民事再生法 第165条(債務を負担する者等の同意)
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- 第百五十八条に規定する債務の負担又は担保の提供についての定めをした再生計画案を提出しようとする者は、あらかじめ、当該債務を負担し、又は当該担保を提供する者の同意を得なければならない。
- 2.第百六十条第二項の仮払に関する定めをした再生計画案を提出しようとする者は、あらかじめ、当該定めに係る根抵当権を有する者の同意を得なければならない。
この条文の基本情報
債務を負担する者等の同意とは何ですか?
定義債務を負担する者等の同意とは、民事再生法第165条に定められた規定で、「第百五十八条に規定する債務の負担又は担保の提供についての定めをした再生計画案を提出しようとする者は、あらかじめ、当該債務を負担し、又は当該担保を提供する者の同意…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事再生法第165条(債務を負担する者等の同意)は、日本の民事再生法に含まれる条文です。
- 民事再生法第165条の条文原文は「第百五十八条に規定する債務の負担又は担保の提供についての定めをした再生計画案を提出しようとする者は、あらかじめ、当該債務を負担し、又は当該担保を提供する者の同意…」で始まります。
- 民事再生法第165条は第二節 再生計画案の提出に置かれています。
- 民事再生法の公布日は平成11年12月22日です。
- 民事再生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事再生法第165条の前の条は民事再生法第164条です。
- 民事再生法第165条の次の条は民事再生法第166条です。
- 民事再生法第165条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第165条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225 - 本サイト収録
民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第165条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/411AC0000000225/165
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事再生法165条は、第三者の債務負担・担保提供や根抵当権者への仮払を再生計画案に定めるには、その第三者本人の事前の同意が必要と定める。同意がなければ計画案に記載できない。
Q · 取引先が民事再生に入り、代理人から担保提供の同意書にサインを求められたら、断れないの?
断れます。あなたの同意がなければ計画案に書けません
民事再生法165条により、第三者の債務負担や担保提供を再生計画案に盛り込むには、その第三者本人の事前同意が絶対条件です。同意がなければ、当該条項は計画案に一行も記載できません。既に連帯保証人であっても、計画案へ新たな担保提供を盛り込む行為は別物で、改めて本人の同意が要ります。さらに根抵当権者への仮払(160条2項)を定めるには、165条2項によりその根抵当権者の同意も必要です。つまり第三者は、署名のタイミングと条件を通じて計画の中身を交渉できる立場にあります。
解説
取引先が民事再生を申し立てた。あなたはその会社の連帯保証人かもしれないし、再建を支える「スポンサー」として名前が挙がっているのかもしれない。ある日、代理人弁護士から「再生計画案にあなたの担保提供を盛り込みたいので同意書にサインを」と連絡が来る。ここで多くの人が誤解する。「もう保証人なんだから、断れないだろう」と。違う。民事再生法165条は、再生計画案に第三者の債務負担や担保提供(158条)、根抵当権者への仮払(160条2項)を盛り込むには、その第三者本人の事前の同意が絶対条件だと定める。同意がなければ、その条項は計画案に一行も書けない。書いても通らない。つまりあなたの署名一つが、計画案の中身そのものを左右する。再生債務者はあなたを勝手に巻き込めない。あなたが握っているのは、ただの形式的なサインではなく、計画の成否を動かす拒否権である。
法的な位置づけ
民事再生法165条は、再生計画案に第三者の負担を盛り込む際の同意要件を定める規定である。第158条の債務負担・担保提供、および第160条2項の根抵当権者への仮払を計画案に定めようとする者は、あらかじめ当該第三者本人の同意を得なければならない。同意を欠く条項は計画案に記載できず、第三者の財産権と自己決定を手続的に保障する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.同意書が届いても即サインしない 代理人から同意書を求められても即答せず、再生計画案のどの条項に、自分が何を負担する形で書かれるのかを文面で確認する。165条により、あなたの同意なしにその条項は計画に入らない
- 2.負担範囲を特定させる 担保提供なら対象財産と上限額、債務負担なら金額と弁済条件を書面で特定させる。根抵当権者であれば160条2項の仮払対象と評価額を確認する
- 3.見返りを条件に交渉する 求償権の確保、スポンサーとしての持分、債務者側の協力義務などを同意の条件として交渉する。提出期限が迫るほど債務者側は譲歩しやすい
- 4.不利なら拒否/専門家レビュー後に署名 条件が不利なら拒否する。165条であなたの同意なしにその条項は計画に入らない。弁護士に文面をレビューさせ、範囲と見返りが確定してから署名する
よくある質問 AI による整理
Q1民事再生法165条とは?
