民事訴訟法 第244条
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裁判所は、当事者の双方又は一方が口頭弁論の期日に出頭せず、又は弁論をしないで退廷をした場合において、審理の現状及び当事者の訴訟追行の状況を考慮して相当と認めるときは、終局判決をすることができる。ただし、当事者の一方が口頭弁論の期日に出頭せず、又は弁論をしないで退廷をした場合には、出頭した相手方の申出があるときに限る。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事訴訟法第244条は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
- 民事訴訟法第244条の条文原文は「裁判所は、当事者の双方又は一方が口頭弁論の期日に出頭せず、又は弁論をしないで退廷をした場合において、審理の現状及び当事者の訴訟追行の状況を考慮して相当と認めると…」で始まります。
- 民事訴訟法第244条は第五章 判決に置かれています。
- 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
- 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事訴訟法第244条の前の条は民事訴訟法第243条です。
- 民事訴訟法第244条の次の条は民事訴訟法第245条です。
- 民事訴訟法第244条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第244条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109 - 本サイト収録
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第244条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/244
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事訴訟法244条は、当事者が口頭弁論期日に出頭しないとき、裁判所が審理の現状を考慮して終局判決をできると定める。一方欠席のときは出頭した相手方の申出が要件となる。
Q · 裁判の期日を欠席したら、その場で判決が出てしまうの?
相手の申出があれば、現状のまま判決が出ることがあります
民事訴訟法244条により、当事者が口頭弁論期日に出頭せず審理を放置した場合、裁判所は審理の現状と訴訟追行の状況を考慮し、相当と認めれば終局判決を出せます。一方だけが欠席したときは、出頭した相手方の申出が要件です。さらに159条の擬制自白により、争わなかった事実は認めたものとみなされるため、欠席した側に不利な内容のまま判決が確定しうる点に注意が必要です。
解説
貸した金が返らず訴えた相手が、第一回の期日に来なかった。あるいは逆に、賃料滞納で訴えられたあなたが、仕事を理由に呼出状を放置した。多くの人は「裁判は何度もやるもの、一回くらい休んでも次がある」と思っている。民事訴訟法244条は、その思い込みを突き崩す。当事者の一方または双方が期日に出頭せず、または弁論をしないで退廷した場合、裁判所は審理の現状とそれまでの訴訟追行の状況を考慮して相当と認めれば、その場で終局判決を出せる。つまり、あなたの言い分が記録に何も残っていない状態のまま、勝負がつくことがある。さらに恐ろしいのは、159条の擬制自白。期日に出ず相手の主張を争わなければ、その事実を認めたものとみなされる。出頭しなかった側が一方的に不利になるとき、相手方が「今ある資料で判決を」と一言申し出れば、裁判所はそれを動かせる。欠席は中立ではない。沈黙そのものが、あなたに不利な事実として記録される。
法的な位置づけ
民事訴訟法244条は、当事者の双方または一方が口頭弁論期日に出頭せず、または弁論をしないで退廷して審理を放置した場合に、裁判所が審理の現状及び訴訟追行の状況を考慮し、相当と認めるときに終局判決をなしうる旨を定める規定である。一方欠席の場合は出頭した相手方の申出を要件とする。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.呼出状を受け取ったら答弁書の提出期限を確認 出頭の可否を考える前に、まず答弁書の提出期限を確認する。出られない日でも答弁書を期日前に提出すれば、158条の陳述擬制により内容を陳述したものとみなされ、擬制自白や現状判決を封じられる
- 2.答弁書で争うべき事実を明確に否認 相手の主張のうち争うべき事実は、答弁書で明確に否認する。沈黙すると159条の擬制自白により認めたものとみなされるため、認否を一つずつ書き分ける
- 3.原告として相手欠席時に現状判決を申し出る あなたが原告で被告が欠席したら、その期日内で『審理の現状に基づく判決』を申し出るか続行かを即断する。引き延ばしを狙う相手に答弁書提出の猶予を与えないため、最初の欠席で動く
- 4.請求原因の立証を事前に整える 被告欠席でも原告は請求原因の立証責任を負う。相手が来ない=自動勝訴ではないため、書証は事前に提出済みにしておき、控訴を見越して記録を厚くする
- 5.現状判決が出たら2週間以内に控訴を検討 不利な現状判決が出た場合、送達から2週間以内に控訴する(民訴285条)。第一審で出せなかった主張・証拠を控訴審で補う戦略を立てる
よくある質問 AI による整理
Q1審理の現状に基づく判決とは何ですか?
