民事再生法 第158条(債務の負担及び担保の提供に関する定め)
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- 再生債務者以外の者が債務を引き受け、又は保証人となる等再生のために債務を負担するときは、再生計画において、その者を明示し、かつ、その債務の内容を定めなければならない。
- 2.再生債務者又は再生債務者以外の者が、再生のために担保を提供するときは、再生計画において、担保を提供する者を明示し、かつ、担保権の内容を定めなければならない。
この条文の基本情報
債務の負担及び担保の提供に関する定めとは何ですか?
定義債務の負担及び担保の提供に関する定めとは、民事再生法第158条に定められた規定で、「再生債務者以外の者が債務を引き受け、又は保証人となる等再生のために債務を負担するときは、再生計画において、その者を明示し、かつ、その債務の内容を定めなければなら…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事再生法第158条(債務の負担及び担保の提供に関する定め)は、日本の民事再生法に含まれる条文です。
- 民事再生法第158条の条文原文は「再生債務者以外の者が債務を引き受け、又は保証人となる等再生のために債務を負担するときは、再生計画において、その者を明示し、かつ、その債務の内容を定めなければなら…」で始まります。
- 民事再生法第158条は第一節 再生計画の条項に置かれています。
- 民事再生法の公布日は平成11年12月22日です。
- 民事再生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事再生法第158条の前の条は民事再生法第157条です。
- 民事再生法第158条の次の条は民事再生法第159条です。
- 民事再生法第158条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第158条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225 - 本サイト収録
民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第158条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/411AC0000000225/158
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事再生法158条は、第三者が債務引受・保証・担保提供で再生を支援する際、再生計画にその者と債務・担保権の内容を明示するよう義務づける。明示のない支援は計画の効力外となる。
Q · スポンサーや保証人の支援って、再生計画のどこを見れば本物か分かるの?
158条に基づく第三者の明示欄を見れば分かる
民事再生法158条により、再生債務者以外の第三者が債務引受・保証・担保提供で再生を支援するときは、再生計画にその者を明示し、債務または担保権の内容を定めなければなりません。この明示欄に支援者名と負担内容が具体的に書かれていれば法的拘束力を持つ支援、「支援予定」「協力見込み」程度なら計画の効力には組み込まれていないと判断できます。認可後は原則変更できないため、精査は決議前が唯一の勝負どころです。
解説
倒産しかけた会社が立ち直れるかどうか、その分かれ目は、倒れた会社自身の体力よりも、後ろに立つ第三者にあることが多い。スポンサー企業、社長個人、取引銀行。誰かが債務を肩代わりし、保証人になり、あるいは自分の不動産を担保に差し出す。民事再生法158条は、そうした第三者の支援を再生計画に書き込むとき、その者が誰なのか、負う債務や担保の中身は何なのかを必ず明示せよと命じる。なぜ明示がそこまで重いのか。あなたが債権者なら、計画に賛成するかどうかは結局「最後に誰が払えるのか」で決まる。社長が個人保証するのか、資力あるスポンサーが入るのかで、回収の現実味は天と地ほど違う。逆にあなたが支援する側なら、この一条で自分の責任範囲が文書として固定される。曖昧なまま「協力します」と口にした言葉が、計画認可の瞬間に法的拘束力を持つ約束へと変わる。
法的な位置づけ
民事再生法158条は、再生債務者以外の者が債務引受・保証等により再生のために債務を負担する場合、または担保を提供する場合に、再生計画においてその者を明示し、債務もしくは担保権の内容を定めることを義務づける規定である。第三者支援を計画の効力へ取り込むための要件を画する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.再生計画案が届いたら158条の第三者明示欄から先に読む 冒頭の弁済率ではなく、第三者の債務負担・担保提供の明示欄を最初に開く。支援者名、引き受ける債務の内容、担保物件、担保権の種類と極度額が具体的に特定されているかを確認する
- 2.曖昧な記載は決議前に書面で特定を求める 「支援予定」「協力する見込み」「担保を提供する予定」など特定を欠く記載を洗い出し、管財人または再生債務者へ書面で支援者名・債務内容・担保物件・担保権内容の特定を求める
- 3.支援する側は明示水準まで支援内容を書面化する スポンサー・保証人・担保提供者は、誰がどの債務をどこまで負うかを限定的に特定して書面化する。保証は包括根保証を避け極度額と対象債務を絞り、担保は物件と担保権の内容を定めて提供者の同意を文書で確保する
- 4.明示が不十分なまま決議に進むなら反対意見を記録に残す 特定が固まらないまま債権者集会の決議に進みそうなら、反対意見と特定要求を議事の記録に残す。認可後は内容変更が原則できないため、賛否は明示の精度を基準に決議前に確定する
よくある質問 AI による整理
Q1民事再生法158条とは何ですか?
