保険業法 第98条
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- 保険会社は、第九十七条の規定により行う業務のほか、当該業務に付随する次に掲げる業務その他の業務を行うことができる。
- 一他の保険会社(外国保険業者を含む。)、少額短期保険業者、船主相互保険組合(船主相互保険組合法(昭和二十五年法律第百七十七号)第二条第一項(定義)に規定する船主相互保険組合をいう。)その他金融業を行う者の業務の代理又は事務の代行(内閣府令で定めるものに限る。)
- 二債務の保証
- 三国債、地方債若しくは政府保証債(以下この号において「国債等」という。)の引受け(売出しの目的をもってするものを除く。)又は当該引受けに係る国債等の募集の取扱い
- 四金銭債権(譲渡性預金証書その他の内閣府令で定める証書をもって表示されるものを含む。)の取得又は譲渡(資産の運用のために行うものを除く。)
- 2.4_2 特定目的会社が発行する特定社債(特定短期社債を除き、資産流動化計画において当該特定社債の発行により得られる金銭をもって金銭債権(民法第三編第一章第七節第一款(指図証券)に規定する指図証券、同節第二款(記名式所持人払証券)に規定する記名式所持人払証券、同節第三款(その他の記名証券)に規定するその他の記名証券及び同節第四款(無記名証券)に規定する無記名証券に係る債権並びに電子記録債権法(平成十九年法律第百二号)第二条第一項(定義)に規定する電子記録債権を除く。以下この号において同じ。)又は金銭債権を信託する信託の受益権のみを取得するものに限る。以下この号において同じ。)その他特定社債に準ずる有価証券として内閣府令で定めるもの(以下この号において「特定社債等」という。)の引受け(売出しの目的をもってするものを除く。)又は当該引受けに係る特定社債等の募集の取扱い
- 3.4_3 短期社債等の取得又は譲渡(資産の運用のために行うものを除く。)
- 五有価証券(第四号に規定する証書をもって表示される金銭債権に該当するもの及び短期社債等を除く。)の私募の取扱い
- 六デリバティブ取引(資産の運用のために行うもの及び有価証券関連デリバティブ取引に該当するものを除く。次号において同じ。)であって内閣府令で定めるもの(第四号に掲げる業務に該当するものを除く。)
- 七デリバティブ取引(内閣府令で定めるものに限る。)の媒介、取次ぎ又は代理
- 八金利、通貨の価格、商品の価格、国際協力排出削減量(地球温暖化対策の推進に関する法律(平成十年法律第百十七号)第二条第八項(定義)に規定する国際協力排出削減量その他これに類似するものをいう。次条第二項第四号において同じ。)の価格その他の指標の数値としてあらかじめ当事者間で約定された数値と将来の一定の時期における現実の当該指標の数値の差に基づいて算出される金銭の授受を約する取引又はこれに類似する取引であって内閣府令で定めるもの(次号において「金融等デリバティブ取引」という。)のうち保険会社の経営の健全性を損なうおそれがないと認められる取引として内閣府令で定めるもの(資産の運用のために行うもの並びに第四号及び第六号に掲げる業務に該当するものを除く。)
- 九金融等デリバティブ取引の媒介、取次ぎ又は代理(第七号に掲げる業務に該当するもの及び内閣府令で定めるものを除く。)
- 十有価証券関連店頭デリバティブ取引(当該有価証券関連店頭デリバティブ取引に係る有価証券が第四号に規定する証書をもって表示される金銭債権に該当するもの及び短期社債等以外のものである場合には、差金の授受によって決済されるものに限る。次号において同じ。)(資産の運用のために行うものを除く。)
- 十一有価証券関連店頭デリバティブ取引の媒介、取次ぎ又は代理
- 十二機械類その他の物件を使用させる契約であって次に掲げる要件の全てを満たすものに基づき、当該物件を使用させる業務
- 一契約の対象とする物件(以下この号において「リース物件」という。)を使用させる期間(以下この号において「使用期間」という。)の中途において契約の解除をすることができないものであること又はこれに準ずるものとして内閣府令で定めるものであること。
- 二使用期間において、リース物件の取得価額から当該リース物件の使用期間の満了の時において譲渡するとした場合に見込まれるその譲渡対価の額に相当する金額を控除した額及び固定資産税に相当する額、保険料その他当該リース物件を使用させるために必要となる付随費用として内閣府令で定める費用の合計額を対価として受領することを内容とするものであること。
- 三使用期間が満了した後、リース物件の所有権又はリース物件の使用及び収益を目的とする権利が相手方に移転する旨の定めがないこと。
- 十三前号に掲げる業務の代理又は媒介
- 十四顧客から取得した当該顧客に関する情報を当該顧客の同意を得て第三者に提供する業務その他当該保険会社の保有する情報を第三者に提供する業務であって、当該保険会社の行う保険業の高度化又は当該保険会社の利用者の利便の向上に資するもの
