民事訴訟法 第207条(当事者本人の尋問)
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- 裁判所は、申立てにより又は職権で、当事者本人を尋問することができる。この場合においては、その当事者に宣誓をさせることができる。
- 2.証人及び当事者本人の尋問を行うときは、まず証人の尋問をする。ただし、適当と認めるときは、当事者の意見を聴いて、まず当事者本人の尋問をすることができる。
この条文の基本情報
当事者本人の尋問とは何ですか?
定義当事者本人の尋問とは、民事訴訟法第207条に定められた規定で、「裁判所は、申立てにより又は職権で、当事者本人を尋問することができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事訴訟法第207条(当事者本人の尋問)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
- 民事訴訟法第207条の条文原文は「裁判所は、申立てにより又は職権で、当事者本人を尋問することができる。」で始まります。
- 民事訴訟法第207条は第三節 当事者尋問に置かれています。
- 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
- 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事訴訟法第207条の前の条は民事訴訟法第206条です。
- 民事訴訟法第207条の次の条は民事訴訟法第208条です。
- 民事訴訟法第207条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第207条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109 - 本サイト収録
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第207条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/207
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事訴訟法207条は、裁判所が申立てまたは職権で当事者本人を尋問でき、宣誓させられると定める。宣誓した当事者の虚偽陳述は偽証罪ではなく209条の過料にとどまる。
Q · 裁判の本人尋問で、当事者が嘘をついたら証人と同じく偽証罪になるの?
なりません。当事者の虚偽は過料止まりです
民事訴訟法207条により、裁判所は申立てまたは職権で当事者本人を尋問し、宣誓させることができます。ただし宣誓した当事者が虚偽の陳述をしても、偽証罪(刑法169条)には問われず、民事訴訟法209条の過料(10万円以下)にとどまります。これは証人とは異なる設計です。また2項は原則としてまず証人尋問を行うと定め、当事者が証言を聞いてから供述を後付けで調整するのを防いでいます。
解説
民事裁判の終盤、双方の主張も書証も出尽くしたあと、裁判官が最後の事実認定で重く見るのが当事者本人尋問だ。207条は、裁判所が当事者であるあなた自身を尋問でき、宣誓させられることを定める。ここに多くの人が知らない落とし穴がある。証人が法廷で嘘をつけば偽証罪(刑法169条、3月以上10年以下の拘禁刑)だが、当事者であるあなたが宣誓して嘘をついても偽証罪には問われない。代わりに民事訴訟法209条の過料(10万円以下)にとどまる。つまり、あなたの法廷での一言一句の法的な重みは、証人とは違う設計になっている。さらに2項は「まず証人を尋問する」と定める。これはあなたが証人の証言を聞いてから自分の話を後付けで調整するのを防ぐための仕組みだ。尋問される順番一つにも、勝敗を分ける思想が埋め込まれている。
法的な位置づけ
民事訴訟法207条は当事者尋問を定める規定であり、裁判所が申立てまたは職権で当事者本人を尋問し、その当事者に宣誓をさせることができる旨を規定する。証人尋問とは異なり、宣誓した当事者の虚偽陳述は偽証罪ではなく同法209条の過料の対象にとどまる点に特色がある。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.提出済みの陳述書を熟読する 本人尋問が決まったら、まず提出済みの陳述書を読み返し、口頭の供述と食い違わないか確認する。陳述書と尋問が矛盾すると、相手方代理人がそこを突いて供述全体の信用性を崩しにかかる
- 2.客観的事実を書証と照合する 時系列・金額・日付など客観的に裏付けのある事実は、書証と照合して記憶を正確に整理する。客観証拠と一致する供述ほど信用される
- 3.反対尋問で突かれる弱点を潰す 相手方代理人の反対尋問で突かれそうな矛盾点・弱点を洗い出し、答え方を代理人と詰める。わからない点は無理に断定せず「記憶にない」と答える方針も決めておく
- 4.尋問の順序について意見を述べる 207条2項により、適当と認められる場合は当事者本人尋問を証人より先に行うよう意見を述べられる。自分の供述が核心で証人が補強役なら、先に本人が語る順序を主張する
- 5.期日に出頭し宣誓のうえ供述する 呼出状記載の期日に出頭する。宣誓のうえの虚偽は過料の対象(民訴209条)。不出頭・宣誓拒否・陳述拒否は相手方主張の真実擬制(民訴208条)を招くため、必ず出頭する
よくある質問 AI による整理
Q1当事者尋問とは何ですか?