第三者が債務引受・保証・担保提供で再生を支援する場合、再生計画にその者と債務や担保権の内容を明示するよう義務づける規定です。明示のない支援は計画の効力外になります。
Q2民事再生のスポンサーとは何ですか?
再生会社に資金・信用・担保などを提供して事業再建を支える第三者企業です。支援を計画の効力に取り込むには158条の明示が必要で、口頭の支援表明だけでは足りません。
Q3再生計画に保証人はどのように記載されますか?
158条1項により、保証人となる者を明示し、保証債務の内容を定めます。根保証か特定債務保証か、極度額や対象債務まで具体化しないと後日の紛争で実効性を失います。
Q4民事再生で保証債務はいつまで払いますか?
会社債務が計画で減免されても保証債務は当然には減免されません(民法446条)。保証は別個の債務のため、計画とは別軌道で保証人が全額追及される余地が残ります。
Q5再生の担保提供に極度額の記載は必要ですか?
158条2項は担保提供者の明示と担保権の内容の特定を求めます。物件・担保権の種類・根担保なら極度額まで定めないと、認可後に実行できず争点化するおそれがあります。
Q6免責的債務引受と民事再生の債務負担はどう違いますか?
免責的債務引受は民法472条の一般法で元の債務者を免れさせます。158条は再生計画に第三者の債務負担を明示させ、計画の効力として拘束力を与える点が異なります。
Q7経営者保証ガイドラインは民事再生と併用できますか?
併用できます。会社の再生手続と並行して経営者個人の保証を整理でき、自宅や一定の生活費を残しつつ保証履行の範囲を画定する道が開けます。早めの着手が再起を左右します。
Q8再生計画案は認可決定後に変更できますか?
原則できません。第三者支援の明示不備を争えるのは事実上、債権者集会での決議前だけです。認可後は動かせないため、明示の精度を基準に決議前に賛否を固めます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1スポンサーが支援してくれるって聞いたんですが、計画書のどこを見れば本当か分かりますか?
計画案の中で、158条1項・2項に基づく第三者の債務負担・担保提供の明示部分を見ます。支援者の名前、引き受ける債務の内容、提供する担保物件と担保権の種類が具体的に書かれていれば本物、「支援予定」程度なら法的拘束力は弱いと判断できます。実務のポイント:スポンサーは支援表明(口約束やレター)と、計画への明示を意図的に使い分けます。表明はいつでも撤回できますが、明示されて認可されれば撤回できない。だから債権者は「明示されているか」だけを信用し、表明の温度感には乗らないのが鉄則です
Q2会社が民事再生したら、社長の私が個人保証した借金も一緒に消えますか?
消えません。会社の債務は再生計画で変更・減免されても、あなたの保証債務はその効力を当然には受けません(保証は別個の債務、民法446条)。158条で計画にあなたの保証が明示されることはあっても、それは責任の範囲を固定するだけで免除ではありません。実務のポイント:経営者保証は「経営者保証に関するガイドライン」を使えば、自宅や一定の生活費を手元に残しつつ整理できる道があります。会社の再生手続と並行して、この保証整理を早く動かすかどうかで、社長個人の再起の余地が大きく変わります
Q3計画案に「担保を提供する予定」としか書いてないんですが、これで大丈夫ですか?
不十分です。158条2項は、担保を提供する者の明示と担保権の内容の特定を要求しています。「予定」だけでは、誰がどの物件にどんな担保権を設定するのかが定まらず、認可後に実行できない、あるいは争点化するおそれがあります。実務のポイント:この曖昧さは決議前にしか直せません。債権者集会の前に、管財人や再生債務者へ「担保物件と担保権の内容を特定せよ」と書面で求め、その記録を残しておく。認可後に気づいても、もう動かせないのが倒産手続の怖いところです
間違えやすい点 AI による整理
- 債権者から見れば計画案の弁済率という数字に真っ先に目が行くが、法律から見れば「誰が、いくらを、どう負担するか」を明示した部分こそが拘束力の源泉である。この欄が曖昧な計画は、たとえ認可されても、いざ回収の段になって空手形に化けうる。あなたが見るべき場所と、法律が効力を認める場所がずれている
- 「社長が個人保証してくれるなら安心」と考えがちだが、その保証の中身、つまり根保証なのか特定債務の保証なのか、極度額はいくらか、期間はいつまでかまで158条1項に従って具体的に詰めなければ、後に保証範囲をめぐって紛争になり実効性を失う。保証があることと、その保証が使えることは別の深さの問題だ
- 「再生計画に書かなくても、口頭で支援を約束してもらえば十分」という前提そのものが誤っている。158条が明示を要求している以上、計画に書き込まれない第三者の債務負担や担保提供は、計画の効力として組み込まれない。いざというとき頼ろうとしても、法的には最初から存在しなかったことになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する対象 | 158条:第三者による債務負担・担保提供の明示 | 154条:再生計画に定めるべき事項の総則 155条:再生計画による権利の変更 |
