要点民事再生法 177 条は再生計画の効力範囲を定める。1 項で再生債務者や再生債権者を拘束する一方、2 項は保証人への請求権や別除権者の担保権には影響しないと規定する。
Q · 取引先が民事再生したら、連帯保証人への請求も減っちゃうの?
会社の債務は減っても保証人への請求は満額のまま残ります
民事再生法 177 条 2 項により、再生計画は保証人・連帯債務者に対する再生債権者の権利や、別除権者の担保権に影響しません。会社の債務が再生計画で 8 割カットされても、連帯保証人への請求は満額のまま残ります。逆に、保証人が満額を肩代わりして取得する求償権は、再生した会社に対する再生債権として同様にカットされます(同条 1 項)。担保を持つ別除権者は計画の枠外で担保を実行できますが、実務では別除権協定で分割弁済に落とし込むのが通例です。
取引先の会社が民事再生を申し立てた。あなたの売掛金は再生計画で 8 割カットされ、戻るのは 2 割だけ。泣き寝入りか。いや、もう一本の道がある。契約時にその会社の社長個人から連帯保証を取っていたなら、177 条 2 項により、再生計画は保証人への請求権に一切影響しない。会社の債務が 8 割消えても、保証人への請求は満額のまま残る。逆の立場も同じだ。あなたが知人の会社のために連帯保証のハンコを押していたら、その会社が民事再生で生き延びても、あなた個人は満額を背負ったまま。さらに抵当権など担保を持つ別除権者は、再生計画の枠外で担保を実行できる。再生計画が縛るのは、無担保の再生債権者だけ。誰が縛られ誰が縛られないか、この線引きを知らないと、あなたは取れるはずの金を諦め、あるいは消えたはずの借金を払わされる。
民事再生法 177 条は再生計画の効力範囲を画する規定である。第 1 項は再生計画が再生債務者および全再生債権者等を拘束する旨を、第 2 項は別除権者の担保権、保証人・連帯債務者等に対する再生債権者の権利、および再生債務者以外の者が提供した担保に再生計画が影響を及ぼさない旨を定める。
AI 輔助整理,以條文原文為準
再生計画の効力範囲を定める規定です。1 項で再生債務者や全再生債権者を拘束する一方、2 項で保証人への請求権と別除権者の担保権には影響しないと明記しています。
抵当権など担保権を持つ債権者が、再生手続の枠外で担保を実行できる権利です(民事再生法 53 条)。再生計画に縛られず、随時に競売等を申し立てられます。
再生債務者と全ての再生債権者、および再生のために債務を負担・担保提供した者を拘束します(177 条 1 項)。無担保の再生債権者が主な対象で、別除権者や保証人は枠外です。
基本的に同じで、いずれも計画は保証人に影響しません(会社更生法 203 条に対応規定)。ただし会社更生は担保権者も手続内に取り込む点が民事再生の別除権制度と異なります。
中小企業の経営者個人保証について、一定要件下で保証債務の一部免除や残存資産の確保を交渉できる自主的準則です。会社の民事再生と併せて設計すると再建確率が上がります。
受けません。177 条 2 項は再生債務者以外の者が提供した担保に影響しないと定めるため、物上保証人の不動産等は計画と無関係に担保実行の対象になり得ます。
同じ方向です。破産法 253 条 2 項も免責は保証人に影響しないと定めます。主債務者が手続で救済されても、保証債務は付従性の例外として満額存続します。
別除権者と再生債務者が担保実行を回避するため、分割弁済等を約束する実務上の合意です。工場など事業用資産の突然の競売を止め、事業継続を確保する狙いがあります。
民事再生法 177 条 2 項が、再生計画は保証人に対する債権者の権利に影響しないと定めているからです。会社の債務が圧縮されても、保証債務は満額のまま残ります。業界裏話ヒント:銀行は会社の再生で債権をカットされた分を取り戻すため、むしろ保証人を真っ先に狙います。会社の手続に安心している間に保証人個人への請求が進む、という時間差を知っているかどうかで初動が変わる
本当です。抵当権など担保を持つ債権者は別除権者(民事再生法 53 条)として再生計画の枠外に置かれ、計画と無関係に担保を実行できます(177 条 2 項)。業界裏話ヒント:とはいえ実務では、別除権者と再生債務者が「別除権協定」を結び、分割弁済で競売を止めるのが定番。いきなり工場を競売されるとは限らず、交渉の余地は十分にある
原則として満額は戻りません。保証人が払って取得する求償権も、その会社に対する再生債権として再生計画でカットされるからです(177 条 1 項)。業界裏話ヒント:だからこそ保証人は、安易に満額を即払いせず、再生計画の認可前に会社・債権者と保証分の処理を一体で交渉した方がよい。払った後では取り返しがつかない
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律内容 | 177 条:再生計画の効力が及ぶ人的範囲 | — |
| 保証人への影響 | 177 条 2 項:影響しない(保証債務は満額存続) | — |
| 担保の扱い | 177 条 2 項:別除権・第三者提供担保に影響しない | — |
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