民事再生法 第68条
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- 前条第二項の規定により中断した訴訟手続について同条第三項又は第四項の規定による受継があるまでに再生手続が終了したときは、再生債務者は、当該訴訟手続(第四十条の二第二項に規定するもので同条第三項の規定により中断するものを除く。次項において同じ。)を当然受継する。
- 2.再生手続が終了したときは、管財人を当事者とする再生債務者の財産関係の訴訟手続は、中断する。
- 3.再生債務者は、前項の規定により中断した訴訟手続(再生計画不認可、再生手続廃止又は再生計画取消しの決定の確定により再生手続が終了した場合における第百三十七条第一項の訴えに係るものを除く。)を受け継がなければならない。この場合においては、受継の申立ては、相手方もすることができる。
- 4.第一項の規定は前条第三項又は第四項の規定による受継があるまでに管理命令を取り消す旨の決定が確定した場合について、前二項の規定は管理命令を取り消す旨の決定が確定した場合について準用する。この場合において、第一項中「前条第二項」とあるのは「前条第二項前段」と、「訴訟手続(第四十条の二第二項に規定するもので同条第三項の規定により中断するものを除く。次項において同じ。)」とあるのは「訴訟手続」と読み替えるものとする。
- 5.第三項の規定は、前条第三項の規定による受継があるまでに管理命令を取り消す旨の決定が確定した場合における同条第二項後段の規定により中断した訴訟手続について準用する。この場合において、第三項中「再生債務者」とあるのは、「前条第二項後段の再生債権者」と読み替えるものとする。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事再生法第68条は、日本の民事再生法に含まれる条文です。
- 民事再生法第68条の条文原文は「前条第二項の規定により中断した訴訟手続について同条第三項又は第四項の規定による受継があるまでに再生手続が終了したときは、再生債務者は、当該訴訟手続(第四十条の二…」で始まります。
- 民事再生法第68条は第三節 管財人に置かれています。
- 民事再生法の公布日は平成11年12月22日です。
- 民事再生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事再生法第68条の前の条は民事再生法第67条です。
- 民事再生法第68条の次の条は民事再生法第69条です。
- 民事再生法第68条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第68条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225 - 本サイト収録
民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第68条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/411AC0000000225/68
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事再生法68条は、再生手続の終了時に中断した訴訟を再生債務者が受け継ぐと定める。受継の申立ては相手方からもでき、管財人が当事者だった財産関係訴訟は再び中断する。
Q · 訴訟中の取引先が民事再生に入って裁判が止まったら、いつ、誰を相手に動き出すの?
手続終了後に受継され、相手方からも申立てできる
民事再生法68条により、再生手続が終了すると止まっていた訴訟が動き出します。再生債務者は係属訴訟を当然に受継し(1項)、管財人が当事者だった財産関係訴訟は再び中断したうえで再生債務者が受け継ぎます(2項・3項)。重要なのは、この受継の申立てが債務者側だけでなく相手方の債権者からもできる点です(3項後段)。債務者が引き延ばしても、こちらから申し立てて審理を再開できます。ただし137条1項の否認の訴えは受継の対象から除かれます。
解説
取引先に売掛金を求めて訴訟中、その会社が突然民事再生を申し立てた。あなたの裁判は止まる。判決は出ず、回収の見込みは宙づりのまま、何ヶ月も時間だけが過ぎていく。68条は、この止まった裁判が「いつ、誰を相手に、どう動き出すか」を定める条文だ。再生手続が終わったとき、管財人が当事者だった財産関係の訴訟は再び中断し(2項)、再生債務者が引き継がなければならない(3項)。ここで多くの債権者が見落とすのが3項後段。受継の申立ては「相手方もすることができる」。つまり、止まった裁判を再起動する権利は、債務者だけでなく、あなたにもある。債務者がのらりくらりと引き延ばしても、あなたの側から申し立てて審理を前に進められる。さらに管理命令が取り消された場合(4項、5項)にも同じ仕組みが準用される。止まった裁判は消えない。動かすレバーは、あなたの手の届くところにもある。
法的な位置づけ
民事再生法68条は、再生手続の終了に伴う訴訟手続の受継を定める規定である。再生手続が終了すると、再生債務者は中断していた係属訴訟を当然に受継し(1項)、管財人を当事者としていた財産関係訴訟は再び中断したうえで再生債務者が受け継ぐ(2項・3項)。受継の申立ては相手方からもすることができ、管理命令の取消しにも準用される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.取引先の民事再生申立てと訴訟の中断を確認 取引先が民事再生を申し立てたら、係属中の財産関係訴訟が中断するか(67条)を直ちに確認する。訴訟の種類(財産関係か否か)で扱いが変わるため、まず自分の訴訟がどの類型かを特定する
- 2.再生手続の進行を追跡し終了の見込みを把握 再生計画の認可・廃止・不認可・取消しの動きを裁判所の掲示や官報で追跡し、手続終了の見込みを早期に把握する。終了と同時に受継を打てるよう準備を整えておく
- 3.受継の類型を見極める 手続終了時に、再生債務者の当然受継(1項)か、管財人当事者訴訟の再中断+申立て受継(2項・3項)かを見極める。137条1項の否認の訴えなど受継対象外の例外に当たらないか確認する
- 4.債務者が動かなければ相手方として自ら受継を申立て 再生債務者が受継を渋る場合、3項後段に基づき相手方として自ら受継の申立てを行い、審理を再開させる。終了を見越して構えておけば、判決と回収のタイミングを数ヶ月早められる
よくある質問 AI による整理
Q1民事再生法68条とは何ですか?