裁判所が当事者本人を尋問する証拠調べです。民事訴訟法207条が根拠で、申立てまたは職権で行われ、宣誓させることもできます。証人尋問と並ぶ重要な人証です。
Q2当事者尋問と証人尋問の違いは何ですか?
証人の虚偽は偽証罪(刑法169条)ですが、当事者の虚偽は民訴209条の過料止まりです。また207条2項により原則として証人尋問が先に行われます。
Q3本人尋問の呼出状が届いたらどうすればいいですか?
まず提出済みの陳述書を熟読し、口頭の供述と食い違わないか確認します。時系列・金額・日付を書証と照合し、反対尋問で突かれる弱点を代理人と詰めておきます。
Q4本人尋問で「記憶にない」と答えてもいいですか?
問題ありません。不確かな点を無理に断定するより、わからない点は「記憶にない」と正直に答える方が、結局は供述全体の信用性を保てます。
Q5本人尋問に出頭しないとどうなりますか?
正当な理由なく不出頭・宣誓拒否・陳述拒否をすると、尋問事項に関する相手方の主張が真実と認められうります(民訴208条の真実擬制)。
Q6陳述書と本人尋問の供述が食い違うとどうなりますか?
相手方代理人がその一点を突き、あなたの供述全体の信用性が崩れます。陳述書と尋問の一貫性が説得力を大きく左右します。
Q7本人尋問はどれくらいの時間がかかりますか?
事案によりますが、主尋問・反対尋問あわせて30分から1時間程度が一般的です。争点が多い離婚訴訟などではさらに長くなることもあります。
Q8当事者尋問は証拠としてどれくらい重視されますか?
1996年改正で補充性が廃止され、現在は証人の証言と同等に自由心証で評価されます(民訴247条)。本人の供述一つで認定がひっくり返ることもあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1裁判で本人尋問のとき、嘘をついたら偽証罪になりますか?
なりません。偽証罪(刑法169条)は宣誓した証人だけが対象で、当事者であるあなたは証人ではないからです。ただし宣誓して虚偽の陳述をすると、民事訴訟法209条により10万円以下の過料に処せられます。実務のポイント:「当事者は嘘をついても刑事罰がない」と聞くと得に見えるが、裏を返せば裁判官は当事者の供述を割り引いて聞くということ。だからこそ書証や証人で裏付けの取れた供述だけが効く。嘘をつく自由より、裏付けの一貫性が勝敗を決める
Q2本人尋問って、自分から「やりたい」と言えるんですか?
言えます。207条1項は申立てによる尋問を認めており、当事者は自ら本人尋問を申し立てられます。職権でも行われますが、自分の言い分を直接裁判官に伝えたいなら積極的に申し立てる価値があります。実務のポイント:本人尋問を申し立てるかどうかは戦略判断。供述が一貫し書証と整合する当事者なら強力な武器だが、記憶があいまいで矛盾しやすい当事者なら、出ない方が相手に反対尋問の材料を与えずに済む場合もある。代理人が「本人尋問は避けましょう」と言うとき、この計算が背景にある
間違えやすい点 AI による整理
- 「裁判で嘘をついたら偽証罪」と知っている人は多いが、それが宣誓した証人に限られ、当事者本人には及ばないことまで知る人は少ない。当事者の虚偽陳述は民事訴訟法209条の過料止まりで、刑事罰ではない。この差を知っているかどうかで、相手方本人尋問への臨み方が変わる
- 「本人尋問は自分が言いたいことを話せるチャンスだから有利」と思いがちだが、実際は相手方代理人による反対尋問の場でもある。準備不足で臨めば、矛盾を突かれて自分の主張全体の信用性を崩される。話せる場は、崩される場でもある
- 「証人尋問より本人尋問の方が証拠価値が低い」という前提で軽視する人がいるが、その前提自体が古い。1996年の民事訴訟法改正で当事者尋問の補充性は廃止され、今は証人の証言と同等に自由に評価される。本人の供述一つで認定がひっくり返る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 虚偽陳述への制裁 | 207条(当事者尋問):偽証罪なし、民訴209条の過料(10万円以下) | 証人尋問:偽証罪(刑法169条、3月以上10年以下の拘禁刑) 208条:不出頭・拒否 → 相手方主張の真実擬制 |