再生計画案に第三者の債務負担・担保提供(158条)や根抵当権者への仮払(160条2項)を盛り込むには、その第三者本人の事前同意を必要とする規定です。同意がなければ計画案に記載できません。
Q2再生計画案 第三者 同意 なぜ必要?
本来無関係な第三者の財産権を、再建のために一方的に負担させないためです。165条は同意を条件とし、計画の実効性と第三者の自己決定を両立させています。
Q3民事再生 同意書 いつまで?
再生計画案の『提出前(あらかじめ)』に取得する必要があります。提出期限は裁判所が定める(163条)ため、その期限から逆算して同意取得を完了させます。
Q4民事再生法158条と165条の違いは?
158条は第三者の債務負担・担保提供という計画条項の『内容』を定め、165条はその条項を盛り込む『手続要件』として本人の事前同意を要求します。両者はセットで機能します。
Q5根抵当権 仮払 同意なし できる?
できません。160条2項の仮払の定めを計画案に盛り込むには、165条2項によりその根抵当権者本人の同意が必要です。同意がなければ当該条項は記載できません。
Q6再生計画の同意 撤回できる?
一度した同意の撤回は原則困難ですが、計画案提出前で相手方の同意があれば条件の再交渉は可能です。署名前が交渉の最大の余地となります。
Q7民事再生と会社更生 第三者同意の違いは?
民事再生は DIP 型で経営者が継続、会社更生は管財人型です。いずれも第三者の負担を計画に入れるには本人同意が必要ですが、根拠条文と手続構造が異なります。
Q8民事再生法165条 違反したらどうなる?
同意を欠いたまま第三者の負担を盛り込んだ条項は効力を持たず、計画案として認可されません。結果として計画全体の組み替えを迫られます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1保証人として、もう会社の借金を保証してるのに、なんでまた同意書にサインが要るんですか?
既存の保証契約と、再生計画案に『あなたが新たに担保提供する』と書き込む行為は法的に別物だからです。165条は計画案へ第三者の負担を盛り込むには本人の事前同意が要ると定めています。実務のポイント:この同意要求は、見方を変えればあなたの拒否権です。同意しなければその条項は計画に入らない。求められるまま署名せず、まず自分の負担範囲を文面で確定させてから判断するのが定石です
Q2スポンサーとして支援する話が進んでいますが、いつサインすべきですか?
再生計画案の提出より前です。165条により、スポンサーの債務負担を計画に盛り込むには事前の同意が必須なので、実務ではスポンサー契約を計画案提出前に締結します。実務のポイント:だからこそ、提出期限が迫るほど債務者側は条件で譲歩しやすい。先にサインを急がず、支援の見返りや持分を詰める交渉余地を最後まで残すのが有利です
Q3根抵当権を持っている銀行ですが、勝手に仮払の計画を組まれたら困ります。拒否できますか?