再生手続の終了時に、中断していた訴訟を誰がどう受け継ぐかを定める条文です。再生債務者が当然受継する場合と、申立てによる受継の場合があります。
Q2訴訟手続の受継とは?
中断していた訴訟を、正しい当事者が引き継いで審理を再開させる手続です。倒産手続の開始・終了で当事者が変わるため、その橋渡しの役割を果たします。
Q3民事再生で中断した訴訟はいつ再開しますか?
再生手続が終了し、受継が行われた時点で再開します。管財人が当事者だった訴訟は終了時に再び中断し、再生債務者が受け継ぐことで動き出します。
Q4受継の申立ては誰ができますか?
再生債務者だけでなく、相手方(債権者側)からもできます(68条3項後段)。債務者が動かないときも自分から審理を再開させられます。
Q5管財人が当事者の訴訟は再生終了後どうなりますか?
68条2項により再び中断し、その後3項で再生債務者が受け継ぎます。自動的に元どおり進むわけではなく、受継の手続が必要です。
Q6再生債務者に訴訟を受け継ぐ義務はありますか?
あります。68条3項は「受け継がなければならない」と義務として規定しています。ただし137条1項の否認の訴えは対象から除かれます。
Q7否認の訴えは受継の対象になりますか?
再生計画不認可・廃止・取消しで手続が終了した場合、137条1項の否認の訴えは68条3項の受継対象から除外されます。
Q8管理命令が取り消されたら訴訟は誰が引き継ぎますか?
68条4項・5項の準用により、管理命令の取消し確定時にも1〜3項と同じ受継の仕組みが働きます。誰が当事者かは局面ごとに整理が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1訴訟相手が民事再生に入ったら、僕の裁判はどうなるんですか?
係属中の財産関係訴訟は原則として中断します(67条)。管財人が選任されればその人が、債務者が事業を続けるDIP型ならそのまま、という形で当事者が整理され、手続終了時に68条の受継ルールが働きます。実務のポイント:中断したまま放置すると、いつ動くか分からない宙ぶらりんになりがち。終了後は相手方であるあなたからも受継を申し立てられる(3項後段)ので、債務者の動きを待つだけが選択肢ではないと知っておくと、回収スピードが変わる
Q2再生が失敗して廃止になったら、もう取り立てはできないんですか?
