民事再生法 第146条
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- 前条第一項の訴えの口頭弁論は、同項の期間を経過した後でなければ開始することができない。
- 2.前条第一項の訴えが数個同時に係属するときは、弁論及び裁判は、併合してしなければならない。この場合においては、民事訴訟法第四十条第一項から第三項までの規定を準用する。
- 3.前条第一項の訴えについての判決においては、訴えを不適法として却下する場合を除き、査定の裁判を認可し、変更し、又は取り消す。
- 4.査定の裁判を認可し、又は変更した判決は、強制執行に関しては、給付を命ずる判決と同一の効力を有する。
- 5.査定の裁判を認可し、又は変更した判決については、受訴裁判所は、民事訴訟法第二百五十九条第一項の定めるところにより、仮執行の宣言をすることができる。
- 6.再生手続が終了したときは、前条第一項の訴えに係る訴訟手続であって再生債務者等が当事者でないものは、中断する。この場合においては、第六十八条第三項の規定を準用する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事再生法第146条は、日本の民事再生法に含まれる条文です。
- 民事再生法第146条の条文原文は「前条第一項の訴えの口頭弁論は、同項の期間を経過した後でなければ開始することができない。」で始まります。
- 民事再生法第146条は第三節 法人の役員の責任の追及に置かれています。
- 民事再生法の公布日は平成11年12月22日です。
- 民事再生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事再生法第146条の前の条は民事再生法第145条です。
- 民事再生法第146条の次の条は民事再生法第147条です。
- 民事再生法第146条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第146条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225 - 本サイト収録
民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第146条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/411AC0000000225/146
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事再生法146条は、査定の裁判に対する異議の訴えの審理手続を定める。口頭弁論は異議期間の経過後に始まり、認可・変更の判決は給付判決と同一の執行力を持つ。
Q · 倒産した取引先の査定で売掛金を減らされたら、もう普通の裁判をやり直すしかないの?
異議の訴えで争える。勝訴判決はそのまま執行名義になる
民事再生法146条は、査定の裁判に対する異議の訴え(145条)の審理を定めます。口頭弁論は異議期間の経過後に始まり、同じ債務者への複数の訴えは必要的共同訴訟として併合されます。最重要なのは4項で、査定を認可・変更した判決は強制執行に関して給付判決と同一の効力を持つ点です。つまり勝てばそれ自体が差押えの執行名義になり、別に給付訴訟を起こす二度手間は不要です。仮執行の宣言(5項)を取れば確定前に執行へ動ける場合もあります。
解説
取引先が民事再生を申し立てた。あなたは800万円の売掛金を届け出たのに、裁判所の査定では500万円しか認められなかった。納得できないとき、あなたが取る手段が査定の裁判に対する異議の訴え(145条)であり、146条はその訴訟が実際にどう進むかを定める。ここには普通の訴訟と決定的に違う仕組みが三つある。第一に、口頭弁論は異議期間(送達から1か月)を過ぎるまで始まらない。第二に、同じ債務者をめぐって複数の異議訴訟があれば、必ず併合され、矛盾した判決が出ない構造になっている(必要的共同訴訟)。第三にして最重要、査定を認可または変更した判決は、強制執行に関して給付判決と同じ効力を持つ。つまり勝てば、それ自体が差押えの執行名義になる。別に給付訴訟を起こす必要はない。多くの債権者がこの近道を知らずに、二度手間の訴訟を考えてしまう。
法的な位置づけ
民事再生法146条は、査定の裁判に対する異議の訴え(同法145条)の審理手続を定める規定である。口頭弁論は異議申立期間の経過後にのみ開始でき、同一の再生債務者に関する複数の訴えは必要的共同訴訟として併合される。査定を認可または変更した判決は、強制執行に関して給付判決と同一の効力を有し、仮執行の宣言を付すこともできる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.査定の通知を受けたら異議期間を即カレンダー化 査定の裁判の送達を受けたら、まず異議の訴えの提起期間(送達から1か月の不変期間、145条2項)を確認し、締切をカレンダーに赤で記入する。146条1項により口頭弁論はこの期間経過後に始まるが、提起自体の締切は動かせない
- 2.期間内に査定の裁判に対する異議の訴えを提起 不変期間内に145条の異議の訴えを提起する。争う対象は減額された差額分。訴えの利益を確保するため、査定手続を飛ばした単なる給付訴訟ではなく、この専用ルートを通す
- 3.口頭弁論開始前に債権の証拠を固める 口頭弁論は異議期間経過後に始まる(146条1項)ため、その間に契約書・請求書・納品記録など債権の成立と金額を裏づける証拠を整理する。併合審理(146条2項)に備え、他債権者と矛盾しない主張を組む
- 4.大型債権は判決時に仮執行の宣言を検討 勝訴の見込みが立つ大型債権では、判決時に仮執行の宣言(146条5項、民訴259条1項)を求めるか弁護士と詰める。相手の控訴による時間稼ぎを封じ、確定前に執行へ動ける一手を確保する
よくある質問 AI による整理
Q1民事再生法146条とは何ですか?
