要点道路交通法 12 条は、横断歩道の付近ではその横断歩道で道路を渡ること、交差点では標識で認められる場合を除き斜め横断をしないことを歩行者等に義務づける規定である。
Q · 横断歩道が少し先にあるとき、その場で車道を渡ったら違反になるの?
横断歩道の付近なら、その横断歩道を渡る義務があります
道路交通法 12 条 1 項は、横断歩道がある場所の付近で道路を横断するときは、その横断歩道によって渡ることを歩行者等に義務づけています。2 項は交差点での斜め横断を、道路標識等で認められる場合を除いて禁止します。違反には同法 121 条で 2 万円以下の罰金または科料が定められていますが、現場で処理される例は稀です。実際の効き目は事故時に現れ、民法 722 条 2 項の過失相殺により歩行者側の過失割合が引き上げられ、受け取る賠償額が減ります。
駅前で、目の前の道路の斜め向かいにコンビニがある。横断歩道は30メートル先。急いでいるあなたは、車の切れ目を見て斜めに渡る。この何気ない行動が、もし事故に遭ったとき、あなたの手取り賠償額を数十万円から数百万円削る引き金になる。道路交通法12条は、歩行者等(2023年4月からは配達ロボットなどの遠隔操作型小型車も含む)に対し、横断歩道の付近ではその横断歩道を使って渡れと命じ、交差点での斜め横断も原則禁止する。多くの人はこれを「守らなくても捕まらないルール」と思っている。確かに歩行者が反則金を取られることは滅多にない。だが本当の効き目は別の場所にある。事故で被害者になったとき、この条文に違反していたという一点が、過失相殺(民法722条2項)であなたの過失割合を引き上げ、車側が払うべき金額を法的に減らす。渡る場所を選ぶという一秒の判断が、事故後のあなたの財布に直結している。
道路交通法 12 条は歩行者等の横断の方法を定める規定である。1 項は、横断歩道がある場所の付近において道路を横断する場合、その横断歩道によらなければならないとする。2 項は、交差点において道路標識等により斜めの横断が認められている場合を除き、斜め横断を禁止する。2022 年改正により、規律の対象は遠隔操作型小型車を含む「歩行者等」に拡張された。
歩行者等が道路を渡るときの法的ルールのことです。12 条 1 項が横断歩道付近での横断歩道使用義務を、2 項が交差点での斜め横断禁止を定めています。
条文に具体的な数字はありません。距離・見通し・交通量などから個別に判断され、実務でも評価が分かれます。横断歩道が視認できる範囲かどうかが目安にされることが多いです。
遠隔操作で歩道等を走行する配達ロボット等を指します。2022 年改正で「歩行者等」に含まれ、2023 年 4 月から 12 条の横断ルールに従う義務を負います。
道路標識等により斜め横断が認められている交差点では適法です。12 条 2 項は、標識等で認められる場合を明文で例外としています。標識がなければ斜め横断は禁止です。
同法 121 条により 2 万円以下の罰金または科料です。ただし歩行者が現場で処理される例は極めて稀で、実際の不利益は事故時の過失相殺として現れます。
12 条は横断歩道付近での使用を義務づけるだけで、離れた場所での横断自体は一律禁止していません。ただし 13 条により、車両の直前直後の横断や横断禁止場所での横断は禁じられます。
事案ごとの個別判断で一律の数字はありません。実務では過失相殺率の認定基準表を出発点に、横断態様・年齢・見通し・夜間かどうかなどで修正されます。
現場写真・ドラレコ・地図で横断歩道との距離を検証し、根拠となる基準の該当類型を確認します。争う価値があれば交通事故に強い弁護士へ。弁護士費用特約があれば自己負担ゼロで戦えます。
12条1項が使用を義務づけるのは横断歩道の『付近』に限られ、離れた場所での横断そのものを一律禁止してはいません。ただし何メートルからが付近かは条文に数字がなく、実務上、解釈が分かれています。業界裏話ヒント:事故の過失相殺では、横断歩道が「見える範囲」にあったかどうかが一つの目安にされることが多い。近くに横断歩道があるのに使わなかったという事実は、被害者でも過失割合を押し上げる。渡る場所は安全だけでなく、事故後の金額の問題でもある
交差点で道路標識により斜め横断が認められている場所(スクランブル交差点など)を除き、12条2項で斜め横断は禁止です。違反すると理屈上は罰則の対象になります。業界裏話ヒント:歩行者が斜め横断で反則金を取られる例は現実には稀ですが、事故が起きた瞬間に意味が変わる。斜めに渡っていた事実がドラレコに残っていると、過失割合を争う場面で車側の強力な武器になる。捕まらない=無害、ではない
運転者には38条の歩行者優先義務があるため車側の過失が大きいのが原則ですが、歩行者の12条違反があれば過失相殺(民法722条2項)で歩行者側も一定割合の過失を負います。信号無視や飛び出しでは歩行者の過失が3割以上になる裁判例もあります。業界裏話ヒント:保険会社の担当者は過失割合の相場表(別冊判例タイムズ38号などの基準)を握っていて、それを元に金額を提示してくる。被害者側がこの基準の存在を知らないと、提示額を『そういうものか』と受け入れてしまう。基準を知る者だけが交渉できる
歩行者の12条違反にも罰則(2万円以下の罰金または科料、道交法121条)が一応ありますが、現場で処理される例は極めて稀です。業界裏話ヒント:だからこそ多くの人が『歩行者ルールは飾り』と誤解する。だが本当の効力は刑事罰ではなく民事の過失相殺にある。捕まらないルールほど、事故という別の場面で牙をむく。刑事と民事で条文の効き方が違うという、玄人が最初に見抜く構造だ(最新の改正状況をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 12 条:歩行者等がどこを・どう渡るか(横断の方法) | — |
| 義務を負う者 | 歩行者等(2023 年 4 月から遠隔操作型小型車を含む) | — |
| 典型的な違反行為 | 横断歩道の付近での違反横断、交差点での斜め横断 | — |
| 事故時の働き方 | 歩行者側の過失割合を押し上げる材料になる | — |
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