民事訴訟法 第349条(決定又は命令に対する再審)
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- 即時抗告をもって不服を申し立てることができる決定又は命令で確定したものに対しては、再審の申立てをすることができる。
- 2.第三百三十八条から前条までの規定は、前項の申立てについて準用する。
この条文の基本情報
決定又は命令に対する再審とは何ですか?
定義決定又は命令に対する再審とは、民事訴訟法第349条に定められた規定で、「即時抗告をもって不服を申し立てることができる決定又は命令で確定したものに対しては、再審の申立てをすることができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事訴訟法第349条(決定又は命令に対する再審)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
- 民事訴訟法第349条の条文原文は「即時抗告をもって不服を申し立てることができる決定又は命令で確定したものに対しては、再審の申立てをすることができる。」で始まります。
- 民事訴訟法第349条は第四編 再審に置かれています。
- 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
- 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事訴訟法第349条の前の条は民事訴訟法第348条です。
- 民事訴訟法第349条の次の条は民事訴訟法第350条です。
- 民事訴訟法第349条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第349条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109 - 本サイト収録
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第349条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/349
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事訴訟法349条は、即時抗告で争える確定した決定・命令に対し、338条以下を準用して再審を認める規定。偽造・偽証など限定された再審事由がある場合のみ覆せる。
Q · 過料や訴訟費用の決定が確定したら、もう絶対に覆せないの?
いいえ、偽造や偽証など再審事由があれば覆せます
民事訴訟法349条により、即時抗告で争える確定した決定・命令には再審を申し立てられます。判決の再審に関する338条以下が準用され、相手の偽造文書・偽証・関与した裁判官の犯罪・代理権の欠缺など限定された再審事由があるときに限り、確定した過料の決定や訴訟費用額確定決定でも覆せます。ただし判断の誤りや証拠評価への不満は事由になりません。再審事由を知った日から30日、確定から5年の期間制限にも注意が必要です。
解説
裁判所が下すものは判決だけではない。訴訟費用をいくら負担するかの決定、過料を科す命令、文書提出を命じる命令。これら「決定」「命令」も、いったん確定すればもう動かせないと多くの人は思い込む。民訴349条はその思い込みを崩す。即時抗告で争えるタイプの決定・命令が確定していても、もしその裏に再審事由(相手の偽造文書、偽証、関与した裁判官の犯罪、本来あるべき代理権の欠缺など、338条が定める重大な瑕疵)が隠れていたなら、あなたは再審を申し立てて、確定した決定をひっくり返せる。判決の再審(338条以下)と同じ武器が、決定・命令にもそのまま準用される。あなたが「もう終わった」と引き出しの奥にしまった手続にも、まだ一本の糸が残っている可能性がある。
法的な位置づけ
民事訴訟法349条は、決定・命令に対する再審を定める規定である。即時抗告で争うことができる確定した決定または命令に対し、判決の再審に関する338条以下の規定を準用して再審の申立てを認める。判断の当否ではなく、偽造・偽証・裁判官の犯罪など手続の正統性を破壊する限定的な瑕疵がある場合に限り適用される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.対象と確定の有無を確認する 手元の裁判が「即時抗告で争える種類の決定・命令」で、かつ「すでに確定している」かを確認する。通知末尾に即時抗告の教示があるか、抗告期間(1週間、332条)が経過しているかが手がかりになる。両方そろって初めて349条の再審が使える
- 2.338条の再審事由に当たるか照合する 偽造文書・偽証・裁判官の職務犯罪・代理権の欠缺・既判力の抵触など、限定列挙された再審事由に該当するか照合する。刑事絡みの事由は原則として刑事の有罪確定等が必要(338条2項準用)
- 3.申立期間を逆算する 再審事由を知った日から30日の不変期間(342条1項準用)と、確定から5年(同条2項準用)を逆算する。代理権の欠缺・既判力の抵触は5年の制限が外れる点に注意する
- 4.管轄裁判所へ再審申立書を提出する 原則としてその決定・命令をした裁判所(340条準用)に、再審事由を具体的に記載した申立書を提出する。まず再審を開始するか(346条準用)が審理され、開始決定後に本案再審理(348条準用)へ進む二段階構造を踏まえる
よくある質問 AI による整理
Q1決定命令の再審とは何ですか?