- 十五当該保険会社の保有する人材、情報通信技術、設備その他の当該保険会社の行う保険業に係る経営資源を主として活用して行う業務であって、地域の活性化、産業の生産性の向上その他の持続可能な社会の構築に資する業務として内閣府令で定めるもの
- 4.保険会社は、前項第一号に掲げる業務を行おうとするときは、第二百七十五条第三項の規定により同項に規定する保険募集再委託者が保険募集の委託に係る契約の締結について認可を受ける場合を除き、その内容を定めて、内閣総理大臣の認可を受けなければならない。ただし、当該保険会社の子会社その他当該保険会社と内閣府令で定める密接な関係を有する者に係る当該業務を行おうとするときは、あらかじめ、その旨及びその内容を内閣総理大臣に届け出ることをもって足りる。
- 5.第一項第三号の「政府保証債」とは、政府が元本の償還及び利息の支払について保証している社債その他の債券をいう。
- 6.第一項第四号に掲げる業務には同号に規定する証書をもって表示される金銭債権のうち有価証券に該当するものについて、同項第四号の三に掲げる業務には短期社債等について、金融商品取引法第二条第八項第一号から第六号まで及び第八号から第十号まで(定義)に掲げる行為を行う業務を含むものとする。
- 7.第一項第四号の二の「特定目的会社」、「資産流動化計画」、「特定社債」又は「特定短期社債」とは、それぞれ資産の流動化に関する法律(平成十年法律第百五号)第二条第三項、第四項、第七項又は第八項(定義)に規定する特定目的会社、資産流動化計画、特定社債又は特定短期社債をいう。
- 8.第一項第四号の三、第五号及び第十号並びに第四項の「短期社債等」とは、次に掲げるものをいう。
- 一社債、株式等の振替に関する法律第六十六条第一号(権利の帰属)に規定する短期社債
- 二削除
- 三投資信託及び投資法人に関する法律(昭和二十六年法律第百九十八号)第百三十九条の十二第一項(短期投資法人債に係る特例)に規定する短期投資法人債
- 四信用金庫法(昭和二十六年法律第二百三十八号)第五十四条の四第一項(短期債の発行)に規定する短期債
- 五第六十一条の十第一項に規定する短期社債
- 六前項に規定する特定短期社債
- 七農林中央金庫法(平成十三年法律第九十三号)第六十二条の二第一項(短期農林債の発行)に規定する短期農林債
- 八その権利の帰属が社債、株式等の振替に関する法律の規定により振替口座簿の記載又は記録により定まるものとされる外国法人の発行する債券(新株予約権付社債券の性質を有するものを除く。)に表示されるべき権利のうち、次に掲げる要件のすべてに該当するもの
- 一各権利の金額が一億円を下回らないこと。
- 二元本の償還について、権利の総額の払込みのあった日から一年未満の日とする確定期限の定めがあり、かつ、分割払の定めがないこと。
- 三利息の支払期限を、ロの元本の償還期限と同じ日とする旨の定めがあること。
- 9.第一項第五号の「有価証券の私募の取扱い」とは、有価証券の私募(金融商品取引法第二条第三項に規定する有価証券の私募をいう。)の取扱いをいう。
- 10.第一項第六号又は第七号の「デリバティブ取引」又は「有価証券関連デリバティブ取引」とは、それぞれ金融商品取引法第二条第二十項に規定するデリバティブ取引又は同法第二十八条第八項第六号(通則)に規定する有価証券関連デリバティブ取引をいう。
- 11.第一項第十号又は第十一号の「有価証券関連店頭デリバティブ取引」とは、金融商品取引法第二十八条第八項第四号に掲げる行為をいう。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第98条は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第98条の条文原文は「保険会社は、第九十七条の規定により行う業務のほか、当該業務に付随する次に掲げる業務その他の業務を行うことができる。」で始まります。
- 保険業法第98条は第三章 業務に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第98条の前の条は保険業法第97条の2です。
- 保険業法第98条の次の条は保険業法第99条です。
- 保険業法第98条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第98条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第98条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/98
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法98条は、保険会社が本業のほか行える付随業務を1項各号に限定列挙する規定。他の金融業を行う者の業務の代理・事務代行には内閣総理大臣の認可が必要となる。
Q · 保険会社が債務保証やリースまで提案してくるけれど、そんなことしていいんですか?
