要点商業登記法42条は、後見人の営業の登記の申請書に、後見監督人がない旨またはその同意を証する書面、法人後見なら当該法人の登記事項証明書の添付を義務づける規定である。
Q · 後見人が被後見人の店を続けるとき、登記の申請書には何を付ければいいの?
監督人の有無を証する書面が必ず要ります
商業登記法42条により、商法6条1項の後見人の営業の登記の申請書には、後見監督人がないときはその旨を証する書面、あるときは同意を得たことを証する書面を添付します。後見人が法人ならその法人の登記事項証明書も必要ですが、申請先の登記所の管轄区域内に本店または主たる事務所がある場合は不要です。さらに5項により、未成年被後見人が成年に達したとき、後見開始の審判が取り消されたとき、後見人が退任したときは、その事実を証する書面を添付して登記を消す手続が必要になります。
認知症になった親が営んでいた個人商店を、成年後見人となったあなたが畳まずに続ける。そのとき商法6条1項の登記が必要になり、その申請書に何を綴じるかを決めているのが本条である。多くの人が最初に足をすくわれるのが1項1号。後見監督人がいないなら「いないことを証する書面」を付けろと言う。存在しないものを証明せよという要求で、実務では後見登記等に関する法律に基づく登記事項証明書の監督人欄が空であることで代える。監督人がいるならその同意書、後見人が法人(社会福祉協議会や公益社団法人など)ならその法人の登記事項証明書。そしてもっと見落とされるのが5項だ。被後見人が成年に達した、後見開始の審判が取り消された、後見人が退任した。この三つでは、その事実を証する書面を付けて登記を消しに行く義務が発生する。営業を始めるときの書類より、終わるときの書類のほうが忘れられている。
商業登記法42条は、商法6条1項に基づく後見人の営業の登記および関連する変更・消滅の登記について、申請書への添付書面を定める手続規定である。後見監督人の有無、後見人が法人であるか否か、後見終了事由の発生という三つの局面に応じて、それぞれ対応する証明書面の添付を要求する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
後見人が被後見人に代わって営業する場合の登記について、申請書に添付する書面を定めた規定です。監督人の有無、後見人の法人性、後見終了事由の三つの局面ごとに必要書面を列挙しています。
商法6条1項により後見人が被後見人のために営業をするときは登記が必要とされ、その申請書の添付書面を商業登記法42条が定めています。登記していない事項は善意の第三者に対抗できません。
42条3項により、営業の種類の増加による変更登記には1項1号・2号のみが準用されます。つまり監督人がない旨または同意を証する書面は要りますが、法人の登記事項証明書は不要です。
42条4項が商業登記法38条を準用し、新所在地における登記の手続が適用されます。旧所在地と新所在地の双方で手続が必要になるため、移転日から逆算した段取りが要ります。
42条5項により、成年に達したことを証する書面(通常は戸籍謄本)を添付して消滅登記を申請します。本籍地が遠方だと郵送請求で10日前後かかるため、誕生日前に取得しておくのが安全です。
42条5項の終了事由の一つです。審判の取消しを証する書面を添付して登記を消します。後見登記等に関する法律の登記事項証明書や審判書の謄本等で事実を示すことになります。
補正できなければ商業登記法24条の却下事由として処理されます。却下は記録に残るため、事前に管轄法務局へ照会し、書面の組み合わせを確定してから申請するのが実務の定石です。
5項が挙げるのは成年到達・審判の取消し・後見人の退任の三つで、死亡による後見終了は列挙されていません。相続による営業の承継と登記の整理が絡むため、管轄法務局への事前照会が必要です。
成年後見なら、東京法務局が発行する後見登記等に関する法律の登記事項証明書に監督人の記載がないことで示すのが実務です。未成年後見の場合は未成年後見監督人が戸籍に記載されるため、戸籍謄本で足ります。業界裏話ヒント:この証明書は全国の案件を東京法務局の後見登録課が一元管理しており、郵送請求だと往復で1週間前後。就任時にまとめて取得しておくのが定石です。
原則は必要ですが、抜け道が二つあります。42条1項3号ただし書は、申請先の登記所の管轄区域内にその法人の本店または主たる事務所がある場合を除外しています。さらに商業登記法19条の3により、申請書に会社法人等番号を記載すれば添付を省略できる場合があります。業界裏話ヒント:添付する場合の証明書は作成後3か月以内のものに限られ、取り寄せてから他の書面を揃えるうちに期限が切れるのが最も多い差し戻し理由です。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文が定めるもの | 42条:申請書に添付する書面 | — |
| 監督人の関与 | ない旨を証する書面/同意を得たことを証する書面を要求 | — |
| 法人後見の扱い | 1項3号・2項で法人の登記事項証明書を要求(管轄内に本店があれば不要) | — |
| 終了・消滅の局面 | 5項:成年到達・審判取消し・退任を証する書面を添付 | — |
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