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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 6 分6 分6 分

民事訴訟法 第10条(管轄裁判所の指定)

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  1. 管轄裁判所が法律上又は事実上裁判権を行うことができないときは、その裁判所の直近上級の裁判所は、申立てにより、決定で、管轄裁判所を定める。
  2. 2.裁判所の管轄区域が明確でないため管轄裁判所が定まらないときは、関係のある裁判所に共通する直近上級の裁判所は、申立てにより、決定で、管轄裁判所を定める。
  3. 3.前二項の決定に対しては、不服を申し立てることができない。

この条文の基本情報

管轄裁判所の指定とは何ですか?

定義管轄裁判所の指定とは、民事訴訟法第10条に定められた規定で、「管轄裁判所が法律上又は事実上裁判権を行うことができないときは、その裁判所の直近上級の裁判所は、申立てにより、決定で、管轄裁判所を定める。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事訴訟法第10条(管轄裁判所の指定)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 民事訴訟法第10条の条文原文は「管轄裁判所が法律上又は事実上裁判権を行うことができないときは、その裁判所の直近上級の裁判所は、申立てにより、決定で、管轄裁判所を定める。」で始まります。
  3. 民事訴訟法第10条は第二節 管轄に置かれています。
  4. 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
  5. 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事訴訟法第10条の前の条は民事訴訟法第9条です。
  7. 民事訴訟法第10条の次の条は民事訴訟法第10条の2です。
  8. 民事訴訟法第10条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第10条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
  • 本サイト収録民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第10条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/10

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事訴訟法10条は、管轄裁判所が法律上または事実上裁判権を行使できないとき、直近上級の裁判所が申立てにより決定で管轄裁判所を指定すると定める。この決定に不服は申し立てられない。

Q · 担当の裁判所が裁判官の総忌避や災害で動けなくなったら、私の訴訟はどうなるの?

上の裁判所が代わりの管轄裁判所を指定し、審理は続きます

民事訴訟法10条1項により、管轄裁判所が法律上(裁判官全員の除斥・忌避など)または事実上(庁舎の損壊など)裁判権を行使できないときは、その直近上級の裁判所が、当事者の申立てに基づき、決定で代わりの管轄裁判所を指定します。管轄区域が不明確で管轄裁判所が定まらないときも、関係裁判所に共通する直近上級審が指定します(2項)。この指定決定に対しては不服を申し立てられません(3項)。訴訟が宙に浮いて消えることを防ぐ安全装置です。

解説

地方の小さな裁判所で、担当できる裁判官が一人もいなくなる事態は現実に起こる。当事者や代理人と裁判官が親族だった、過去に同じ案件に関与していた、そうした事情で全員が除斥・忌避されれば、その裁判所は法律上あなたの事件を裁けない。地震で庁舎が倒壊すれば、事実上も裁けない。民訴10条は、こうした「裁判所が空白になる」瞬間の安全装置だ。担当裁判所が機能を止めたら、その一つ上の裁判所(直近上級審)が、申立てによって代わりの管轄裁判所を決定で指定する。さらに、川の流路が変わって境界が動き、どの裁判所の管轄区域かが不明になったときも、共通の上級審が指定する。重要なのは、この指定決定には不服を申し立てられない(3項)という点だ。一度決まれば、その裁判所で戦うしかない。あなたの裁判が宙に浮いて消えることだけは、この一条が絶対に防ぐ。

法的な位置づけ

民事訴訟法10条は管轄の指定を定める規定であり、管轄裁判所が法律上もしくは事実上裁判権を行使できない場合、または管轄区域が不明確で管轄裁判所が定まらない場合に、直近上級の裁判所が申立てに基づき決定で管轄裁判所を定める手続を規律する。当該決定に対する不服申立ては許されない。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.担当裁判所の機能不全を証拠化する 裁判官全員の除斥・忌避の決定書、庁舎閉鎖・損壊の通知、管轄区域が不明確であることを示す資料など、「法律上または事実上裁判権を行使できない」事実を客観的に裏づける証拠を集める
  2. 2.直近上級の裁判所を特定する 機能不全に陥った裁判所の一つ上の審級(簡裁・地裁が空白なら高裁)を確認する。区域不明の場合は関係裁判所に共通する直近上級審を特定する(10条2項)
  3. 3.管轄指定の申立書を提出する 直近上級審に対し管轄裁判所の指定を申し立てる。決定には不服を申し立てられない(3項)ため、申立書に「どの裁判所を指定すべきか」の希望と理由を具体的に書き込む
  4. 4.本案の時効・出訴期間を並行管理する 管轄指定は本案の消滅時効(民法166条等)や出訴期間を止めてくれない。指定を待つ間も時効中断・更新の措置を検討し、期間管理を怠らない

よくある質問 AI による整理

Q1管轄の指定とは何ですか?