即時抗告で争える確定した決定・命令を、再審事由がある場合に覆す手続です。民事訴訟法349条が根拠で、判決の再審規定(338条以下)を準用します。
Q2過料の決定に再審はできますか?
過料の決定は即時抗告で争える種類なので、確定後でも349条の再審の対象になります。ただし偽造・偽証など338条の再審事由が必要です。
Q3即時抗告と再審はどう違いますか?
即時抗告は確定前に1週間以内(332条)で争う通常の不服申立て、再審は確定後に限定的な瑕疵を理由に覆す非常手段です。入口の要件がまったく異なります。
Q4決定の再審事由にはどんなものがありますか?
338条が準用され、偽造文書・偽証・裁判官の職務犯罪・代理権の欠缺・既判力の抵触などに限定されます。判断の誤りや証拠評価の不満は事由になりません。
Q5訴訟費用額確定決定は再審で覆せますか?
費用計算の根拠書類が偽造であるなど338条の事由を満たせば、349条の準用により確定した費用額確定決定でも覆せる余地があります。
Q6家庭裁判所の審判も再審できますか?
家事審判は家事事件手続法が民訴の再審規定を準用するため、確定審判が偽造証拠に基づくなどの場合は再審で争える余地があります。
Q7決定の再審はどこの裁判所に申し立てますか?
340条が準用され、原則としてその決定・命令をした裁判所が管轄します。申立書には再審事由を具体的に記載する必要があります。
Q8決定命令の再審に弁護士は必要ですか?
法律上は必須ではありませんが、再審事由の限定性や30日・5年の期間管理が難しいため、実務上は弁護士への相談が推奨されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1決定が確定してもう何年も経つんですが、今からでも再審できますか?
原則として、決定・命令が確定した日から5年を過ぎると再審は申し立てられません(民訴342条2項準用)。ただし代理権がなかった場合や既判力に抵触する場合は、342条3項の準用で5年の制限が外れます。実務のポイント:実務では「知った日から30日」の起算点をいつにするかが激しく争われます。再審事由を「漠然と疑った日」ではなく「確証を得た日」に寄せられるかどうかで、間に合うかが変わる。最初の相談で起算点の主張を固めておくのが肝心です
Q2再審を申し立てたら、もう一回ゼロから審理してもらえるんですか?
いきなり中身の審理には入りません。裁判所はまず再審を開始するかどうかだけを判断し(民訴346条準用)、開始決定が確定して初めて本案の再審理に進みます(348条準用)。実務のポイント:この二段階構造を知らずに、最初の申立書で本案の主張ばかり厚く書く人が多い。だが入口で問われるのは「338条の再審事由が本当にあるか」だけ。まず事由の存在を証拠で固めることに全力を注ぐのが、通る申立ての書き方です
間違えやすい点 AI による整理
- 「決定や命令が確定したら、もう一切争えない」と思われているが、確定こそが再審の前提である。再審は未確定の裁判には使えず、確定して初めて申し立てられる(349条1項)。確定は終点ではなく、別ルートの起点だ
- 「再審があるなら、負けた決定はだいたい取り消せる」と軽く考える人がいるが、再審事由(338条)は極めて狭い。判断の誤りや証拠評価のミスは事由にならない。偽造文書・偽証・裁判官の犯罪など、手続の正統性そのものを破壊する瑕疵に限られる。このハードルの高さを知らないと、通らない申立てに時間と費用を溶かす
- 「とりあえず再審を出せば、もう一度中身を審理してもらえる」という前提自体が誤っている。裁判所はまず再審を開始するかどうかだけを判断し(346条準用)、開始決定が出て初めて本案の再審理に進む(348条準用)。この二段階構造を知らずに本案の主張ばかり書くと、入口で却下される
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 争うタイミング | 349条:確定後に申し立てる非常手段 | 332条(即時抗告):確定前1週間以内 338条以下(判決の再審):判決確定後 |
| 対象 | 即時抗告で争える確定した決定・命令 | 即時抗告できる決定・命令(未確定) 確定した終局判決 |
| 理由の範囲 | 338条の限定列挙(偽造・偽証・裁判官の犯罪等)を準用 | 判断・手続の違法一般 338条の限定列挙 |