そんなことはありません。手続が廃止・不認可で終了しても、止まっていた訴訟は再生債務者が受け継いで(3項)決着をつけます。債務者は通常の被告に戻り、判決が出れば強制執行も可能です。実務のポイント:再生の失敗は、債権者にとってむしろ通常の回収軌道への復帰を意味する場合がある。ただし137条1項の否認の訴えに係るものは受継の対象から除かれるなどの例外があるので、自分の訴訟がどの類型かを早めに弁護士に確認する
間違えやすい点 AI による整理
- 「再生手続が終われば、止まっていた裁判は自動的に元どおり動き出す」と思われがちだが、2項で管財人が当事者だった財産関係訴訟は再び中断する。誰かが受継しなければ、裁判は止まったままだ
- 受継の申立てができること自体は知っていても、それが相手方であるあなたにもできる権利だと気づいている債権者は少ない。この一点を知らないと、債務者が引き延ばす間ずっと待たされ、知っていれば自分から再起動できる。同じ条文でも、知識の差が回収スピードを分ける
- 「再生が失敗(廃止・不認可)したのだから、もう請求できない」という問いの立て方そのものが誤り。手続の終了は訴訟の消滅ではない。むしろ債務者が通常の被告に戻り、止まっていた裁判を引き継いで決着をつける段階に入る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する局面 | 民再68条:再生手続の終了・管理命令取消し後の訴訟の受継 | 民再67条:再生手続の開始による訴訟の中断 民再137条:否認の訴え(受継対象からの除外事由) |
| 当事者の扱い | 再生債務者が当然受継、または再中断後に受継(相手方も申立て可) | 管財人選任なら管財人、DIP 型なら債務者が当事者 否認権行使主体(管財人等)が当事者、終了時は受継対象外 |
| 申立権者・効果 | 受継の申立ては再生債務者と相手方の双方が可能(3項後段) | 中断は手続開始により当然に生じる 終了類型によっては受継されず訴訟が別扱いになる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は当事者が破産宣告を受けた場合、破産財団に関する訴訟が承受人が現れるか破産手続終結まで当然停止する。倒産手続と訴訟の連動という構造は日本と共通する。
韓国は倒産手続の開始により訴訟が中断し、管財人または債務者による受継で再開する。日本と同じく中断・受継の枠組みを採る。
ドイツは倒産手続開始で係属訴訟が中断し、管財人または相手方が Aktivprozess / Passivprozess を Aufnahme(受継)する。相手方に受継権を認める点で日本68条3項後段と発想が近い。
米国はチャプター11申立てで自動的停止(automatic stay)が生じ、DIP が debtor in possession として訴訟を追行する。日本の民事再生は米国 DIP 型を参照した制度で親和性が高い。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 取引先を訴えている最中に、相手が民事再生に入ったらどうなる? あなたの訴訟はいったん止まり、管財人や再生債務者への受継を経て初めて再び動き出す。何もしなければ、止まったまま放置される
- 再生計画が認可されず手続が廃止された。あと数週間で別の債権の時効が迫っているのに、止まった本訴がいつ動くか分からない。3項の受継申立てを自分から打てば、相手の出方を待たずに審理を再開できる
- あなたが再生債務者の側。終了後、止まっていた訴訟の引き継ぎを迫られる。3項は受継を義務として書いている。逃げ場はない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 取引先が民事再生を申し立てたら、係属中の訴訟が中断するか(67条)を直ちに確認、訴訟の種類で扱いが変わる2. 手続の進行(再生計画の認可・廃止・取消し)を追跡し、終了の見込みを早期に把握3. 終了したら、再生債務者の当然受継(1項)か、申立てによる受継(3項)かを見極める4. 債務者が動かないなら、3項後段に基づき相手方として自ら受継を申し立て、審理を再開させる
訴えられた側:1. 再生手続が終了すると、管財人が当事者だった財産関係訴訟は再び中断する(2項)と認識する2. 3項で受継が義務付けられる訴訟を洗い出し、137条1項の否認の訴え等の例外に当たらないか確認3. 受継を不当に遅らせると相手方から申し立てられ、裁判所の心証も損なう、速やかに対応4. 管理命令の取消しがあった場合は4項5項の準用ルートを確認し、誰が当事者になるかを整理する
時効(請求できる期限):受継の申立て自体に法定の期間制限はない。ただし訴訟を長期間放置すれば手続上・実体上の不利益が生じうるため、再生手続終了の見込みが立った段階で速やかに動くべき。中断中の消滅時効の扱いは事案により異なるため、個別に確認を要する(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:民再68条の受継規定は、再生手続の開始・終了で揺らぐ当事者適格を整序し、それまでの審理を活かしつつ正しい当事者へ訴訟を引き継がせる手続的仕組みと理解される。破産法44条・民訴124条と共通する中断・受継法理の一環に位置づけられる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成11年(1999年) 新設:民事再生法の制定(平成11年法律第225号、平成12年施行)により旧和議法を置き換え、再生手続の終了・管理命令取消しに伴う訴訟手続の受継ルールとして68条を規定した。
- 民事再生法 第67条再生手続による訴訟手続の中断、本条の前提規定
- 民事再生法 第40条の2管理命令下の財産関係訴訟の特則、本条の準用前提
- 民事再生法 第66条管財人の管理処分権、訴訟当事者となる根拠
- 民事再生法 第137条否認の訴え、受継対象からの除外
- 民事訴訟法 第124条訴訟手続の中断・受継の一般規定(普通法)
- 破産法 第44条破産手続における訴訟手続の中断・受継の対応規定
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