商業登記法 第42条(添付書面)
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- 商法第六条第一項の規定による登記の申請書には、次の書面を添付しなければならない。
- 一後見監督人がないときは、その旨を証する書面
- 二後見監督人があるときは、その同意を得たことを証する書面
- 三後見人が法人であるときは、当該法人の登記事項証明書。ただし、当該登記所の管轄区域内に当該法人の本店又は主たる事務所がある場合を除く。
- 2.後見人が法人であるときは、第四十条第一項第一号に掲げる事項の変更の登記の申請書には、前項第三号に掲げる書面を添付しなければならない。ただし、同号ただし書に規定する場合は、この限りでない。
- 3.第一項(第一号又は第二号に係る部分に限る。)の規定は、営業の種類の増加による変更の登記について準用する。
- 4.第三十八条の規定は、後見人がその営業所を他の登記所の管轄区域内に移転した場合の新所在地における登記について準用する。
- 5.前条第二項又は第三項の登記の申請書には、未成年被後見人が成年に達したこと、成年被後見人について後見開始の審判が取り消されたこと又は後見人が退任したことを証する書面を添付しなければならない。
この条文の基本情報
添付書面とは何ですか?
定義添付書面とは、商業登記法第42条に定められた規定で、「商法第六条第一項の規定による登記の申請書には、次の書面を添付しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 商業登記法第42条(添付書面)は、日本の商業登記法に含まれる条文です。
- 商業登記法第42条の条文原文は「商法第六条第一項の規定による登記の申請書には、次の書面を添付しなければならない。」で始まります。
- 商業登記法第42条は第三節 未成年者及び後見人の登記に置かれています。
- 商業登記法の公布日は昭和38年7月9日です。
- 商業登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 商業登記法第42条の前の条は商業登記法第41条です。
- 商業登記法第42条の次の条は商業登記法第43条です。
- 商業登記法第42条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第42条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/338AC0000000125 - 本サイト収録
商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第42条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/338AC0000000125/42
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点商業登記法42条は、後見人の営業の登記の申請書に、後見監督人がない旨またはその同意を証する書面、法人後見なら当該法人の登記事項証明書の添付を義務づける規定である。
Q · 後見人が被後見人の店を続けるとき、登記の申請書には何を付ければいいの?
監督人の有無を証する書面が必ず要ります
商業登記法42条により、商法6条1項の後見人の営業の登記の申請書には、後見監督人がないときはその旨を証する書面、あるときは同意を得たことを証する書面を添付します。後見人が法人ならその法人の登記事項証明書も必要ですが、申請先の登記所の管轄区域内に本店または主たる事務所がある場合は不要です。さらに5項により、未成年被後見人が成年に達したとき、後見開始の審判が取り消されたとき、後見人が退任したときは、その事実を証する書面を添付して登記を消す手続が必要になります。
解説
認知症になった親が営んでいた個人商店を、成年後見人となったあなたが畳まずに続ける。そのとき商法6条1項の登記が必要になり、その申請書に何を綴じるかを決めているのが本条である。多くの人が最初に足をすくわれるのが1項1号。後見監督人がいないなら「いないことを証する書面」を付けろと言う。存在しないものを証明せよという要求で、実務では後見登記等に関する法律に基づく登記事項証明書の監督人欄が空であることで代える。監督人がいるならその同意書、後見人が法人(社会福祉協議会や公益社団法人など)ならその法人の登記事項証明書。そしてもっと見落とされるのが5項だ。被後見人が成年に達した、後見開始の審判が取り消された、後見人が退任した。この三つでは、その事実を証する書面を付けて登記を消しに行く義務が発生する。営業を始めるときの書類より、終わるときの書類のほうが忘れられている。
法的な位置づけ
商業登記法42条は、商法6条1項に基づく後見人の営業の登記および関連する変更・消滅の登記について、申請書への添付書面を定める手続規定である。後見監督人の有無、後見人が法人であるか否か、後見終了事由の発生という三つの局面に応じて、それぞれ対応する証明書面の添付を要求する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.後見監督人の有無を先に確定させる 成年後見なら東京法務局後見登録課へ後見登記等に関する法律の登記事項証明書を請求し、監督人欄を確認する。未成年後見なら未成年後見監督人が戸籍に記載されるため戸籍謄本で確認する。ここが確定しないと1項1号と2号のどちらを使うかが決まらない
- 2.監督人がいるなら同意の取得を最優先で走らせる 民法864条により監督人の同意なしに営業継続の判断自体ができない。同意書は結論を写した紙にすぎないため、営業の内容・収支・リスクを説明する資料を先に整え、家庭裁判所への就任時報告と同じ場面でまとめて同意を取り付ける
- 3.法人後見なら会社法人等番号で省略できるか確認する 42条1項3号ただし書により、申請先の登記所の管轄区域内に法人の本店または主たる事務所があれば証明書は不要。さらに商業登記法19条の3により申請書に会社法人等番号を記載すれば添付を省略できる場合がある。証明書を取り寄せる前に管轄法務局へ確認する
- 4.登記事項証明書の有効期間を逆算して取得順を決める 添付する登記事項証明書は作成後3か月以内のものに限られる(商業登記規則、最新の改正状況をご確認ください)。取得に時間のかかる書面から着手し、有効期間の短い証明書は最後に取る。この順序を誤ると期限切れで差し戻される
- 5.申請と同時に終了時の書面リストも作っておく 42条5項の終了事由(成年到達・審判の取消し・後見人の退任)は必ず来る。特に未成年後見は成年到達日が最初から確定しているため、開始の登記を出す時点で消滅登記に必要な書面と着手日をカレンダーに入れておく
よくある質問 AI による整理
Q1商業登記法42条とは何ですか?