98条1項のリストにある業務だけができ、1号は認可が要ります
保険業法98条1項は、保険会社が97条の本業(保険の引受け・資産の運用)のほかに行える付随業務を号ごとに限定列挙しています。債務の保証、国債等の引受け、デリバティブ取引、機械類等の物件を使用させる業務、顧客情報の第三者提供などが並びます。リストにない業務は、収益性が高くても保険会社本体では行えず、子会社等での実施を検討することになります。さらに1項1号の代理・事務代行は2項により内閣総理大臣の認可が必要で、子会社その他密接な関係を有する者に係るものは事前届出で足ります。
解説
生命保険会社の営業担当者が住宅ローンの相談に乗ったり、損害保険会社が企業の債務保証を引き受けたり、リース契約を提示してきたりする。「保険屋がなぜそんなことを?」と思った瞬間、あなたは保険業法98条の存在を知らないまま取引している。保険会社は本業(97条の保険引受と資産運用)以外は原則として何もできない。株式会社なら定款次第で何でもできるという常識は、保険会社には通用しない。98条1項は「これならやってよい」という業務を列挙した限定リストであり、リストにないものは、たとえ儲かるとしても、たとえ顧客が望んでも、法律上できない。あなたが保険会社から何かを提案されたとき、その提案が98条のリストに乗っているかどうかは、その取引の適法性そのものを左右する。とくに1項1号の代理・事務代行は内閣総理大臣の認可が必要で、認可なしに行われていれば、それは業法違反の状態で結ばれた契約になる。
法的な位置づけ
保険業法98条は、保険会社の付随業務の範囲を定める規定である。保険会社は、97条に基づく保険の引受け及び資産の運用のほか、98条1項各号に限定列挙された業務を行うことができる。列挙には債務の保証、国債等の引受け、デリバティブ取引、物件を使用させる業務、情報提供業務等が含まれ、1項1号の代理・事務代行には2項の認可又は届出を要する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.検討中の業務が97条か98条かを切り分ける 新規業務の企画段階で、保険の引受け・資産の運用(97条)として説明できるのか、それとも本業に付随する業務(98条)なのかを最初に仕分ける。この分岐を曖昧にしたまま進めると、後段の手続要否がすべてずれる
- 2.98条1項の該当号を特定し内閣府令まで遡る 1号・4号・6号・8号・15号など内閣府令に委任されている号は、保険業法施行規則の該当条項まで確認する。号の見出しだけで該当すると判断せず、府令の列挙に実際に当てはまるかを文言レベルで照合する
- 3.1項1号なら認可か届出かを資本関係から判断 他の金融業を行う者の業務の代理・事務代行に当たる場合、相手方が当該保険会社の子会社その他内閣府令で定める密接な関係を有する者かどうかを確認する。該当すれば2項ただし書の事前届出、該当しなければ2項本文の認可となり、所要期間が大きく変わる
- 4.業務開始前に認可申請または事前届出を完了させる 2項の認可は業務開始前に取得する必要があり、事後の追認は制度上想定されていない。届出の場合も「あらかじめ」が要件であるため、サービス開始日から逆算してスケジュールを固定する
- 5.契約書に業法適合性の表明保証を入れる 保険会社と組む側は、業務範囲適合性と認可・届出の取得状況について表明保証条項を置き、監督処分により履行が停止した場合の処理も定めておく。相手方の法務が認可状況を洗い直す実務的な圧力にもなる
よくある質問 AI による整理
Q1保険会社の付随業務とは何ですか?
本業である保険の引受け・資産の運用に付随して行える業務のことです。保険業法98条1項が号ごとに限定列挙しており、列挙外の業務は本体では行えません。
Q2保険業法の他業禁止とはどういう規制ですか?
保険会社が本業と法令の認めた業務以外を営むことを禁じる規制です。契約者から預かった資金を本業外のリスクに晒さないための構造で、98条はその例外の一覧です。
Q3保険会社は貸付け(融資)をできますか?
資産の運用として行う貸付けは97条の範囲で可能です。ただし業として銀行業を営むことはできず、資産運用目的か付随業務かで根拠条文が変わります。
Q4保険業法98条1項1号の認可は誰が出しますか?