拒否できます。160条2項の仮払の定めを計画案に入れるには、165条2項によりその根抵当権者であるあなたの同意が必要です。同意がなければその条項は書けません。実務のポイント:金融機関にとってこれは別除権の処遇を有利に運ぶレバーです。仮払への同意を条件に、被担保債権の弁済方法や担保評価で実利を引き出す交渉ができます
間違えやすい点 AI による整理
- 「すでに保証人になっているのだから、再生計画に担保提供を書かれても拒めない」と思われがちだが、165条は逆を言う。既存の保証契約と、再生計画案へ新たに担保提供を盛り込む行為は別物。後者には改めて本人の事前同意が要る
- 「同意を求められた=もう決まったこと」という前提そのものが誤っている。同意はゴールではなくスタート地点。そのまま同意するか、条件付きで同意するか、拒否するか、その選択権はまだあなたの手の中にある
- 債務者側の代理人は「同意が必要」だと知っている。だが、その同意がなければ計画案そのものが組み立たないという深刻度を、巻き込まれる第三者の側は理解していない。あなたの一票は、計画全体のドミノの最初の一枚だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 165条:第三者の負担を計画に盛り込む同意要件 | 158条:第三者の債務負担・担保提供の条項根拠 160条:別除権者への弁済・仮払の定め |
| 同意の主体 | 負担する第三者本人(1項)/根抵当権者(2項) | 条項の内容規定(同意主体の定めなし) 2項の仮払につき根抵当権者 |
| 同意のタイミング | 計画案の提出前(あらかじめ) | 計画案の内容として記載 計画案の内容として記載 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も重整計画で第三者の権利義務を定めるには当事者の同意・関与を要する点で類似する。
韓国も統合倒産法で再建計画に第三者の負担を盛り込む際は本人の同意を要する構造で、日本と近い。
ドイツ倒産計画で第三者が義務を引き受ける場合、その者の同意表示の添付を要する点で日本165条と機能が対応する。
米国再建計画では第三者リリース等に当事者の同意が問題となり、非同意型の可否が判例上争われる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 取引先が民事再生に入り、その代理人から「御社に新たな担保提供をお願いしたい」と打診が来たら、断れるか。答えはイエス。165条であなたの同意は絶対条件で、応じなければ計画案にあなたの担保提供は一行も書けない。交渉のテーブルで、あなたは思っているより強い立場にいる
- あなたがスポンサーとして経営不振の会社を支援しようとしている。再生計画には「スポンサーが○億円の債務を引き受ける」と書かれる。その一行が法的に有効になるのは、あなたがスポンサー契約と同意書にサインした瞬間から。サイン前なら、支援条件の再交渉はいくらでもできる
- 親会社が子会社の再生計画で、根抵当権付き不動産の仮払に巻き込まれそうになる。160条2項により、その根抵当権者の同意がなければ計画に盛り込めない。同意を渋れば、計画そのものが組み替えを迫られる
- 再生計画案の提出期限まであと10日。代理人は同意書を集めきれず焦っている。あなたが連帯保証人として同意を保留すれば、その条項は外れ、計画案の構成が崩れる。あなたの判断一つに、期限と計画の両方がかかっている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 同意を求められても即サインせず、計画案のどの条項に、あなたが何を負担する形で書かれるのかを文面で確認する2. 担保提供なら対象財産と上限、債務負担なら金額と弁済条件を特定させる3. 見返り(求償権の確保、スポンサーとしての持分、債務者側の協力義務)を同意の条件として交渉する4. 不利なら拒否する。165条であなたの同意なしにその条項は計画に入らない。専門家に文面をレビューさせてから署名する
訴えられた側:1. 第三者の債務負担・担保提供を計画に盛り込むなら、計画案提出『前』に書面同意を確実に取る、後追いは効かない2. 根抵当権者への仮払を定めるなら160条2項により、その根抵当権者の同意も別途必要3. スポンサー契約・同意書のドラフトを早期に固め、提出期限から逆算してスケジュールを組む4. 同意が取れない場合に備え、その条項を外した代替プランを並行で準備する。同意一つの欠落で計画案全体が出せなくなる
時効(請求できる期限):165条自体に固有の時効はない。ただし同意は再生計画案の『提出前(あらかじめ)』に取得しなければならない。再生計画案の提出期限は裁判所が定める(民事再生法163条)ため、その期限から逆算して同意取得を完了させる必要がある(最新の運用は裁判所の決定をご確認ください)
学説
通説:165条の同意は再生計画案の適法要件であり、これを欠く条項は認可の対象とならない。既存の保証契約とは別個に、計画案への負担盛り込みには改めて本人の事前同意を要すると解される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成11年(1999年) 新設:和議法に代わり民事再生法を制定。DIP 型再建手続を導入し、165条で第三者の債務負担・担保提供・仮払に本人(根抵当権者)の事前同意を要求する規定を新設。
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