道路交通法 第31条(停車中の路面電車がある場合の停止又は徐行)
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車両は、乗客の乗降のため停車中の路面電車に追いついたときは、当該路面電車の乗客が乗降を終わり、又は当該路面電車から降りた者で当該車両の前方において当該路面電車の左側を横断し、若しくは横断しようとしているものがいなくなるまで、当該路面電車の後方で停止しなければならない。ただし、路面電車に乗降する者の安全を図るため設けられた安全地帯があるとき、又は当該路面電車に乗降する者がいない場合において当該路面電車の左側に当該路面電車から一・五メートル以上の間隔を保つことができるときは、徐行して当該路面電車の左側を通過することができる。
この条文の基本情報
停車中の路面電車がある場合の停止又は徐行とは何ですか?
定義停車中の路面電車がある場合の停止又は徐行とは、道路交通法第31条に定められた規定で、「車両は、乗客の乗降のため停車中の路面電車に追いついたときは、当該路面電車の乗客が乗降を終わり、又は当該路面電車から降りた者で当該車両の前方において当該路面電車の…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路交通法第31条(停車中の路面電車がある場合の停止又は徐行)は、日本の道路交通法に含まれる条文です。
- 道路交通法第31条の条文原文は「車両は、乗客の乗降のため停車中の路面電車に追いついたときは、当該路面電車の乗客が乗降を終わり、又は当該路面電車から降りた者で当該車両の前方において当該路面電車の…」で始まります。
- 道路交通法第31条は第四節 追越し等に置かれています。
- 道路交通法の公布日は昭和35年6月25日です。
- 道路交通法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路交通法第31条の前の条は道路交通法第30条です。
- 道路交通法第31条の次の条は道路交通法第31条の2です。
- 道路交通法第31条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第31条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105 - 本サイト収録
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第31条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000105/31
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路交通法31条は、乗降のため停車中の路面電車に追いついた車両に後方停止を義務づける。安全地帯がある場合、または乗降客がなく左側に1.5メートル以上空く場合のみ徐行通過できる。
Q · 路面電車が電停で客を降ろしている横を、ゆっくり通り抜けてもいいの?
安全地帯がなければ、青信号でも後方で完全停止です。
道路交通法31条により、乗客の乗降のため停車中の路面電車に追いついたときは、その後方で停止しなければなりません。乗降が終わり、電車の左側を横断する人がいなくなるまで動けません。例外は二つだけで、安全地帯があるとき、または乗降客がおらず電車の左側に1.5メートル以上の間隔を保てるときは、徐行して左側を通過できます。信号が青でも、この停止義務は消えません。
解説
広島や長崎、松山でレンタカーを走らせているとする。前を行く路面電車が電停で止まり、乗客がぞろぞろ降りてくる。ここで多くのドライバーは、流れに任せてそのまま左側をすり抜けようとする。道路交通法31条は、それを原則として禁じている。乗降のため停車中の路面電車に追いついたら、あなたは電車の後方で完全に停止しなければならない。乗客が乗り降りを終え、電車の左側を横断する人がいなくなるまでだ。徐行(車がすぐ止まれる速度で進むこと)して脇を抜けられるのは二つの場合だけ。乗降客のため道路上に設けられた島状のスペース、安全地帯があるとき。もしくは乗降客が一人もおらず、電車の左側に1.5メートル以上の間隔を保てるとき。この二つに当てはまらないのに動けば、横断中の乗客をはねた瞬間、過失はほぼ全面的にあなたの側に乗る。
法的な位置づけ
道路交通法31条は、乗客の乗降のため停車中の路面電車に追いついた車両の停止義務を定める規定である。乗降の終了および電車左側の横断者の不存在まで後方停止を要求し、安全地帯が設けられている場合、または乗降客が存在せず左側に1.5メートル以上の間隔を確保できる場合に限り、徐行による通過を認める。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.電停に近づいたら安全地帯の有無を先に見る 路面電車が電停で停車しているのを認めたら、速度を落としながら車道上に島状の安全地帯があるか、安全地帯の標識・標示があるかを最初に確認する。ここが停止義務と徐行の分岐点になる
- 2.安全地帯がなければ電車の後方で完全停止 安全地帯がなく乗降客がいる場合は、前の車が進んでも、信号が青でも、路面電車の後方で完全に停止する。乗降が終わり、電車の左側を横断する人がいなくなるまで動かない
- 3.徐行できる二つの例外に当たるか確認する 安全地帯があるとき、または乗降客が一人もおらず電車の左側に1.5メートル以上の間隔を保てるときのみ、徐行して左側を通過する。乗客が一人でもいれば間隔に関係なく停止が原則
- 4.通過後も横断者を予測して速度を戻さない 電停を抜けた直後は、電車の前方から横断してくる乗降客が死角に入りやすい。安全地帯がある電停でも、通過が終わるまでは加速せず、横断者が出てくる前提で車間と速度を保つ
- 5.違反を指摘された場合はその場で事実を主張し記録する 安全地帯があった、または乗降客がおらず1.5メートル以上空いていたと言える場合は、現場で警察官にその旨を明確に伝え、電停の構造をスマートフォンで撮影する。後日の異議より現場の記録が効く
よくある質問 AI による整理
Q1道路交通法31条とは何ですか?
