商業登記法 第125条(会社分割の登記)
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第百九条の規定は、合同会社の登記について準用する。この場合において、同条第一項第四号及び第二項第四号中「社員」とあるのは、「業務を執行する社員」と読み替えるものとする。
この条文の基本情報
会社分割の登記とは何ですか?
定義会社分割の登記とは、商業登記法第125条に定められた規定で、「第百九条の規定は、合同会社の登記について準用する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 商業登記法第125条(会社分割の登記)は、日本の商業登記法に含まれる条文です。
- 商業登記法第125条の条文原文は「第百九条の規定は、合同会社の登記について準用する。」で始まります。
- 商業登記法第125条は第八節に置かれています。
- 商業登記法の公布日は昭和38年7月9日です。
- 商業登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月9日時点では廃止情報はありません。
- 商業登記法第125条の前の条は商業登記法第124条です。
- 商業登記法第125条の次の条は商業登記法第126条です。
- 商業登記法第125条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第125条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/338AC0000000125 - 本サイト収録
商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第125条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月9日)https://lawplayer.com/jp/article/338AC0000000125/125
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点商業登記法125条は、合同会社の登記について同法109条(会社分割の登記)を準用し、1項4号・2項4号の「社員」を「業務を執行する社員」と読み替える規定である。
Q · 合同会社が事業を切り出すとき、分割登記の添付書面は誰の同意が要るの?
商業登記法125条により、同意主体は業務を執行する社員です
商業登記法125条は、合同会社の登記について同法109条(会社分割の登記)を準用し、109条1項4号・2項4号の「社員」を「業務を執行する社員」と読み替えます。したがって合同会社が吸収分割・新設分割の登記を申請する際、添付する一致を証する書面の主体は社員全員ではなく、定款で定めた業務執行社員です。ここを取り違えると添付書面の不備として補正・却下の対象になり(商業登記法24条)、効力発生日から2週間という登記期限(会社法923条)を踏み外すおそれがあります。
解説
合同会社を使って事業の一部を切り出す日が来たとき、あなたが法務局に出す申請書の根拠条文は、合同会社のために書かれたものではない。商業登記法125条は、合名会社の会社分割の登記を定めた109条を丸ごと借りてきて、たった一語だけ差し替える。「社員」を「業務を執行する社員」に読み替える、それだけである。だがこの一語が、誰の一致を証する書面を綴じるかを決めてしまう。合名会社は社員全員が業務執行者だから区別が要らない。合同会社は定款で業務執行社員を絞れるので、一致を示すべき主体がずれる。ここを外した申請書は添付書面の不備として却下されうる(商業登記法24条)。しかも吸収分割の変更登記は効力発生日から2週間(会社法923条)。書き直しの往復で期限を踏み外せば、過料を受け取るのは会社ではなく代表者個人である。
法的な位置づけ
商業登記法125条は、合同会社の登記に関する準用規定である。会社分割の登記の添付書面を定める同法109条を合同会社に準用し、同条1項4号および2項4号の「社員」を「業務を執行する社員」と読み替える。持分会社のうち分割会社となれるのは合同会社に限られ、本条はその登記手続における添付書面の根拠となる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.定款で業務執行社員の範囲を確定する 登記書面を作る前に、現行定款で業務執行社員が誰に絞られているかを確認する。定めがなければ社員全員が業務執行社員となる(会社法590条1項)。ここが確定しないと一致を証する書面の署名者が決まらない
- 2.会社法上の同意と登記上の書面を分けて設計する 会社法793条1項による総社員の同意(定款に別段の定めがある場合を除く)と、商業登記法125条・109条の準用による業務を執行する社員の一致を証する書面は、主体が異なりうる。両方を別書面として同時に準備する
- 3.債権者保護手続を効力発生日から逆算する 公告期間が1か月以上必要となる類型があるため、官報公告の申込みと個別催告の起点は効力発生日の約2か月前に置く。公告掲載紙と催告書の控えは登記の添付書面になる
- 4.109条準用を前提に添付書面を全点検する 市販書式集の109条様式を流用する場合、1項4号と2項4号だけが「業務を執行する社員」に読み替わることを赤字で潰し、それ以外は合名会社向けの文言が生きる点を確認する。読み替え箇所の取り違えが最多の補正理由
- 5.効力発生日から2週間以内に登記を申請する 吸収分割は分割会社・承継会社の双方について効力発生日から2週間以内に登記する(会社法923条)。管轄が異なる場合の経由申請の可否と、登録免許税の納付額を事前に確認しておく
よくある質問 AI による整理
Q1商業登記法125条とは何ですか?
合同会社の登記について同法109条を準用する規定です。109条1項4号・2項4号の「社員」を「業務を執行する社員」と読み替え、合同会社の会社分割登記の添付書面の根拠となります。
Q2合同会社は会社分割できますか?