査定の裁判に対する異議の訴え(145条)の審理手続を定める規定です。口頭弁論の開始時期、複数訴訟の併合、判決の執行力の三点を規律します。
Q2査定への異議の訴えの口頭弁論はいつ始まりますか?
146条1項により、異議申立期間(送達から1か月)の経過後でなければ開始できません。同一債務者への他の訴えをまとめるための仕掛けです。
Q3異議の訴えが複数あるとどうなりますか?
146条2項により、弁論と裁判は必ず併合されます。民事訴訟法40条を準用する必要的共同訴訟として、矛盾した判決が出ない構造になっています。
Q4査定への異議の訴えの判決に執行力はありますか?
146条4項により、査定を認可・変更した判決は強制執行に関して給付判決と同一の効力を持ちます。別に給付訴訟を起こす必要はありません。
Q5査定への異議の訴えは仮執行できますか?
146条5項により、受訴裁判所は民事訴訟法259条1項に基づき仮執行の宣言を付すことができ、確定前でも執行に着手できる場合があります。
Q6再生手続が終了すると異議の訴えはどうなりますか?
146条6項により、再生債務者等が当事者でない訴訟手続は中断します。手続の終わり方によって訴訟の運命が変わる点に注意が必要です。
Q7査定を認可・変更・取消とはどういう意味ですか?
146条3項により、判決は訴えを不適法却下する場合を除き、査定の裁判を認可・変更・取消します。この形式で査定内容の当否が確定します。
Q8売掛金の査定額に不服がある場合の手続は?
査定通知の送達から1か月以内に145条の異議の訴えを提起します。期間を過ぎると査定が確定し、減額された債権額で固定されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1査定で減らされた金額、普通の裁判で争うのと異議の訴えで争うのは何が違うんですか?
争う土俵が違います。異議の訴えは査定の裁判を認可・変更・取り消す形で進み(146条3項)、認可または変更の判決は強制執行については給付判決と同じ効力を持ちます(146条4項)。つまり別個に給付訴訟を起こす二度手間が不要です。実務のポイント:査定手続を飛ばしていきなり普通の給付訴訟を起こすと、訴えの利益なしとして却下されることがある。再生手続中の債権確定は、原則この査定から異議の訴えへの専用ルートを通す設計になっており、順番を間違えると入口で門前払いになる
Q2異議の訴えで勝っても、判決が確定するまで差押えできないんですか?
原則は確定後ですが、146条5項により受訴裁判所が仮執行の宣言(民事訴訟法259条1項)を付ければ、確定前でも執行に着手できます。実務のポイント:仮執行の宣言は当然には付かず、申立てと裁判所の判断が要る。相手が控訴して時間稼ぎをしそうな大型債権ほど、判決時に仮執行の宣言を求めておくかどうかで回収のスピードが半年単位で変わる。弁護士に必ず確認すべき一点だ
間違えやすい点 AI による整理
- 査定で減額されたら、もう普通の裁判をやり直すしかないと思いがちだが、実は査定の裁判に対する異議の訴えという専用ルートがある。しかも勝訴判決は給付判決と同じ執行力を持つので(146条4項)、確定すればそのまま差押えに進める
- 異議の訴えを起こせること自体は知っていても、その口頭弁論が異議期間を過ぎないと始まらないこと(146条1項)の意味を軽く見ている人が多い。この1か月は、同じ債務者に対する他の異議訴訟を出し揃え、まとめて審理するための仕掛けだ。あなた一人の都合では進まない
- 「異議の訴えで勝てば再生計画の中で満額もらえる」と考えるのは、問いの立て方が違う。判決はあなたの債権額を確定するだけで、実際にいくら配当されるかは再生計画の弁済率が別に決める。額の確定と回収額は、まったく別の問題だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 146条:異議の訴えの審理手続(口頭弁論・併合・執行力) | 145条:査定の裁判に対する異議の訴えそのものの根拠 105条:異議等のある再生債権の確定のための査定の申立て |
| 手続の段階 | 異議の訴えが提起された後の審理と判決の段階 | 査定の裁判に不服がある当事者が訴訟へ移行する段階 査定の裁判を求める入口の申立て段階 |
