民事訴訟法 第211条(法定代理人の尋問)
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この法律中当事者本人の尋問に関する規定は、訴訟において当事者を代表する法定代理人について準用する。ただし、当事者本人を尋問することを妨げない。
この条文の基本情報
法定代理人の尋問とは何ですか?
定義法定代理人の尋問とは、民事訴訟法第211条に定められた規定で、「この法律中当事者本人の尋問に関する規定は、訴訟において当事者を代表する法定代理人について準用する。ただし、当事者本人を尋問することを妨げない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事訴訟法第211条(法定代理人の尋問)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
- 民事訴訟法第211条の条文原文は「この法律中当事者本人の尋問に関する規定は、訴訟において当事者を代表する法定代理人について準用する。ただし、当事者本人を尋問することを妨げない。」で始まります。
- 民事訴訟法第211条は第三節 当事者尋問に置かれています。
- 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
- 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事訴訟法第211条の前の条は民事訴訟法第210条です。
- 民事訴訟法第211条の次の条は民事訴訟法第212条です。
- 民事訴訟法第211条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第211条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109 - 本サイト収録
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第211条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/211
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事訴訟法211条は、当事者本人の尋問規定を法定代理人に準用する。37条により法人代表者も当事者尋問の対象となり、虚偽供述の制裁は偽証罪ではなく209条の過料にとどまる。
Q · 会社を訴えて社長を法廷に立たせたら、社長が嘘をついたら偽証罪になるの?
なりません。当事者尋問なので209条の過料止まりです
被告会社の代表者は証人ではなく、当事者尋問の対象になります(民事訴訟法211条が当事者尋問規定を法定代理人に、37条が法人代表者に準用)。虚偽の陳述をしても偽証罪(刑法169条、最長10年)ではなく、209条の過料(10万円以下)にとどまります。ただし、正当な理由なく出頭・陳述・宣誓を拒むと、208条により相手方の主張が真実と認定されるリスクがあり、こちらの方が勝敗に直結します。
解説
会社を相手取って裁判を起こすと、法廷に立つのは社長や代表者本人だ。ここで多くの人が誤解する。証人として呼ぶのだから、嘘をつけば偽証罪だろう、と。違う。民事訴訟法211条は、当事者本人の尋問に関する規定(207条以下)を法定代理人に準用すると定め、さらに37条を通じて法人の代表者もこの「当事者尋問」の枠に入る。当事者尋問で虚偽の陳述をした場合の制裁は、偽証罪(刑法169条、最長10年の拘禁刑)ではなく、209条の過料(10万円以下)にとどまる。つまり相手方の社長は、刑事罰のリスクを負わずに不利な事実をぼかせる立場にいる。あなたが立証戦略を組むとき、この一点を知っているかどうかで、社長尋問にどこまで賭けるか、書面証拠でどこを固めておくかの判断が変わる。
法的な位置づけ
民事訴訟法211条は法定代理人の尋問を定める準用規定であり、当事者本人の尋問に関する規定(207条以下)を、訴訟において当事者を代表する法定代理人に準用する。37条により法人の代表者にも及び、これらの者は証人尋問ではなく当事者尋問の対象として扱われる。ただし当事者本人を尋問することも妨げられない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.相手の訴訟上の地位を確認する 相手が法人なら、代表者は証人ではなく当事者尋問の対象(211条+37条)。未成年・被後見人が当事者なら法定代理人が対象。まず誰が当事者尋問の枠に入るかを確定する
- 2.当事者尋問の申出書を正しく作成・提出する 「証人申請」ではなく「当事者尋問の申出」と記載し、尋問事項を整理する。本人尋問(211条ただし書き)か法定代理人尋問かを事案の有利不利で選択して特定する
- 3.不出頭・陳述拒否に備え208条の主張を準備する 相手代表者が出頭をしぶる素振りを見せても引かず尋問を押し切る。正当な理由のない不出頭・宣誓拒否・陳述拒否があれば、208条によりこちらの主張を真実と認定するよう裁判所に求める
- 4.書面証拠との矛盾を突く尋問を設計する 虚偽供述が過料止まりである以上、口頭の追及だけでは逃げられる。契約書・メール・帳簿など客観証拠と相手供述の矛盾を事前に洗い出し、矛盾を突く質問順に組み立てる
よくある質問 AI による整理
Q1当事者尋問とは何ですか?
