要点民事再生法 203 条は、住宅ローン特則を定めた再生計画の確定後、住宅ローンが減額されず元の契約条件で存続し、連帯債務者にも期限の猶予が及ぶことを定める。圧縮の対象となるのは住宅ローン以外の債務だけである。
Q · 個人再生で家を残したら、住宅ローンや保証人はどうなるの?
住宅ローンは元の条件で残り、連帯債務者も守られる
民事再生法 203 条により、住宅資金特別条項を定めた再生計画が確定すると、住宅ローンは減額されず元の契約条件のまま存続します(2 項)。同時に、通常は保証人・連帯債務者に計画が及ばず満額請求される原則(177 条 2 項)が外れ、ペアローンを組んだ配偶者などの連帯債務者にも住宅ローンの期限の猶予が及びます(1 項)。つまり家を守る手続が、共に署名した人の負担まで一体で軽くします。ただし住宅ローン以外の債務は圧縮の対象で、減額されるのはそちらだけです。
借金が膨らんで毎月の返済に追われ、しかし家だけは手放したくない。その願いを法的に叶える仕組みが、個人再生の「住宅ローン特則」(住宅資金特別条項、役所や裁判所を通して住宅ローンだけ別扱いにする制度)だ。203 条は、その特則を盛り込んだ再生計画が確定した後に何が起きるかを定める。核心は二つ。第一に、住宅ローンは減額されず、元の契約と同じ条件のまま払い続ける扱いに固定される(2 項)。だからあなたは家を守れる。第二に、通常の個人再生では他の借金が減っても保証人は満額を請求されるが(177 条 2 項)、住宅ローン特則についてはこの原則が外れる(1 項)。つまり、ペアローンで一緒に組んだ配偶者などの連帯債務者も、あなたと同じ期限の猶予を受けられる。あなたが家を守る選択は、共に署名した人をも守る選択になる。
民事再生法 203 条は、住宅資金特別条項を定めた再生計画の認可決定が確定した後の効力を規律する規定である。第一に、保証人・連帯債務者に再生計画が及ばない原則(177 条 2 項)を適用せず、連帯債務者にも住宅ローンの期限の猶予を及ぼす。第二に、住宅ローンは減額されず、変更後の権利は元の住宅資金貸付契約と同一の定めがされたものとみなされる。
個人再生で住宅ローンを減額せず元の条件で払い続ける代わりに、家を手放さずに他の借金を圧縮できる制度です。民事再生法 196 条以下と 203 条が規律します。
自己の居住用住宅であること、住宅ローンに抵当権が設定されていること、住宅に他の担保がないことなどが必要です。要件は民事再生法 196 条・198 条が定めます。
住宅ローンは 1 円も減りません。203 条 2 項により元の契約と同じ条件で払い続けます。減額されるのは住宅ローン以外の借金だけです。
住宅ローンを滞納し保証会社が代位弁済した後でも、代位弁済からおおむね 6 か月以内なら効果を元に戻し、住宅特則を使える仕組みです。民事再生法 198 条 2 項が根拠です。
通常は保証人が満額請求されますが、住宅ローン特則の場合は 203 条 1 項により 177 条 2 項が適用されず、連帯債務者にも期限の猶予が及びます。
代位弁済から 6 か月を超えた場合、住宅に住宅ローン以外の抵当権がある場合、居住用でない場合などです。要件は民事再生法 198 条が定めます。
はい。203 条 2 項により住宅ローンは元の契約条件のまま存続し、期限の利益喪失の定めも従来どおりです。払い続けることで家を維持できます。
203 条 2 項により、変更後の権利について元の住宅資金貸付契約と同一の定めがされたものとみなされます。ただし 199 条 4 項の同意で別段の定めも可能です。
住宅ローン特則(203 条、196 条)を使えば家は残せます。住宅ローンだけ元の条件で払い続け、他の借金を圧縮する仕組みです。ただし車は別物。所有権留保付きのローンが残っている車は引き上げられることがあります。業界裏話ヒント:家と車を同列に考えると判断を誤る。家は守れても、ローン中の車は手放す前提で資金計画を立てておくのが実務の鉄則です
203 条 1 項により、連帯債務者である奥さまにも住宅ローンの期限の猶予が及びます。あなた一人の手続で奥さまが突然全額を迫られることはありません。業界裏話ヒント:ただし奥さま自身の他の借金は救われません。夫婦双方に借金がある場合、それぞれが手続をする選択肢もあり、どちらが家計全体に有利かは事前のシミュレーションで決まります
代位弁済からおおむね 6 か月以内なら「巻き戻し」(198 条 2 項)で銀行との関係を元に戻し、特則を使える可能性があります。手遅れと決まったわけではありません。業界裏話ヒント:6 か月の起算点は代位弁済が行われた時点。通知に気づいた時にはすでにカウントが進んでいることが多く、相談の一日の遅れが命取りになります
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|---|---|---|
| 保証人・連帯債務者への効力 | 203 条:特則付き計画の確定で 177 条 2 項が不適用、連帯債務者にも期限の猶予が及ぶ(1 項) | — |
| 住宅ローンの扱い | 203 条:減額されず、元の住宅資金貸付契約と同一の定めがされたものとみなす(2 項) | — |
| 条文の役割 | 203 条:特則確定後の効力(保証・契約の継続・関連条文の読替えと不適用) | — |
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