道路交通法 第11条(行列等の通行)
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- 学生生徒の隊列、葬列その他の行列(以下「行列」という。)及び歩行者の通行を妨げるおそれのある者で、政令で定めるものは、前条第二項の規定にかかわらず、歩道等と車道の区別のある道路においては、車道をその右側端(自転車道が設けられている車道にあつては、自転車道以外の部分の右側端。次項において同じ。)に寄つて通行しなければならない。
- 2.前項の政令で定める行列以外の行列は、前条第二項の規定にかかわらず、歩道等と車道の区別のある道路において、車道を通行することができる。この場合においては、車道の右側端に寄つて通行しなければならない。
- 3.警察官は、道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図るため必要があると認めるときは、第一項の行列の指揮者に対し、区間を定めて当該行列が道路又は車道の左側端(自転車道が設けられている車道にあつては、自転車道以外の部分の左側端)に寄つて通行すべきことを命ずることができる。
この条文の基本情報
行列等の通行とは何ですか?
定義行列等の通行とは、道路交通法第11条に定められた規定で、「学生生徒の隊列、葬列その他の行列(以下「行列」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路交通法第11条(行列等の通行)は、日本の道路交通法に含まれる条文です。
- 道路交通法第11条の条文原文は「学生生徒の隊列、葬列その他の行列(以下「行列」という。」で始まります。
- 道路交通法第11条は第二章 歩行者等の通行方法に置かれています。
- 道路交通法の公布日は昭和35年6月25日です。
- 道路交通法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路交通法第11条の前の条は道路交通法第10条です。
- 道路交通法第11条の次の条は道路交通法第12条です。
- 道路交通法第11条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第11条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105 - 本サイト収録
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第11条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000105/11
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路交通法11条は、学生生徒の隊列や葬列などの行列は歩道ではなく車道の右側端に寄って通行すべきと定める。警察官は区間を定めて左側端通行を命じられる。
Q · デモや葬列みたいな列って、道路のどこを歩けばいいんですか?
歩道ではなく車道の右側端に寄って通行します
道路交通法11条により、学生生徒の隊列、葬列その他の行列は、歩道等と車道の区別がある道路でも歩道ではなく車道の右側端に寄って通行します(1項・2項)。歩行者は歩道を通るという原則(10条2項)の例外です。さらに警察官は、危険防止と交通の安全・円滑のため必要なときは、行列の指揮者に対し区間を定めて左側端を通行するよう命じることができます(3項)。デモ行進の場合は、これに加えて道路使用許可(77条)と各都道府県の公安条例に基づく届出の要否も確認が必要です。
解説
デモ行進、葬列、遠足で並ぶ児童の列。バラバラに見えるこれらには、法律上の共通の顔がある。すべて道路交通法11条にいう『行列』だ。歩行者は原則、歩道等と車道の区別がある道路では歩道を通る(10条2項)。ところが行列は違う。政令で定める行列や歩行者は、歩道ではなく車道の右側端に寄って通行しなければならない(1項)。それ以外の行列も車道を通行でき、やはり右端に寄る(2項)。さらに警察官は、危険防止と交通の安全・円滑のため、行列の指揮者に対し区間を定めて左側端を通れと命じられる(3項)。あなたが集会でデモを組むとき、葬儀で隊列を送るとき、この一条が『どこをどう歩くか』を縛っている。知らずに歩道いっぱいに広がれば、別の妨害行為として咎められることもある。
法的な位置づけ
道路交通法11条は行列等の通行方法を定める規定であり、学生生徒の隊列、葬列その他の行列および歩行者の通行を妨げるおそれのある者で政令で定めるものは、歩行者の歩道通行原則(同法10条2項)にかかわらず車道の右側端に寄って通行すべきものとする。第3項は警察官に、区間を定めた左側端通行命令の権限を与える。
手順
- 1.行列の性質と適用条項を先に確定する その列が政令で定める行列(11条1項)か、それ以外の行列(2項)かを確認する。いずれでも車道の右側端が原則だが、根拠条項が違うと道路使用許可や届出の整理も変わる。道路交通法施行令の該当規定と所轄警察署の運用を確認する
- 2.道路使用許可と公安条例の届出を二重に整える 道路交通法77条の道路使用許可と、各都道府県の公安条例に基づく集団行進の届出は別建ての手続。片方だけ整えて当日中止させられる例が多いため、所轄警察署と都道府県公安委員会の双方に必要書類を確認して同時進行で提出する
- 3.参加者に通行位置を事前周知する 「危ないから歩道へ」ではなく「車道の右側端に寄る」が法律の要求であることを、集合時に口頭とプリントの両方で伝える。列の幅、先頭と最後尾の目印、隊列を崩さない歩幅を具体的に指定し、誘導係を先頭・中間・最後尾に配置する
- 4.警察官の左側端通行命令に備え、区間を記録する 11条3項の命令は「区間を定めて」が要件。命令が出たら、どの地点からどの地点までかを指揮者がその場で復唱確認し、時刻・警察官の所属と氏名・区間の起終点をメモと録音で残す。正当な理由なく従わなければ処罰対象になりうるため、まず従いつつ記録する
よくある質問 AI による整理
Q1行列とは道路交通法上どういう意味ですか?