訴訟の当事者本人を証拠方法として尋問する手続です(民訴207条)。証人とは異なり、虚偽供述の制裁は偽証罪ではなく209条の過料にとどまります。
Q2当事者尋問と証人尋問の違いは?
証人は第三者で虚偽供述は偽証罪(刑法169条、最長10年)。当事者本人・法定代理人・法人代表者は当事者尋問の対象で、虚偽供述は209条の過料止まりです。
Q3当事者尋問で嘘をついたらどうなりますか?
偽証罪にはならず、209条の過料(10万円以下)が科され得ます。ただし答弁が不誠実だと裁判官の心証を損ない、敗訴リスクが高まります。
Q4法人の代表者は証人になれますか?
なれません。被告会社の代表者は211条と37条により当事者尋問の対象となります。申出書も「証人申請」ではなく「当事者尋問の申出」と記載します。
Q5当事者尋問に出頭しないとどうなりますか?
正当な理由なく出頭・宣誓・陳述を拒むと、208条により相手方の主張が真実と認定され得ます。過料より重い事実上の不利益認定です。
Q6当事者尋問の申出はいつまでにすべきですか?
集中証拠調べの期日が指定される前が実務上の鉄則です。期日直前の追加申出は時機に後れた攻撃防御方法(157条)として却下される恐れがあります。
Q7法定代理人と本人、どちらを尋問しますか?
原則は法定代理人が対象ですが(211条本文)、ただし書きで本人尋問も可能です。記憶の鮮明さと証言能力を比べて選びます。
Q8当事者尋問で宣誓は必要ですか?
原則として宣誓させて行います(207条2項)。宣誓した上での虚偽供述が209条の過料の対象となり、宣誓・陳述の拒否は208条の不利益認定に繋がります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1会社を訴えたんですが、社長を証人として呼べますか?
呼べません。被告会社の代表者は、証人ではなく「当事者尋問」の対象になります(民事訴訟法211条が当事者尋問の規定を法定代理人に、37条がそれを法人代表者に準用)。証人申請ではなく当事者尋問の申出として手続をとります。実務のポイント:当事者尋問では、相手代表者が嘘をついても偽証罪(刑法169条)にはならず、209条の過料(10万円以下)止まり。だからこそ書面証拠との矛盾を突く尋問の設計が勝負どころで、口頭の追及だけに頼ると逃げられます。
Q2未成年の子の裁判で、親の私と子のどっちが法廷で話すんですか?
原則は法定代理人であるあなたが当事者尋問の対象です(211条本文)。ただし、ただし書きにより子ども本人を尋問することも妨げられません。事案の核心を知るのが本人なら、本人尋問が選ばれることもあります。実務のポイント:法定代理人の尋問は当事者尋問なので、あなたの記憶違いや感情的な誇張が、そのまま子の請求の信用性に跳ね返ります。期日前に時系列と客観証拠を突き合わせ、答えられる範囲を冷静に整理しておくことが勝敗を分けます。
間違えやすい点 AI による整理
- 「法廷で嘘をつけば誰でも偽証罪」と思われているが、偽証罪(刑法169条)の対象は宣誓した証人だけ。当事者本人と、その法定代理人・法人代表者は当事者尋問の枠に入り、虚偽供述は209条の過料(10万円以下)にとどまる。
- 「相手の社長を証人として呼ぼう」という発想そのものがずれている。訴えられた会社の代表者は、そもそも証人にはなれず、当事者尋問の対象になる(211条+37条)。問いの立て方を間違えると、申請の段階でつまずく。
- 過料止まりなら大したことないと侮られがちだが、当事者尋問には別の刃がある。正当な理由なく出頭しない、宣誓や陳述を拒むと、208条で相手方の主張を裁判所が真実と認定できる。金銭の過料より、この事実上の自白擬制のほうが勝敗に直結する。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象者 | 当事者本人・法定代理人・法人代表者(211条+37条) | 事件の第三者(証人尋問・190条以下) 鑑定人(212条以下) |
| 虚偽供述の制裁 | 209条の過料(10万円以下)、刑事罰なし | 偽証罪(刑法169条、最長10年の拘禁刑) 虚偽鑑定罪(刑法171条) |
| 不出頭・拒否の効果 | 208条:相手方の主張を真実と認定し得る | 過料・勾引等の制裁(192条以下) 再選任・費用負担等 |
