民事訴訟法 第144条(選定者に係る請求の追加)
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- 第三十条第三項の規定による原告となるべき者の選定があった場合には、その者は、口頭弁論の終結に至るまで、その選定者のために請求の追加をすることができる。
- 2.第三十条第三項の規定による被告となるべき者の選定があった場合には、原告は、口頭弁論の終結に至るまで、その選定者に係る請求の追加をすることができる。
- 3.前条第一項ただし書及び第二項から第四項までの規定は、前二項の請求の追加について準用する。
この条文の基本情報
選定者に係る請求の追加とは何ですか?
定義選定者に係る請求の追加とは、民事訴訟法第144条に定められた規定で、「第三十条第三項の規定による原告となるべき者の選定があった場合には、その者は、口頭弁論の終結に至るまで、その選定者のために請求の追加をすることができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事訴訟法第144条(選定者に係る請求の追加)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
- 民事訴訟法第144条の条文原文は「第三十条第三項の規定による原告となるべき者の選定があった場合には、その者は、口頭弁論の終結に至るまで、その選定者のために請求の追加をすることができる。」で始まります。
- 民事訴訟法第144条は第一章 訴えに置かれています。
- 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
- 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事訴訟法第144条の前の条は民事訴訟法第143条です。
- 民事訴訟法第144条の次の条は民事訴訟法第145条です。
- 民事訴訟法第144条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第144条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109 - 本サイト収録
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第144条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/144
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事訴訟法144条は、選定当事者が口頭弁論の終結に至るまで選定者のために請求を追加できると定める。被告側で選定があれば原告が請求を追加でき、著しい遅延を生む追加は却下されうる。
Q · 集団訴訟が始まったあとに被害仲間が増えたら、その人の請求も同じ裁判に入れられる?
可能です。口頭弁論の終結までなら同じ訴訟に追加できます
民事訴訟法144条により、訴訟係属後に民訴30条3項で追加選定された選定当事者は、口頭弁論の終結に至るまで、その選定者のために請求を追加できます。被告側で選定があった場合は、原告が当該選定者に係る請求を追加できます。ただし訴えの変更に関する143条1項ただし書が準用されるため、著しく訴訟を遅延させる追加は裁判所が却下できます。口頭弁論が終結すると追加はできず、新たな選定者は別訴を起こすしかありません。
解説
マンションの欠陥で200戸の住民全員が損害を受けた、同じ投資詐欺に50人が引っかかった。その全員が原告として法廷に並ぶ必要はない。民訴30条の選定当事者制度を使えば、共通の利益を持つ多数の者が、その中の一人または数人を代表(選定当事者)に選び、残りの選定者のために訴訟を任せられる。144条は、その制度が訴訟の途中で動いたときの追加ルールである。訴訟が始まった後に新たな選定者が代表を立てて加わった場合(30条3項)、その代表は口頭弁論が終わるまで、自分が背負う選定者のために請求を追加できる。被告側で選定が起きたなら、原告がその選定者に関する請求を追加できる。つまり、後から仲間が合流しても別訴を新たに起こさず、今の事件の中に請求を束ねていける。一本の訴訟に何十人分の請求を集約する、その動的な入口がこの条文だ。
法的な位置づけ
民事訴訟法144条は、選定当事者制度における請求の追加を定める規定である。訴訟係属後に民訴30条3項により原告または被告となるべき者の選定があった場合、選定当事者は口頭弁論の終結に至るまで、その選定者のための請求を当該訴訟に追加することができる。追加には訴えの変更に関する143条の手続規律が準用される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.共通の利益を持つ被害仲間を確認する 同じ原因(同一の詐欺、同一物件の欠陥など)で被害を受けた仲間を集め、民訴30条1項の「共通の利益」があるかを確認する。利益が共通でないと選定はできない
- 2.選定当事者を選び選定書を作成する 仲間の中から訴訟追行に適した一人または数人を選定当事者に選び、選定書を作成する。すでに訴訟が係属していれば民訴30条3項により追加的に選定する
- 3.口頭弁論終結までに請求を追加する 選定当事者が、口頭弁論の終結に至るまでに、追加された選定者のための請求を当該訴訟に追加する(民訴144条1項)。被告側で選定があれば原告が請求を追加する(同2項)
- 4.遅延却下を避けるため早めに段取りを組む 143条1項ただし書の準用により、著しく訴訟を遅延させる追加は却下されうる。提訴段階で『追って選定者を追加する』方針を裁判所と共有し、終結期日を弁護士に確認しておく
よくある質問 AI による整理
Q1選定当事者とは何ですか?
