商業登記法 第139条(行政手続法の適用除外)
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登記官の処分については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第二章及び第三章の規定は、適用しない。
この条文の基本情報
行政手続法の適用除外とは何ですか?
定義行政手続法の適用除外とは、商業登記法第139条に定められた規定で、「登記官の処分については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第二章及び第三章の規定は、適用しない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 商業登記法第139条(行政手続法の適用除外)は、日本の商業登記法に含まれる条文です。
- 商業登記法第139条の条文原文は「登記官の処分については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第二章及び第三章の規定は、適用しない。」で始まります。
- 商業登記法第139条は第四章に置かれています。
- 商業登記法の公布日は昭和38年7月9日です。
- 商業登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 商業登記法第139条の前の条は商業登記法第138条です。
- 商業登記法第139条の次の条は商業登記法第140条です。
- 商業登記法第139条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第139条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/338AC0000000125 - 本サイト収録
商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第139条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/338AC0000000125/139
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点商業登記法139条は、登記官の処分について行政手続法第2章・第3章を適用しないと定める。ただし却下の理由付記は同法24条、審査請求は142条が別に保障する。
Q · 登記が却下されたとき、行政手続法の聴聞や理由提示って使えないんですか?
使えません。ただし商業登記法が別の守りを置いています
商業登記法139条により、登記官の処分には行政手続法第2章(審査基準の公表、標準処理期間、理由の提示)と第3章(処分基準、聴聞、弁明の機会)が適用されません。ただし外れたのはこの2章だけです。却下は商業登記法24条で「理由を付した決定」に限られ、却下事由も同条の限定列挙です。職権抹消には134条が独自の異議申述期間を置き、142条は監督法務局長への審査請求の道を残しています。行政指導を定める行政手続法第4章も除外されていません。
解説
会社の登記申請が却下された。決定書を開くと、そこにあるのは根拠条文の番号がひとつだけ。なぜ駄目なのか、どこを直せば通るのか、その説明はない。腑に落ちないだろうが、これは違法とは限らない。商業登記法139条が、行政手続法の第2章(申請に対する処分。審査基準の公表、標準処理期間、理由の提示)と第3章(不利益処分。処分基準、聴聞、弁明の機会)を、登記官の処分については丸ごと外しているからだ。ただし外れたのは第2章と第3章だけである。商業登記法24条は却下を「理由を付した決定」に限り、却下事由も限定列挙する。職権抹消には134条が独自の異議申述期間を置く。142条の審査請求への道も開いている。守りが薄いのではなく、守りの条文が別の場所に移されている。その地図を持っているかどうかで、却下決定書を受け取った翌日の動きが変わる。
法的な位置づけ
商業登記法139条は、登記官の処分に関する行政手続法の適用除外を定める規定である。同法第2章(申請に対する処分)および第3章(不利益処分)の適用が排除され、審査基準の公表、標準処理期間の設定、理由の提示、聴聞および弁明の機会に関する一般法の規律は、登記官の処分には及ばない。
よくある質問 AI による整理
Q1商業登記法139条とは何ですか?
登記官の処分について行政手続法第2章(申請に対する処分)と第3章(不利益処分)の適用を外す規定です。審査基準の公表、標準処理期間、理由の提示、聴聞が及びません。
Q2登記の却下や職権抹消で聴聞は開かれますか?
開かれません。行政手続法第3章が139条で外れているためです。代わりに商業登記法134条が、職権抹消の前に一か月を超えない範囲で指定した期間内の書面による異議申述を認めています。
Q3商業登記の標準処理期間は決まっていますか?
法的な設定・公表義務はありません。標準処理期間を定める行政手続法6条は139条で適用除外です。法務局が窓口で示す登記完了予定日は、あくまで運用上の目安にとどまります。
Q4職権抹消の通知が届いたらどうすればいいですか?
商業登記法134条の通知には、一か月を超えない範囲で異議申述期間が指定されています。その期間内に書面で異議を述べなければ抹消されます。口頭の釈明の場はないため、書面で勝負します。
Q5登記の却下決定は裁判で争えますか?
争えます。139条が外したのは処分前の事前手続だけで、処分後の救済は閉じられていません。商業登記法142条の審査請求と、行政事件訴訟法に基づく取消訴訟の両方が残っています。
Q6行政手続法のどの章が外れていないのですか?