できます。持分会社のうち分割会社になれるのは合同会社だけで、合名会社と合資会社は分割会社になれません(会社法2条29号・30号)。承継側は持分会社でもなれます。
Q3合同会社の会社分割の登記に必要な添付書面は?
商業登記法109条の準用により、分割契約書または分割計画書、業務を執行する社員の一致を証する書面、債権者保護手続を行ったことを証する書面などが必要になります。
Q4会社分割の登記はいつまでにすればいいですか?
吸収分割は効力が生じた日から2週間以内に分割会社・承継会社の双方について登記が必要です(会社法923条)。新設分割は設立の登記によって効力が生じます(同924条)。
Q5分割の登記が遅れたらどうなりますか?
吸収分割は登記が遅れても分割自体は無効になりませんが、登記懈怠は代表者個人に対する100万円以下の過料の対象です(会社法976条1号)。気付いた時点で即申請するのが実務です。
Q6「業務を執行する社員」とは誰のことですか?
持分会社では原則として社員全員が業務を執行しますが、定款で業務執行社員を定めた場合はその社員に限られます(会社法590条1項)。合同会社ではこの絞り込みが可能な点が要点です。
Q7合同会社の分割に総社員の同意は必要ですか?
会社法793条1項により、合同会社が吸収分割をする場合は原則として総社員の同意が必要です(定款に別段の定めがあれば別)。登記の添付書面の主体とは一致しない点に注意が必要です。
Q8合同会社の分割登記が却下されるのはどんな場合?
添付書面の不備は申請の却下事由です(商業登記法24条)。とくに109条の様式をそのまま流用し、同意主体を社員全員のまま作成した書面は不備を指摘されやすい典型例です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1合同会社の話なのに、なんで合名会社の条文が出てくるんですか?
立法技術としての準用です。商業登記法109条が持分会社の会社分割登記の添付書面を定めており、125条がそれを合同会社に借りてきます。違うのは社員の性質だけなので、1項4号と2項4号の「社員」を「業務を執行する社員」に読み替えて調整しています。実務のポイント:準用条文は条文検索に引っかからないため、市販の書式集は109条の様式しか載せていないことが多い。合同会社の案件でその様式をそのまま流用すると、同意主体だけがずれた書面が出来上がる。様式を借りる前に読み替え箇所を赤で潰しておく
Q2登記が2週間に間に合わなかったら、分割そのものが無効になりますか?
吸収分割は効力発生日に効力が生じるので、登記が遅れても分割自体は無効になりません(会社法923条は登記義務を課すだけ)。ただし登記懈怠は代表者個人への100万円以下の過料の対象です(会社法976条1号)。新設分割は逆で、設立の登記によって初めて効力が生じます。実務のポイント:過料の通知は会社宛てではなく代表者の自宅に裁判所から届きます。会社の経費で処理する性質のものではないと考えておくと、期限管理の優先順位が変わる
間違えやすい点 AI による整理
- 「合同会社でも会社分割はできるのか」という問いの立て方が、そもそも半分ずれている。持分会社のうち分割する側になれるのは合同会社だけで、合名会社と合資会社は分割会社になれない(会社法2条29号・30号)。問うべきは可否ではなく、自社が分割側か承継側かで添付書面がどう変わるかである
- 準用条文だから中身は同じ、と理解している人は多い。だがその読み替えが1項4号と2項4号の二か所に限定されている点まで追っている人は少ない。限定されている以上、それ以外の箇所は合名会社向けの文言がそのまま生きる。どこを直し、どこを直さないかを取り違えた書面は、形式だけ整って中身が合わない
- 社内での合意の実感は「社員全員が納得している」だが、登記所に見えているのは書面に現れた業務執行社員の一致だけである。この実感と書面の落差が、そのまま補正通知の理由欄に印字される
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる会社 | 商業登記法125条:合同会社の登記 | 商業登記法109条:合名会社の会社分割の登記(準用元) 商業登記法24条:会社種類を問わない申請の却下事由 |
| 一致を証する書面の主体 | 業務を執行する社員(1項4号・2項4号の読み替え) | 社員(全員が業務執行者であるため区別不要) —(書面が欠ければ却下) |
| 読み替えの範囲 | 1項4号・2項4号に限定。他の号は109条の文言がそのまま生きる | 読み替えなし(本則) — |
| 違反したときの効果 | 同意主体を誤ると添付書面の不備 | 同左 補正できなければ申請却下、期限徒過なら代表者に過料(会社法976条1号) |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾は分割制度を企業併購法に集約し、株式会社型の股份有限公司を中心に設計している。日本の合同会社に最も近い有限公司は分割主体になれないため、本条のような持分会社向け準用規定に対応するものがない