共通の利益を持つ多数の者が、その中の一人または数人を訴訟追行の代表に選ぶ制度です(民訴30条)。選定者は法廷に立たずに判決の効力を受けます。
Q2選定者の請求追加はいつまでできますか?
口頭弁論の終結に至るまでです(民訴144条1項・2項)。終結後は追加できず、新たな選定者は別訴を起こすしかありません。
Q3集団訴訟に後から参加するにはどうすればいいですか?
訴訟係属中でも民訴30条3項で追加的に選定でき、選定当事者があなたの請求を144条で追加します。早めに弁護士へ段取りを相談してください。
Q4選定当事者の請求追加は被告側でもできますか?
できます。被告となるべき者の選定があった場合、原告がその選定者に係る請求を口頭弁論終結まで追加できます(民訴144条2項)。
Q5請求の追加が却下されるのはどんな場合ですか?
143条1項ただし書が準用され、著しく訴訟を遅延させる追加は終結前でも裁判所が却下できます。タイミングが遅れるほど危険です。
Q6選定当事者制度と消費者団体訴訟の違いは何ですか?
選定当事者は被害者が自ら代表を選ぶ制度、消費者裁判手続特例法は内閣総理大臣が認定した特定適格消費者団体が原告となる制度です。
Q7選定当事者を選ぶと訴訟費用はどうなりますか?
請求が一本の訴訟に集約され、印紙代を一本化できます。被害者が個別に訴えるより費用と労力を大幅に減らせます。
Q8選定者にも判決の効力は及びますか?
及びます。選定当事者が受けた判決の効力は、法廷に出ていない選定者本人にも及びます。だからこそ選定当事者選びが重要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1集団で訴えるとき、全員が裁判所に行かないといけないんですか?
いいえ。選定当事者制度(民訴30条)を使えば、共通利益を持つ仲間の代表だけが当事者として訴訟を追行し、残りの選定者は法廷に出ずに判決の効力を受けます。後から加わった人の請求も144条で口頭弁論終結まで追加できます。実務のポイント:選定方式は印紙代を一本化でき、被害者が個別に訴えるより費用も労力も大幅に減る。少額被害が多数の事件で泣き寝入りを防ぐ実務上の切り札になる
Q2あとから被害に気づいたんですが、もう進行中の裁判に混ぜてもらえますか?