担当の管轄裁判所が裁判権を行使できない、または管轄区域が不明確で管轄裁判所が定まらないときに、直近上級の裁判所が決定で代わりの管轄裁判所を定める制度です。民事訴訟法10条が根拠です。

Q2管轄指定の申立ては誰ができますか?

当事者が申し立てます。実務上は代理人弁護士が動くことが多く、本人申立ての確立した書式はありません。早く申し立てるほど審理の空白期間が短くなります。

Q3管轄指定の申立てはどこの裁判所にするのですか?

機能不全に陥った裁判所の直近上級の裁判所に対して行います。簡裁・地裁が空白なら高裁、というように一つ上の審級が指定主体になります(10条1項)。

Q4裁判官が全員忌避されたらどうなりますか?

その裁判所は法律上裁判権を行使できない状態になります。10条1項により直近上級審が申立てで別の裁判所を指定するので、事件が消えることはありません。

Q5管轄区域が不明確とはどういう場合ですか?

埋立地や河川の流路変更で境界が動き、どの裁判所の管轄区域か特定できない場合などです。このときは共通の直近上級審が指定します(10条2項)。

Q6管轄の指定と移送の違いは何ですか?

移送(16条)は管轄違いの訴えを正しい裁判所へ送る手続で、即時抗告(21条)が可能です。指定(10条)は担当裁判所が存在しない・定まらないときの補充で、決定に不服申立てができません。

Q7管轄指定の申立てに期限はありますか?

指定の申立て自体に固有の期限はありません。ただし本案の出訴期間や消滅時効は待ってくれないため、機能不全に気づいたら早急に上級審へ申し立てる必要があります。

Q8管轄の合意と管轄の指定は違うのですか?

違います。合意(11条)は当事者が契約で裁判所を選ぶ制度、指定(10条)は裁判所が機能不全のときに上級審が職権類似の決定で裁判所を定める制度です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1担当の裁判所がパンクして動かないとき、私の裁判はどうなるんですか?

消えはしません。民訴10条1項により、その裁判所の一つ上の裁判所(直近上級審)が、あなたの申立てによって代わりの管轄裁判所を指定します。除斥・忌避で裁判官が全員いなくなった、災害で庁舎が使えない、そうした「法律上または事実上裁けない」場合の安全装置です。実務のポイント:この申立ては当事者なら誰でもできますが、実務上は代理人弁護士が動くことがほとんどで、本人申立ての書式は確立していません。早く動くほど審理の空白期間が短くなるので、機能不全に気づいたら待たずに上級審の窓口へ問い合わせるのが得策です。

Q2指定された裁判所が遠くて不利、後から変えてもらえませんか?

できません。10条3項は、指定決定に対する不服申立てを明確に禁じています。一度決まれば、たとえ遠方でも、その裁判所で審理を受けることになります。実務のポイント:だからこそ勝負は申立ての段階にあります。管轄指定の申立書に「どの裁判所を指定すべきか」の希望と理由を書き込めるので、ここで自分に近い・有利な裁判所を具体的に提案しておく。何も書かずに上級審の裁量に丸投げすると、思わぬ遠方を指定されても覆せません。

