受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 7 分7 分7 分

民事訴訟法 第254条(言渡しの方式の特則)

クイックジャンプ
  1. 次に掲げる場合において、原告の請求を認容するときは、判決の言渡しは、前条の規定にかかわらず、電子判決書に基づかないですることができる。
  2. 一被告が口頭弁論において原告の主張した事実を争わず、その他何らの防御の方法をも提出しない場合
  3. 二被告が公示送達による呼出しを受けたにもかかわらず口頭弁論の期日に出頭しない場合(被告の提出した準備書面が口頭弁論において陳述されたものとみなされた場合を除く。)
  4. 2.裁判所は、前項の規定により判決の言渡しをしたときは、電子判決書の作成に代えて、裁判所書記官に、当事者及び法定代理人、主文、請求並びに理由の要旨を、判決の言渡しをした口頭弁論期日の電子調書に記録させなければならない。

この条文の基本情報

言渡しの方式の特則とは何ですか?

定義言渡しの方式の特則とは、民事訴訟法第254条に定められた規定で、「次に掲げる場合において、原告の請求を認容するときは、判決の言渡しは、前条の規定にかかわらず、電子判決書に基づかないですることができる。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事訴訟法第254条(言渡しの方式の特則)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 民事訴訟法第254条の条文原文は「次に掲げる場合において、原告の請求を認容するときは、判決の言渡しは、前条の規定にかかわらず、電子判決書に基づかないですることができる。」で始まります。
  3. 民事訴訟法第254条は第五章 判決に置かれています。
  4. 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
  5. 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事訴訟法第254条の前の条は民事訴訟法第253条です。
  7. 民事訴訟法第254条の次の条は民事訴訟法第255条です。
  8. 民事訴訟法第254条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第254条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
  • 本サイト収録民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第254条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/254
裁判例 1件に引用されています

関連度の高い1件を表示しています

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事訴訟法254条は、被告が争わない場合や公示送達で欠席した場合に、原告の請求を認容するとき判決書の原本なしで言い渡せると定める。これを調書判決という。

Q · 裁判を完全に無視したら、相手はその場で勝ってしまうの?

原則そう。争わなければ初回期日で判決が言い渡される

民事訴訟法254条により、被告が事実を争わず防御方法も出さない場合(擬制自白・159条)、または公示送達で呼び出されたのに欠席した場合、原告の請求を認容するときは判決書の原本を作らずに言い渡せます。これが調書判決です。書記官が主文・請求・理由の要旨を調書に記載するだけで、第一回期日で判決が成立し得ます。この調書判決は通常の判決と同じ債務名義となり、預金・給料・不動産の差押えに直結します。

解説

未払いの代金を回収するために相手を訴えた。相手は答弁書も出さず、第一回期日にも現れない。普通なら判決書を作って数週間待つと思うだろう。だが民事訴訟法254条は、こういう「相手が完全に争わない」ケースでは、判決書の原本を作らずにその場で判決を言い渡せると定める。書記官が当事者名・主文・請求・理由の要旨を口頭弁論の調書に書き込むだけ。これが調書判決だ。あなたが債権者なら、これは回収を一気に早める仕掛けになる。だが立場が逆なら牙を剥く。あなたが訴状を無視すれば、争わなかった事実は認めたものとみなされ(擬制自白、159条)、初回の期日で負け判決が言い渡される。さらに恐ろしいのが公示送達だ。引っ越して住所が変わったあなたを、相手は裁判所の掲示板への貼り出しだけで訴えられる。あなたは訴えられたことすら知らないまま調書判決を食らい、ある日突然、給料か口座を差し押さえられる。

法的な位置づけ

民事訴訟法254条は調書判決を定める規定であり、原告の請求を認容する一定の欠席型事件において、判決書の原本を作成せず、裁判所書記官が当事者・主文・請求・理由の要旨を口頭弁論期日の調書に記載する方式での言渡しを認める。判決言渡しの原則(252条)および判決書の記載事項(253条)に対する特則として機能する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.裁判所からの封筒は期日と提出期限を最優先で確認 訴状・呼出状が届いたら、第一回口頭弁論期日と答弁書の提出期限を真っ先に確認する。無視すれば擬制自白(159条)が成立し、その日のうちに調書判決が言い渡される
  2. 2.答弁書を期限内に提出して争う姿勢を示す 請求に争いがあるなら、第一回期日前に答弁書を提出する。準備書面が陳述擬制されれば公示送達型の調書判決も封じられ、通常の審理に移行する
  3. 3.既に調書判決が出ていたら訴訟記録を閲覧 身に覚えのない判決を知った場合は、裁判所で訴訟記録を閲覧し、公示送達の要件である所在調査が適正だったかを確認する。形式的な調査なら救済が通りやすい
  4. 4.知った日から1週間以内に控訴の追完を申し立てる 公示送達で判決を知らなかった場合は、判決の存在を知った日から1週間以内に控訴の追完(97条)を申し立てる。要件不備があれば再審(338条)も検討し、差押え中なら執行停止も申し立てる