| 得られる効果 | 認可・変更判決は給付判決と同一の執行力(146条4項) | 訴訟による債権額の確定的な争い 簡易迅速な決定手続による査定額の一次判断 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は倒産手続における債権の確定を債権表への記載と異議、確定の訴えで処理する。査定に相当する簡易判断への不服を訴訟で争う構造は日本と共通する
韓国は統合倒産法で채권조사확정재판(債権調査確定裁判)と、それに対する이의의 소(異議の訴え)を設ける。査定→異議訴訟の二段階構造が日本とほぼ対応する
ドイツは争いのある債権について確定訴訟(Feststellungsklage)で確定する。表への記載が確定判決と同様の効力を持つ点で日本の執行力付与と機能的に近い
米国連邦倒産法では債権は届出により一応認容され、利害関係人の異議(objection)で審理される。日本の査定・異議の訴えとは手続構造が異なるが債権確定という目的は共通
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 取引先の再生手続で査定の通知が届いた。記載された認可額はあなたの届出額の半分。異議を述べられる期間はあと3週間。この期間を過ぎれば査定がそのまま確定し、減額された額で固定される。今動かなければ、残り半分は法的に消える
- あなたが再生債務者側で、ある債権者の過大な届出を査定で削った。その債権者が異議の訴えを起こしてきた。同時に別の債権者も同種の訴えを出している。146条2項により両方が併合審理され、あなたは複数の戦線を一つの法廷で同時に守ることになる
- 勝訴したのに、再生手続そのものが途中で終了したらどうなる? あなたが当事者でない訴訟は中断する(146条6項)。手続の終わり方次第で、あなたの訴訟の運命まで変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 査定の通知が届いたら、まず異議の訴えの提起期間(裁判の送達から1か月の不変期間、145条2項)を確認しカレンダーに記入2. 期間内に査定の裁判に対する異議の訴えを提起、争う額は減額された差額分3. 口頭弁論は期間経過後に始まる(146条1項)ので、その間に債権の証拠(契約書、請求書、納品記録)を整える4. 勝訴の見込みが立つ大型債権なら、判決時に仮執行の宣言(146条5項)を求めるか弁護士と詰める
訴えられた側:1. 査定で削った債権について異議の訴えを受けたら、削減の根拠(債権の不成立、相殺、弁済済みなど)を書面で固める2. 同じ債務者に複数の異議訴訟があれば併合される(146条2項)ので、各債権者ごとの争点を整理し、矛盾しない主張を組む3. 再生手続の進行と訴訟の進行を並走させ、計画認可のタイミングとの関係を管理4. 手続終了時の中断(146条6項)の扱いを見据えて訴訟戦略を立てる
時効(請求できる期限):異議の訴え自体の提起期間は、査定の裁判の送達日から1か月の不変期間(民事再生法145条2項)。146条1項により口頭弁論はこの期間を経過した後でなければ開始できない。この1か月を過ぎると査定の裁判が確定し、債権額がその内容で固定される(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:146条は簡易迅速な査定手続(決定)と、それに不服な当事者の手続保障(正式訴訟)を両立させる規定と解される。4項の執行力付与は別訴の二度手間を省いて債権確定を効率化する趣旨であり、6項の中断は再生手続の帰趨と訴訟の運命を連動させるものと理解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成11年(1999年) 新設:民事再生法(平成11年法律第225号)の制定により新設。旧和議法を廃止し再建型倒産手続を整備するなかで、査定の裁判に対する異議の訴えの審理手続として規定された。
- 民事再生法 第145条査定の裁判に対する異議の訴えそのものの根拠条文
- 民事再生法 第105条異議等のある再生債権の確定のための査定の申立て
- 民事再生法 第68条本条6項が準用する訴訟手続中断の処理
- 民事再生法 第147条異議の訴えに関する訴訟費用の償還(現行効力を要確認)
- 破産法 第126条破産手続における査定異議の訴えの並行規定
- 民事訴訟法 第40条必要的共同訴訟、本条2項で準用される審理規律
- 民事訴訟法 第259条仮執行の宣言、本条5項で準用
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