不当景品類及び不当表示防止法 第21条(行政手続法の適用除外)
クイックジャンプ
内閣総理大臣がする課徴金納付命令その他のこの節の規定による処分については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第三章の規定は、適用しない。ただし、第十条第八項の規定に係る同法第十二条及び第十四条の規定の適用については、この限りでない。
この条文の基本情報
行政手続法の適用除外とは何ですか?
定義行政手続法の適用除外とは、不当景品類及び不当表示防止法第21条に定められた規定で、「内閣総理大臣がする課徴金納付命令その他のこの節の規定による処分については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第三章の規定は、適用しない。ただし、第十条第八項の…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 不当景品類及び不当表示防止法第21条(行政手続法の適用除外)は、日本の不当景品類及び不当表示防止法に含まれる条文です。
- 不当景品類及び不当表示防止法第21条の条文原文は「内閣総理大臣がする課徴金納付命令その他のこの節の規定による処分については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第三章の規定は、適用しない。ただし、第十条第八項の…」で始まります。
- 不当景品類及び不当表示防止法第21条は第三節 課徴金に置かれています。
- 不当景品類及び不当表示防止法の公布日は昭和37年5月15日です。
- 不当景品類及び不当表示防止法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 不当景品類及び不当表示防止法第21条の前の条は不当景品類及び不当表示防止法第20条です。
- 不当景品類及び不当表示防止法第21条の次の条は不当景品類及び不当表示防止法第22条です。
- 不当景品類及び不当表示防止法第21条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
不当景品類及び不当表示防止法(昭和三十七年法律第百三十四号)第21条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/337AC0000000134 - 本サイト収録
不当景品類及び不当表示防止法(昭和三十七年法律第百三十四号)第21条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/337AC0000000134/21
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点景品表示法21条は、課徴金納付命令などの処分に行政手続法第三章(聴聞・弁明)を適用しないと定める。ただし理由の提示と処分基準は適用され、命令後の審査請求・取消訴訟も制限されない。
Q · 課徴金納付命令の前に、聴聞や弁明の機会はもらえるの?
いいえ。景表法21条で聴聞は適用除外、だが争う道は残る
景品表示法21条により、課徴金納付命令その他この節の処分には、行政手続法第三章(聴聞・弁明の事前手続)が適用されません。つまり命令前に聴聞は開かれません。ただし返金措置に係る処分基準(同法12条)と理由の提示(同法14条)は適用され、命令後の審査請求(3か月)・取消訴訟(6か月)も制限されません。聴聞がない=争えない、ではありません。
解説
景表法違反で課徴金を取られる。広告に「業界No.1」と根拠なく書いた、通常価格を二重価格表示で偽った。ある朝、消費者庁から課徴金納付命令の書面が届く。あなたは「行政手続法で聴聞が開かれて、そこで反論できるはずだ」と身構えるかもしれない。だがこの21条が、その期待を正面から断ち切る。課徴金命令その他この節の処分には、行政手続法第三章(不利益処分の事前手続、聴聞や弁明の機会)は適用されない。ただし全部が消えるわけではなく、処分基準(同法12条)と理由の提示(同法14条)の一部は、ただし書で残されている。本当に重要なのは、外されるのは「処分前」の手続だけで、処分後の審査請求や取消訴訟は一切制限されないという点だ。聴聞がないことを「もう打つ手なし」と勘違いして黙って納付してしまう企業がある。それが最大の落とし穴である。
法的な位置づけ
景品表示法21条は、消費者庁による課徴金納付命令その他この節の処分について、行政手続法第三章の不利益処分の事前手続(聴聞・弁明)を適用除外する規定である。ただし返金措置に係る処分基準(12条)と理由の提示(14条)は適用され、課徴金制度の迅速性と最低限の手続保障を両立させる構造をとる。
よくある質問 AI による整理
Q1課徴金とは何ですか?
違反行為で得た不当な利益を国に納付させる行政上の金銭的負担です。刑事罰の罰金とは別で、景表法では優良誤認・有利誤認表示などが対象になります。
Q2景表法の課徴金はいくらですか?