内閣総理大臣です(98条2項)。ただし当該保険会社の子会社その他密接な関係を有する者に係る業務なら、あらかじめ届け出ることで足ります。
Q5保険会社は顧客情報を第三者に提供できますか?
98条1項14号が情報提供業務を認めますが、条文自体が顧客の同意を要件とし、保険業の高度化又は利用者の利便向上に資することも求められます。
Q6保険業法98条に違反するとどうなりますか?
業務範囲外の業務は監督上の問題となり、業務改善命令や業務停止命令の対象になり得ます。処分歴は将来の新規事業の認可審査にも影響します。
Q7保険会社が国債の引受けをできるのはなぜですか?
98条1項3号が国債・地方債・政府保証債の引受け(売出し目的を除く)と募集の取扱いを明文で認めているためです。政府保証債の定義は3項にあります。
Q8保険会社の経営資源活用業務とは何ですか?
98条1項15号の業務で、保険会社の人材・情報通信技術・設備等を主として活用し、地域の活性化や産業の生産性向上に資するものを指します。範囲は内閣府令が定めます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1保険会社がリースや債務保証までやるって、本業とかけ離れてませんか?
98条1項2号(債務の保証)と12号(物件を使用させる業務)で明文上認められている付随業務である。保険会社は長期資金と与信審査の蓄積を持つため、これらは本業と親和性が高いと立法上整理された。実務のポイント:付随業務であっても、その規模が本業を圧迫するほど大きくなれば当局の関心対象になる。提案の条件が異様に良いときは、相手がその年度の枠を使い切りたい事情を抱えている可能性があり、交渉余地が広い
Q2無認可で代理業務をやっていたことが後で分かったら、私の契約は無効になりますか?
業法違反は監督上の問題であり、契約の私法上の効力が当然に無効になるとは限らない。実務上、業法違反と契約の効力の関係は事案ごとに解釈が分かれている。ただし業務改善命令等(保険業法132条)でその業務が停止されれば、履行が事実上止まるリスクは現実的である。実務のポイント:契約書に監督処分による履行不能時の処理条項を先に入れておくと、相手の法務は認可状況を真剣に洗い直す
Q398条に書いていない業務でも、グループ会社経由ならできるんですか?
保険会社本体の業務範囲(97条、98条)と、子会社が営める業務範囲(保険業法106条以下)は別の規律である。本体で不可でも子会社なら可という業務は実際に存在するが、子会社の業務範囲にも法律上の限定があり、何でも自由というわけではない。実務のポイント:スキーム設計では『本体か子会社か』の判断が最初の分岐で、ここを間違えると設計をゼロからやり直すことになる。初回の打合せでこの分岐を確定させる相手は、経験値が高い
間違えやすい点 AI による整理
- 「株式会社なのだから定款に書けば何でもできる」という一般常識が、保険会社には通じない。保険業法は他業を原則禁止し、98条の列挙とその周辺規定でしか例外を認めない。会社法の世界から保険会社を見ると、この不自由さの度合いを見誤る
- 1項1号の代理・事務代行について「認可が要る」ことは業界では知られているが、その認可を欠いた場合の深刻度が理解されていない。無認可で他業を行えば業務改善命令や業務停止命令(保険業法132条、133条)の対象になり、監督処分の履歴は将来の新規事業認可の審査にまで影を落とす。一件の見切り発車が、数年分の事業計画を止める
- 「保険会社が何をやってよいか」という問いの立て方自体がずれている。正しくは「保険会社が何をやってはいけないか」であり、98条1項の列挙は許可の網羅リストではなく、原則禁止の中に開けられた穴の一覧である。この向きを取り違えると、リストにない業務を『書いてないから自由』と読んでしまう
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 位置づけ | 98条:本業に付随する業務を1項各号に限定列挙 | 97条:本業そのもの(保険の引受け・資産の運用) 106条:子会社が営める業務・対象会社の範囲 |
| 必要な手続 | 1項1号のみ内閣総理大臣の認可、子会社等に係るものは事前届出(2項) | 保険業免許の範囲内で当然に実施可能 子会社対象会社の類型ごとに認可・届出が必要 |
| 列挙外の業務の扱い | 保険会社本体では実施不可 | 本業でなければ98条・99条の枠組みへ移る 子会社としても保有・実施できない類型がある |
| 制度の狙い | リスク管理可能な範囲での収益源多様化 | 保険業の本質的業務の確定 グループ全体の業務範囲の画定 |
他国ではどう定めているか 6 か国
台湾も保険業が本法所定以外の業務を兼営することを禁じ、主管機関の許可によって例外を認める構造。列挙の細目は主管機関の函釈に委ねられる度合いが日本より高い
