民事再生法 第147条(査定の裁判の効力)
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第百四十五条第一項の訴えが、同項の期間内に提起されないとき、又は却下されたときは、査定の裁判は、給付を命ずる確定判決と同一の効力を有する。
この条文の基本情報
査定の裁判の効力とは何ですか?
定義査定の裁判の効力とは、民事再生法第147条に定められた規定で、「第百四十五条第一項の訴えが、同項の期間内に提起されないとき、又は却下されたときは、査定の裁判は、給付を命ずる確定判決と同一の効力を有する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事再生法第147条(査定の裁判の効力)は、日本の民事再生法に含まれる条文です。
- 民事再生法第147条の条文原文は「第百四十五条第一項の訴えが、同項の期間内に提起されないとき、又は却下されたときは、査定の裁判は、給付を命ずる確定判決と同一の効力を有する。」で始まります。
- 民事再生法第147条は第三節 法人の役員の責任の追及に置かれています。
- 民事再生法の公布日は平成11年12月22日です。
- 民事再生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事再生法第147条の前の条は民事再生法第146条です。
- 民事再生法第147条の次の条は民事再生法第148条です。
- 民事再生法第147条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第147条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225 - 本サイト収録
民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第147条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/411AC0000000225/147
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事再生法147条は、役員責任の査定決定に対する異議の訴えが不変期間内に提起されず、又は却下されたとき、査定の裁判が給付を命ずる確定判決と同一の効力を持つと定める規定である。
Q · 会社が民事再生に入って、裁判所から役員責任の査定決定書が届いたら無視していい?
厳禁。期間内に異議の訴えを起こさないと確定判決と同一の効力を持ちます
民事再生法147条により、査定決定に対する145条1項の異議の訴えを法定の不変期間内に提起しなければ、あるいは提起しても却下されれば、その査定の裁判は給付を命ずる確定判決と同一の効力を持ちます。つまり本格的な訴訟を一度も経ないまま、個人財産に強制執行できる債務名義が完成します。不変期間は裁判所の裁量で延長できないため、決定書を受領したその日に倒産・会社法務に強い弁護士へ連絡することが不可欠です。
解説
あなたが取締役を務めていた会社が民事再生に入った。ある日、裁判所から「役員責任査定決定」と題する書面が届く。会社への損害賠償として数千万円の支払いを命じる内容だ。多くの人はこれを通常の通知か訴状の一種だと思い、弁護士に相談する前に数週間を放置する。それが致命傷になる。147条が定めるのは、この査定決定に対して145条1項の異議の訴えを所定の不変期間内に起こさなければ、あるいは起こしても却下されれば、その決定が「給付を命ずる確定判決と同一の効力」を持つということだ。つまり、本格的な裁判を一度も経ないまま、あなたの個人財産に強制執行できる債務名義が完成する。通常の損害賠償なら原告(会社側)が訴えを起こして立証責任を背負うが、この制度では立場が逆転している。決定を受けたあなたが期間内に動かなければ、何もしないことそれ自体が決定を確定させる。
法的な位置づけ
民事再生法147条は、役員の責任の査定の裁判の効力を定める規定である。査定決定に対する第145条1項の異議の訴えが法定の不変期間内に提起されないとき、又は提起されても却下されたときは、当該査定の裁判は給付を命ずる確定判決と同一の効力を有し、民事執行法上の債務名義となる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.送達日を即座に確認し起算点を特定 査定決定書を受領したら、まず内容の当否より先に送達を受けた日を確認する。これが145条1項の異議の訴えの不変期間の起算点であり、すべての行動計画の基準となる
- 2.受領当日に倒産・会社法務の弁護士へ連絡 査定金額の妥当性を自分で判断する前に、倒産・会社法務に強い弁護士へその日のうちに連絡する。不変期間は催告でも延長でも動かないため、ここで効くのは早さだけである
- 3.145条1項の異議の訴えを期間内に提起 査定決定に異議があるなら、法定の不変期間内に必ず異議の訴えを起こす。訴状の記載要件を欠くと却下され、147条により放置と同じく確定するため、起案は弁護士に任せる
- 4.適法提起後、通常訴訟として責任・金額を争う 適法に異議の訴えを提起すれば査定の裁判は確定せず、通常の民事訴訟として責任の有無も金額も改めて審理される。ここで初めて本格的な反論の場が開かれる
よくある質問 AI による整理
Q1役員責任査定とは何ですか?