よくある質問 AI による整理

Q1調書判決とは何ですか?

判決書の原本を作らず、書記官が主文・請求・理由の要旨を口頭弁論期日の調書に記載してする判決の言渡しです。民事訴訟法254条が根拠で、原告の請求を認容するときに限られます。

Q2調書判決と普通の判決の違いは何ですか?

効力は同じで、いずれも債務名義となり差押えに使えます。違いは判決書の原本を作るか、調書への記載で代えるかという手続上の点だけです。

Q3調書判決は控訴できますか?

できます。控訴期間は調書(判決書に代わるもの)の送達日から2週間です(285条)。公示送達で知らなかった場合は知った日から1週間以内の追完が可能です(97条)。

Q4擬制自白とはどういう意味ですか?

相手の主張した事実を争わなければ、自白したものとみなされる制度です(159条)。答弁書を出さず欠席するとこれが成立し、調書判決の前提になります。

Q5公示送達されたらどうなりますか?

裁判所の掲示場への掲示で送達が完了したとみなされます。被告が訴訟を知らないまま欠席し、調書判決が確定する危険があります。

Q6調書判決でも差押えはできますか?

できます。調書判決は民事執行法22条の債務名義となり、確定後は預金・給料・不動産の差押えの根拠になります。

Q7調書判決はいつ確定しますか?

調書送達から2週間の控訴期間が経過すると確定します。確定すると既判力と執行力を持ちます。

Q8調書判決は被告が勝つ場合にも使えますか?

使えません。254条は『原告の請求を認容するとき』に限定されており、請求を棄却する判決には適用されません。

この条文についての質問 AI による整理

Q1相手が裁判を完全に無視したら、こちらはすぐ勝てるんですか?

相手が答弁書を出さず期日にも来なければ、あなたの主張した事実を争わなかったものとして擬制自白(159条)が成立し、請求を認容できる場合は第一回期日で調書判決が出ます。実務のポイント:ただし「欠席=自動勝訴」ではない。裁判所は認めた事実に法律を当てはめ、請求が法律上成り立つかを審査する。訴状の請求原因が雑だと、相手が欠席しても判決が出ず期日が延びる。勝てる欠席裁判は、訴状の作り込みで決まる

Q2知らない間に裁判で負けて給料を差し押さえられました。公示送達だったみたいです。もう打つ手はない?

まだあります。判決の存在を知った日から一週間以内なら、控訴の追完(97条)で争えます。公示送達の要件である相手の所在調査が不十分だった場合は再審(338条)の余地もあります。実務のポイント:まず裁判所で訴訟記録を閲覧し、原告がどんな住所調査をしたかを確認する。形だけの調査で公示送達に逃げたケースは、追完や再審が通りやすい。差押え自体も執行停止の申立てで一時的に止められることがある

間違えやすい点 AI による整理

  • 「欠席したら自動的に全部負ける」とは知っていても、その判決が普通の判決と全く同じ強制力を持つことまでは意識していない。調書判決は債務名義となり、給料・預金・不動産の差押えに直結する。「ただの欠席裁判」と侮ると、財産が消える
  • 「身に覚えのない裁判で負けたなら、その判決は無効だ」という前提自体が誤っている。公示送達による調書判決も法律上は有効に確定する。あなたが争うべきは「無効の主張」ではなく、控訴の追完(97条)や再審(338条)という限られた救済ルートだ
  • 「相手が欠席すれば、こちらの言い分が何でも通る」と思いがちだが、裁判所は擬制自白で認めた事実に法律を当てはめ、請求が法律上理由があるかを審査する。事実は認められても、その事実では請求が成り立たないと判断されれば、相手が欠席でも負ける
比較の観点この条文ほかの条文
判決の方式254条:判決書の原本なし、調書に記載(調書判決)252条:判決書の原本に基づく言渡し(原則)
253条:判決書に主文・事実・理由等を記載
適用場面請求認容かつ被告が争わない/公示送達で欠席すべての判決言渡しの原則方式
判決書を作成するすべての事件
前提となる制度擬制自白(159条)・公示送達(110条)口頭弁論の終結
判決内容の確定
限界請求棄却には使えない(認容判決限定)認容・棄却いずれにも適用
認容・棄却いずれにも適用