後見人が被後見人に代わって営業する場合の登記について、申請書に添付する書面を定めた規定です。監督人の有無、後見人の法人性、後見終了事由の三つの局面ごとに必要書面を列挙しています。
Q2後見人が親の店を続けるとき登記は必要?
商法6条1項により後見人が被後見人のために営業をするときは登記が必要とされ、その申請書の添付書面を商業登記法42条が定めています。登記していない事項は善意の第三者に対抗できません。
Q3営業の種類を増やすとき何を添付しますか?
42条3項により、営業の種類の増加による変更登記には1項1号・2号のみが準用されます。つまり監督人がない旨または同意を証する書面は要りますが、法人の登記事項証明書は不要です。
Q4後見人の営業所を他県に移転したら登記はどうなる?
42条4項が商業登記法38条を準用し、新所在地における登記の手続が適用されます。旧所在地と新所在地の双方で手続が必要になるため、移転日から逆算した段取りが要ります。
Q5未成年被後見人が18歳になったら登記は?
42条5項により、成年に達したことを証する書面(通常は戸籍謄本)を添付して消滅登記を申請します。本籍地が遠方だと郵送請求で10日前後かかるため、誕生日前に取得しておくのが安全です。
Q6後見開始の審判が取り消されたらどうする?
42条5項の終了事由の一つです。審判の取消しを証する書面を添付して登記を消します。後見登記等に関する法律の登記事項証明書や審判書の謄本等で事実を示すことになります。
Q7添付書面が足りないと申請はどうなりますか?
補正できなければ商業登記法24条の却下事由として処理されます。却下は記録に残るため、事前に管轄法務局へ照会し、書面の組み合わせを確定してから申請するのが実務の定石です。
Q8被後見人が死亡した場合も42条5項に含まれますか?
5項が挙げるのは成年到達・審判の取消し・後見人の退任の三つで、死亡による後見終了は列挙されていません。相続による営業の承継と登記の整理が絡むため、管轄法務局への事前照会が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1後見監督人がいないって、どうやって証明するんですか?
成年後見なら、東京法務局が発行する後見登記等に関する法律の登記事項証明書に監督人の記載がないことで示すのが実務です。未成年後見の場合は未成年後見監督人が戸籍に記載されるため、戸籍謄本で足ります。実務のポイント:この証明書は全国の案件を東京法務局の後見登録課が一元管理しており、郵送請求だと往復で1週間前後。就任時にまとめて取得しておくのが定石です。
Q2法人が後見人だと、毎回その法人の登記事項証明書を取らないとダメですか?
原則は必要ですが、抜け道が二つあります。42条1項3号ただし書は、申請先の登記所の管轄区域内にその法人の本店または主たる事務所がある場合を除外しています。さらに商業登記法19条の3により、申請書に会社法人等番号を記載すれば添付を省略できる場合があります。実務のポイント:添付する場合の証明書は作成後3か月以内のものに限られ、取り寄せてから他の書面を揃えるうちに期限が切れるのが最も多い差し戻し理由です。
間違えやすい点 AI による整理
- 「後見監督人の同意書はどう書けばいいのか」と考え始める人が多いが、問いの順番が逆になっている。先に決着するのは実体法の側で、監督人がいる以上、その同意なしに営業を続ける判断自体ができない(民法864条)。同意書は結論を写し取った紙にすぎず、本体は同意を取り付けるまでの説明と交渉である。
- 書面が足りなければ補正すればいい、というところまでは多くの人が知っている。知られていないのはその先の深刻さで、補正で往復している間も営業の実態は動き続け、登記されていない事項は善意の第三者に対抗できない(商法9条1項)。書類の遅れは窓口の問題から、取引の効力の問題へ静かに姿を変える。
- あなたの側から見れば「監督人はいません」は単なる事実の報告だが、登記官の側から見れば無証明の主張でしかない。この視点の落差こそが、1項1号の「ないことを証する書面」という一見不可解な要求を生んでいる。証明できない事実は、登記の世界では存在しないのと同じ扱いになる。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文が定めるもの | 42条:申請書に添付する書面 | 40条:後見人の登記の登記事項(何を登記するか) 41条:申請人と消滅登記(誰が申請するか) |
| 監督人の関与 | ない旨を証する書面/同意を得たことを証する書面を要求 | 登記事項としては現れない 申請適格の判断には直接現れない |
| 法人後見の扱い | 1項3号・2項で法人の登記事項証明書を要求(管轄内に本店があれば不要) | 40条1項1号の事項として法人の表示が登記される 法人が申請人となる |
