登記官は、前条に規定する場合を除き、審査請求の日から三日内に、意見を付して事件を第百四十二条の法務局又は地方法務局の長に送付しなければならない。この場合において、当該法務局又は地方法務局の長は、当該意見を行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)第十一条第二項に規定する審理員に送付するものとする。
要点商業登記法145条は、登記官が審査請求の日から三日内に意見を付して事件を法務局長へ送付し、局長がその意見を審理員へ回すことを定める。自庁是正の場合は送付を要しない。
Q · 登記の却下に審査請求を出したら、その書類はどこへ行くの?
却下した登記官が三日以内に意見を付けて法務局長へ送ります
商業登記法143条により、審査請求は却下した登記官を経由して提出します。登記官が自ら理由ありと認めれば144条で処分をやり直し、事件は上へ行きません。そうでない場合、145条により登記官は審査請求の日から三日内に意見を付して事件を第142条の法務局又は地方法務局の長へ送付します。局長はその意見を行政不服審査法11条2項の審理員へ送付し、そこから審理手続が始まります。つまり請求書は必ず処分庁の反論とセットで審理の場に到着します。
会社の役員変更登記が却下された。納得がいかないので審査請求をする。ここで多くの経営者が誤解しているのは、その書面が法務局長のもとへ直接届くと思っていることだ。商業登記法143条により、審査請求は却下した当の登記官を経由しなければならない。そして145条が定めるのは、その登記官が「意見を付して」審査請求の日から三日内に事件を法務局長へ送る、という一手である。つまりあなたの主張は、必ず相手方の反論とセットで審理の場に到着する。しかもその意見は、そのまま行政不服審査法11条2項の審理員(中立の立場で審理を仕切る職員)へ回される。あなたが最初に書く審査請求書は、登記官の反論を予測して先回りしておかない限り、構造上いつも「後出し」される側に置かれる。三日という異例の短さは登記の公示機能を止めないための設計だが、その速さはあなたの準備時間も同時に奪っている。
商業登記法145条は、登記官の処分に対する審査請求の事件送付手続を定める規定である。登記官は、前条により自ら相当の処分をする場合を除き、審査請求の日から三日内に意見を付して事件を第142条の法務局又は地方法務局の長に送付する義務を負い、当該局長はその意見を行政不服審査法11条2項に規定する審理員に送付する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
登記官の処分に対する審査請求について、登記官が三日内に意見を付して事件を法務局又は地方法務局の長へ送付する義務を定めた規定です。局長は受け取った意見を審理員へ送ります。
却下した登記官を経由して法務局又は地方法務局の長に審査請求します(143条)。登記官が理由ありと認めれば自ら是正し、そうでなければ三日内に意見を付して事件が送付されます。
提出先は却下した登記官です。商業登記法143条が経由主義を採るため、法務局長宛の書面であっても必ず処分をした登記官の手を通ってから上級庁へ届きます。
審査請求自体に期間の定めはありません。147条が行政不服審査法18条の審査請求期間を適用除外しているためです。一方で登記官の送付義務は三日内と定められています。
行政不服審査法11条2項に基づき審査庁が指名する、処分に関与していない職員です。中立の立場で審理手続を主宰し、争点整理を経て審理員意見書を作成します。
できます。144条により審査請求に理由があると認めるときは相当の処分をやり直します。その場合145条の送付は不要となり、事件は上級庁へ上がりません。
両方の道があります。審査請求は手数料がかからず期間制限もありませんが、取消訴訟には処分を知った日から六か月の出訴期間があります(行政事件訴訟法14条)。
できます。補正のうえ再申請して登記を実現し、争いは審査請求に残す並行ルートが実務上とられます。再申請には添付書面の再整備や手数料の再納付が必要となる場合があります。
行政不服審査法38条の閲覧・写しの交付請求で取りに行くのが実務です。商業登記法147条で弁明書に関する規定の一部が適用除外され、本条の意見がその役割を担うため、当然に副本が届くとは限りません。業界裏話ヒント:意見が審理員へ届いた頃を見計らって閲覧請求を出すと、相手の論点構成を見たうえで反論を組み直せる。請求を一週間ずらすだけで反論の精度が変わる。
なりません。三日内は事務処理の期間を定めた訓示的な規定と解されており、超過しても審査請求や原処分の効力自体は左右されないというのが一般的な理解です。業界裏話ヒント:ただし遅れの記録は残る。送付が滞っているときは事件番号を示して法務局の担当窓口に進捗照会をかけると動きが早まる。実質的なスタートは審理員が指名された時点なので、そこを確認する。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文が担う場面 | 145条:登記官が三日内に意見を付して事件を送付する | — |
| 動く主体 | 登記官(送付)+法務局長(審理員への転送) | — |
| 時間の縛り | 審査請求の日から三日内(訓示的な期間と解される) | — |
| 請求人にとっての意味 | 自分の主張が処分庁の意見とセットで審理に届く | — |
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