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
台灣民事訴訟法第385条(一造辯論判決)

台湾では一方当事者の欠席時に出席当事者の弁論のみで判決できる。判決書の簡素化(230条)と組み合わさる点が日本の調書判決に近い

韓国
대한민국 민사소송법 제257조(무변론판결)

韓国は被告が答弁書を提出しない場合、弁論を経ずに判決できる『無弁論判決』を採用。欠席を敗訴に直結させる構造が日本と類似する

ドイツ
ZPO § 331(Versäumnisurteil)・§ 313b

ドイツは欠席判決(Versäumnisurteil)を制度化し、§ 313b で事実摘示と理由の記載を省略できる。判決の簡素化という発想で日本の母法に当たる

アメリカ
Fed. R. Civ. P. 55(Default Judgment)

米国は被告が応訴しないとき書記官または裁判所が欠席判決を出す。手続を簡略化する点は共通だが、原則として書面審査を経る

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 三年前に引っ越した昔の住所宛に、過去に利用した業者が訴状を送る。届かないので公示送達。あなたは何も知らないまま調書判決が確定し、ある朝、給料の差押通知が会社に届く。控訴の追完が使えるのは「知ってから一週間」、もう時間がない
  • 取引先が請求書を踏み倒し、内容証明も無視。通常訴訟を起こすと相手は答弁書も出さず欠席。第一回期日で調書判決が出て、その日のうちに差押えの根拠となる債務名義を手にできる
  • 貸した金を返さない友人を訴えたら、本当に一回の裁判で終わる? 相手が争わなければ答えはイエス。書記官が調書に主文を書き込んで終わりだ
  • 家賃を半年滞納した借主に建物明渡しを求めて提訴。借主が一切応答しなければ、初回期日で明渡しを認める調書判決が出る。ただし使えるのは請求を認容するときだけ、あなたの請求が棄却される場面では使えない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 訴状で請求原因を法律上過不足なく主張し、証拠を添える。相手が欠席しても裁判所が請求認容できる形に整える2. 相手が答弁書を出さず期日に欠席すれば擬制自白(159条)が成立し、第一回期日で調書判決を求める3. 判決(調書)が送達され確定したら、それを債務名義(民事執行法22条)として預金・給料・不動産の差押えを申し立てる4. 公示送達を使う場合は、相手の所在調査を尽くした記録を残す。調査が不十分だと後で判決が覆されうる

訴えられた側:1. 訴状や呼出状が届いたら絶対に無視しない。答弁書を出さず欠席すれば、その日のうちに負け判決が出る2. 既に調書判決が出て公示送達で知らなかった場合は、判決の存在を知った日から一週間以内に控訴の追完(97条)を申し立てる3. 同時に訴訟記録を閲覧し、公示送達の要件(所在調査)が適正だったかを確認、不適正なら再審(338条)も検討4. 差押えが始まっていても、執行停止の申立てで一時的に止められる場合がある。すぐ弁護士か司法書士へ

時効(請求できる期限):控訴期間は調書(判決書に代わるもの)の送達日から2週間(民事訴訟法285条)。公示送達で判決を知らなかった場合は、判決を知った日から1週間以内に控訴の追完が可能(民事訴訟法97条)。確定後の再審は、再審事由を知った日から30日以内かつ判決確定から5年以内(民事訴訟法342条)

学説

通説:254条の調書判決は、争いのない欠席型事件における手続の合理化を目的とする制度であり、『原告の請求を認容するとき』に限定される。請求を棄却する判決や、被告が答弁書を陳述擬制された場合には適用されないと解されている。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法の全部改正により現行法が成立。旧法下の調書判決制度を整理し、擬制自白型と公示送達型の二類型を明文化、書記官による調書記載の方式を定めた。

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

民事訴訟法の全文を見る所属する編章節を開く:第五章 判決

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›