乗客の乗降のため停車中の路面電車に追いついた車両に、後方での停止を義務づける規定です。安全地帯があるとき、または乗降客がなく1.5メートル以上空くときのみ徐行通過が認められます。
Q2路面電車の左側はいつ通過できますか?
安全地帯が設けられているとき、または乗降客が一人もおらず電車の左側に1.5メートル以上の間隔を保てるときだけです。いずれにも当たらなければ徐行でも違反となります。
Q3徐行とは時速何キロですか?
法令上は「直ちに停止できる速度」と定義され、具体的な数値の定めはありません。実務では時速10キロ以下が一つの目安として説明されることが多いとされています。
Q4軌道敷内は車で走れますか?
軌道敷内の通行は道路交通法21条が規律し、原則として禁止のうえ例外的に認められる場面が定められています。通行できる場合でも路面電車の運行を妨げてはなりません。
Q531条違反の罰則はどうなりますか?
反則行為として青切符(反則告知)の対象になります。反則金額は車種により異なるため、警察庁または都道府県警の反則金一覧で必ず現行額を確認してください。
Q6路面電車が走っている都市はどこですか?
広島、長崎、松山、高知、鹿児島、熊本、札幌、函館、富山、東京の一部など限られた都市です。旅行先でレンタカーを運転する瞬間に31条が自分事になります。
Q7路面電車の乗降客と接触したらどうなりますか?
31条の停止義務違反が過失認定の柱になり、過失割合は運転者側に大きく傾きます。負傷があれば自動車運転処罰法5条の過失運転致傷が問題となる場面もあります。
Q8電停に安全地帯があるか見分ける方法は?
車道上に島状に区画された乗降スペースがあるか、安全地帯を示す標識や標示があるかで判断します。同じ路線でも電停ごとに構造が違うため、その都度確認が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1路面電車のある街には行かないから、自分には関係ないですよね?
生活圏に市電がなくても、広島・長崎・松山・鹿児島・札幌などへ旅行してレンタカーを運転すれば、31条は即あなたに適用されます。慣れない土地ほど電停の構造を見落としやすい。実務のポイント:観光地の路面電車沿線では、地元ドライバーは停止義務を体で覚えているのに、県外ナンバーのレンタカーだけが流れを乱して切符を切られる。旅行前に『安全地帯がなければ完全停止』の一点だけ覚えておくと、事故も違反も避けられる
Q2青信号なのに路面電車の後ろで止まったら、後続車に追突されませんか?
31条の停止義務は信号とは別の次元で働き、青でも乗降中の路面電車の後方では止まる義務があります。追突してきた後続車は車間距離不保持・前方不注意(道路交通法26条等)で原則その車の過失。実務のポイント:この場面で追突されると相手は『前が急に止まった』と主張してきますが、あなたには法律上の停止義務があったため、過失割合はあなたに極めて有利に傾く。ドラレコで停止の正当性を残せば交渉は一方的に進む
Q3安全地帯があると、何がどう変わるんですか?
安全地帯(乗降客のため道路上に設けられた島状の場所)があれば、乗客はそこで安全に乗り降りするので、あなたは完全停止せず徐行して左側を通過できます。無ければ乗客が車道を横断するため完全停止が原則。実務のポイント:同じ路線でも電停ごとに安全地帯の有無が違う。安全地帯のある電停に慣れたドライバーが、次の安全地帯のない電停で同じ感覚のまま徐行通過し、横断中の乗客をはねる。電停ごとに構造を確認する癖が事故を防ぐ
Q4『1.5メートル以上空ける』って、実際どうやって測るんですか?
