要点民事再生法 186 条は、認可決定の確定後、再生債務者等が速やかに再生計画を遂行する義務を定める。監督委員が選任されていれば遂行を監督し、裁判所は必要に応じ相当な担保の提供を命じられる。
Q · 再生計画が認可されたら、もう会社は助かったということ?
認可はゴールではなく、遂行義務のスタートです
民事再生法 186 条 1 項により、再生計画認可の決定が確定すると、再生債務者等は速やかに再生計画を遂行する義務を負います。監督委員が選任されていれば、同委員が遂行を監督します(2 項)。さらに裁判所は、遂行を確実にするため必要があると認めるときは、再生債務者等や再生のために債務を負担・担保提供する者に対し、相当な担保を立てるよう命じることができます(3 項)。遂行を怠れば再生計画の取消し(189 条)、その先には牽連破産が待っています。
再生計画が裁判所に認可され、確定する。ここで多くの経営者は「これで終わった、会社は助かった」と胸をなで下ろす。だが民事再生法186条は、そこからが本番だと告げる。1項は「速やかに、再生計画を遂行しなければならない」と再生債務者に命じる。認可は出発点であって、ゴールではない。さらにこの条文は二重の安全装置を仕込んでいる。監督委員が選任されていれば、その委員があなたの遂行を監視する(2項)。そして裁判所は、計画遂行を確実にするため必要と認めれば、債務者や保証人らに「相当な担保を立てろ」と命じることができる(3項)。あなたが債権者なら、この3項があなたの最後の保険だ。あなたが債務者なら、認可後も裁判所と監督委員の視線が外れないことを意味する。払えなくなれば、計画ごと取り消され(189条)、その先には破産が待っている。
民事再生法 186 条は再生計画の遂行に関する規定であり、認可決定の確定により再生債務者等に遂行義務が発生する旨を定める。監督委員が選任されている場合は同委員が遂行を監督し、裁判所は遂行を確実にするため必要があると認めるときは、再生債務者等または再生のために債務を負担し若しくは担保を提供する者に対し、相当な担保を立てるべきことを命ずることができる。
認可決定の確定後、再生債務者等が計画で定めた弁済その他の義務を実際に履行することです。民事再生法 186 条 1 項が「速やかに」遂行するよう義務づけています。
認可決定に対する即時抗告期間が満了するか、抗告が棄却・却下されて争う余地がなくなった時点で確定します。この確定時から 186 条の遂行義務が発生します。
監督委員が選任されている場合、186 条 2 項により再生債務者の再生計画遂行を監督します。履行状況を確認し、裁判所へ報告するルートを持ちます。
186 条 3 項により、遂行を確実にするため必要と認めるときは、再生債務者等や債務負担者・担保提供者に対し、相当な担保を立てるよう命じることができます。
186 条 3 項各号の者、すなわち再生計画や法律で認められた権利を有する者、確定手続未了の異議等ある再生債権者、別除権で回収できない不足額が未確定の再生債権者です。
履行が現実に不能となる前なら再生計画の変更(187 条)を申し立てる道があります。履行を怠れば取消し(189 条)を申し立てられ、牽連破産に進む可能性があります。
原則として再生計画認可決定の確定から 10 年以内です(民事再生法 155 条 3 項)。この期間内で 186 条の遂行義務を果たし続ける必要があります。
186 条 4 項により、民事訴訟法 76 条・77 条・79 条・80 条(担保提供の方法、担保物権、取消し、変換)が準用されます。
泣き寝入りではない。再生債務者には遂行義務があり(186条1項)、監督委員が選任されていれば遂行を監督する(2項)。履行が滞れば再生計画の取消しを申し立てられる(189条)。業界裏話ヒント:取消しまで行くと配当はほぼ消えるので、実務では取消しをちらつかせて任意の支払いを促すのが定石。まず監督委員に履行状況を確認させるのが第一手だ
特定の債権者の代理人ではなく、再生手続全体の適正を担保する中立的な立場だ。186条2項で再生計画の遂行を監督し、債務者が約束を守っているかを裁判所に報告する。業界裏話ヒント:監督委員は通常、申立代理人とは別の弁護士が選任される。債権者が遂行の不安を伝える窓口として機能するので、債務者の様子がおかしいと感じたら、債権者集会を待たず監督委員へ直接情報提供するのが効く
即終わりではない。期限内なら再生計画の変更(187条)で弁済条件を緩める道がある。変更が認められず履行不能になれば取消し(189条)から牽連破産へ進む。業界裏話ヒント:変更は要件が厳しく、早く動くほど通りやすい。資金繰りが厳しくなった兆候の段階で監督委員に相談するのが、破産を回避する最大の分岐点。滞納してから動くのでは遅い(最新の改正状況をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 186 条:認可確定後の遂行義務と監督・担保提供命令 | — |
| 発動する場面 | 認可決定の確定直後から遂行完了まで継続 | — |
| 主導する当事者 | 再生債務者等が遂行、監督委員が監督、裁判所が担保提供命令 | — |
| 結果 | 遂行完了なら手続の終結(188 条)へ | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。