民事訴訟法 第314条(上告提起の方式等)
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- 上告の提起は、上告状を原裁判所に提出してしなければならない。
- 2.前条において準用する第二百八十八条及び第二百八十九条第二項の規定による裁判長の職権は、原裁判所の裁判長が行う。
この条文の基本情報
上告提起の方式等とは何ですか?
定義上告提起の方式等とは、民事訴訟法第314条に定められた規定で、「上告の提起は、上告状を原裁判所に提出してしなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事訴訟法第314条(上告提起の方式等)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
- 民事訴訟法第314条の条文原文は「上告の提起は、上告状を原裁判所に提出してしなければならない。」で始まります。
- 民事訴訟法第314条は第二章 上告に置かれています。
- 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
- 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事訴訟法第314条の前の条は民事訴訟法第313条です。
- 民事訴訟法第314条の次の条は民事訴訟法第315条です。
- 民事訴訟法第314条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第314条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109 - 本サイト収録
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第314条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/314
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事訴訟法314条は、上告の提起を上告状の原裁判所への提出によって行うと定める。最高裁判所への直送は受理されず、2週間の不変期間を過ぎれば上告権は消滅する。
Q · 上告したいとき、上告状は最高裁判所に送ればいいんですか?
上告状は最高裁ではなく原裁判所に出します
民事訴訟法314条1項により、上告の提起は上告状を「原裁判所」、つまりあなたを負かした裁判所に提出して行います。最高裁判所へ直送しても受理されません。提出期間は前条(313条)が準用する285条により、判決書の送達を受けた日から2週間の不変期間で、1日でも過ぎれば上告権は永久に消滅します。さらに原裁判所の裁判長は上告状の不備に補正を命じ、従わなければ却下できます(2項)。最高裁に届く前に、入口で弾かれる可能性がある点に注意が必要です。
解説
裁判で負けた。納得できない、最高裁まで争いたい。そう思って上告状を最高裁判所へ郵送する、それが致命的な間違いになる。民事訴訟法314条は明言する。上告の提起は、上告状を「原裁判所」、つまりあなたを負かしたばかりのその裁判所に提出してしなければならない。負けた相手の土俵にもう一度書類を出す、心理的には抵抗があるが、これがルールだ。さらに恐ろしいのは時間。前条313条が準用する285条により、上告期間は判決書の送達を受けた日から「2週間」、しかもこれは『不変期間』。1日でも過ぎたら、どんな正当な理由があっても上告権は永遠に消える。原裁判所の裁判長は、上告状に不備があれば補正を命じ、従わなければ却下できる(2項)。最高裁にたどり着く前に、あなたを負かした裁判所の門番で弾かれる可能性がある。
法的な位置づけ
民事訴訟法314条は上告提起の方式を定める規定であり、上告は上告状を原裁判所に提出して行うこと、および前条が準用する補正命令・却下に関する裁判長の職権を原裁判所の裁判長が行使することを規定する。上告審そのものの管轄(311条)とは別に、上告手続の入口要件を原裁判所に集約する条文である。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.判決書の送達日を記録し期限を逆算 判決書を受け取ったら、内容を読み込む前にまず送達日を記録し、そこから2週間後の上告期限(不変期間)をカレンダーに赤線で引く。起算点は言渡し日ではなく送達日である点に注意する
- 2.上告状を『原裁判所』に提出 上告状を最高裁判所ではなく、あなたを負かした控訴審の裁判所(原裁判所)に提出する。郵送は到達主義のため、ポスト投函日ではなく裁判所到達日が基準。期限ぎりぎりは持参が安全
- 3.上告受理申立てを併用 上告(312条)だけでは憲法違反・絶対的上告理由しか主張できないため、判例違反や法令解釈の重要性を争えるよう上告受理申立て(318条)も同時に提出し、主張できる土俵を広げる
- 4.上告理由書を50日以内に提出 上告提起後、訴訟記録送付の通知を受けた日から50日以内に上告理由書を提出する(民事訴訟規則194条)。詳細な法律論は弁護士と詰めるが、この期限の徒過も上告却下に直結する
よくある質問 AI による整理
Q1上告とは何ですか?