民事再生手続で、監督委員等が役員の会社に対する損害賠償責任を、通常訴訟を経ずに裁判所の決定で確定させる制度です。144条の査定決定を起点とします。
Q2民事再生法147条の異議の訴えの期間はいつまでですか?
145条1項の異議の訴えは、査定決定の送達を受けた日から法定の不変期間内に提起する必要があります。正確な日数は最新の条文で確認してください。
Q3査定決定はなぜ確定判決と同じ効力になるのですか?
147条が、異議の訴えが期間内に提起されないか却下されたとき、査定の裁判に「給付を命ずる確定判決と同一の効力」を付与しているためです。個人財産に強制執行できます。
Q4不変期間は延長できますか?
できません。不変期間は裁判所の裁量による延長ができず、原則として一日の遅れも救済されません。催告による時効延長のような扱いもできません。
Q5異議の訴えが却下されても確定しますか?
確定します。147条は「却下されたとき」も確定事由に明示しています。訴状の要件不備による却下も同じ結果を招くため、起案は弁護士に任せるべきです。
Q6破産法181条と民事再生法147条は何が違いますか?
仕組みはほぼ同じで、破産手続では181条が役員責任査定決定に確定判決同一の効力を与えます。手続の種類が変わっても提起期間の壁は共通します。
Q7役員責任査定が確定すると個人財産は差し押さえられますか?
はい。確定した査定の裁判は債務名義となり(民事執行法22条)、役員の預金・不動産等の個人財産に強制執行が可能になります。
Q8民事再生で役員が損害賠償を負うのはどんな場合ですか?
会社法423条の任務懈怠責任などが実体的根拠です。倒産時は142〜144条の査定手続で、通常訴訟より大幅に早く責任が債務名義化されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1裁判所から査定決定が来たんですが、金額がおかしいので無視していいですか?
絶対に無視してはいけない。147条により、145条1項の異議の訴えを所定の不変期間内に起こさなければ、その決定は給付を命ずる確定判決と同一の効力を持ち、あなたの個人財産が差し押さえられる。実務のポイント:この査定制度は、申立人側が本格的な訴訟を省略して債務名義を得るための『近道』だ。役員側が期間を徒過するのを静かに待つケースすらある。届いた瞬間に弁護士、が鉄則。
Q2異議の訴えを起こせば、金額は争えるんですか?
争える。適法に異議の訴えを提起すれば査定の裁判は確定せず、通常の民事訴訟として責任の有無も金額も改めて審理される(145条以下)。実務のポイント:ただし訴状の記載や手続要件を満たさず『却下』されると、147条はこれも確定事由としている。素人が自分で訴状を書いて却下されると、争う権利を自ら手放すことになる。異議の訴えは必ず専門家に起案させること。
間違えやすい点 AI による整理
- 「裁判所から書面が来ても、こちらが何もしなければ向こうが訴訟を起こしてくるはず」と思いがちだが、査定決定は逆だ。あなたが期間内に異議の訴えを起こさなければ、何もしないことそれ自体が決定を確定させる。沈黙は同意ではなく、沈黙は敗訴になる
- 「異議の訴えを起こせば争える」とは知っていても、その提起期間が『不変期間』であることの深刻さを知る人は少ない。不変期間は裁判所の裁量で延長できず、原則として一日の遅れも救済されない。通常の消滅時効のように催告で延ばすこともできない
- 「査定決定の金額が不当だから、支払いを拒んで後で争えばいい」と考える人がいるが、問いの立て方そのものが誤っている。確定後は金額の当否を争う土俵が消える。争うべきは『払うか否か』ではなく『期間内に異議の訴えを起こすか否か』だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 147条:査定の裁判に確定判決同一の効力を付与 | 145条:査定決定に対する異議の訴え 144条:役員の責任の査定の裁判そのもの |
| 手続上の位置 | 手続の終点(確定・債務名義化) | 確定を阻止する反論手段の入口 責任額を判断する決定 |
| 役員が動くべきこと | 期間徒過を絶対に避ける | 不変期間内に適法に訴えを提起 査定内容を精査し反証を準備 |