当事者が期日を欠席するなどして審理が放置された場合に、裁判所がその時点までの記録だけで下す終局判決です。民事訴訟法244条が根拠です。
Q2欠席判決と審理現状判決の違いは何ですか?
日本の244条は形式的な欠席判決ではなく、審理の現状と訴訟追行状況を裁判所が考慮し、相当と認めたときに出す現状判決です。裁量要件がある点が特徴です。
Q3答弁書を出せば欠席しても大丈夫ですか?
158条の陳述擬制により、提出済みの答弁書はその内容を陳述したものとみなされます。出頭できなくても答弁書を出せば、擬制自白や現状判決の不利を回避できます。
Q4擬制自白とは何ですか?
期日に出頭せず相手の主張を争わないと、その事実を認めたものとみなされる制度です(民訴159条)。沈黙が相手主張を肯定する効果を持ちます。
Q5双方が欠席したらどうなりますか?
双方欠席のまま一か月以内に期日指定の申立てがなく、または連続して二回欠席すると、訴えの取下げが擬制されます(民訴263条)。
Q6審理現状判決に控訴できますか?
できます。判決の送達を受けた日から2週間以内に控訴すれば確定を防げます(民訴285条)。第一審で出せなかった主張・証拠は控訴審で補えます。
Q7一回の欠席で判決が出ることはありますか?
あります。相手方が現状判決を申し出て裁判所が相当と認めれば、最初の期日の欠席でも終局判決が出されることがあります。
Q8人事訴訟でも欠席すると不利になりますか?
離婚や認知などの人事訴訟では擬制自白等の適用が制限され、裁判所が職権で事実を調べます(人事訴訟法19条、現行効力を要確認)。財産の裁判とは結末が異なりえます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1裁判の呼出状が来たけど仕事で行けない、無視したらどうなりますか?
無視は最悪手だ。出頭せず答弁書も出さなければ、相手の主張を争わなかったとして159条の擬制自白が働き、相手の申出で244条の現状判決が出て、あなたの言い分なしに敗訴が確定しうる。実務のポイント:出頭できなくても、答弁書を期日前に裁判所へ提出すれば158条の陳述擬制でその内容を述べたものとみなされる。弁護士はまずこの「とりあえず答弁書」で時間と地位を確保する。封筒を開けたその日に、出頭可否ではなく書面提出を考えるのが正解
Q2相手が裁判に来ないなら、こっちは何もしなくても勝てるんですよね?
自動勝訴ではない。被告が欠席しても、原告であるあなたは請求原因を立証する責任を負う。あなたが現状判決を申し出て、必要な書証を出して初めて、争われていない事実が擬制自白で認定され決着が早まる。実務のポイント:被告の欠席を待って漫然と続行期日を重ねると、相手に答弁書提出の猶予を与え、せっかくの有利が崩れる。経験ある代理人は、被告が落とした最初の期日でその場の現状判決を狙い、引き延ばしの芽を摘む
間違えやすい点 AI による整理
- 「裁判は何回もやるから、一回欠席しても挽回できる」と思われているが、244条はそうではない。出頭しないこと自体が「審理の現状」として評価され、相手の申出があれば、その不利な状態のまま判決が確定しうる。欠席は猶予ではなく、不利の固定だ
- 欠席すれば「言い分を言っていないだけ」で済むと考える人が多いが、深刻さはそこではない。159条の擬制自白により、争わなかった事実は積極的に「認めた」と扱われる。沈黙が無記録ではなく、相手の主張を肯定する証拠として作用する、ここが落とし穴の本体だ
- 「相手が来ないなら、こちらが何もしなくても勝てる」と原告は思いがちだが、問いの立て方が逆。被告欠席でも、原告が現状判決を申し出て、自分の主張を立証する責任は残る。相手が来ない=自動勝訴ではなく、自分が動いて初めて決着が早まる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の機能 | 244条:欠席・審理放置時に現状のまま終局判決を出す権限 | 158条:欠席時に提出書面を陳述したものとみなす(陳述擬制) 159条:争わない事実を認めたものとみなす(擬制自白) |
| 当事者への効果 | 欠席した側に不利な現状のまま判決が確定しうる | 書面を出せば不利を回避し、留保に変えられる 沈黙が相手主張を肯定する証拠として作用する |
| 発動の要件 | 裁判所の相当性判断+一方欠席なら相手方の申出 | 答弁書等の書面が提出済みであること 相手の主張を明らかに争わないこと |