控訴審(高裁等)の判決に不服があるとき、最高裁判所などの上告裁判所に再審理を求める不服申立てです。事実審ではなく法律審で、争えるのは憲法違反や重大な法令違反に限られます(民訴312条)。
Q2上告状はどこに提出しますか?
最高裁ではなく『原裁判所』、つまりあなたを負かした控訴審の裁判所に提出します(民訴314条1項)。最高裁へ直送しても受理されないため、提出先の誤りは致命的です。
Q3上告期間は何日ですか?
判決書の送達を受けた日から2週間です。これは『不変期間』で、病気や出張でも延長できません(民訴313条準用285条)。起算点は言渡し日ではなく送達日です。
Q4上告理由書はいつまでに出しますか?
上告提起後、訴訟記録送付の通知を受けた日から50日以内に提出する必要があります(民事訴訟規則194条)。これを過ぎると上告は却下されます。
Q5上告受理申立てとは何ですか?
判例違反や法令解釈上の重要事項を理由に最高裁の審理を求める制度です(民訴318条)。上告(312条)と併用すると、最高裁で主張できる土俵が広がります。
Q6上告状を最高裁に直接送るとどうなりますか?
受理されません。314条1項の『原裁判所に提出』という要件を満たさないためです。気付いて原裁判所へ出し直しても、2週間の不変期間を過ぎていれば手遅れになります。
Q7上告期間を過ぎたらどうなりますか?
不変期間を1日でも徒過すると上告権が消滅し、原則として救済されません。判決はその時点で確定し、相手は強制執行に進めるようになります。
Q8原裁判所の裁判長は上告を却下できますか?
できます。上告状に不備があれば補正を命じ、従わなければ却下できます(314条2項)。さらに上告理由が法定要件を欠く場合は原裁判所が却下します(316条)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1上告と控訴って、何がそんなに違うんですか? どっちも「負けたから上の裁判所に」ですよね?
控訴は事実も法律問題も丸ごと争える『事実審』ですが、上告は原則として憲法違反や重大な法令違反だけを争う『法律審』です(民訴312条)。一審二審で認定された事実は、上告審ではもう動かせません。実務のポイント:純粋な上告で勝てる事案は極めて少なく、実務では『上告受理申立て』(318条)を併用して判例違反や法令解釈の重要性を主張するのが定石。これを知らず上告だけ出すと、最高裁の入口が半分閉じる
Q2上告状って、自分で書いて出しても大丈夫ですか? 弁護士に頼まないとダメ?
上告状自体は本人でも提出できます。ただし上告審、特に最高裁は弁護士でなければ十分に戦えない高度な法律論の世界で、上告理由書の作成には専門性が要求されます。実務のポイント:上告状は『2週間以内に原裁判所へ出す』ことが最優先で、詳細な理由は後から上告理由書(記録送付通知から50日が期限、民事訴訟規則194条)で補えます。まず期限内に上告状を出して権利を確保し、理由は弁護士と詰めるのが現実的な順序
間違えやすい点 AI による整理
- 「上告は最高裁に出すもの」という前提そのものが間違っている。提出先は原裁判所(314条1項)。最高裁に直送しても受理されず、その間に2週間の不変期間が過ぎれば取り返しがつかない
- 上告できることは知っていても、その期間が『2週間の不変期間』である深刻さを多くの人が軽視する。『不変期間』とは、裁判所の裁量でも当事者の合意でも1日たりとも延ばせない期間。病気でも出張でも、原則として例外は認められない
- 「最高裁まで行けば逆転できるかも」と期待しがちだが、上告審は事実を争う場ではない(312条)。一審二審で認定された事実はもう動かせず、争えるのは憲法違反や重大な法令違反のみ。あなたが「事実誤認だ」と思っている点は、最高裁では原則として扱われない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 314条:上告提起の方式(原裁判所へ提出) | 313条:控訴規定の準用(期間等の根拠) 318条:上告受理申立て(併用ルート) |
