内閣総理大臣がする課徴金納付命令その他のこの節の規定による処分については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第三章の規定は、適用しない。
要点景品表示法 21 条は、課徴金納付命令などの処分に行政手続法第三章(聴聞・弁明)を適用しないと定める。ただし理由の提示と処分基準は適用され、命令後の審査請求・取消訴訟も制限されない。
Q · 課徴金納付命令の前に、聴聞や弁明の機会はもらえるの?
いいえ。景表法 21 条で聴聞は適用除外、だが争う道は残る
景品表示法 21 条により、課徴金納付命令その他この節の処分には、行政手続法第三章(聴聞・弁明の事前手続)が適用されません。つまり命令前に聴聞は開かれません。ただし返金措置に係る処分基準(同法 12 条)と理由の提示(同法 14 条)は適用され、命令後の審査請求(3 か月)・取消訴訟(6 か月)も制限されません。聴聞がない=争えない、ではありません。
景表法違反で課徴金を取られる。広告に「業界No.1」と根拠なく書いた、通常価格を二重価格表示で偽った。ある朝、消費者庁から課徴金納付命令の書面が届く。あなたは「行政手続法で聴聞が開かれて、そこで反論できるはずだ」と身構えるかもしれない。だがこの21条が、その期待を正面から断ち切る。課徴金命令その他この節の処分には、行政手続法第三章(不利益処分の事前手続、聴聞や弁明の機会)は適用されない。ただし全部が消えるわけではなく、処分基準(同法12条)と理由の提示(同法14条)の一部は、ただし書で残されている。本当に重要なのは、外されるのは「処分前」の手続だけで、処分後の審査請求や取消訴訟は一切制限されないという点だ。聴聞がないことを「もう打つ手なし」と勘違いして黙って納付してしまう企業がある。それが最大の落とし穴である。
景品表示法 21 条は、消費者庁による課徴金納付命令その他この節の処分について、行政手続法第三章の不利益処分の事前手続(聴聞・弁明)を適用除外する規定である。ただし返金措置に係る処分基準(12 条)と理由の提示(14 条)は適用され、課徴金制度の迅速性と最低限の手続保障を両立させる構造をとる。
違反行為で得た不当な利益を国に納付させる行政上の金銭的負担です。刑事罰の罰金とは別で、景表法では優良誤認・有利誤認表示などが対象になります。
原則として対象期間の対象商品・役務の売上額に一定率を乗じて算定されます。一定の規模に満たない場合や課されない場合もあり、命令書の算定根拠で確認します。
措置命令は表示の差止め・再発防止などの行為命令、課徴金納付命令は金銭の納付命令です。両方が併せて出されることもあります。
違反を自主申告した場合や、消費者への返金措置(景表法 10 条)を実施した場合に減額・免除される余地があります。命令が固まる前ほど打てる手が多くなります。
本来必要な聴聞・弁明などの事前手続を、特別法が個別に外すことです。景表法 21 条は迅速な処分を可能にするため第三章を適用除外しています。
処分があったことを知った日の翌日から 3 か月以内です(行政不服審査法 18 条)。聴聞を待っている間に期限が過ぎないよう注意が必要です。
ステルスマーケティングは 2023 年から景表法の不当表示として規制対象です。優良誤認・有利誤認に当たれば、措置命令や課徴金の対象になり得ます。
実際には販売実績のない架空の通常価格を比較対象にする二重価格表示は、有利誤認表示として課徴金の対象になり得ます。
行政手続法の聴聞・弁明は適用除外(景表法21条本文)ですが、命令書には理由の提示(同法14条、21条ただし書で残存)が義務付けられ、処分基準も適用されます。完全な不意打ちではありません。業界裏話ヒント:理由提示が抽象的・形式的な課徴金命令は、それ自体が取消事由になりえます。命令書の「理由」欄が「優良誤認に該当するため」程度の薄い記載なら、そこを突いて取消しを狙う弁護士がいる。聴聞がない分、理由欄の精度が攻防の中心になる
争えます。21条が外すのは処分『前』の事前手続だけで、処分後の行政不服審査法による審査請求、行政事件訴訟法による取消訴訟は何ら制限されません(行政不服審査法2条、行政事件訴訟法3条)。業界裏話ヒント:課徴金は返金措置(景表法10条)で減額・免除されることがある。命令前に消費者へ自主返金するスキームを組めば課徴金が大きく下がり、聴聞で正面から争うより企業の最終支出が小さくなるケースがある。争うか返すか、を最初に天秤にかける
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 処分の性質 | 21 条:手続規定(行政手続法第三章を適用除外) | — |
| 事前の聴聞・弁明 | 適用除外(聴聞は開かれない) | — |
| 減免・救済の窓口 | 理由の提示(14 条)の不備を取消訴訟で争う | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。