原則として対象期間の対象商品・役務の売上額に一定率を乗じて算定されます。一定の規模に満たない場合や課されない場合もあり、命令書の算定根拠で確認します。
Q3措置命令と課徴金納付命令の違いは何ですか?
措置命令は表示の差止め・再発防止などの行為命令、課徴金納付命令は金銭の納付命令です。両方が併せて出されることもあります。
Q4景表法の課徴金は減額できますか?
違反を自主申告した場合や、消費者への返金措置(景表法10条)を実施した場合に減額・免除される余地があります。命令が固まる前ほど打てる手が多くなります。
Q5行政手続法の適用除外とは何ですか?
本来必要な聴聞・弁明などの事前手続を、特別法が個別に外すことです。景表法21条は迅速な処分を可能にするため第三章を適用除外しています。
Q6課徴金命令への審査請求はいつまでにすべきですか?
処分があったことを知った日の翌日から3か月以内です(行政不服審査法18条)。聴聞を待っている間に期限が過ぎないよう注意が必要です。
Q7ステマも課徴金の対象になりますか?
ステルスマーケティングは2023年から景表法の不当表示として規制対象です。優良誤認・有利誤認に当たれば、措置命令や課徴金の対象になり得ます。
Q8二重価格表示は課徴金の対象ですか?
実際には販売実績のない架空の通常価格を比較対象にする二重価格表示は、有利誤認表示として課徴金の対象になり得ます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1聴聞もなしにいきなり課徴金命令って、不意打ちじゃないんですか?
行政手続法の聴聞・弁明は適用除外(景表法21条本文)ですが、命令書には理由の提示(同法14条、21条ただし書で残存)が義務付けられ、処分基準も適用されます。完全な不意打ちではありません。実務のポイント:理由提示が抽象的・形式的な課徴金命令は、それ自体が取消事由になりえます。命令書の「理由」欄が「優良誤認に該当するため」程度の薄い記載なら、そこを突いて取消しを狙う弁護士がいる。聴聞がない分、理由欄の精度が攻防の中心になる
Q2聴聞がないなら、課徴金命令はもう争えないんですか?
争えます。21条が外すのは処分『前』の事前手続だけで、処分後の行政不服審査法による審査請求、行政事件訴訟法による取消訴訟は何ら制限されません(行政不服審査法2条、行政事件訴訟法3条)。実務のポイント:課徴金は返金措置(景表法10条)で減額・免除されることがある。命令前に消費者へ自主返金するスキームを組めば課徴金が大きく下がり、聴聞で正面から争うより企業の最終支出が小さくなるケースがある。争うか返すか、を最初に天秤にかける
間違えやすい点 AI による整理
- 「課徴金命令には行政手続法の聴聞があるはず」と思っている人は、そもそも問いの立て方を誤っている。21条が明示的に第三章を適用除外している以上、聴聞は来ない。来るかどうかを待つのではなく、来ないことを前提に、理由提示の不備と事後救済(審査請求・取消訴訟)に照準を合わせるのが正しい構えだ
- 「事前手続が省かれるなら、防御の機会自体がない」と諦める人が多いが、これは適用除外の射程を過大に見ている。除外されるのは処分『前』の手続だけ。処分基準(行政手続法12条)と理由の提示(同14条)はただし書で残り、処分後の審査請求・取消訴訟は完全に生きている。防御の窓口は閉じていない、開く場所が移動しただけだ
- 「適用除外なんて細かい例外規定で、自分の会社には縁がない」と読み飛ばされがちだが、適用除外条項こそ、その分野で行政が最も強い権限を振るう場所を指し示している。聴聞を外してまで迅速処分を可能にしたという事実が、課徴金制度の本気度そのものを物語っている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 処分の性質 | 21条:手続規定(行政手続法第三章を適用除外) | 7条:措置命令(差止め・再発防止の行為命令) 8条:課徴金納付命令(金銭の納付命令) |
| 事前の聴聞・弁明 | 適用除外(聴聞は開かれない) | 21条により事前手続なし 21条により事前手続なし |
| 減免・救済の窓口 | 理由の提示(14条)の不備を取消訴訟で争う | 審査請求・取消訴訟で争う 返金措置(10条)による減額・免除+審査請求・取消訴訟 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も虚偽不実広告を行政罰の対象とし、行政程序法に適用除外規定を置く。事前手続の範囲は事案により異なる
