道路交通法 第21条(軌道敷内の通行)
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- 車両(トロリーバスを除く。以下この条及び次条第一項において同じ。)は、左折し、右折し、横断し、若しくは転回するため軌道敷を横切る場合又は危険防止のためやむを得ない場合を除き、軌道敷内を通行してはならない。
- 2.車両は、次の各号に掲げる場合においては、前項の規定にかかわらず、軌道敷内を通行することができる。この場合において、車両は、路面電車の通行を妨げてはならない。
- 一当該道路の左側部分から軌道敷を除いた部分の幅員が当該車両の通行のため十分なものでないとき。
- 二当該車両が、道路の損壊、道路工事その他の障害のため当該道路の左側部分から軌道敷を除いた部分を通行することができないとき。
- 三道路標識等により軌道敷内を通行することができることとされている自動車が通行するとき。
- 3.軌道敷内を通行する車両は、後方から路面電車が接近してきたときは、当該路面電車の正常な運行に支障を及ぼさないように、すみやかに軌道敷外に出るか、又は当該路面電車から必要な距離を保つようにしなければならない。
この条文の基本情報
軌道敷内の通行とは何ですか?
定義軌道敷内の通行とは、道路交通法第21条に定められた規定で、「車両(トロリーバスを除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路交通法第21条(軌道敷内の通行)は、日本の道路交通法に含まれる条文です。
- 道路交通法第21条の条文原文は「車両(トロリーバスを除く。」で始まります。
- 道路交通法第21条は第一節 通則に置かれています。
- 道路交通法の公布日は昭和35年6月25日です。
- 道路交通法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路交通法第21条の前の条は道路交通法第20条の2です。
- 道路交通法第21条の次の条は道路交通法第22条です。
- 道路交通法第21条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第21条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105 - 本サイト収録
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第21条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000105/21
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路交通法21条は、車両の軌道敷内通行を原則禁止としつつ、幅員不足や「軌道敷内通行可」標識がある場合は通行でき、後方から路面電車が接近したときは速やかに軌道敷外へ出る義務がある。
Q · 路面電車のレールの上、車で走ったら違反になるの?
原則禁止だが、標識や幅員不足なら合法に通行できる
道路交通法21条1項は軌道敷内の通行を原則禁止としますが、左折・右折・横断・転回のため横切る場合と危険防止のためやむを得ない場合は除かれます。さらに2項により、①左側部分から軌道敷を除いた幅員が不足するとき、②道路の損壊・道路工事等の障害で通行できないとき、③道路標識等で通行可とされた自動車が通行するときは、適法に軌道敷内を通行できます。ただし通行中は路面電車の通行を妨げてはならず、3項により後方から路面電車が接近したら速やかに軌道敷外へ出るか必要な距離を保つ義務が生じます。
解説
広島の相生通り、長崎の電車通り、熊本や鹿児島の目抜き通り。片側車線の真ん中に、路面電車のレールが埋め込まれた道がある。多くのドライバーは「レールの上は走ってはいけない」と信じてハンドルを切るが、道路交通法21条はそう単純には書いていない。原則は軌道敷(路面電車が走る帯状の区画)内の通行禁止。ただし左折・右折・横断・転回で横切る場合や危険防止でやむを得ない場合は例外。さらに2項で、左側の車線幅が足りないとき、道路工事等で塞がれているとき、「軌道敷内通行可」の標識があるときは、堂々と走ってよい。つまりレールの上は走行禁止の壁ではなく、条件付きで開くゲートだ。ただし3項が牙を持つ。軌道敷内を走っている最中に後ろから電車が来たら、あなたには速やかに外へ出るか距離を保つ義務が生じる。この一手を怠ると、違反点数と反則金、そして事故になれば過失割合まで一気に不利へ傾く。
法的な位置づけ
道路交通法21条は軌道敷内通行に関する規定であり、車両(トロリーバスを除く)の軌道敷内通行を原則禁止としたうえで、横切る場合および危険防止の場合を除外し、幅員不足・道路工事等の障害・道路標識による許可という三つの場合に通行を認める。軌道敷内を通行する車両には、後方から接近する路面電車の正常な運行を妨げない義務が課される。
手順
- 1.道路標識と車線幅を先に読む 軌道敷のある道に入ったら、まず「軌道敷内通行可」の指示標識の有無を確認し、次に左側部分から軌道敷を除いた幅が自車の通行に十分かを目測する。この二点で2項の例外に当たるかがほぼ決まる
- 2.軌道敷に入る前に後方の路面電車を確認 軌道敷内へ進入する直前に、ルームミラーとドアミラーで後方から接近する路面電車の有無を確認する。接近しているなら進入を見送り、電車の通過後に判断し直す
- 3.通行中は電車の接近を継続監視し、来たら退避 軌道敷内を走行している間はミラーで後方監視を続け、路面電車が接近したら速やかに軌道敷外へ出るか、正常な運行に支障を及ぼさない距離を保つ(21条3項)。もたつくと違反になり、事故時の過失割合でも不利になる
- 4.取締りを受けたら、その場で例外該当を主張し証拠を保全 青切符を受け取っても即座に署名・納付せず、標識の有無と車線幅の状況を警察官に主張して記録に残す。帰宅後すぐにドラレコ映像を別媒体へ退避し、上書き消去を防ぐ
よくある質問 AI による整理
Q1軌道敷とは?