| 尋問の順序 | 207条2項:原則として証人尋問が先、適当と認めれば本人先行も可 | 証人尋問:原則先行 210条:証人尋問規定を当事者尋問に準用 |
| 証拠評価 | 1996年改正で補充性廃止、証人と同等に自由心証で評価(247条) | 証人尋問:自由心証で評価(247条) 247条:自由心証主義の総則規定 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は2000年改正で当事者訊問制度を新設。当事者にも具結(宣誓)させ、虚偽には過料を科す点で日本と類似する。
韓国も当事者尋問を認め、宣誓した当事者の虚偽陳述には過料を科す。補充性を採らない点で日本と近い。
ドイツは当事者尋問を補充的証拠方法と位置づける伝統が強く、当事者の宣誓尋問には制限がある。日本が補充性を廃止した点と対照的。
米国では当事者も証人として宣誓のうえ証言し、虚偽は偽証罪(perjury)の対象となりうる。当事者と証人で制裁を分ける日本とは設計が異なる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 本人尋問の呼出状が届いた。期日まであと10日。あなたが宣誓して語る内容と、すでに提出した陳述書が食い違っていたら? 相手方代理人はその一点を突き、あなたの主張全体の信用性を崩しにかかる。この10日の準備が勝敗を分ける
- あなたが被告で、原告本人尋問の番。原告が宣誓のうえ語る経緯に明らかな嘘が混じっている。その場で「偽証罪だ」と叫んでも無駄だ。当事者の虚偽は刑事罰ではなく民事訴訟法209条の過料止まり。代わりにあなたの反対尋問で矛盾を引き出し、裁判官の心証を動かすしかない
- 離婚訴訟。書証は出尽くし、最後はあなたと配偶者の本人尋問だけが残った。慰謝料の額は、この尋問での語りの信用性で決まる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 本人尋問が決まったら、まず提出済みの陳述書を熟読し、口頭の供述と食い違わないか確認2. 時系列・金額・日付など客観的事実は、書証と照合して記憶を正確に整理3. 相手方代理人の反対尋問で突かれそうな弱点を洗い出し、答え方を代理人と詰める4. 宣誓のうえでの虚偽は過料の対象(民事訴訟法209条)。わからない点は無理に断定せず「記憶にない」と正直に答える方が、結局は信用される
訴えられた側:1. 相手方本人尋問では、相手の陳述書と過去の主張書面を突き合わせ、矛盾点を事前にリスト化2. 反対尋問は一問一答で逃げ場を塞ぎ、矛盾を一つずつ確定させる3. 相手が宣誓のうえ明白な虚偽を述べたら、その記録を残し、弾劾の材料や民事訴訟法209条の過料の検討材料にする4. 2項により尋問の順序に意見を述べられるので、自陣に有利な順序を主張する
時効(請求できる期限):本人尋問に固有の時効はないが、申立ては口頭弁論終結前の証拠調べ段階で行う必要がある。期日が指定されたら、呼出状記載の期日に出頭しなければならず、正当な理由なく不出頭・宣誓拒否・陳述拒否をすると、尋問事項に関する相手方の主張を真実と認められうる(民事訴訟法208条)
学説
通説:1996年改正により当事者尋問の補充性は廃止され、当事者の供述も証人の証言と同様に自由心証主義(民訴247条)の下で評価されるのが通説。ただし当事者は事件の結末に最大の利害を持つため、裁判官は供述に構造的バイアスがあることを前提に証拠評価する。
改正沿革 AI による整理
- 平成8年(1996年)民事訴訟法全部改正 旧法下の当事者尋問の補充性(他の証拠で心証を得られない場合に限り当事者尋問を許す原則)を廃止し、証人尋問と同様に自由心証で評価する建前へ転換。証人尋問先行の原則は2項に維持された
改正の年表
- 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法全部改正。旧法下の当事者尋問の補充性を廃止し、証人尋問と同様に自由心証で評価する建前へ転換。証人尋問先行の原則は2項に維持された。
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