学生生徒の隊列、葬列その他これらに類する集団の列を指します(11条1項)。人数や隊形が定型化され、一体として道路を移動する集団が想定されています。
Q2行列が車道の右側端を歩くのはなぜですか?
対向してくる車両を目視できる位置に列を置き、追い越されるより早く危険を認知できるようにするためです。歩行者の対面通行原則(10条1項)と同じ発想です。
Q3自転車道がある道路では行列はどこを通りますか?
自転車道以外の部分の右側端を通行します(11条1項括弧書き)。自転車道の中に列を入れてはならず、車道側の右端に寄る形になります。
Q4道路使用許可はいつまでに申請しますか?
行事の内容と地域により異なりますが、実務上は所轄警察署に数日から数週間前の申請が求められます。日程が決まった段階で所轄署に確認するのが確実です。
Q5行列の指揮者とは誰のことですか?
その列を統率し進行を決める立場の人です。デモの主催責任者、葬儀の進行担当、遠足の引率教員などが該当し、11条3項の命令はこの指揮者に向けられます。
Q6マラソン大会やパレードも行列に当たりますか?
隊列を組んで道路を移動する形態であれば行列として通行方法の規律を受けうる一方、道路を占用する行事としては77条の道路使用許可が別途問題になります。
Q7行列の通行方法に違反したらどうなりますか?
歩行者・行列の通行方法違反は罰則規定の対象となりえます。反則金制度は車両中心の仕組みで、歩行者側の違反は刑事手続に進みうる点が異なります(最新運用は要確認)。
Q8行列と一般の歩行者集団はどう区別しますか?
偶然居合わせた人の集まりは行列ではありません。統率者がいて一体として進行する隊形かどうかが分かれ目で、通行妨害のおそれの有無も判断要素になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1デモ行進って、歩道を歩いちゃダメなんですか?
政令で定める行列は、歩道ではなく車道の右側端に寄って通行しなければなりません(11条1項)。それ以外の行列も車道を通行でき、右端に寄ります(2項)。歩道を大人数で占拠する方が通行妨害になりえます。実務のポイント:デモは道路交通法の通行方法だけでなく、各都道府県の公安条例による事前届出も必要な『二重手続』。片方だけ整えて当日止められる主催者が後を絶たない
Q2警察官に『そっちの端を通れ』と言われたら、断れないんですか?
第3項は、危険防止と交通の安全・円滑のため必要なとき、警察官が行列の指揮者に対し区間を定めて左側端の通行を命じられると定めます。正当な理由のない不服従は処罰対象になりえます。実務のポイント:命令は『区間を定めて』が要件。どこからどこまでかを現場で確認・記録しておくと、後で範囲外の制限を争う材料になる。口頭でも法的な命令である点を押さえておく
Q3葬列や子どもの遠足の列も、この条文の対象なんですか?