道路上に敷設された軌道のうち、路面電車が通行するために設けられた帯状の区域です。レールとその周辺の一定幅を含み、道路交通法21条の通行規制の対象になります。
Q2「軌道敷内通行可」の標識があるとどうなる?
その標識で通行できるとされた自動車は、21条2項3号により軌道敷内を適法に通行できます。ただし路面電車の通行を妨げてはならず、3項の退避義務も同時に働きます。
Q3車で軌道敷を横切って右折できる?
できます。21条1項は左折・右折・横断・転回のため軌道敷を横切る場合を禁止の対象から除いています。横切る行為と軌道敷内を走り続ける行為は区別されます。
Q4軌道敷内に駐停車してもいい?
21条は「通行」の規律であり、駐停車は駐停車禁止の規定で別途判断されます。いずれにせよ路面電車の運行を妨げる停め方は避けるべきです。
Q5自転車は軌道敷を通行できる?
自転車は軽車両として21条の「車両」に含まれるため、原則禁止と2項の例外が同じように適用されます。レール溝にタイヤを取られる転倒リスクにも注意が必要です。
Q6トロリーバスは21条の対象になる?
なりません。21条1項は括弧書きで「トロリーバスを除く」と明記しており、本条および次条1項では車両からトロリーバスが外されています。
Q7路面電車が走っている都市は?
広島、長崎、熊本、鹿児島、高知、松山、富山、豊橋、函館、札幌、東京(都電荒川線)などで営業しています。旅行やレンタカーで訪れる際は軌道敷の扱いを確認しておきましょう。
Q8軌道敷内通行違反を争うにはどうすればいい?
反則金を納付すると事実上争いにくくなります。標識区間だった、幅員が不足していたなど2項の例外に当たる心当たりがあるなら、納付前にドラレコ映像と現場状況を保全してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1路面電車のレールの上を走ったら、それだけで違反になるんですか?
いいえ。原則は21条1項で禁止ですが、2項に例外があります。左側の車線幅が足りないとき、工事等で塞がれているとき、「軌道敷内通行可」の標識があるときは、堂々と通行できます。実務のポイント:標識で通行可とされた区間なのに、多くのドライバーが「レールは避けるもの」と思い込んで無理に寄り、かえって渋滞や自転車との接触を招いている。標識を読める人だけが、その一車線を使えている
Q2軌道敷を走っている途中で後ろから電車が来たら、どうすればいいんですか?
速やかに軌道敷の外へ出るか、電車の正常な運行に支障を及ぼさない距離を保つ義務があります(21条3項)。これは選択ではなく義務です。実務のポイント:譲らず電車を減速させると、それ自体が違反になり、追突事故になれば「電車の運行を妨げた側」として過失割合が重くのしかかる。軌道敷に入る瞬間から、あなたはミラーで後方の電車を探し続ける立場になっている
Q3軌道敷内通行違反の反則金と点数は、どのくらいですか?
違反点数は1点、反則金は普通車で7,000円ほど(車種で変動)とされています(最新の改正状況をご確認ください)。金額だけ見れば軽微ですが、軌道敷が絡む事故に発展すると話は別です。実務のポイント:反則金を払うと違反の事実を認めた扱いになりやすい。標識区間や車線幅不足の例外に当たる心当たりがあるなら、即納付する前に立ち止まって証拠を確認する価値がある
Q4バイクでレールの溝に滑って転んだ場合、全部自分の責任ですか?