韓国も虚偽・誇大広告に過徴金を課す。行政処分の事前手続は行政절차법が規律し、特別法による調整がある
ドイツは誤認惹起的広告を不正競争防止法で規律し、制裁は秩序違反法に基づく過料が中心。手続は秩序違反手続による
米国は連邦取引委員会が欺瞞的広告を規制し、行政手続は APA に基づくが、同意命令や民事制裁金の枠組みで迅速処理される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、課徴金納付命令の前に消費者庁から聴聞の機会も与えられなかったとしたら、それは違法な不意打ちではないのか? 21条がある以上、行政手続法の聴聞や弁明がないこと自体は適法。だが命令書の理由提示が不十分なら、そこは別の話になる
- 広告代理店として作ったランディングページが優良誤認と認定され、課徴金命令が届いた。命令書を開いて「聴聞の通知がどこにもない」ことに戸惑う。だが争うなら審査請求は処分を知った日の翌日から3か月、取消訴訟は6か月。来ない聴聞を待っている間に、その期限が静かに過ぎていく
- ECサイトの「今だけ半額」が、実は元から付けたことのない架空の通常価格だった。課徴金命令が来る。事前の聴聞はない。命令書の理由欄だけが、最初の反撃材料になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 命令書を受け取ったら、まず「理由」欄を精読し、対象期間・対象売上額・課徴金率といった算定根拠が具体的に示されているか確認する2. 不服があれば審査請求(処分を知った日の翌日から3か月)または取消訴訟(6か月)の準備に入る、聴聞を待ってはいけない3. 返金措置(景表法10条)が間に合う局面なら、消費者への自主返金で課徴金の減額・免除を狙う4. 弁護士は景表法・消費者法の実務に強い人を選ぶ、一般民事とは戦い方が違う
訴えられた側:1. 消費者庁の調査(報告命令・立入検査)が来た段階で、対象売上×課徴金率で課徴金リスクを試算する2. 措置命令前の弁明の機会を最大限活用し、表示の合理的根拠を示す資料を整える(不実証広告規制への備え) 3. 自主的な是正・返金措置を早期に検討、命令が固まる前ほど打てる手が多い4. 命令が出た後は理由提示の充足性を起点に争点を組む
時効(請求できる期限):課徴金納付命令への審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月(行政事件訴訟法14条)。課徴金の対象は違反行為をやめた日から起算する除斥期間の制約を受ける(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:景表法21条による行政手続法第三章の適用除外は、課徴金制度の迅速・実効的な運用を確保するための立法政策と理解される。事前手続を外す一方で、理由の提示(14条)の存続と処分後の事後救済(審査請求・取消訴訟)が手続保障の最低限を担保する構造と解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成26年(2014年) 改正:景品表示法に課徴金制度を導入する改正(平成28年/2016年施行)。課徴金納付命令その他の処分に係る行政手続法の適用関係を整理する手続規定が設けられた。
- 不当景品類及び不当表示防止法 第5条不当な表示の禁止、課徴金の前提となる違反類型(現行効力を要確認)
- 不当景品類及び不当表示防止法 第7条措置命令、課徴金と並ぶ行政処分(現行効力を要確認)
- 不当景品類及び不当表示防止法 第8条課徴金納付命令、本条が手続適用を定める対象(現行効力を要確認)
- 不当景品類及び不当表示防止法 第10条返金措置による課徴金の減額・免除(現行効力を要確認)
- 行政手続法 第12条処分基準、ただし書で適用される一般法規定
- 行政手続法 第13条不利益処分の聴聞・弁明、本条本文が適用除外する対象
- 行政手続法 第14条理由の提示、ただし書で適用される一般法規定
- 行政不服審査法 第2条審査請求、適用除外されない事後救済
- 行政事件訴訟法 第3条抗告訴訟(取消訴訟)、適用除外されない事後救済
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める