葬列は条文が明示する『行列』の一例で、学生生徒の隊列も同じく対象です(11条1項)。政令で定める行列に当たるかで1項・2項の適用が分かれますが、いずれも車道の右側端が原則です。実務のポイント:引率教員や葬儀社が通行方法を知らずに歩道へ列を作ると、かえって歩行者の流れを止めて注意される。大人数の列は『車道の右端』が基本、と現場責任者が押さえておくだけで事故もトラブルも減る
間違えやすい点 AI による整理
- 『行列でも歩行者だから歩道を歩くべき』と思われているが、逆。政令で定める行列は車道の右側端を通行しなければならない(1項)。歩道を大人数で占拠する方が、かえって通行妨害になりうる
- 『デモは集会の自由だから道路交通法は関係ない』という問いの立て方自体がずれている。自由の保障と、その自由をどう行使するかの交通ルールは別レイヤーで、11条と公安条例は後者を規律する。両者は矛盾せず併存する
- 警察官の『左端を通れ』という指示を単なるお願いだと受け取る人がいるが、第3項は法的な『命令』。あなたから見れば現場の口頭指示でも、法律から見れば従う義務のある行政命令で、正当な理由のない不服従は処罰対象になりうる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 通行すべき場所 | 11条:行列は車道の右側端に寄って通行 | 10条:歩行者は歩道等がある道路では歩道等を通行 12条:横断は横断歩道等によることが原則 |
| 規律の対象 | 隊列・葬列その他の行列、通行を妨げるおそれのある者 | 個々の歩行者一般 道路を横断しようとする歩行者 |
| 行政手続の要否 | デモ・行事なら77条の道路使用許可と公安条例届出が別途必要になりうる | 手続不要、通行方法のみの規律 手続不要、横断方法のみの規律 |
| 警察官の個別命令権 | 3項:区間を定めて左側端通行を命じうる | 個別命令の規定なし 個別命令の規定なし |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は歩行者の通行方法を規則レベルで細かく定め、違反は処罰条例で行政罰として処理する。日本のように「行列」を独立の類型として条文の見出しに掲げる構成は取っていない
韓国は日本とほぼ同型の条文構成を持ち、行列の類型と車道通行、警察官の通行方法指示をまとめて規定する。日本法の影響が構造上明確に読み取れる例
ドイツは行進・隊列を Verband として扱い、人数規模により車両に準じた扱いをする点が特徴。日本の「右側端」に対し、右側通行制のため通行位置の基準そのものが左右反転する
米国は州法レベルの通行方法規定より、市条例の parade permit と修正1条(表現の自由)審査が実務の中心。通行位置の細目より、許可制の合憲性が争点化しやすい
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 市民団体でデモ行進を主催したあなた。参加者に『危ないから歩道を歩いて』と指示していたら、実は法律は逆を求めている。政令で定める行列は車道の右側端を通行する義務がある(11条1項)。歩道を埋め尽くす方が通行妨害と見なされることもある
- 来週末の抗議集会のデモ、準備はあと5日。道路使用許可(77条)と公安条例の届出、行列の通行方法、この三つを揃えないと当日その場で中止させられる。時間がない
- 遠足で児童の隊列を引率する担任教員。歩道と車道の区別がある道では、列は車道の右側端に寄る。引率者がこれを知らないまま歩道に広がると、事故と苦情の火種になる
- もし行進中に警察官が『この区間は道路の左端に寄って進め』と命じてきたら、無視できるのか? 第3項の命令で、区間を定めたものなら正当な理由なく従わないと処罰の対象になりうる
- 父の葬儀で親族が隊列を組み、車道を故人と歩く。その葬列も法律上の『行列』で、右側端が原則。警察官の指示があれば従う。知らずに車道の中央を歩けば危険も責任も自分に返ってくる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 行列と接触・事故になったら、まず写真・ドライブレコーダー・目撃者を確保2. 行列側が車道の右側端を通行していたか、警察官の指示に反していなかったかを確認、違反があれば過失割合(民法709条、722条2項)で有利に働く3. 主催者・指揮者が誰かを特定、団体主催なら団体にも責任追及の余地4. 人身なら人身事故として警察に届け出、物損でも記録を残す
訴えられた側:1. 行事・デモを組む前に、道路使用許可(77条)と各都道府県の公安条例に基づく届出の要否を確認2. 行列は歩道ではなく車道の右側端に寄って通行するよう参加者へ周知3. 当日、警察官から区間を定めた左端通行の命令(3項)が出たら、正当な理由がなければ従う、拒否は別途処罰対象4. 命令が『区間を定めて』の要件を満たしているか現場で確認し、範囲を記録
時効(請求できる期限):本条の通行義務自体に民事上の時効はない。命令違反等が刑事罰の対象となる場合、その法定刑に応じ公訴時効は原則3年(刑事訴訟法250条2項)。歩行者・行列の違反は反則金制度の対象外で刑事手続に直行しうる点に注意(最新の運用を要確認)
学説
通説:11条は歩行者の歩道通行原則(10条2項)の特則であり、集団としての一体的移動が歩道の通行機能を損なうことを踏まえ、列の位置を車道右側端に定型化したものと理解される。3項の命令権は、定型的規律では対処できない現場の危険に対する補完的手段と位置づけられる。
有力説:集団行進に関する規律は、道路交通法の通行方法規制と各都道府県の公安条例による事前届出制が併存する二層構造であり、両者は保護法益を異にするため重複規制には当たらないと整理される。表現内容に立ち入らない技術的規律にとどまる限り、憲法21条との緊張は生じにくいとされる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和35年(1960年) 新設:道路交通法(昭和35年法律第105号)の制定に伴い、旧道路交通取締法の体系を全面改編する中で、行列等の通行方法に関する規定として設けられた。
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