条文上外れているのは第2章と第3章のみです。行政指導を規律する第4章も、意見公募手続の第6章も除外されていません。口頭の補正指示について書面交付を求める余地が残ります。
Q7登記懈怠の過料通知も139条の対象ですか?
対象外です。過料は裁判所が科すもので、登記官の処分ではありません。139条の射程は登記官の処分に限られ、過料事件は非訟事件手続法が別に陳述の機会を保障しています。
Q8不動産登記でも行政手続法は適用除外ですか?
不動産登記法にも登記官の処分に関する同旨の適用除外規定が置かれています。商業登記と不動産登記で構造は共通しますが、条番号と現行効力は e-Gov で確認してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1登記が却下されたのに、理由が一行しか書いてないんですけど、これって違法じゃないんですか?
違法とは言い切れない。行政手続法8条の理由提示義務は139条で外れており、代わりに商業登記法24条が理由を付した決定を要求するにとどまる。却下事由は同条の限定列挙なので、示された号数から補正点を逆算できる。実務のポイント:決定書より、その前に登記官が口頭で伝えた補正内容の方がはるかに具体的である。電話を受けた司法書士のメモが最も情報量の多い一次資料になるので、必ず共有してもらう
Q2補正の指示、口頭だけで書面をくれないんですが、求めてもいいんですか?
求める余地はある。139条が外したのは第2章と第3章だけで、行政指導を定める第4章は外れていない。行政手続法35条3項は口頭の行政指導について書面交付請求権を置く。実務上、登記官の補正指示を行政指導と構成できるかは解釈が分かれるが、条文構造上は排除されていない。実務のポイント:「後で正確に確認したいので記録を残せますか」と頼めば、補正指示書やメールで残す運用の法務局もある
Q3審査請求と、もう一回申請し直すの、どっちが得なんですか?
書類の不備なら再申請が圧倒的に速い。審査請求(商業登記法142条)が効くのは、登記官の法令解釈そのものを争う場合である。審査請求は登記官を経由し、登記官自身が理由ありと認めれば自ら相当の処分をするため、監督法務局長に上がる前に決着することもある。実務のポイント:登録免許税は却下なら還付、決定前の取下げなら再使用証明で即日再利用できる。争わないと決めたら、決定を待たず取下げに動くのが定石
間違えやすい点 AI による整理
- 「行政手続法が適用されないのだから、理由も告げずに却下できる」と思われがちだが、実際は逆方向の縛りがかかっている。商業登記法24条は理由を付した決定によることを求め、却下事由も同条の列挙に限定している。登記官は「なんとなく怪しい」では却下できない。一般法の保護が外れた代わりに、個別法が却下の入口を狭めている
- 適用除外があること自体は知っていても、外されたのが第2章と第3章「だけ」であるという事実の重さに気付いている人は少ない。行政指導を規律する第4章も、意見公募手続の第6章も、条文上は排除されていない。口頭の補正指示に対して書面交付を求める余地(行政手続法35条3項)が残っている計算になる。実務上、登記官の補正指示を行政指導と構成できるかは解釈が分かれるが、「外されていない」と知っているかどうかで窓口での姿勢は変わる
- 「行政手続法が使えないなら、もう争いようがないのでは」という問いの立て方そのものがずれている。139条が外したのは処分に至るまでの事前手続であって、処分後の争い方ではない。商業登記法142条の審査請求も、行政事件訴訟法に基づく取消訴訟も、最初から閉じられていない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 139条:登記官の処分に行政手続法第2章・第3章を適用しない(穴を開ける規定) | 24条:却下は理由を付した決定に限り、却下事由を限定列挙(入口を狭める規定) 134条:職権抹消の前に通知と異議申述期間を置く(聴聞の代替) |
| 手続が働く時点 | 処分の事前手続全体(審査基準・標準処理期間・理由提示・聴聞) | 却下決定を出す時点 職権抹消をする前の段階 |
| 当事者が取れる行動 | 一般法の聴聞・弁明の機会は請求できない | 決定書の号数から補正点を逆算し、再申請または審査請求を選ぶ 指定期間内(一か月を超えない範囲)に書面で異議を述べる |
| 処分後の救済 | 139条は処分後の争い方を制限しない | 142条の審査請求(登記官経由・監督法務局長宛) 行政事件訴訟法に基づく取消訴訟 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は一般法である行政程序法の側に適用除外類型を列挙する方式を採る。日本が個別法(商業登記法139条)側で外すのと、除外を書き込む位置が逆になっている点が対照的