| 手続構造 | 再審開始の判断(346条準用)→ 本案再審理(348条準用)の二段階 | 抗告審が直ちに当否を審理 再審開始決定 → 本案再審理の二段階 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も確定した裁定に対し再審(第496条以下)の規定を準用する構造をとり、日本の349条と発想が共通する。
韓国は確定した決定・命令に対する救済を『準再審』として明文化し、判決の再審規定を準用する点で日本と類似する。
ドイツは Nichtigkeitsklage と Restitutionsklage により確定裁判の再審を限定的に認める。日本の再審はこの枠組みを継受した。
米国は判決・命令からの救済(relief from judgment or order)として詐欺・新証拠等を理由に取消しを認め、決定・命令にも及ぶ点で機能が近い。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたに科された過料の決定が、相手の提出した偽造文書を根拠にしていたとしたら? 即時抗告の期間(1週間、332条)はとうに過ぎ、決定は確定済み。それでも349条の再審申立てなら、偽造が刑事で確定するなどの要件を満たすかぎり、確定した過料決定を覆す道が開く
- 訴訟費用額確定決定が確定して3週間。相手が費用計算の根拠として出した領収書が偽造だと今になって判明した。再審事由を知った日から30日の不変期間(342条準用)が、もう動き出している。気付いた今日が起算点。残り日数を数え始めるべきだ
- 友人が家庭裁判所の審判で不利な決定を受け、「もう確定したから無理」と落ち込んでいる。だが審判に対する再審は家事事件手続法が民訴の再審規定を準用する。確定イコール終わり、ではない
取るべき行動
被害を受けた側:1. まず手元の決定・命令が「即時抗告で争える種類」かつ「確定済み」か確認。両方そろって初めて349条の再審が使える2. 338条の再審事由に当てはまるか照合。偽造文書・偽証・裁判官の犯罪などは原則として刑事の有罪確定等が必要(338条2項準用) 3. 再審事由を知った日を特定し、そこから30日の不変期間(342条準用)を逆算4. 管轄は原則その決定をした裁判所(340条準用)。申立書に事由を具体的に記載して提出する
訴えられた側:1. 相手の主張する再審事由が338条の限定列挙に本当に当たるか精査。単なる判断への不服なら、入口での却下を求める2. 期間徒過を主張。知った日から30日、確定から5年(342条準用)を過ぎていないか確認。ただし代理権欠缺・既判力抵触は期間制限が外れる点に注意3. 再審開始決定(346条準用)の段階と本案再審理(348条準用)の段階を分け、まず開始要件の不存在を争う
時効(請求できる期限):再審事由を知った日から30日の不変期間(民訴342条1項準用)、かつ決定・命令が確定した日から5年(同条2項準用)。ただし代理権の欠缺と既判力の抵触を理由とする場合は、342条3項の準用により期間制限が及ばない(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:349条は即時抗告で争える確定した決定・命令を対象に判決の再審規定を準用するもので、再審事由は338条の限定列挙に限られ、判断の当否は対象外とされる。再審は開始の可否(346条準用)と本案再審理(348条準用)の二段階で審理されると解されている。
改正沿革 AI による整理
- 平成8年(1996年)民事訴訟法全部改正 旧民事訴訟法の該当規定を整理し、決定・命令に対する再審を現行349条として配置。即時抗告で争える確定済みの決定・命令を対象とし、判決の再審に関する338条から前条までの規定を準用する構造を明文化した
改正の年表
- 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法の全部改正により、決定・命令に対する再審を現行349条として配置。即時抗告で争える確定済みの決定・命令を対象とし、判決の再審に関する338条から前条までの規定を準用する構造を明文化した。
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