間違えやすい点 AI による整理

  • 「担当裁判所が裁けないなら、訴訟は別の場所でやり直すか、諦めるしかない」と考える人がいるが、その問いの立て方が誤っている。やり直す必要も諦める必要もない。同じ事件のまま、上級審が代わりの裁判所を指定して審理を引き継がせる。ゼロからの再出発ではない。
  • 「この指定決定が気に入らなければ抗告できる」と思いがちだが、10条3項は不服申立てを明確に禁じている。指定された裁判所が遠方でも、一度決まれば争えない。だからこそ申立ての段階で、どの裁判所が指定されると自分に有利かを見据えて動く必要がある。
  • 「裁判官の忌避なんて自分の事件には関係ない」と知ってはいても、その射程の広さを知らない人が多い。全員が忌避される事態は、当事者や代理人と裁判官に何らかの縁がある地方の小規模庁で現実に起きる。そのとき10条を知っているかどうかで、訴訟が止まる期間が数週間変わる。
比較の観点この条文ほかの条文
発動場面管轄裁判所が裁判権を行使できない/管轄区域が不明確(10条)管轄違いの訴えが提起された(16条)
通常時の管轄を法定(4条 普通裁判籍)
管轄を定める主体直近上級の裁判所が決定で指定受訴裁判所が職権で移送
法律により当然に定まる(被告住所地)
当事者の申立ての要否申立てが必要職権または申立て
不要(法定)
不服申立て不可(10条3項)移送決定に即時抗告可(21条)
該当なし

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民事訴訟法第23条

管轄法院が法律上もしくは事実上審判権を行使できない事由があるとき、または管轄区域の境界が不明なとき、直接上級法院が指定する点で日本10条とほぼ同型

韓国
대한민국 민사소송법 제28조

관할법원이 재판권을 법률상 또는 사실상 행사할 수 없는 때などに直近上級法院が決定で管轄法院を指定する。日本法と構造がほぼ一致する

ドイツ
ZPO § 36

管轄裁判所が法律上妨げられる、または管轄が不確定な場合などに、上級裁判所(直近上級審)が管轄裁判所を定める。日本10条の母法的位置にある

アメリカ
28 U.S.C. § 1404・§ 455

米国は『指定管轄』の一般規定ではなく、裁判官の失格(§ 455)と便宜による移送(§ 1404)等の組合せで対応する。制度設計が大陸法系と異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし、あなたの訴訟の担当が、相手方の親族や元同僚ばかりが集まる小さな支部で、裁判官が全員忌避されたらどうなる? 事件は宙ぶらりんにはならない。あなたが直近上級の裁判所に管轄指定を申し立てれば、別の裁判所が割り当てられ、審理は前へ進む。
  • あなたが被告として訴えられたが、原告は管轄区域が不明確な埋立地の物件を理由に、別の裁判所へ訴えを起こしてきた。区域が本当に定まらないなら、10条2項の共通上級審による指定を求めて、より公平な土俵を争える。
  • 災害で地裁の庁舎が全壊。提訴期限が迫り、あと数日で時効。担当裁判所が物理的に動けないなら、上級審への管轄指定の申立てで受理の道を確保する。

取るべき行動

被害を受けた側:1. 担当裁判所が機能不全(裁判官全員の除斥・忌避、庁舎の物理的損壊など)に陥ったら、まずその事実を証拠化する(忌避の決定書、庁舎閉鎖の通知等) 2. その裁判所の直近上級の裁判所(簡裁・地裁が空白なら高裁)に、管轄裁判所の指定を申し立てる3. 申立書には、どの裁判所を指定するのが適切か、自分の主張も添える4. 指定決定には不服を申し立てられない(3項)ので、申立ての段階で全力を尽くす

訴えられた側:1. 相手が管轄区域の不明確さを利用して不利な裁判所に訴えてきたら、管轄区域が本当に定まらないのかを精査する2. 区域が不明確なら、共通の直近上級審による指定(10条2項)を求め、より公平な裁判所を主張する3. 担当裁判官に除斥・忌避事由があると気づいたら、忌避の申立て(24条)も並行して検討4. 指定決定は確定すると争えないため、申立て段階で希望する裁判所と理由を明確に示す

時効(請求できる期限):10条の管轄指定そのものに固有の期限はない。ただし本案の出訴期間・消滅時効(民法166条等)は管轄指定を待ってくれないため、担当裁判所が機能不全のときこそ早急に上級審へ申し立てる必要がある。指定決定には不服申立て期間という概念がなく、決定と同時に確定する(3項)

学説

通説:10条3項が指定決定への不服申立てを禁じるのは、管轄の確定を上級審の一回の決定で完結させ、当事者が指定を争い続けることによる手続の遅延を防いで、裁判を受ける権利の確保と手続の安定・迅速を両立させる趣旨と解されている。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法の全部改正(平成8年法律第109号)。旧民事訴訟法(明治23年)以来の管轄指定規定を継承し、現行10条として整理。直近上級審による指定と不服申立ての禁止という枠組みを維持した。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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