| 争える内容 | 314条は方式のみ(中身を問わない) | 312条:憲法違反・重大な法令違反に限定 318条:判例違反・法令解釈の重要性 |
| 却下の主体 | 314条2項:原裁判所の裁判長(補正不応) | 316条:原裁判所(理由不備等) 311条:上告裁判所(最高裁・高裁) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も第三審上訴(上告に相当)を原審裁判所経由で提起する点が日本と共通。第三審は法律審で、上訴理由が法令違背に限られる構造も類似する
韓国も上告状(상고장)を原審法院に提出する原審経由主義を採り、上告は法律審。日本の上告受理申立てに近い心理不続行制度を持つ
ドイツの Revision も法律審で、原審を経由して提起する。ただし上告の許可制(Zulassungsrevision)を採る点で、日本の上告受理申立てと機能が重なる
米国連邦最高裁は権利としての上告を認めず、裁量上訴(certiorari)。大陸法的な原裁判所提出・不変期間の構造とは異なり、上訴受理自体が裁量である点が大きく違う
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 判決書が届いて「内容は後でゆっくり読もう」と机に置いた。気付けば10日経過。上告期間は2週間の不変期間、残り4日で上告状を書き、原裁判所に提出しなければ敗訴が確定する。郵送は到達主義、ポストに入れた日ではなく裁判所に届いた日が基準だ。今夜から動かないと間に合わない
- もし上告状を間違えて最高裁判所に直接送ってしまったら、どうなる? 最高裁はそれを受理せず、あなたの上告は『原裁判所に提出』という314条1項の要件を満たさない。期間内に原裁判所へ出し直せなければ、その瞬間に終わる
- あなたが勝訴した側でも油断できない。相手が上告状を原裁判所に出した時点で、判決の確定は止まる。あなたの手にした勝訴判決は、まだ完全な効力を持たない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 判決書の送達日を確認し、そこから2週間(不変期間、313条準用285条)を逆算して期限を死守2. 上告状を『原裁判所』に提出、最高裁ではない(314条1項) 3. 上告と同時に上告受理申立て(318条)も提出し、主張できる土俵を広げる4. 上告状提出後、訴訟記録送付の通知から50日以内に上告理由書を提出(民事訴訟規則194条)、これも徒過すると却下5. 弁護士相談は期限を確認してから即日動く
訴えられた側:1. 相手が上告状を原裁判所に出した時点で判決の確定は止まる、まだ権利実現はできないと認識する2. 上告理由書が届いたら答弁書を準備、上告理由が法定要件(312条)を満たさないなら原裁判所の却下(316条)や最高裁の上告棄却を主張3. 多くの上告は理由不備で棄却されるため、過度に恐れず手続を見極める4. 確定後の強制執行に備え、仮執行宣言の有無を確認する
時効(請求できる期限):上告期間は判決書の送達を受けた日から2週間、これは『不変期間』で延長不可(民事訴訟法313条が準用する285条)。さらに上告提起後、訴訟記録送付の通知を受けた日から50日以内に上告理由書を提出しなければ上告は却下される(民事訴訟規則194条)。起算点は判決『言渡し日』ではなく『送達日』である点に注意
学説
通説:314条1項の原裁判所提出は、上告状の不備審査と訴訟記録の送付を原裁判所に集約し、無益・不適法な上告を最高裁に届く前に絞り込む趣旨と解される。期間の不変期間性(313条準用285条)と相まって、救済機会の保障と法的安定性の調整を図る規定と位置づけられる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法全部改正により、上告提起の方式を整理。同改正で上告理由を憲法違反・重大な法令違反に絞る一方、判例違反等を争う上告受理申立て(318条)を新設し、本条の入口手続と連動させた
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