厳密なメジャーは要りません。おおむね人一人が余裕をもって立てる幅が目安で、乗降客が完全にいない前提でのみ許される例外です。乗客が一人でもいれば、間隔に関係なく完全停止が原則。実務のポイント:事故後にこの1.5メートルが争点になると、警察の実況見分で電車と車の距離が計測され調書に残る。降車客の有無と間隔の両方が揃わないと徐行の言い訳は通らないので、迷ったら止まるが唯一の安全策
間違えやすい点 AI による整理
- 路面電車の近くは気をつけるもの、という程度の認識は多くの人が持っている。だがその深刻さを知らない。31条が命じるのは『注意』でも『徐行』でもなく、条件次第で『完全停止』だ。乗降客がいて安全地帯がなければ、徐行して抜けること自体が違反になる。注意義務ではなく停止義務であるという段違いの重さを見落としている
- 『安全地帯がないなら、じゃあゆっくり通ればいい』という発想そのものが誤っている。徐行が許されるのは、安全地帯があるとき、または乗降客が一人もいないうえ1.5メートル以上空けられるとき。安全地帯がなくて乗降客がいる場面では、いくら徐行しても違反であり、答えは完全停止しかない。問いの立て方が最初からずれている
- 『青信号なら進んでいい』と信じている人は多い。だが31条の停止義務は信号とは別の回路で動く。青でも、乗降中の路面電車の後方では止まる。信号の色があなたを守ってくれると思った瞬間、この落とし穴に落ちる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 保護の対象 | 道交法31条:乗降中の路面電車の乗降客 | 道交法38条:横断歩道を横断する歩行者等 道交法42条:徐行すべき場所を通行する交通全般 |
| 課される義務 | 原則は後方での完全停止、例外的に徐行通過 | 横断歩道手前での減速・一時停止と優先 徐行(直ちに停止できる速度での通行) |
| 義務が外れる条件 | 安全地帯があるとき、または乗降客がなく左側に1.5メートル以上空くとき | 横断する歩行者等が明らかにいないとき 指定場所・見通しのきかない場所に該当しないとき |
| 信号との関係 | 青信号でも停止義務は消えない | 信号機のある横断歩道では信号の指示が優先 信号とは独立に場所的要件で発生 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾には路面電車の乗降客を対象とする専用の停止義務規定がなく、行人穿越・讓行義務の一般規定で処理される。高雄の軽軌では信号制御が中心となる点も日本と異なる
韓国は2018年前後の改正で노면전차に関する規律を整備した。具体的な条番号および停止義務の要件は未検証のため、実務上は最新の原文確認が必要
ドイツは停留所に停車中の路面電車・バスの側方通過について、徐行または必要に応じた待機を求める。乗降客がいる場合の歩行速度規制という形をとり、日本の完全停止原則より段階的な設計
米国は州法レベルで規律され、カリフォルニア州では乗降のため停車中の路面電車を追い越す車両に停止義務を課す。安全地帯に相当する safety zone がある場合の扱いを設ける州が多い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたが観光で長崎に行き、慣れないレンタカーで市電の脇を前の車について走っていたら? 電車が電停で止まり乗客が降り始めた。安全地帯があるかないか、あなたは一瞬で見分けられるか。無ければ、そこで完全に止まらなければならない
- あなたは『徐行すればいいだろう』と思って路面電車の左をゆっくり抜けた。だが安全地帯はなく、降りた乗客が車道を横断しかけていた。それだけで31条違反。徐行の例外は安全地帯があるとき、または乗降客ゼロで1.5メートル空くときに限られる。あなたはうっかり線を踏んでいた
- 電停で降りた高齢者が電車の前を横切ろうとした瞬間、あなたの車が接触。路面電車の乗降客をはねる事故では、31条があなたの停止義務を一発で立証する。過失運転致傷にも直結する
- 青色切符を切られた。反則金を払うか、争うか。あなたに残された判断の時間はその場と直後だけ。安全地帯があった、あるいは乗降客がいなかったと言えるなら、現場でそれを主張しないと後から覆すのは難しい
- 安全地帯のある電停に慣れた地元ドライバーが、隣町の安全地帯のない電停で同じ感覚のまま徐行で通過。この『いつもの癖』が事故を生む典型だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 路面電車から降りて横断中にはねられたら、まず負傷の記録(診断書)と現場状況を確保。安全地帯の有無、電車の停止状況を写真に残す2. 31条により加害車両に停止義務があったことを主張、過失割合の交渉で強力な武器になる3. 治療費・慰謝料・休業損害は民法709条で請求4. 相手が任意保険未加入なら自賠責保険(自賠法)を先行請求し、当面の治療費を確保する
訴えられた側:1. 切符を切られただけなら、安全地帯があった、または乗降客不在で1.5メートル以上空けられた事実を主張し反則行為の成否を争う2. 人身事故なら過失運転致傷(自動車運転処罰法5条)の可能性があり、直ちに弁護士へ3. 過失割合は電停の構造(安全地帯の有無)で大きく変わるため実況見分調書の記載を精査4. ドライブレコーダー映像を最優先で保全する
時効(請求できる期限):青色切符(反則告知)を受けたら、反則金は原則として告知後の指定期日までに仮納付、応じなければ通常の刑事手続へ移る。人身事故を伴う場合、過失運転致傷罪の公訴時効は5年(起算点は事故発生時)。民事の損害賠償請求権は損害と加害者を知った時から5年(人の身体侵害、民法724条の2、最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:本条の趣旨は、車道へ直接降り立つ路面電車の乗降客を、車列の流れから物理的に切り離して保護する点にある。均衡点を運転者の主観的判断ではなく安全地帯という現場の構造に委ねることで、判断のブレを抑える立法技術と理解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和35年(1960年) 新設:道路交通法の制定に伴い、停車中の路面電車の側方通過に関する規律として整備された。旧来の道路交通取締法制における規律を引き継ぎ、停止義務と徐行の例外要件を条文上明確化した
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