| 終了・消滅の局面 | 5項:成年到達・審判取消し・退任を証する書面を添付 | 規定なし 2項・3項で消滅登記そのものを規定 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では商業登記の申請書類を商業登記法が定め、監護人が受監護人の財産上の行為をするときの制限は民法1101条が置く。日本のように登記手続法の側で監督人の同意書面を直接列挙する構造ではない点が異なる(詳細は現行条文の確認を要する)。
韓国も未成年者・法定代理人に関する登記を商業登記法で扱うが、後見監督人の同意書面を添付書面として明示するかは条文の確認を要する。
ドイツでは被後見人のための営業の開始・継続に家庭裁判所の許可を要する構造をとり、日本のように監督人の同意書を登記の添付書面として要求する形式とは経路が異なる。2023年の世話法改正で条番号が再編されているため引用時は現行条文の確認を要する。
米国では保護者(conservator)による事業継続は裁判所の権限付与・報告義務の枠組みで管理され、商業登記簿への添付書面という発想自体が希薄。州法により扱いが分かれる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし被後見人である母が今月末に亡くなったら、営業の登記はどうなるのか。5項が挙げるのは成年到達・審判の取消し・後見人の退任の三つで、死亡による後見終了はこの列挙に並んでいない。相続人による営業の承継と登記の整理が同時に走るため、扱いは事前に管轄法務局へ照会しておく領域になる。判断を先送りするほど、取引先に対する登記の対抗力(商法9条1項)が宙に浮いたまま日数だけが積み上がる。
- あなたは法人後見を受任した団体の担当者で、本店移転の登記を済ませたばかりだ。42条2項は、被後見人側の変更登記の申請書にもその法人の登記事項証明書を求めている。自分の団体の登記が終わった安心感で、被後見人名義の登記記録が旧本店のまま止まっていないか。
- 未成年被後見人が18歳の誕生日を迎えるまで、あと三週間。成年到達で後見は終わり、営業の登記は消滅登記の対象に変わる。5項の「成年に達したことを証する書面」は戸籍謄本で足りるが、本籍地が遠方なら郵送請求の往復だけで10日が消える。誕生日を迎えてから動き出す段取りだと、登記記録と実態が食い違った期間がそのまま残る。
取るべき行動
被害を受けた側:被後見人本人や親族の側なら、後見人が営業を続けている事実を掴んだ時点で、営業所所在地の法務局で登記事項を確認する。後見監督人が選任されているのに同意なしで登記が通っている形跡があれば、家庭裁判所に監督処分の申立て(民法863条)を検討する。合わせて後見登記等に関する法律の登記事項証明書を取り、監督人の有無と後見人の表示が現状と一致しているかを突き合わせる。
訴えられた側:申請する後見人側なら、書面を集める前に順番を決める。まず監督人の有無を確定させ、いるなら同意の取得を先頭に置く。法人後見なら19条の3による会社法人等番号の記載で証明書を省略できるか窓口に確認する。営業の種類を増やす変更登記では3項により1号2号のみが準用され、法人の証明書は不要になる点も押さえる。不備で却下されると却下事由(商業登記法24条)として記録に残るため、事前の管轄照会が最短ルートになる。
時効(請求できる期限):商法6条1項の登記そのものに申請期限の定めはない。ただし登記すべき事項は登記の後でなければ善意の第三者に対抗できず(商法9条1項)、未登記の期間はそのまま取引リスクとして積み上がる。添付する登記事項証明書は作成後3か月以内のものに限られる(商業登記規則、最新の改正状況をご確認ください)。5項の終了事由(成年到達・審判の取消し・後見人の退任)が生じた場合も法定期限はないが、登記と実態の乖離が続く点は同じである。
学説
通説(形式的審査主義):登記官の審査権は申請書および添付書面の形式的な適合性に限られるとする理解。42条が監督人の同意の当否ではなく同意書の存在を要求する構造は、実体判断を家庭裁判所と後見監督人に留保しつつ、登記手続の迅速性を確保する趣旨と解される。
改正沿革 AI による整理
- 平成11年(1999年)成年後見制度創設に伴う関係法律の整備 禁治産・準禁治産を前提とした旧来の用語が、成年被後見人・未成年被後見人・後見監督人へと置き換えられ、法人が後見人となりうることを前提とした添付書面(法人の登記事項証明書)の規律が組み込まれたと解される。項の構成と各号の対応関係は条文沿革の一次資料での確認を要する
改正の年表
- 1.平成11年(1999年) 改正:成年後見制度の創設に伴う関係法律の整備により、禁治産・準禁治産を前提とした用語が成年被後見人・未成年被後見人・後見監督人へ置き換えられ、法人が後見人となりうることを前提とした添付書面の規律が整えられたと解される。項・号の対応関係は条文沿革の一次資料で確認を要する。
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