| 宣誓 | 原則として宣誓させる(207条2項) | 原則として宣誓させる(201条) 宣誓させる(216条) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は2000年改正で当事者訊問制度を導入。当事者の虚偽陳述には過料を科し得る点で日本と類似する。
韓国も当事者本人を証拠方法とする当事者尋問を採用し、法定代理人への準用構造を持つ点で日本法に近い。
ドイツの Parteivernehmung は補充的証拠方法という性格が強く、法定代理人の尋問も §455が規律する。日本は補充性を撤廃した点で分岐した。
米国では当事者も証人適格を有し、宣誓供述(deposition)や公判証言を行う。虚偽は偽証罪(perjury)の対象で、過料に相当する別建ての軽い制裁という発想はない。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 未成年の子が交通事故の被害者で、損害賠償請求を起こすとき、法廷で語るのは誰か。子ども本人ではなく、親権者であるあなただ。あなたの陳述が当事者尋問として扱われ、記憶違いや誇張があれば、それがそのまま子の請求の信用性に跳ね返る。
- あなたが被告会社の代表者で、原告側があなたの尋問を申し出てきた。証人ではなく当事者尋問だから、宣誓はするが、虚偽供述の制裁は偽証罪ではなく過料。とはいえ過料を甘く見て曖昧な答弁を続けると、208条で相手の主張がそっくり真実と認定されるリスクが残る。
- 成年後見人として被後見人の訴訟を代理しているあなた。来週の期日で当事者尋問が入った。本人を尋問するか、法定代理人のあなたが立つか、ただし書きで本人尋問も可能なため、どちらを出すかを数日で決めねばならない。証言能力と記憶の正確さを天秤にかける時間は、もう残り少ない。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 相手が法人なら、代表者は証人ではなく当事者尋問の対象(211条+37条)。申出書には「当事者尋問の申出」と正しく記載する2. 相手の供述が虚偽でも偽証罪は問えないが、209条の過料を裁判所に促せる3. より強力なのは208条。代表者が正当な理由なく出頭・陳述・宣誓を拒んだら、こちらの主張を真実と認定するよう求める4. 未成年・被後見人が原告なら、法定代理人と本人のどちらを尋問するか、記憶と証言能力で選ぶ
訴えられた側:1. あなたが被告法人の代表者なら、尋問は当事者尋問。宣誓は求められるが、虚偽供述の制裁は過料であり偽証罪ではないことを理解しておく2. ただし過料を軽視して曖昧・虚偽の答弁を重ねると、裁判官の心証を決定的に損なう3. 正当な理由のない不出頭・陳述拒否は208条で命取り、出頭できない事情があるなら必ず事前に正当な理由を疎明する4. 本人尋問が必要か、法定代理人尋問で足りるかは代理人弁護士と詰める
時効(請求できる期限):尋問手続自体に特定の時効はない。ただし当事者尋問の申出は、集中証拠調べの期日が指定される前に行うのが実務上の鉄則で、期日直前の追加申出は時機に後れた攻撃防御方法(民事訴訟法157条)として却下されうる。
学説
通説:211条により法定代理人および37条を介した法人代表者は当事者尋問の対象となり、証人適格を有しない。虚偽供述の制裁は209条の過料にとどまるが、208条の不利益認定が当事者尋問の実効性を担保すると解されている。
改正沿革 AI による整理
- 平成8年(1996年)民事訴訟法全部改正 旧民事訴訟法から全部改正され、当事者尋問の補充性(他の証拠で心証を得られない場合に限るとする制限)が撤廃された。これに伴い法定代理人への準用規定も現行211条として整理され、代理人・代表者尋問を独立した証拠方法として積極活用できるようになった
改正の年表
- 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法の全部改正により、当事者尋問の補充性(他の証拠で心証を得られない場合に限る制限)が撤廃された。これに伴い法定代理人への準用規定も現行211条として整理され、代理人・代表者尋問を独立した証拠方法として積極活用できるようになった。
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