整理
- 「交通違反は運転した本人だけの問題」と思われているが、業務に関してなされた違反は使用者にも通知され、安全運転管理者の選任義務(74条の3)をはじめとする使用者の管理責任を問う起点になる。
- 「会社に一報が来る程度」と軽く見る経営者は多いが、通知の本当の重みを知らない。運送事業者では通知が監督官庁に同時到達し、事業改善命令や事業停止という会社の存続に直結する処分の端緒になりうる。深刻さの桁が違う。
- 「自分は違反を指示していないから会社は無関係」という問いの立て方そのものがずれている。本条の通知は指示の有無を要件にしていない。業務に関してなされたと認められれば、下命・容認がなくても通知は届く(下命・容認まであれば75条の使用制限命令という別次元へ進む)。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 使用者側に生じる効果 | 108条の42:違反内容の通知(情報伝達)にとどまる | 75条:自動車の使用制限命令という不利益処分 74条の3:安全運転管理者の選任・届出という事前義務 |
| 発動の要件 | 違反が使用者の業務に関してなされたと公安委員会が認めること | 使用者による下命または容認があること 一定台数以上の自動車を使用する事業所であること |
| 指示の有無との関係 | 指示の有無は要件でない(下命・容認がなくても通知は届く) | 下命・容認が中核要件 個別の違反とは無関係に常時発生する義務 |
| 運送事業者への波及 | 事業者本人と監督行政庁の双方へ通知、監査・事業停止の端緒 | 使用制限により車両運用が直接停止 未選任が監査で管理体制不備と評価される材料になる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は違反の帰責を所有者・使用者に転嫁する規定と、汽車運輸業に対する公路法上の行政処分を別建てで置く。日本のような公安委員会から監督行政庁への情報連携を条文一本で明示する構造ではない点が対照的
韓国も運送事業者に対する事業停止等の行政処分制度を持つが、警察側から監督官庁への違反通知の位置づけは日本ほど条文上明確ではない(具体的条番号は要確認)
ドイツは保有者(Halter)の責任と運行記録簿義務(Fahrtenbuchauflage)を通じて、運転者不明の違反でも保有者側に管理負担を課す設計。情報の通知ではなく義務の直接賦課で背後責任を捕捉する
米国は個別の違反をスコアとして運送事業者に自動的に紐づけ、公開スコアと監査トリガーで管理する。通知という単発の情報伝達ではなく、継続的なデータ集積型の監督である点が最大の相違
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたの会社の営業車を運転する社員が、商談への移動中に酒気帯びで検挙されたら? 公安委員会はこれを業務に関する違反と見て、あなたの会社に通知しうる。安全運転管理者を選任していなかった事実まで、芋づる式に問われかねない。
- 運送会社を営むあなたのドライバーが過労運転で摘発された。通知は会社と運輸局の双方に届く前提で動くべきだ。監査の連絡が来るまで猶予は長くない。点呼簿・運転日報・労働時間記録を今夜のうちに整えないと、事業停止処分の材料を自分から差し出すことになる。
- 友人が「会社の車でスピード違反したけど、これ会社にバレる?」と聞いてきた。答えは、業務中の違反なら会社に通知が届きうる、だ。個人の反則金だけで終わるとは限らない。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 通知が届いたら、まず違反が本当に業務に関してなされたのか事実を確認。私用中の違反なら業務関連性を争う余地がある2. 運行記録・指示内容・過去の指導履歴を整理し、使用者として管理を尽くしたと示せる資料を保全3. 安全運転管理者(74条の3)の選任・届出状況を点検、未選任なら速やかに是正4. 下命・容認と評価されると75条の使用制限命令に発展しうるため、指示系統の記録を確認する
訴えられた側:1. 運送事業者は通知が運輸局にも同時到達している前提で、監査を待たず自主点検に入る2. 点呼簿・運転日報・労働時間記録・整備記録を即座に整え、輸送の安全確保体制を証明できる状態にする3. 過労運転や酒気帯びなど重大違反は事業停止処分の対象になりうるため、道路運送法上の安全確保義務を先回りして履行4. 運送業の許認可に強い弁護士・行政書士と処分対応の方針を早期に固める
時効(請求できる期限):本条の通知自体を相手方が争う出訴期間は法定されていない(通知を処分性のない事実行為と整理するか否かは実務上、解釈が分かれている)。通知を端緒とする事業停止等の行政処分を受けた場合は、その処分があったことを知った日から6か月以内に取消訴訟(行政事件訴訟法14条)、または処分があったことを知った日の翌日から3か月以内に審査請求(行政不服審査法18条)。(最新の改正状況をご確認ください)
学説
実務上の整理:本条の通知は、直接に権利義務を形成しない事実行為として整理される見方が一般的である一方、監督行政庁への通知が事実上の不利益に直結する点を捉え処分性を認めうるとする議論もあり、取消訴訟の対象性については解釈が分かれている。
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