韓国の会社分割は株式会社を対象とする制度であり、2011年に導入された유한책임회사(LLC 型)には分割規定が置かれていない。準用による接続という日本型の解決は採られていない
中国は有限責任公司と株式有限公司の双方に分立を認め、登記は市場主体登記管理条例に基づく一元的な手続で処理される。会社類型ごとの準用構造は採られていない
ドイツは組織変更法(UmwG)に会社類型横断の分割規定を置き、GmbH 固有の特則を別途定める方式。日本のように登記法側で他類型の規定を準用する構造ではなく、実体法側で類型別に書き分ける
米国 LLC のディビジョンは2018年にデラウェア州で導入された比較的新しい制度で、州務長官への certificate of division 提出により効力が生じる。合同会社の母法にあたる LLC 制度でも、分割は後発の追加であった
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 効力発生日を先に決めて分割契約を結んだあと、窓口で添付書面が足りないと言われたらどうなる? 分割の効力自体は登記と無関係に発生しているのに、公示だけが止まる。2週間の登記期限は待ってくれない。残り3日で業務執行社員の一致を証する書面を集め直せるかどうか、そこが実際の勝負になる
- あなたは合同会社の非業務執行社員だ。分割の同意書に自分の署名欄がない。125条の読み替えは、あなたを決定の外側に置く設計になっている
- スタートアップの合同会社が SaaS 事業だけを新会社へ移して資金調達に進む。買い手側の弁護士が最初に取り寄せるのは分割契約書ではなく、登記簿と109条準用の添付書面一式である。ここに綻びがあると、承継の連鎖が途中で切れていないかを疑われ、デューデリジェンスの時間が倍に膨らむ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 却下や補正の通知を受けたら、補正で足りるのか取下げ再申請になるのかをまず確認する。両者で効力発生日からの経過日数の扱いが変わる2. 添付書面は109条の準用であることを前提に、1項4号と2項4号だけを「業務を執行する社員」に読み替えて全点検する3. 非業務執行社員として決定から外されたと感じたら、定款の業務執行社員の定めと持分会社側の手続規定(会社法793条)を照合し、総社員の同意が必要な類型に当たらないかを確かめる
訴えられた側:1. 効力発生日の前日までに社内の意思決定を完了させ、必ず書面化する2. 一致を証する書面は、定款で業務執行社員の範囲を確定してから作成し、署名押印者と定款の記載を完全に一致させる3. 債権者保護手続の公告と催告を逆算する。公告期間は1か月以上を要する類型があるため、起点は効力発生日の約2か月前になる4. 登記期限を過ぎても申請自体は受理される。放置期間が長いほど過料の額が上がるので、遅れたと気付いた時点で即申請する
時効(請求できる期限):吸収分割は効力が生じた日から2週間以内に、分割会社と承継会社の双方について登記が必要(会社法923条)。新設分割は設立の登記によって効力が生じるため、登記完了まで権利義務は移転しない(会社法924条)。期限徒過は代表者個人に対する100万円以下の過料の対象(会社法976条1号)。債権者保護手続の公告期間が1か月以上必要となる類型があるため、実務上の逆算起点は効力発生日の約2か月前(最新の改正状況をご確認ください)
学説
登記実務の一般的理解:125条の読替えは109条1項4号・2項4号に明示的に限定されているため、それ以外の号については合名会社向けの文言がそのまま適用されると解される。会社法793条1項の総社員の同意と、登記の添付書面としての業務執行社員の一致は別個の要件として整理される
改正沿革 AI による整理
- 平成17年(2005年)会社法制定に伴う整備、平成18年(2006年)5月1日施行 会社法により合同会社という会社類型が新設されたことに伴い、合同会社の登記に関する規定として新設された。合名会社の会社分割登記の規定を準用し、社員の性質の違いを二か所の読み替えで吸収する構造が採られた
改正の年表
- 1.平成17年(2005年) 新設:会社法制定に伴う整備法により、新たな会社類型である合同会社の登記に関する規定として新設。合名会社の会社分割登記の規定を準用し、社員の性質の違いを二か所の読替えで吸収する構造が採られた
- 2.平成18年(2006年) 改正:会社法の施行に合わせ、平成18年5月1日から施行。同日以降、合同会社の会社分割登記は本条を根拠に処理されることとなった
- 商業登記法 第109条準用元、会社分割の登記の添付書面
- 商業登記法 第118条合資会社への同旨の準用(現行効力を要確認)
- 商業登記法 第24条添付書面不備による申請却下事由
- 商業登記法 第17条登記申請書の方式と添付書面の原則
- 会社法 第2条分割会社を株式会社と合同会社に限定(29号・30号)
- 会社法 第793条持分会社側の分割手続と社員の同意
- 会社法 第923条吸収分割の登記期限は2週間
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