| 動かなかった場合 | 確定判決同一の効力で強制執行可 | 訴え不提起・却下で査定が確定 決定内容がそのまま効力を持つ |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾には査定決定制度がなく、会社負責人の損害賠償責任は通常訴訟により追及される。倒産手続内での迅速な債務名義化という機能は存在しない。
韓国も倒産手続内で役員責任を調査確定裁判により確定する類似の仕組みを持ち、日本法の影響が指摘される。異議手段を経ないと確定する構造も近い。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが元取締役で、民事再生手続中に査定決定書を受け取った。通知には「決定の送達を受けた日から所定の期間内」とある。残り十数日。この提起期間は不変期間で、一日でも過ぎれば異議の訴えは不適法却下、決定は確定する。今夜、倒産案件に強い弁護士を探さなければ間に合わない
- もし、あなたが査定決定に不満で異議の訴えを起こしたものの、訴状の記載要件を満たさず却下されたら? 147条は「却下されたとき」もはっきり確定事由に含めている。訴えを起こしさえすれば安心、ではない。中身が伴わなければ放置と同じ結末になる
- あなたが監督委員側。役員の財産に保全処分(142条)をかけ、査定を申し立てた。役員が期間内に動かなければ、フルの訴訟を経ずに債務名義を手にできる
- 友人が「昔役員をやってた会社が潰れて、裁判所から変な決定書が来た」と相談してきた。あなたが「それ、期間内に異議の訴えを起こさないと確定判決になるやつだよ」と言えれば、友人の数千万円を救うかもしれない
取るべき行動
被害を受けた側:申立人(監督委員・管財人・再生債務者)側の場合:1. 役員の責任が疑われたら、まず142条の保全処分で役員の財産を凍結2. 143条に基づき査定を申し立て、144条の査定決定を得る3. 役員に決定が送達されたら提起期間のカウントを管理、徒過すれば147条で自動的に確定判決と同一の効力を取得4. 確定後は民事執行法上の債務名義として役員の個人財産に強制執行できる。フルの訴訟を回避でき、回収を大幅に早められる
訴えられた側:役員側の場合:1. 査定決定書を受領したら送達日を即座に確認、これが不変期間の起算点2. 内容の当否を自分で判断する前に、倒産・会社法務に強い弁護士へその日のうちに連絡3. 異議があるなら145条1項の異議の訴えを提起期間内に必ず起こす。訴状の要件不備による却下も確定を招くため、起案は弁護士に任せる4. 期間内に動けば通常訴訟として金額・責任を本格的に争える。動かなければ争う場そのものが消える
時効(請求できる期限):145条1項の異議の訴えは、査定決定の送達を受けた日から法定の不変期間内に提起しなければならない。不変期間は裁判所の裁量による延長ができず、徒過すれば査定の裁判が給付を命ずる確定判決と同一の効力を持つ(提起期間の正確な日数は最新の条文をご確認ください)
学説
通説:147条の効力は、役員責任の迅速な確定という倒産手続の要請と、異議の訴えによる手続保障とを二段構えで調整するものと解される。適法な異議の訴えの提起により通常訴訟へ移行するため、手続保障は動いた者に完全に回復し、動かなかった者には迅速性が優先される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成11年(1999年) 新設:民事再生法(平成11年法律第225号)制定に伴い新設。旧来の和議法に代わる再生手続の中で、役員責任の査定の裁判に確定判決同一の効力を付与する規定として整備された。
- 民事再生法 第142条役員の財産に対する保全処分、回収の事前確保
- 民事再生法 第143条役員の責任の査定の申立て、手続の起点
- 民事再生法 第144条本条が効力を与える役員の責任の査定の裁判そのもの
- 民事再生法 第145条本条の起算点となる査定決定に対する異議の訴え
- 会社法 第423条査定の対象となる役員等の損害賠償責任の実体的根拠
- 破産法 第181条破産手続における役員責任査定決定の効力の並行規定
- 民事執行法 第22条確定判決と同一の効力を持つ査定決定の債務名義性
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