登記官の処分については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第二章及び第三章の規定は、適用しない。
要点商業登記法 139 条は、登記官の処分について行政手続法第 2 章・第 3 章を適用しないと定める。ただし却下の理由付記は同法 24 条、審査請求は 142 条が別に保障する。
Q · 登記が却下されたとき、行政手続法の聴聞や理由提示って使えないんですか?
使えません。ただし商業登記法が別の守りを置いています
商業登記法 139 条により、登記官の処分には行政手続法第 2 章(審査基準の公表、標準処理期間、理由の提示)と第 3 章(処分基準、聴聞、弁明の機会)が適用されません。ただし外れたのはこの 2 章だけです。却下は商業登記法 24 条で「理由を付した決定」に限られ、却下事由も同条の限定列挙です。職権抹消には 134 条が独自の異議申述期間を置き、142 条は監督法務局長への審査請求の道を残しています。行政指導を定める行政手続法第 4 章も除外されていません。
会社の登記申請が却下された。決定書を開くと、そこにあるのは根拠条文の番号がひとつだけ。なぜ駄目なのか、どこを直せば通るのか、その説明はない。腑に落ちないだろうが、これは違法とは限らない。商業登記法139条が、行政手続法の第2章(申請に対する処分。審査基準の公表、標準処理期間、理由の提示)と第3章(不利益処分。処分基準、聴聞、弁明の機会)を、登記官の処分については丸ごと外しているからだ。ただし外れたのは第2章と第3章だけである。商業登記法24条は却下を「理由を付した決定」に限り、却下事由も限定列挙する。職権抹消には134条が独自の異議申述期間を置く。142条の審査請求への道も開いている。守りが薄いのではなく、守りの条文が別の場所に移されている。その地図を持っているかどうかで、却下決定書を受け取った翌日の動きが変わる。
商業登記法 139 条は、登記官の処分に関する行政手続法の適用除外を定める規定である。同法第 2 章(申請に対する処分)および第 3 章(不利益処分)の適用が排除され、審査基準の公表、標準処理期間の設定、理由の提示、聴聞および弁明の機会に関する一般法の規律は、登記官の処分には及ばない。
登記官の処分について行政手続法第 2 章(申請に対する処分)と第 3 章(不利益処分)の適用を外す規定です。審査基準の公表、標準処理期間、理由の提示、聴聞が及びません。
開かれません。行政手続法第 3 章が 139 条で外れているためです。代わりに商業登記法 134 条が、職権抹消の前に一か月を超えない範囲で指定した期間内の書面による異議申述を認めています。
法的な設定・公表義務はありません。標準処理期間を定める行政手続法 6 条は 139 条で適用除外です。法務局が窓口で示す登記完了予定日は、あくまで運用上の目安にとどまります。
商業登記法 134 条の通知には、一か月を超えない範囲で異議申述期間が指定されています。その期間内に書面で異議を述べなければ抹消されます。口頭の釈明の場はないため、書面で勝負します。
争えます。139 条が外したのは処分前の事前手続だけで、処分後の救済は閉じられていません。商業登記法 142 条の審査請求と、行政事件訴訟法に基づく取消訴訟の両方が残っています。
条文上外れているのは第 2 章と第 3 章のみです。行政指導を規律する第 4 章も、意見公募手続の第 6 章も除外されていません。口頭の補正指示について書面交付を求める余地が残ります。
対象外です。過料は裁判所が科すもので、登記官の処分ではありません。139 条の射程は登記官の処分に限られ、過料事件は非訟事件手続法が別に陳述の機会を保障しています。
不動産登記法にも登記官の処分に関する同旨の適用除外規定が置かれています。商業登記と不動産登記で構造は共通しますが、条番号と現行効力は e-Gov で確認してください。
違法とは言い切れない。行政手続法8条の理由提示義務は139条で外れており、代わりに商業登記法24条が理由を付した決定を要求するにとどまる。却下事由は同条の限定列挙なので、示された号数から補正点を逆算できる。業界裏話ヒント:決定書より、その前に登記官が口頭で伝えた補正内容の方がはるかに具体的である。電話を受けた司法書士のメモが最も情報量の多い一次資料になるので、必ず共有してもらう
求める余地はある。139条が外したのは第2章と第3章だけで、行政指導を定める第4章は外れていない。行政手続法35条3項は口頭の行政指導について書面交付請求権を置く。実務上、登記官の補正指示を行政指導と構成できるかは解釈が分かれるが、条文構造上は排除されていない。業界裏話ヒント:「後で正確に確認したいので記録を残せますか」と頼めば、補正指示書やメールで残す運用の法務局もある
書類の不備なら再申請が圧倒的に速い。審査請求(商業登記法142条)が効くのは、登記官の法令解釈そのものを争う場合である。審査請求は登記官を経由し、登記官自身が理由ありと認めれば自ら相当の処分をするため、監督法務局長に上がる前に決着することもある。業界裏話ヒント:登録免許税は却下なら還付、決定前の取下げなら再使用証明で即日再利用できる。争わないと決めたら、決定を待たず取下げに動くのが定石
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|---|---|---|
| 条文の役割 | 139 条:登記官の処分に行政手続法第 2 章・第 3 章を適用しない(穴を開ける規定) | — |
| 手続が働く時点 | 処分の事前手続全体(審査基準・標準処理期間・理由提示・聴聞) | — |
| 当事者が取れる行動 | 一般法の聴聞・弁明の機会は請求できない | — |
| 処分後の救済 | 139 条は処分後の争い方を制限しない | — |
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