| 双方欠席の出口 | 現状判決(裁判所が相当と認めるとき) | — 263条:一か月放置または二回連続欠席で訴え取下げ擬制 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は一方欠席のとき出頭した当事者の申立てにより一造辯論判決をなしうる。相手方の申立てを要件とする点で日本244条と発想が近い。
韓国は答弁書不提出時の無変論判決(257条)と双方不出席時の取下げ擬制(268条)を分けて規律する。欠席=不利の構造は日本と類似。
ドイツは記録の状況に基づく裁判(Entscheidung nach Lage der Akten)と欠席判決(Versäumnisurteil)を区別。日本の現状判決はこの発想を継受したものと解される。
米国の default judgment は被告が応答しない場合に原告の申立てで下される。手続懈怠に制裁的効果を与える点で機能的に近いが、裁量構造は異なる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたが原告で、被告がずっと期日をすっぽかし続けたらどうなる? 何回も空振りで疲れたとき、244条で「現状のまま判決を」と申し出る道がある。被告が争っていない事実は159条の擬制自白で認定され、あなたの主張がほぼそのまま通る。延々と引き延ばされず、決着を早められる
- 賃料を滞納して大家に訴えられた。仕事が忙しく、最初の期日を欠席し、答弁書も出さなかった。あなたが「次回出ればいい」と思っているその日、大家が現状判決を求め、明渡しと滞納分の支払いがあなたの言い分なしで確定する。あと数日で控訴期限が切れれば、それで終わりだ
- 双方が期日に出頭せず、その後一か月以内に誰も期日指定を申し立てなければ、訴え自体が取り下げられたものとみなされる(263条)。244条の現状判決とは別の出口だ。原告が「もう争う気はないが取り下げの手間も惜しい」とき、放置で事件が消える
取るべき行動
被害を受けた側:1. あなたが出頭した側で相手が欠席したら、その期日内で「審理の現状に基づく判決」を申し出るか、次回続行かを即断する2. 自分の主張を裏づける書証は事前に提出済みにしておく。相手が争わなくても、原告は請求原因の立証責任を負う3. 相手が争っていない事実は159条の擬制自白で固まるので、争点整理書面で「相手が認めた事実」を明確化する4. 判決後、相手が控訴してくる可能性を見越し、立証を薄いまま勝つより、記録を厚くしておく方が控訴審で安全
訴えられた側:1. 呼出状を受け取ったら、出頭可否より先に答弁書の提出期限を確認、出られなくても答弁書を出せば158条の陳述擬制で不利を回避2. 相手の主張で争うべき事実は、答弁書で明確に否認する。沈黙=擬制自白を避ける3. やむを得ず欠席する場合は、事前に期日変更の申立て、または書面で反論を尽くす4. もし現状判決が出てしまったら、送達から2週間以内に控訴を検討、第一審で出せなかった主張・証拠を控訴審で補う戦略を立てる
時効(請求できる期限):244条の判決自体に特定の時効はない。ただし判決の送達を受けた日から2週間以内に控訴しなければ確定する(民事訴訟法285条)。双方欠席の場合、一か月以内に期日指定の申立てがなく、または連続して二回欠席すると、訴えの取下げが擬制される(民事訴訟法263条)
学説
通説:244条の現状判決は、迅速な紛争解決と当事者の手続保障の均衡を図る制度であり、裁判所の『相当性』判断と、一方欠席時の相手方の申出要件という二重の絞りによって、憲法32条の裁判を受ける権利との調和が保たれると解されている。
改正沿革 AI による整理
- 平成8年(1996年)民事訴訟法全部改正 現行民訴法の全部改正に伴い新設された条文。旧法下にはなかった「審理の現状に基づく終局判決」を制度化し、当事者の欠席や審理放置による訴訟遅延に対し、裁判所が現状の記録で判決できる道を開いた
改正の年表
- 1.平成8年(1996年) 新設:民事訴訟法の全部改正に伴い新設。旧法下になかった『審理の現状に基づく終局判決』を制度化し、当事者の欠席や審理放置による訴訟遅延に対し、裁判所が現状の記録で判決できる道を開いた。
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