必ずしもそうではありません。運転者の注意義務は当然問われますが、レール溝の段差や周辺舗装の管理状態に瑕疵があれば、道路管理者に対して国家賠償法2条の営造物責任を問える余地があります。実務のポイント:路面電車の街ではレール溝スリップは典型的な二輪事故だが、多くのライダーが自己責任と諦めて泣き寝入りしている。転倒直後に溝の状態と雨天・レール表面を撮影しておくかどうかで、後の主張の余地が変わる
間違えやすい点 AI による整理
- 「路面電車のレールの上は全面的に走行禁止」と思い込んでいるドライバーが多いが、21条2項は明確に例外を並べている。左側の車線幅が足りないとき、工事で塞がれているとき、「軌道敷内通行可」の標識があるとき。この三つの場面では、軌道敷を走ることこそが正しい選択になる
- 軌道敷に入れることは知っていても、入った後にのしかかる3項の義務の重さを見落としている人が多い。後方から電車が接近したら、速やかに外へ出るか距離を保つ。これは努力目標ではなく義務であり、怠って電車の運行を妨げれば、それ自体が違反であり、接触事故なら過失割合でも不利に働く
- 「軌道敷に入るべきか避けるべきか」で悩む人は、問いの立て方を間違えている。答えはあなたの裁量ではなく、標識の有無と車線幅という客観的条件で先に決まっている。悩むべきは入るかどうかではなく、目の前の道がどの条件に当てはまるかを瞬時に読むことだ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する空間 | 道交法21条:軌道敷(路面電車の走行帯)内 | 道交法17条:車道と歩道、道路の左側部分 道交法18条:同一車線内の左側寄りの位置取り |
| 原則と例外の構造 | 原則禁止+横切る場合・危険防止を除外+幅員不足/工事/標識の三例外 | 左側部分通行が原則、追越し・工事等で例外的に右側部分へ 左側寄り通行が原則、道路状況等でやむを得ない場合は例外 |
| 他の交通主体との優先関係 | 路面電車が優先、後方接近時は退避・距離保持義務(3項) | 対向車との関係で右側部分へのはみ出しを制限 自転車・歩行者との側方間隔確保が実務上の焦点 |
| 違反が争点化する場面 | 標識区間か、幅員が足りていたかという客観的条件の立証 | はみ出しの必要性・やむを得なさの立証 左側寄りを維持できない道路状況の立証 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では高雄環狀輕軌・淡海輕軌など LRT が近年整備され、共用路權区間での自動車進入は捷運法系統と道路交通法規の双方で規律される。日本のように単一条文で原則・例外・優先義務を集約する構成ではない
韓国は1968年のソウル路面電車廃止以降、市街地を走る営業路面電車が存在せず、軌道敷内通行に直接対応する規律の実務的比重は小さい
ドイツは路面電車が都市交通の基幹であり、軌道上の通行可否・追越し方法・路面電車の優先が StVO 全体に分散して規定されている。日本のような『原則禁止+例外開放』型ではなく、共存を前提とした運用が中心
連邦統一法はなく、州および市の条例で light rail の専用路権への進入可否が定まる。ポートランドやサンフランシスコなど路線ごとに標示運用が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 軌道敷内を走っている最中、ミラーに後方から接近する路面電車が映る。判断の猶予は数秒。速やかに軌道敷外へ出るか距離を保たなければ、あなたは電車の運行を妨げた側になる(21条3項)。ここでもたつくと違反に加え、追突事故なら過失の重い側に立たされる
- もし「軌道敷内通行可」の標識もなく、左側の車線幅が明らかに足りない道に入り込んだら、どうなる? 実はその状況は2項1号に当たり、軌道敷内を走っても違反にならない。避けようとして無理に寄り、自転車や歩行者と接触する方がよほど危険だ
- 路面電車の走る街へ観光でレンタカー。土地勘のないあなたはレールを避けようと右往左往し、後続車のクラクションを浴びる。地元ドライバーは標識区間で軌道敷をすっと使って流れていく。ルールを知る者と知らぬ者で、同じ道の走り方がまるで違う
- バイクで軌道敷のレール溝にタイヤを取られ転倒。あなたは「自分の不注意」と諦めかけるが、待ってほしい。溝の管理状態次第では道路管理者の責任(国家賠償法2条の営造物責任)を問える余地がある。転んだ側が一方的に泣く話ではない
- 青切符を切られた。「軌道敷内通行違反」。あなたは標識区間を走っていた、あるいは車線幅が足りなかったと記憶している。ここで反則金を払えば違反が確定する。だが2項の例外に当たるなら、それは違反ではない。数日以内に、払うか争うかを決める場面が来る
取るべき行動
被害を受けた側:1. 軌道敷内で電車や他車と接触したら、まずその場の車線幅・標識・工事の有無を写真とドラレコで確保。2項の例外に当たる適法通行だった証拠が過失割合を決める2. バイクのレール溝転倒なら、溝の段差・舗装の損壊を撮影、道路管理者の管理瑕疵(国家賠償法2条)を検討3. 電車側の運行状況(速度・警笛の有無)も記録4. 人身なら診断書を取り、示談前に過失割合を弁護士に確認する
訴えられた側:1. 青切符を受け取っても即断で署名・納付しない。走行地点に「軌道敷内通行可」標識があったか、左側の車線幅が不足していたか(2項1号)を思い出す2. 該当するなら例外通行であり違反ではない。その場で警察官に主張し、記録を残す3. 争うなら反則金を納付せず、後日の刑事手続で正式に争う道が残る(納付=違反の事実上の承認になりうる) 4. ドラレコ映像を至急保存、上書き消去を防ぐ
時効(請求できる期限):交通反則告知(青切符)を受けた場合、反則金の仮納付は告知の翌日から起算して数日以内、応じなければ後日の通告後に改めて納付期限が来る。争う場合は納付せず刑事手続へ移る。刑事の公訴時効は本違反のような軽微な道路交通法違反で原則3年(刑事訴訟法250条)(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和35年(1960年) 新設:道路交通法の制定に伴い、軌道敷内の通行を規律する本条が置かれた。原則禁止、限定列挙による例外通行、路面電車接近時の退避義務という三層構造が採られている
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