可能です。訴訟係属中でも30条3項で追加的に選定でき、選定当事者があなたの請求を144条で追加します。ただし口頭弁論が終結すると追加できず、別訴を起こすしかありません。実務のポイント:追加のタイミングが遅れて著しい遅延と判断されると、143条ただし書の準用で却下されることがある。混ぜてもらえると安心せず、終結期日がいつかを弁護士に必ず確認しておく
間違えやすい点 AI による整理
- 「集団で訴えるなら全員が原告にならないと自分の請求は守られない」と考えがちだが、問いの立て方が違う。選定者は原告にならなくても、選定当事者が追加した請求で判決の効力を受ける。問題は『全員参加するか』ではなく『いつ、誰の請求を追加できるか』だ
- 選定当事者制度を知っている人でも、請求追加に時間的な締め切りがあることまでは意識していない。口頭弁論が終結すれば、もう新たな選定者の請求は追加できない。仲間の合流が遅れれば、その人は別訴を起こす羽目になり、費用も時間も二重にかかる
- 「後から請求を追加すれば必ず受理される」と思われがちだが、143条1項ただし書が準用され、著しく訴訟を遅延させる追加は裁判所が却下できる。追加は無条件の権利ではなく、訴訟の進行状況に左右される条件付きの行為だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 制度の役割 | 民訴144条:選定者の請求追加(係属後合流の入口) | 民訴30条:選定当事者制度の根拠 民訴143条:訴えの変更(準用元) |
| 誰が追加・拡張するか | 選定当事者(被告選定なら原告) | 選定者が代表を選定する 原告が請求の趣旨・原因を変更する |
| 時間的限界 | 口頭弁論の終結に至るまで | 訴訟係属の前後を問わず選定可 口頭弁論終結まで(著しい遅延は却下) |
| 隣接する追加類型 | 選定者の請求を束ねる | — 民訴145条 中間確認の訴え/146条 反訴 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も選定当事者(選定當事人)制度を持ち、選定者のための請求拡張を認める点で日本と近い手続構造を共有する。
韓国も選定当事者制度を採用し、共通の利益を持つ多数者が代表を選んで訴訟を追行できる。日本法と起源を同じくする。
ドイツは個別の選定当事者方式ではなく、適格団体による模範確認訴訟で多数被害者を集約する。被害者は登録により効力を受ける点が異なる。
米国はクラスアクションでオプトアウト方式により多数者を一括処理する。代表を選ぶ日本の選定方式とは集約の論理が異なる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 同じ投資詐欺の被害者30人が選定当事者方式で提訴したあと、あなたも被害に気づいて仲間に加わった。あなた自身は法廷に出ないが、選定当事者があなたの分の請求を追加してくれる。別途自分で訴える手間も、印紙代の二重払いも避けられる。判決の効力はあなたにも及ぶ
- あなたの会社が欠陥商品の集団訴訟で被告になった。当初は10人分の請求だったのに、審理の途中で選定者が次々追加され、口頭弁論終結までに請求総額が三倍に膨らんだ。一つの訴訟の中で被告のリスクが動的に増えていく、その法的根拠がこの条文だ
- もし口頭弁論の終結直前に、新たな選定者の請求が追加されたらどうなる? 著しく訴訟を遅延させる場合、裁判所はその追加を許さないことができる(143条1項ただし書の準用)。追加する側にも、終結というタイムリミットが課されている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 同じ原因で被害を受けた仲間を集め、共通の利益があるか確認(民訴30条1項) 2. その中から訴訟追行に適した一人または数人を選定当事者に選び、選定書を作成3. すでに訴訟が係属していれば30条3項で追加的に選定し、選定当事者が口頭弁論終結までにあなたの請求を追加(144条1項) 4. 追加が遅延却下されないよう、早めに弁護士と段取りを組む。終結後は別訴になる
訴えられた側:1. 選定当事者方式で訴えられたら、まず選定の有効性(共通利益の有無、選定書の適式性)を確認2. 審理途中で選定者の請求が追加されたら、著しい訴訟遅延を理由に143条1項ただし書(準用)で追加不許可を申し立てる余地を検討3. ただし追加を一つずつ潰すより、紛争を一本に集約できる利点を活かし、全選定者を相手にした包括和解を狙う方が解決コストは低いことが多い
時効(請求できる期限):請求の追加ができるのは口頭弁論の終結に至るまで(民訴144条1項・2項)。終結後は追加できず、新たな選定者は別訴を起こすしかない。さらに143条1項ただし書の準用により、著しく訴訟を遅延させる追加は終結前でも却下されうる
学説
通説:民訴144条の請求追加は、口頭弁論の終結までに限り許される時間的制約付きの行為であり、143条1項ただし書の準用により著しい訴訟遅延を生む追加は却下されうると解されている。本条は選定当事者制度(30条)を係属後にも機能させる手続的接続規定と位置づけられる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法全部改正(平成8年法律第109号)。選定当事者制度と請求追加の規律を整序し、訴訟係属後の追加選定とその請求追加を明文化した。
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