| 明示・特定の要件 | 支援者の明示 + 債務内容・担保権内容の特定が必須 | 計画条項として記載すべき事項の枠組みを規定 権利変更の一般的・平等原則を規定 |
| 固める時限との関係 | 163条の提出期限までに明示を固める(認可後は変更困難) | 163条:再生計画案の提出時期 174条:認可の決定による確定効 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は会社の再建を公司法の重整(第304条の重整計畫記載事項)で規律し、消費者は消費者債務清理條例の更生方案で第三人担保を扱う。日本のような単一の民事再生法典はない
韓国は会社更生・個人回生を統合した債務者回生法で規律し、会生計画に第三者の保証・担保を組み込む点で日本と機能的に類似する
ドイツは倒産計画(Insolvenzplan)で再建を図り、第三者の給付・担保も計画に取り込める。計画の記載と関係人の同意手続を重視する点が共通
米国 Chapter 11の再建計画は第三者による負担・担保・release 条項を広く許容する。民事再生法の DIP 型再建はこの Chapter 11を参考に立法された
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたの会社が、取引先の再生を支援するスポンサーになると決めた。支援表明を口頭で済ませようとすると、債権者から「158条で明示されていない支援は計画の効力外だ」と突き返される。明示すれば責任が金額つきで固定され、しなければ支援が宙に浮く。書面化を渋れば渋るほど、債権者はあなたの本気を疑い始める
- もし、あなたが連帯保証していた取引先が民事再生に入ったら? 会社の債務は計画で大幅カットされても、あなたの保証債務はそのカットの恩恵を受けない。158条で計画にあなたの保証が明示されれば、その範囲と内容が文書で固定される。曖昧なまま放置されれば、計画とは別軌道であなたが丸ごと追及される余地が残る
- 債権者集会まであと10日。計画案にスポンサーの担保提供が「予定」とだけ書かれ、極度額も担保物件も特定されていない。この曖昧さを今、指摘しないと認可後は動かせない
- 友人が経営する会社が再生手続に入り、「銀行が担保を出してくれるらしい」と安心している。だが計画案にその担保提供者の名前と担保権の内容が明示されていなければ、その「らしい」は法的には存在しないのと同じだと、あなたは教えることになる
取るべき行動
被害を受けた側:債権者の立場なら、1. 計画案が届いたらまず158条に基づく第三者の債務負担・担保提供の明示欄を確認。支援者名、債務の内容、担保物件、担保権の種類と極度額が特定されているかを正確に読む2. 「予定」「協力する見込み」など曖昧な記載は、決議前に管財人または再生債務者へ書面で特定を求める3. 明示が不十分なまま決議に進みそうなら、債権者集会で反対意見と特定要求を記録に残す4. 認可後は内容変更が原則できないため、賛否の判断は明示の精度を基準に決議前に固める
訴えられた側:再生債務者または支援する第三者の立場なら、1. スポンサー・保証人・担保提供者の支援内容を、158条が求める明示水準まで早期に書面化する。誰が、どの債務を、どこまで負うかを限定的に特定する2. 保証は安易に包括根保証にせず、極度額と対象債務を絞って明示し、後日の想定外負担を防ぐ3. 担保提供は担保物件と担保権の内容を具体的に定め、提供者の同意を文書で確保する4. 経営者個人保証が絡む場合は、経営者保証ガイドラインによる整理を並行検討し、保証履行と生活基盤の線引きを早めに設計する
時効(請求できる期限):再生計画案の提出期限は裁判所が個別に定める(民事再生法163条1項)。第三者支援の明示はこの提出までに固める必要があり、債権者集会での決議および認可決定の後は原則として内容を変更できない。明示の不備を争うなら、事実上、決議前の段階が唯一の機会である(最新の手続運用は事案ごとにご確認ください)
学説
通説:158条の明示は第三者支援を再生計画の効力に取り込むための要件と解される。支援者・債務内容・担保権内容の特定を欠くと、計画認可後に実行不能や紛争を招き支援の実効性を失う。書面化の程度と特定の精度が、支援を計画に組み込めるかの分水嶺となる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成11年(1999年) 新設:民事再生法(平成11年法律第225号)制定により新設。和議法に代わる迅速な再建型手続として、第三者の債務負担・担保提供を再生計画へ明示して取り込む要件を定めた
- 民事再生法 第154条再生計画の条項、計画に定めるべき事項の総則
- 民事再生法 第155条再生計画による権利の変更、明示と並ぶ計画内容規律
- 民事再生法 第163条再生計画案の提出時期、明示を固める時限
- 民事再生法 第174条再生計画認可の決定、明示内容の確定効
- 民法 第446条保証人の責任、再生に伴う保証の一般法
- 民法 第472条免責的債務引受、第三者による債務肩代わりの一般法
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