韓国も一般法側に適用除外を置く構造で、台湾に近い。商業登記の不服申立ては상업등기법(商業登記法)が個別に定める
ドイツの商業登記簿は区裁判所(Amtsgericht)が管掌する非訟事件であり、そもそも行政手続法(VwVfG)の適用対象外。日本のように行政処分としたうえで一般法を外すのではなく、司法手続に組み込むことで問題を回避している
連邦行政手続法は連邦機関のみを対象とし、法人登記は各州の会社法と州行政手続法の管轄。統一的な適用除外規定という発想自体が存在しない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 増資の払込みを済ませ、クロージング日を取引先に伝えたうえで登記を申請した。三日後に法務局から却下の連絡。報告期限まであと五日しかない。標準処理期間の設定・公表義務が139条で外れている以上、いつまでに処理されるかという法的な約束は最初から存在しない。頼れるのは窓口が示す登記完了予定日という運用上の目安だけであり、日程設計の前提そのものを組み直す必要がある
- もし、あなたの会社の登記が登記官の職権で抹消されようとしていたら? 行政手続法の聴聞は開かれない。届くのは商業登記法134条の通知で、一か月を超えない範囲で指定された期間内に書面で異議を述べなければ、そのまま抹消される。口頭で弁解する場も、聴聞のような文書閲覧の仕組みもない。書面一本が勝負になる
- 司法書士から「補正が入りました」と電話が来る。指示は口頭だけで、書面は届かない。行政指導を規律する第4章は、139条で外されていない
- 退任登記を放置していた会社の代表者として、あなたのもとに過料の通知が届いた。慌てて法務局に電話しても筋違いである。過料は裁判所が下すもので、登記官の処分ではない。139条の射程はあくまで登記官の処分に限られ、過料事件は非訟事件手続法の世界で、そこでは陳述の機会が別途保障されている。守る場所を間違えたまま反論の機会を逃す人は少なくない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 決定書を受け取ったら、日付と根拠条文の号数をまず控える。ここが補正点の逆算材料になる。2. まだ決定前なら、取下げと再使用証明が最短ルートかを司法書士に即確認する。3. 却下が確定したら、補正して再申請するか審査請求かを選ぶ。書類不備なら再申請、法令解釈の争いなら審査請求。4. 審査請求書は登記官を経由するので、登記官自身が翻意しうる書き方で理由を構成する
訴えられた側:1. 職権抹消の通知(商業登記法134条)が届いたら、指定された期間は一か月を超えない範囲で切られている。この期間内に書面で異議を述べなければ抹消される。2. 聴聞は開かれないため、口頭の釈明を当てにせず、登記の適法性を裏づける原資料を添えた異議書面で勝負する。3. 第三者が自社の登記について審査請求を出した場合は、登記官経由で書類がどこまで進んでいるかを追跡し、意見を出す機会を逃さない
時効(請求できる期限):適用除外そのものに期限はない。実務で効く期限は三つある。職権抹消の通知に対する異議は、一か月を超えない範囲で指定された期間内(商業登記法134条)。審査請求については、行政不服審査法の審査請求期間の規定が登記官の処分には及ばないものとして扱われている(最新の改正状況をご確認ください)。取消訴訟は処分があったことを知った日から6か月、処分の日から1年(行政事件訴訟法14条)
学説
通説(大量定型事務説):登記事務は膨大な件数を定型的かつ迅速に処理する必要があり、一件ごとに審査基準を公表し標準処理期間を設定し、抹消のたびに聴聞を開く一般法の手続を課すことは制度運用と両立しないため、個別法による簡略な手続への置換が正当化されると説明する
形式的審査主義:登記官の審査権限は申請書と添付書面という形式面に限られ、実体的真否の探索には及ばないとする理解。審査の対象が形式に限定されるからこそ、審査基準の公表義務を外しても手続保障の実質的な後退は限定的であると位置づけられる
改正沿革 AI による整理
- 平成5年(1993年)行政手続法制定に伴う整備 行政手続法(平成五年法律第八十八号)の制定に合わせ、登記官の処分について同法第二章および第三章を適用しない旨の規定が置かれた。条番号の変遷および後続改正の有無は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成5年(1993年) 新設:行政手続法(平成五年法律第八十八号)の制定に伴う関係法律の整備により、登記官の処分について同法第二章および第三章を適用しない旨の規定が商業登記法に置かれた。条番号の変遷および後続改正の有無は人的検証が必要
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