韓国は「겸영업무(兼営業務)」と「부수업무(付随業務)」を分け、付随業務は原則として事前申告制。日本の限定列挙+認可という組合せより、申告を軸にした設計になっている
中国も保険会社の業務範囲を法定し、法律・行政法規に定めのない業務の兼営を禁じる。細目は国務院保険監督管理機構の規定に委任される
ドイツは保険業務と直接の関連性を持つ業務のみを許す一般条項型で、日本のような号単位の列挙を置かない。該当性は監督実務と解釈で画される
フランスも保険事業とそこから直接派生する業務に限定する一般条項型。EU のソルベンシー II 指令の枠組みの下で運用される
米国は州ごとの保険法が業務範囲を定め、金融グループ内での業務多角化は持株会社規制を通じて処理される。連邦単一の付随業務リストは存在しない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 取引先の中小企業が銀行融資を断られ、保険会社から「うちが債務保証しましょう」と提案された。98条1項2号で保証は明文で認められた付随業務なので、これは適法。むしろ銀行以外の保証の出し手を知っているかどうかで、資金繰りの選択肢の数が変わる
- 保険会社の担当者が、系列でも何でもない別会社の金融商品の申込書を持ってきて「代わりに手続きします」と言う。それは1項1号の代理・事務代行にあたり、内閣総理大臣の認可(2項)か、子会社等であれば事前届出が要る。認可を取っているかを聞くだけで、担当者の顔色が変わる
- 自社の設備更新でリース会社を探していたら、保険会社がリースを提案してきた。1項12号でファイナンス・リースに相当する物件使用契約は付随業務として認められている。保険会社は保険料という長期資金を持っているため、リース料率で有利な条件を出せる余地がある
- もし、保険会社から「お客様の情報を提携先に提供してよいか」という同意書を渡されたら? 1項14号は顧客情報の第三者提供を業務として認めるが、条文自体が「当該顧客の同意を得て」を要件に組み込んでいる。同意書にサインするかどうかが、あなた自身が法律上の要件の一部を構成している
- 保険会社の系列で新規事業の話が進んでおり、契約締結まであと10日。その業務が1項15号(地域活性化・生産性向上に資する業務)に該当するかは内閣府令の定めに依存する。府令の列挙に当たらなければ、その事業は保険会社本体では実施できず、子会社スキームに組み替える時間はもう残っていない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 提案された業務が98条1項のどの号に当たるか、書面で相手に整理を求める2. 1号の代理・事務代行なら、認可取得済みか(2項本文)、子会社等として届出済みか(2項ただし書)を確認3. 内閣府令に委任されている号(1号、4号、6号、8号、15号など)は、府令の該当条項まで示してもらう4. 曖昧な回答しか得られない案件は、契約書に業法適合性の表明保証条項を入れて交渉する
訴えられた側:1. 保険会社側なら、まず自社の業務が97条本体か98条の付随業務か、いずれにも当たらないかを切り分ける2. どの号にも収まらないなら、子会社(保険業法106条以下)や保険持株会社傘下での実施に組み替える3. 既に開始済みなら、当局への自主的な相談・報告を優先。無自覚な継続が最も重い処分を招く4. 認可・届出の要否判断は監督指針と府令の最新版で確認、過去の社内前例をそのまま流用しない
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。ただし2項の認可は業務開始前に取得する必要があり、事後の追認は制度上想定されていない。業法違反に基づく行政処分に出訴期間の制限があり、処分を争う場合は処分を知った日から6か月(行政事件訴訟法14条)
学説
通説(他業禁止の趣旨):保険会社の他業禁止は、契約者から預かった長期資金を本業外のリスクに晒さないこと、利益相反と優越的地位の濫用を防ぐこと、監督の実効性を確保することに趣旨があるとされる。98条の列挙は、その原則の中にリスク管理可能な範囲で開けられた例外と位置づけられる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成7年(1995年) 新設:保険業法の全部改正により制定。保険会社の業務範囲について、本業を97条に、付随業務を98条1項の限定列挙に整理する現行構造が置かれた
- 2.令和3年(2021年) 改正:銀行法等の一部を改正する法律により保険会社の業務範囲が見直され、顧客情報の第三者提供業務(1項14号)と経営資源活用業務(1項15号)が付随業務として位置づけられた
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